真・恋姫無双 雌雄の御遣い 第二十九話 |
〜桃香視点〜
「朱里ちゃん、雛里ちゃん、鈴々ちゃん それぞれの役割の進捗状況を報告して」
私達は朝議を行っている
「江夏に来て一月になりますが内政で大きな問題は有りません」
「むしろ河内で北郷さん達が行った政策を参考にしたところ発展が見込まれる状況です」
「兵の調練は進んでいるのだ」
私達は北郷さん達を追跡した後、直接平原に戻る事にした
北郷さん達の野盗の逃亡も許さなかった行動について朱里ちゃんに訊いたところ
「野盗は逃亡したら改心する と云う者ではありません
むしろ、また同じ事を繰り返すと考えた方が正しいでしょう
北郷さん達はそれを見越して逃亡も命乞いも許さなかったのでしょう」
つまりは、私の考えが間違っていた そういう事
いずれ北郷一刀さんにも機会があったら謝る必要があります
平原に戻るには荊州を横断するので劉表さんに使者を出した所、襄陽に寄って欲しいとの返事を受けた
襄陽で劉表さんに面会すると
「劉備殿、貴殿と私は同じ劉姓 つまりは親戚筋でしょう
そこで貴方にお願いがあります
今は江夏で城主をしている跡取りの我が娘 劉埼の後見人をお願いしたいのです
私も年でもう長くは無い 連合には無理をして参加したものの病を患う事になりました
親の私が言うのもなんですが劉埼は暗愚ではないが取り立てて聡明でもない
乱世となればこの荊州は交通の要所にして豊かな地
必ずやいずれかの諸侯が攻めてきましょう
貴女と貴女の配下の力で劉埼を助け、荊州を守って頂きたいのです
この通りお願いします」
劉表さんが頭を下げて来る
朱里ちゃん達の方を伺うと
(お受けするべきです)
と目で語って来たので
「分かりました そのお話 お受けします」
平原の相を辞退する事を洛陽に伝え、江夏の劉埼さんの元で働くようになった
「貴方達が来てから、江夏も発展して助かるわ
ただ祭帽や祭夫人がよからぬ事を考えなければいいのだけど」
「沙羅(劉埼の真名)様、私達の方で対策を考えておきます」
そう言って、朝議は幕となった
〜月視点〜
反北郷連合で華雄さんが戦死しました
北郷さんを恨む気持ちはありません
戦に置いては覚悟しなければならない事ですから
悲しんで、落ち込む暇は有りません
私が天水を治めている限りは
「月、北郷達が益州を攻略したらしいわ」
北郷さんが再起をした以上、無視できない勢力になると思われます
いずれは何らかの形で接触した方が良いでしょう
(あの時、取り込んでおくべきだったかしら)
詠ちゃんが何か悔しそうな顔をしているのは何故でしょう?
〜雪蓮視点〜
「雪蓮、北郷達が益州を攻略したぞ」
冥琳が報告してきたが予測してた事なので驚きは無い
「ま、当然でしょうね
それよりも私達の事 やっと準備が整ったわね」
「雪蓮、私は片腕なので後方待機だからな
しっかりやれよ」
母様が励ますなんて珍しい事もあるもんね
「ええ、分かってるわ
一刀達の事はこれが済んでからね」
私達の悲願である独立に向けた戦いが始まる
〜翠視点〜
「お姉さま〜
一刀お兄様達が益州を取ったらしいよ」
蒲公英が報告に来た
「そうか、あいつ等には悪い事をしたよな
信じきれなくて敵対したんだからな」
私の言葉に蒲公英が
「そうだよね〜
ね、いっその事誤りに行こうよ
益州州牧就任の祝辞とか理由をつけてさ」
それもいいかもしれないな
「考えとくよ」
そう言って話を切り上げた
〜華琳視点〜
「北郷達が益州を制圧したわね
予想通りと言えばそこまでだけど・・・」
私の心中を読み取ったのか
「手を出したくてもここからでは益州は遠すぎますからね〜
確実な策は何も出来ませんね〜」
風の言葉に
「確実じゃないなら策があるとでも?」
「成功する確率は低いですが失敗しても我が方に損害は有りません
まあ嫌がらせぐらいにはなるかな〜 と言う程度の物ならありますよ〜」
風の策を聞いてみる
「確かに失敗しても損害は無いわね」
「成功の確率もそこまで低くは無いと思いますよ〜
簡単に打ち消す方法は有りますが、
聞いた限りでは、あの二人はこういう方面では奥手なようですから〜」
確かにそうかもしれない
「風、その策を実行に移しなさい」
〜鞘華視点〜
益州の統治機能は半壊状態だったが少しづつ立て直していった
そんな時、灯里がやって来て
「鞘華さん、どうも妙な動きをしている人がいますね
どこかの諸侯だとは思うんですけど
益州を一刀さん派と鞘華さん派に割ろうとしている そんな感じです
一部の城主やその配下がそれに踊らされつつありますね」
「打ち消す事は出来ないの?」
私の言葉に灯里は
「私が言わなくても分かってるんじゃないですか?
私は正妻にこだわらないから構いませんけどね
問題は劉協陛下位ですかね
でも陛下も納得してくれるでしょう 状況が状況ですし」
灯里の言葉に顔が赤くなる
「それでは失礼します
まだ、それ程大きくなってませんから考える時間は有りますよ」
そう言って出て行った
考える時なのかな・・・
でも考えなきゃなら無い事なのかな・・・
〜あとがき〜
各諸侯の動きでした
桃香は徐州州牧でなく荊州の客分になりました
確か史実でもその時期がありましたよね 時系列は無視してます
月は大きな動きは無しです
ただ、詠が後悔してますね
雪蓮はとうとう動き出します
華琳はしつこいですね
策が成功するかは今後で
鞘華がどんな決断をするのか
更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです
説明 | ||
各諸侯の動き | ||
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コメント | ||
……たぶん、原作における反董卓連合の結成は、月に天下を取らせようとする余りに他勢力との協調を取らなかったであろう詠にも責任の一端はあると思うのですよ。彼女は筆頭文官として致命的なまでに他人を思いやる心に欠けた所があるので。その様な彼女を幼馴染としたのが、月の最大の不運なのかもしれませんね。(h995) 華琳達は一刀と鞘華という二人の御遣いで益州を二分させるつもりのようですが……しつこいな。人妻上等、寧ろ大好物な曹操じゃ仕方ないかもしれないが、無粋だよな……有効な策ではあるけど。さて、いよいよ祝言の機会かな……周囲が嫉妬しそうだけど、別に誰が嫉妬しようが関係ないのでやってしまえば良い。益々面白くなりそうですね。(Jack Tlam) 桃香は己の過ちを認識して成長したようですね。やはり荊州に行ったのか……今度は赤壁あるかな?一方の董卓軍は今回は反連合を組まれなかったが……詠の過剰に排他的な姿勢がアダになったかな。月はちゃんと後で詠に問い質すべきですね。というか月に話が行ってないんだな。報告くらいしておけよ、詠……月ばっかり見てないでさ。(Jack Tlam) なぜだろう。桃香には温かい目を向けたくなる一方、詠には「ねえ、今どんな気持ち♪」と声をかけたくなった。そして華琳たちは何を企んでいるのか…次回も目が眼が離せません。(ナック) |
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