恋姫無双SS魏√ 真・恋MIX 16話 最終回
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複雑な機械を器用に扱う貂蝉。

俺は流石に半刻の時間をもてあましていた。

「何か手伝うことはあるかい?」

貂蝉に尋ねると少し考えて。

「それじゃぁ、そこのレバーのAからJを10秒ごとに押し上げてくれるかしらぁ?」

「あぁ、解ったよ。10秒はどう計ればいい?」

「大体で良いわ。そこまで厳密じゃないもの。」

俺が作業を始めようとすると横から華琳の茶々が入る。

「あら、私には指一本触れさせてくれなかったのに・・・・」

それに貂蝉は答える。相変わらず指は動いたままだ。

「だって、ご主人様の世界はこの科学と差して変わらなかったからよ。大体曹操ちゃんAって解らないでしょ?」

「むっ・・・・。」

頬を膨らませて拗ねる華琳。

こんな華琳を見るのは初めてかも・・・・・とても可愛いけど、とても可愛いけど(重要なので2回書きましたw)あまりに様子がおかしい・・・・。

そうこうしているうちに作業が終わった。

「これで準備完了ね。後10分後にゲートが開くわ。」

「そうか、貂蝉、色々有り難う。」

「でだ、華琳、少し聞きたいことがある。」

俺は華琳と向き合った。

じっと華琳を見つめる

「いやね、一刀・・・そんなに見つめちゃぁ・・・」

頬を赤らめる華琳・・・・しかし、すでに俺の疑念は固まっている。

そしてそれを言葉に出した

「もしかして着いてくるつもりか?」

その問いに華琳は甘えたような表情で、周りを、まるで挙動不審者のようにキョロキョロした。

しかし、諦めたように俺の方を向くと少し甘えた表情のまま言った。

「・・・・・・やっぱり一刀は騙せないわ・・・・。」

「ダメだ。」

「えーーーー。」

きっぱり断る俺に速攻で反論する華琳。

「まだまだこの世界に華琳は居なくてはならない存在だろ。もしかしたらまたつなげられるかもって貂蝉も言ってたじゃないか。」

元々つなげるために作られた存在の外史だけ有って、その位置は近い。

プログラム次第ではもっとしっかりつなげられるようになるかもと、貂蝉は言っていた。

ただし、試算では2,3年後の話しらしい・・・・

「そんな、2,3年も待てないわよ。一刀だってまだ私と居たいでしょ。」

「それはそうだけど・・・・向こう側からも手伝って、もっと早くつなげられるようにするから今回は我慢してくれないか・・・・両方の世界で混乱が起きる可能性がある。」

貂蝉が言うには元々の質量を保った方がプログラミングがしやすいそうだ・・・それは今まで通りと言うことを示している。

「私1人くらいならきっと問題無いわ。元々向こうには無い存在だから。」

「・・・・・・ダメだ・・・。」

俺と華琳が言い合いをしている内に準備が整ったのだろういきなりゲートが光り出した。

そしてそんなやりとりをまるで聞いていなかったかのように貂蝉はこちらに話しかける

「今回は5分ほど繋がっているわ。でもそれで使えなくなるから早く移動してね。」

貂蝉が言うと同時に・・・いや言う前に華琳は動いていた。

「あっ、ダメだ・・・・。」

言うか言わないかの隙に、華琳は向こうの外史に滑り込んでいた。

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「おい、華琳、戻っておいで。」

俺はこちら側から叫ぶと華琳は返事をした。

「一刀がこちらまで連れ戻しに来ればいいじゃない。」

しかし、華琳の魂胆は解っていた。俺が向こうに行ったと同時にゲートを壊す気だ。

「駄々をこねないで戻っておいで・・・・。解った。俺がこちらに残るから。」

 

「そんなことを言って、私だって知っているのよ。時間が来れば貴方はこちらに戻るんじゃない。」

 

