Gundam SEED another Destiny PHASE 13 |
PHASE 13 破片の攻防
メテオブレイカーによってユニウスセブンは破砕された、だがユニラは退避するジュール隊を余所に崩れ行くユニウスセブンへと機体を進めた。
=ユニウスセブン(崩壊)=
「おっと!?危ういな!」
ユニラは飛んでくる崩壊していくユニウスセブンの破片をかわして更に奥へと進んで行った。
「大丈夫ですか?ユニラさん。」
そしてそんなユニラの機体内とミネルバのオペレーターのメイリンの声がノイズ付きで響いた。
「ああ、今のとこはまだ平気だ。」
「そうですか、でも急いで下さい。こちらも艦首砲などで破片を砕いてますので…」
「あぁ、巻き込まれん内に帰艦か退避だろ?分かってるって。」
「はい、出来る限り早めにお願いします。」
「分かってる、それにしても…シンのヤツ何処だ…早いとこ見つけないと巻き込まれんぞ…」
ユニラは崩壊していくユニウスセブンの更に奥へと機体を進めた。
「クッ…ここだけでも何とか起動させないと…」
「分かってますよ!」
一方ユニラが探している二人はシン達が防衛していたメテオブレイカーを使い更に落ちる破片を細分化させようとしていた。
そして側にいるブレイズザクウォーリアーはメテオブレイカーの入力盤に操作をしていたが、度々エラーが出ていた。
「くそっ!駄目か…だったらでマニュアルに切り替えて…!」
「アスランさん!早いところ戻ったほうが …後は俺が…!」
「駄目だ、こいつを何とかしてからだ…!」
「…っ!何でアンタみたいな人がオーブなんかに…!」
入力盤を操作している背中を見ているシンのインパルスはぼうっと立ち尽くしていた。?
「…くそっ!これもか…これも駄目か!?」
「…っ!アスランさん!(ガシィ!)」
シンは作業をするザクを後ろから羽交い締めにしてメテオブレイカーから離れようとした。
「何をするんだ!?放せ!」
「駄目です!このままじゃ細かくしても重力に引きずられて黒焦げになりますよ!俺のはともかくアンタのはザクだろ!?」
「だがあれが落ちたら…!」
羽交い締めにされてもアスランは暴れて振りほどこうとして、そんなシンはそれでも離すまいとしていた。
「あぁ…!もう何でそこまで…!」
「…ったく、そういう所も相変わらずかアスラン。」
「あっ隊長!」
破片の陰からユニラのザクが顔を出してシン達に近づいた。
「ユニラ…!」
「アスラン、作戦は終了していたし退避命令も出ていたんだぞ。まぁこんな破片を見逃す訳にはいかないかもしれないが………待たせている人がいるだろ…?」
「……!…分かった…」
「あとはミネルバの艦首砲で粗方何とかしてくれるからさ。…あとはシン!」
「えっ…はい!?」
「お前にも退避命令出てたろ?」
「はい…でもアスランさんが奥に行くので止めにいこうとして…」
「…成る程成る程、まぁ分からなくも無いけどなぁ…一応報告か相談か連絡を入れて欲しいなぁ?」
「はい…すみません…」
「…よろしい、それじゃ罰として戻ったら俺の部屋の棚整理を手伝ってもらおうかな?」?
「は…はいっ!喜んで!」
「…?」
アスランはシンの慌てようを見て少しの疑問と微かな悪寒を感じた。
「それじゃさっさと巻き込まれん内に退避だー」
そう言うとユニラは機体を振り返らせて、その場から引こうとした。
「テキダ!テキダ!ウタナキャ!」
「え…敵?」
シンの後ろに鎮座しているハロが騒ぎだした。
「敵って…どこにも…」
「のわっ!?」
シンが辺りを見回していると先行していたユニラのザクがシン達の方へ吹っ飛んできた。?
