真・恋姫†無双 時空を超えた刺客 破滅の未来と絡繰人間 |
絡繰人間12号の奮闘虚しく未来への情報漏洩は失敗に終わり
最期は一刀の対『時限爆弾装置』用の新技『不死鳥の火柱』により
消し炭となったのであった……………
第二章‘悲劇の再会’
一節 〜絡繰人間12号、撃破〜
絡繰人間12号「………………………っ!!!」
絡繰人間12号は『時限爆弾装置』の爆発に加えて、一刀の『不死鳥の火柱』を喰らって叫び声すら上げることなく消し炭となった
数十秒後、一刀は『不死鳥の火柱』を解除する
一刀「……ふぅ、倒したか………」
一刀は小さく溜息をつく
雪蓮「………凄い………本当に倒しちゃった……」
雪蓮は驚き顔で言う
蓮華「一刀………貴方、どれだけ強くなっているの………?
前と段違いに強いじゃないの………」
一刀は蓮華の問いに、振り返って歩み寄りながら答える
一刀「『限界突破』の修行はかなり高度で厳しい鍛練だから…………その分だけ強くなっただけさ
……本来『限界突破』を習得するのが目的だし?」
思春「………最早、魔人の域すらも超えているだろうに………末恐ろしい奴だ………」
思春は一刀の答えに苦笑いをしながら言う
明命「素晴らしいですっ!!!」
祭「見事なものじゃの………」
七乃「最早、ただの種馬さんじゃないですねぇ〜♪」
一刀「うっ…………」
七乃の言葉に一刀は顔を引き攣らせる
亞莎「これから如何致しましょう?」
亞莎は曲がった会話を元に修正する
一刀「まずは一度、帰還しよう
絡繰人間の新たな情報提供をしなきゃ…………」
小蓮「そうだね…………まさか合体さるなんて思わないもんね」
小蓮は相づちを打つ
一刀「(合体のうえ、追跡型の『気弾』…………やはりかなりの腕前のエンジニアが関係しているのか………?
でも、そんなエジソンみたいな人なんでほんの数人しかいないぞ?
真桜は考えにくいし………冥琳や華琳といった秀才達もだ………)」
一刀の頭の中ではくるくると抜け出せそうにないサイクルが回っていた
一刀「(…………ひとまず、今は帰ろう………)」
一刀は自分の中で区切りをつける
一刀「皆、一先ず帰還だ」
一刀は皆に言う
蓮華「そうね、今は『次元の狭間』にいる皆に知らせましょう」
一刀「よし………行こう!!!」
ゴォォォッ!!!
ゴォォォッ!!!
ゴォォォッ!!!
ゴォォォッ!!!
ゴォォォッ!!!
一刀達は絡繰人間12号、及び絡繰人間8号・9号・10号・11号との死闘を終え、『龍走』で成都の城へと帰還し始めたのだった
…………
………………………
その途中では
雪蓮「………一刀」
一刀「ん?何?雪蓮…………」
雪蓮「…………いや、いいわ
城に着いてから話すわ♪」
一刀「??分かった…………」
雪蓮のちょっとした伏線の会話があった
絡繰人間12号が一刀の『不死鳥の火柱』により破壊され、一刀達が帰還している最中、同時刻の未来の大陸
男B「急げ急げっ!!!」
ここは『血光軍』の根城『龍天城』
男A「斬魔様へお知らせをっ!!!」
男C「緊急事態だっ!!!急げっ!!!」
『龍天城』の『情報監視部』に務めている絡繰人間達は蜂の巣を突ついたような大騒ぎとなっていた
合計4体の絡繰人間を過去に送り込んだにも関わらず、4体全てが破壊されたのだ
生存状況を確認した絡繰人間達は大慌て
急いで絡繰人間1号こと『血光軍・副大将』・通称『闇の副大将』斬魔への報告をすべき走り出したのだ
男B「斬魔様っ!!!斬魔様っ!!!絡繰人間8301号でございますっ!!!
いらっしゃいますかっ!!?」
絡繰人間8301号は斬魔の部屋の扉をノックする
斬魔「そんなに大声を出して扉を叩かなくても聞こえていますよ?」
ウィーン
斬魔はスライド式の扉を内側からロックを解除して苦笑いで部屋から顔を出す
何度も言うが此処は三國志の時代である
斬魔「如何なさいましたか?その様子からすると、ただ事ではないようですが…………」
絡繰人間8301号「緊急事態でございますっ!!!」
斬魔「緊急事態?」
絡繰人間8301号「それが……………」
絡繰人間8301号は状況を話し出した
……………
……………………・・
斬魔「……………又もや会議を開かなくてはなりませんね………」
絡繰人間8301号「それでは『龍天五獄隊』の皆様に知らせて参ります故……」
斬魔「頼みましたよ……場所は前と同じですから………」
斬魔は優しく微笑み絡繰人間8301号に会議場所を教える
絡繰人間8301号「はっ!!!」
絡繰人間8301号は早々と走り出したのであった………
斬魔「悉く計画の邪魔をしやがって…………おのれ北郷…………!!!」
一人となった斬魔の表情は先程とはうって変わり、冷酷で憤怒の表情と化していた
斬魔「貴様には熟………怒りを覚えますね……………
そろそろ畳み掛けをしなくてはなりませんねぇ…………」
場所は変わって前回の会議と同じ部屋の『龍禅の間』
大将である龍天を死守する五人柱である『龍天五獄隊』と副大将の斬魔が前と同じ配置に座って、絡繰人間8301号から状況を聞いていた
炎掌「おいおい………マジかよ、今の話………」
『特殊部隊・火炎軍』の部隊将を努める絡繰人間6号、『元名』炎掌は絡繰人間8301号の話を聞いて肩を竦める
雷昇「送り込んだ奴らが全滅だと………?そんな馬鹿な話があんのか!!?」
隣に座っている『特殊部隊・落雷軍』の部隊将を努める絡繰人間5号、『元名』雷昇は絡繰人間8301号に食って掛かる
絡繰人間8301号「間違いありません…………
情報にも記録されています」
氷柱「それでもおかしいでしょ?