・・・・・華琳はそんなことには引っかからないか・・・。

しかも。それが解っていると言うことはあえて俺を向こうに入れる必要がないと言うことだ。

明らかに俺の方が分が悪い。

と、その時俺が居る方の入り口がまるで大砲にでも打ち付けられたようにガッ!と開いた。

そして入ってきたのは春蘭だった。

「北郷。お前死んだのではなかったのか?華琳様はどうした?」

次いで桂花も入ってくる。

「このちん○男、華琳様を返しなさい。素直に返せば楽に殺してあげるわ。」

相変わらず俺を殺すことには代わりはないのかと呆れるが、とりあえず彼女たちを利用してみようと思った。

「あぁ。華琳だけどこの鏡の向こうだ。お前達が呼べば戻ってくるかもよ。」

「華琳さまぁ。私をおいていかないでください。」

桂花が叫ぶ。

「私が入って連れ戻す。」

春蘭はその鏡に手を突っ込もうとするが入ろうとした瞬間はじき飛ばされた。

「あぁ、ダメよ。貴女たちは向こうに同じ存在があるのだから入っていくことは出来ないわぁ。」

貂蝉はいつも通り諭そうとする。

「ん、なんだこれは?」

跳ね飛んだ春蘭はたまたま飾ってあった鏡を手に取った。

「あ、それはだめよ!こちらに大人しく返して!」

その状況を見て貂蝉は激しく狼狽した。

「わはは、焦っていると言うことはこれが華琳様を戻すための手がかりになるに違いない。」

「私に渡しなさい。」

横から桂花が取ろうとする。

「まて、私が手に入れたのだぞ。」

そう言いながら桂花の手を防ごうとした時、春蘭の手から鏡がするっと抜けた。

そして、その鏡が床に落ちて砕けた。

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その、数分前。

「此処で間違いないのね?」

桂花は真桜に尋ねる。

「はいな、あそこの壁から電波がばんばん来るなぁ。」

「春蘭、凪、壁をぶち破ってしまいなさい。」

「よぉし、解った。」

「はい、解りました。」

凪は気を溜め、春蘭は七星餓狼を構える。

「さぁ、行くぞ!」

春蘭の合図と共に壁に向かって気弾と一撃が放たれた。

しかし、その壁は実は幻影で気弾はそのまま通り抜けた。

そして、気弾ぬ向かう先にはこちら側の世界の鏡が有った。そして一直線に放たれた気弾は、鏡を粉々に粉砕する。

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「これは拙いわね。」

貂蝉はあまり焦ってないように言うが実は相当焦っていた。

「ご主人様、2つの外史が消滅するわ。」

俺はゲートがすでに通り抜けられなくなっていることを確認するが、無理矢理右手を突っ込んだ。

 

「華琳!」

 

大きな声で俺は叫ぶ。

 

「一刀!」

 

華琳も叫びながら俺の手を握る。

そうして、俺の目の前には選択肢が現れた。

 

 

>華琳のことを思い描いた

 

『一つじゃないか!』と心の中でツッコミもしたが迷う必要もない。

 

俺はそれを選択した。

 

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チュンチュンチュン

 

雀が鳴いている。

 

『此処はどこだ?』

 

俺は静かに目を覚ました。

 

頭に柔らかい感覚・・・・・・

 

頬が湿っている・・・・・・

 

俺が目を開けるとそこには見慣れた顔が覗いていた。

どうやら華琳が膝枕をしていてくれたようだ・・・・

頬の湿り気に関しては追及せずにおこう・・・

「おはよう、華琳。」

「良かったわ。なかなか目が覚めないから・・・・。」

そう言いながら目を擦る華琳・・・

「大丈夫だよ、華琳。所で此処は・・・。」

そう言いながら周りの景観を見る。

昔見慣れた景色・・・・・

確かに此処は聖フランチェスカ学園の中庭だ・・・・・。

「どこだか解らないの。見たこともない建物が並んでいるわ。」

「そこの水が上に噴き出しているのはどういった仕掛けなのかしら?」

華琳は噴水を珍しそうに見る。

中庭に噴水がある学園って確かに珍しいとは思うけど・・・・・今はそう言う事じゃないな・・。

「此処はもともと俺の住んでいた世界だよ。」

「じゃぁ、天の世界なの?」

「んーーー。そう言った方が解りやすいかな。」

「誰か他には居ないのかしら?春蘭、桂花」

華琳が呼ぶが反応はない。

貂蝉が言った通り外史が壊れたのなら多分此処にいるのは俺たち2人だろう。

「どうやら、2人だけみたいだね。」

「・・・・・・・こうなってしまった物は仕方ないわ。一刀が居るのだものね。」

「あぁ、これからは俺が華琳を支えるよ・・・。」

「期待しているわね。」

 

華琳が微笑むと、俺も元気になる。

 

そうさ、ひとりぼっちではない。華琳と居るのだから・・・・

 

例えこの世界が前に俺の居た世界でないにしても・・・・

 

 

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「って、私が困るのよ・・・・・・・・・。」

突然俺の視界が真っ暗になって貂蝉の声が聞こえる。

「こ・れ・じゃ・ぁ・読者が納得しないし・・・・(一部納得するかも知れないけど)・・・・何より作者が納得しないわぁ。」

「ご主人様の残っていた力と、私の力を使って、もう一つ選択肢を作っておいたわ。」

「こちらを選んで、作者の考えていた結末を完成させなさい!」

そうして俺の前に2つ目の選択肢が現れる。

俺は迷わず選択した。

 