「…?!ユニラ大丈夫か!?」
「あぁ、ライフルがやられた程度だ。でも今の攻撃は…」
「…!そこか?!」
シンは飛んできたユニラを横目にビームライフルを連射し目の前の破片を砕いた。そして砕いた破片の陰から紫色のジンハイマニューバ2型が数機いた。
「えっ!?こいつらまだいやがったのか!?」
シンはその事に驚愕しつつも急いで距離を取ってユニラ達の所へ戻った。
「俺達を逃がさないつもりか!?」
「まぁ、そうだろうな…アスランにシン!時間があまりない!こうなったら正面突破だ!」
「分かった!」
「了解!」
「敵機は…四機か!あまりバラけないようにな!」
ザクとインパルスの三機は中央をインパルスで、互いに一定の距離を保ちつつ四機のジンへと向かって行った。
「チィッ!」
シンは手持ちの盾で防いで、凌いでいた。
「このぉ!」
シンは盾を持つ手を大きく振り払い、目の前で斬りかかっているジンの体勢を崩した。?
「そこだぁ!」
そしてそのままビームサーベルを引き抜き袈裟斬りで一刀両断した。
「よしっ!次は…」
一方ユニラは、
「おっと?!」
ユニラはシールドがあるのに迫って来る二つのジンの斬機刀をかわしていた。
「流石にライフル無しで二対一はキツいか…っな!」
ユニラはシールド内のビームトマホークの一つを取り出して投げつけたが難なくかわされた。
「あー…こりゃマズいな…」そしてジンはそのまま斬機刀を振りかぶって襲いかかって来た、それに対してユニラはビームアックスを引き抜いたが。
「…!…チィッ!?」
柄の腹で二本の斬機刀を受け止めたがその部分が斬られ、先端のアックスと柄の先のみが残った。
「こりゃ…万事休すかい?」
ユニラは武器が斬れた衝撃で体勢が上手く取れず、隙まみれであった。そしてそれを目の当たりにしているジンは二機とも斬機刀を構え直した。
「…(出鱈目に動いて破片の陰から出たらまっ逆さまコースで狙い打ちかよ…!ホントに万事休すだな!?)」
そして斬機刀二本はユニラのザクの腹部へとその切っ先を進めていた。
「(やべぇよ…このままじゃこの話が終わっちまう!?)」
まぁ多分それはないが。
「隊長ー!」
雄叫びと共にインパルスが一機のジンに体当たりをかまして斬機刀を叩き落とし
「そこっ!」
狼狽えるもう一機のジンの斬機刀をビームサーベルで破壊したのであった。
「ヤッタゼ!ヤッタゼ!」
「大丈夫ですか!?隊長!」
「ん…あぁ…シンか、助かった!」
救援により体勢を持ち直したユニラは破壊されたビームアックスをシールド内のスペースにしまって、反対側のシールドからビームトマホークを引き抜いた。
「隊長!見たところあいつら武器はもう無いみたいですが…」
「そうみたいだか、それでハイそうですかと投降はしてはくれないと思うがな…」
「だったら…」
「痛め付けて無理矢理投降させるしかないな…」
「…でも隊長は無理しない方が…」
「うっさい、さっさと行くぞオラァッ!!」
ユニラがそう言うとトマホーク片手に突っ込み始め、シンはビームライフルで援護をしていた。
「…なぁハロ、隊長の機体の損傷率とか分かるか?」
「34%!34%!エネルギーハ40%!」
「やっぱり無理してる…ならっ!」
シンはビームライフルをしまうとビームサーベルを引き抜き、ユニラの背後のジンに盾を突き付けた。
「隊長!こいつは俺が!」
「分かった、俺はこっちをだな!」
「了解!うおおお!!」
そしてシンはそのまま機体をグッと回らせ、ジンの頭部をビームサーベルで切り裂いた。?
「抵抗するな!」
「カンネンシロ!カンネンシロ!」
「……!」
一方ユニラはトマホークを投げつけたがジンは何とかかわし、しがみついてきた。
「…よしっ!かかったな!」
しがみついてきたジンを蹴飛ばしたりもせずにそのまま右手で抑え込んだ。
「あそこっ!」
そして左手は突き出してアンカークローを発車させた、そしてアンカーが引っかけたのは先程投げたトマホークであった。
「これぞ!ヤー○ンニンポー風車三乃刃(ふうしゃさんのたち)!」
そして引っかけたトマホークを引き寄せジンの背部へと突き刺さった。
「コックピットは避けた!大人しく投降してもらう!」
「……!」
「隊長!こっちは捕らえました!」
「こっちも捕らえた!」
シンは後ろからジンを羽交い締めて捕らえており、ユニラは背部にビームトマホークを食い込ませて捕らえていた。
「さーてと、さっさと投降してくれよ…こっちだって時間が無いんだしなっ!」
ユニラがレバーを引くとトマホークがどんどん食い込んできた。
「…このままだと苦しみながらやられんぞ?さっさと投降しなって…」
「…そっ…そうだ!でないとコックピットは無事じゃ済まないからな!」
ユニラのやっていることを見たシンはビームサーベルでジンのコックピット辺りをなで回した。
「(何だか言葉だけだとすんごい悪役っぽいけど…)どうするんだ?!」
「…貴様らに捕らえられるぐらいなら…!」
「貴様らも道連れにしてくれよう!!」
突然回線に入っていた渋い男の声が二つしたのであった。
「ヤバイゼッ!ヤバイゼッ!」
「…まずい!?シン!そいつを手放せ!!」
「りょ…了か…」
だが離そうとしたその瞬間、二機のジンは閃光が溢れ出し。
「うわぁああ!?」 「グッ…!?」 「ワァァァ!?」
自爆したのであった。そしてそのの爆風により二機は破片へと飛ばされたのだ。
「…いつつ…いきなり自爆なんて…ハロ、機体は…?」
「ハロォ……ソンショーリツ46%!46%!ノコリエネルギー…20%グライ…?」
「…まだ行けるか?!…そうだ隊長!無事ですか!?」
シンのインパルスは外見は目立った損傷が無いようだが、その傍らに寝そべるユニラのザクは起き上がろうともせずに機体からはバチバチと火花がスパークしていた。
「…」
「…嘘だろ!?隊長!寝てないで起きてくださいよ!!」
「…」
「そんな…隊長が死んじまった!?」
「ヒトデナシ!コノヒトデナシ!」
衝撃にうちひしがれているシンにその後ろでハロはピョンピョンと跳ねていた。
「…俺…まだ未熟ですが…それでも俺は…やって…!」
「…おい…勝手に人殺すんじゃねぇぞ…?コラッ…!?」
「え…?」 「エ…?」
「あー痛いなー…ったく…」
「たっ…隊長…!?」
「何だよそんな情けない声でよ?」
シンのコックピットのモニターの端にはユニラのコックピット内の様子を写したウインドウがあり、そこにはヘルメット内が真っ赤かのユニラであった。
「イキテタッ!イキテタッ!」
「だから殺すなっての!あー!もう邪魔だなこれ!」
ユニラはヘルメットを投げ捨てると顔に付いた血を拭い去った。
「…。(…くそっ!あの時から特攻覚悟野郎だったのは分かってたんだが…くそっ…冷静さに欠けてたか…!)」
「隊長…大丈夫ですか?」
「…あ…あぁ…大丈夫だ、問題無いさ…うん…」
「そうですか…でも隊長、このままじゃ…!」
「オチルッ!オチチャウ…!」
「…シン、俺はアスランを探しに行く…お前は大気圏突破の準備をしてろ…」
「…!?なんで…あんな奴を!?」
「…友達だからだ!!」
「…!?でも隊長!待てって…俺の機体はまだ…!」
「VPS装甲っていっても稼働時間には限界があるわけだし、それに大気層の突破においての重点は盾か十分な装甲だ。盾は傷だらけだし、エネルギーもヤバいんだろ…?」
「…はい…」
「なら…大人しくしてろって。大事な部下兼後輩を死なせたくはないしな…」
「…でも隊長こそ…機体ボロボロですよ…?」
「ハロォ…ソンショーリツ73%!73%!」
「…機体の事は俺が一番分かっている…だが機体がボロクソであろうがこのシールドに入れば何とか大気圏突破はできるのさ。」
「…へー」
「だから…待機だぞ?いいな…!?」
「…了解しました…。」
「んじゃ…行ってか…あのデコヅラを探しにね…」
そういってユニラのザクは機体に火花をちらつかせながらアスランのいるとされる所へ向かって行った。
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スパロボをやっていると出演作品をすごく見たくなる衝動がヤバイのです。(破界篇です。) | ||
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