 

>みんなのことを思い描いた。

 

 

そうして、再度暗転した。

 

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「でだ。」

俺はため息をつきながら貂蝉に質問する。

「これはいったいどういう事か説明を求むわ。」

「あーら、良いじゃない。私は割とこう言うのも好きよ。」

この台詞を言ったのは隣にいる華琳だ。

「そうねぇ。まぁご主人様にとっては女の子が増えるのは願っても無いんじゃない?」

「そうなんだけどな。増えすぎだろ、これは。」

此処は許昌の玉座の間。

そこに置かれた2つの椅子には俺と華琳が座っている。

そして、その前の広間には・・・・・・・・。

「北郷、あんたが玉座に座るなんておこがましいわ。」

桂花aが俺に食って掛かる。

「一刀様が玉座に座って何が悪いの?それよりもそこのくるくる小娘が余計よ。」

その桂花aに桂花bが反論し、さらに華琳にも噛みつく。

「くるくる小娘?」

華琳の顔に怒りマークが付く。

その形相にびびったのか少し引き気味になる桂花bだがすぐに持ち直し

「怒ったって怖くないんだからね。」

と言いながらも俺の後ろに来る。

「一刀様ぁ助けてください。」

「むぅ、私があんな顔で北郷に甘えるなんて・・・・・・・。」

桂花aは動揺を隠せない。

「まぁまぁ華琳。俺からも叱っておくから。」

俺は華琳をなだめると、桂花bを諭す。

「桂花、人の悪口を言ってはダメだぞ。」

「はーい。一刀様。解りました。」

猫なで声で答える桂花b

その様子は桂花aに更なるダメージと成る。

「私と同じ顔で北郷に甘えるのはやめてぇ。」

懇願する桂花aだがすでに自分の性格を忘れている。桂花は頭が良くて意地が悪いのだw

「えー、だってぇー、私一刀様に身も心も捧げてるしー。」

そう言いながら俺の首筋に抱きつく桂花b

おいおい、そんなギャル言葉いつ覚えたんだろう・・・などと考えているとさらに過激発言をする桂花b

「それと、これをどうぞ。」

そう言いながら俺の手を桂花bのお腹に当てる。

「一刀様の子供を授かりましたぁ。」

満面の笑顔でサラッと凄いことを言った桂花bに桂花aはそのまま卒倒する。

しかも、後ろで凄い殺気を感じる。

「一刀、これはいったいどういう事かしら?」

そう言う華琳以外にも近くで聞いていた春蘭b、秋蘭b、そして春蘭aも居る。

「一刀様ぁ、桂花ばっかりずるいです。私にも子種をください。」

「姉者と私の2人分、是非お願いします。」

「北郷、貴様華琳様を捨てる気か?そんなことがあったら私は絶対許さんぞ。」

しかし、秋蘭aだけは少し落ち着いていた。

「まぁまぁ姉者ズと私、少し落ち着け。華琳様も含めてみんなで戴けば問題有るまい。北郷ならそのくらい出来るだろう。」

「わ、わたしは別に構わんのだ・・・・・・。」

赤くなる春蘭aだが他の面子は賛成する。

「おお、そうだな。一刀様よろしくお願いします。」

「流石私、良い案だ。では閨に行きましょう。」

「あーら、閨まで行くのも面倒くさいわ。此処でしましょ。」

そう言ったのは華琳だ。

「おいおい、それは無茶だろ。」

俺は引き気味というかすでに逃げる準備だ。

みんな一緒という点にはまぁ異論は挟まないが昼間っから此処でと言う点は少し勘弁して貰いたい。

皆が盛り上がっている中俺は脱兎の如く逃げ出した。

 

 

あれから俺と貂蝉の作った外史は2つの外史が合体してしまったらしい。

ただし想念が影響して俺が認識している人物だけなのだが・・・・・・・

普通なら同じファイルは存在しないのが世界の概念なのだが、全く最初から作り上げたこの世界では微妙にファイル名に端子を追加してしまったようだ。

 

この世界がこれからどのように成っていくのかは解らない

ただ、みんなと一緒なのはこれだけ幸せだと感じさせてくれる。

俺は青い空を見上げながら考えた。

これからどんなことが出来るだろうかと。

 

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説明
何年ぶりかの書き込みですが新作も出るので
あと、終わらせてないことに気づいた為w
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コメント
本当に久しぶりですね!思わず二度見しました。ブログにあった連載中の作品は中断のままなのですか?(そみそみ)
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