あいつらの戦闘能力値で4体の絡繰人間を破壊するなんて事……可能性が低すぎるわ」
絡繰人間8301号の問いに『特殊部隊・水氷軍』の部隊将を努める絡繰人間4号、『元名』氷柱は疑問点をぶつける
風刻「だが、それが現実に起きている……………
奴らもただの人間ではないということだ」
氷柱の隣にいる『特殊部隊・風神軍』の部隊将を努める絡繰人間3号、『元名』風刻は冷静に話題に着手する
絡繰人間8301号「絡繰人間11号は他の絡繰人間の『全情報収録板』と『時限爆弾装置』を吸収し、絡繰人間12号となって襲いかかったようなのですが、それでも敵わなかったようです………………」
闇霊「12号の強さは他の『量産型』と比べれば群を抜く…………
『融合進化型』でも倒せないとは………奴らもやるようだな」
机の中央に座っている『特殊部隊・暗黒軍』の部隊将を努め、『龍天五獄隊』の隊長をも努める絡繰人間2号、『元名』闇霊は顎に手を添えて考える
斬魔「まぁ……所詮『旧型』の『融合進化型』ですからね………
なかなか良いデータ………情報が録れましたよ」
皆が話に半信半疑を覚える中、ただ一人………斬魔だけがほくそ笑んでいた
闇霊「ですが斬魔様…………このまま また絡繰人間を送り込むのは如何なものかと…………」
雷昇「だな………また破壊されるのがオチだぜ」
雷昇は機嫌が悪そうに言う
斬魔「えぇ……確かにそうですね
ですので、今回だけの情報ではなくもっと情報収集をしなければなりませんね……」
斬魔の意味ありげな言葉に風刻がいち早く反応する
風刻「………偵察…密偵ですか?」
斬魔「流石は軍師兼武将の風刻ですね、その通りです」
斬魔は風刻を指差す
斬魔「次に送り込むのは北郷一刀の抹殺が目的ではなく、北郷一刀達の戦闘能力値の把握です」
炎掌「把握してどうするんですかい?」
炎掌は分からないそうで、斬魔に聞き返す
斬魔「その情報を元に強化した新たな絡繰人間を開発するのですよ
さすれば、奴らを殺すのも容易くなります」
雷昇「成程…………流石は斬魔様だぜ!!!」
氷柱「あんた達、兄弟揃って脳筋過ぎんのよ
斬魔様が説明して頂かなくても分かるでしょ?」
氷柱は呆れた様子で答える
その言葉に乱暴兄弟は
炎掌&雷昇「「うっせーっ!!!この厚化粧妖怪がっ!!!」」
声をハモらせて言い返す
それには氷柱も怒り出す
氷柱「何ですってえぇぇぇぇぇえぇぇっ!!!」
そこでようやく風刻が和解に入る
風刻「いい加減にしろ貴様ら………斬魔様の前だ、恥を知れ」
闇霊「全く………時と場合を考えろ、愚か者が」
闇霊は呆れながら注意する
斬魔「いえいえ、仲良き事は美しきかな………と言いますしね♪」
斬魔は微笑みながら頷く
風刻「…………話は逸れましたが、斬魔様」
風刻は脱線した話を強引だが元に戻す
斬魔「はい?」
斬魔は首を傾げる
風刻「情報収集の為に第三波を送り込むのはよいのですが、一体誰を何体送るつもりです?」
風刻は疑問点を斬魔に聞く
斬魔「その人選はもう決定しています
…………というよりも、部屋の外に連れてきていますよ?」
斬魔の言葉に斬魔以外の者達がざわつく
炎掌「もう決まってるんですかい?」
氷柱「誰ですか?」
斬魔「勿論、お教えしますよ………
入ってきていいですよ、貴女達……」
斬魔は扉に向かって振り向いて声を掛ける
ウィーン
扉がスライドして開くと3人の女型の絡繰人間が立っていた
その姿を見た『龍天五獄隊』の者達は全員目を見開く
雷昇「あ゛ぁ?お前ら……………」
風刻「……………斬魔様……これは?」
闇霊「…………成程、そういうことですか…………
全くもってお人が悪い…………」
闇霊は歪んだ笑みを浮かべる
斬魔「流石の北郷一刀でも『この3人』が送り込まれれば精神的にくるでしょう…………」
斬魔はニヤリと嗤い、3人の女型絡繰人間に言う
斬魔「『絡繰人間13号』、『絡繰人間20号』、『絡繰人間22号』……過去に旅立つ手筈を整えておきなさい
直ぐにでも出発できるように……」
絡繰人間13号「御意っ!!!」
絡繰人間20号「はっ!!!」
絡繰人間22号「はい〜♪」
その3人はそれぞれ返事をして自分の部屋へ支度をしに戻って行った
斬魔「貴方は『時空転送装置』の準備を…………」
斬魔は絡繰人間8301号に指示を仰ぐ
絡繰人間8301号「はっ!!!」
絡繰人間8301号は早々と部屋を出ていった
斬魔「あくまでも今回は『襲撃』ではなく『情報収集』です
まぁ、可能であれば抹殺して頂けると有難いのですが………恐らく『絡繰武将(からくりぶしょう)』や『絡繰軍師(からくりぐんし)』達でも厳しいでしょう」
炎掌「やはりあいつらの強さだと武将級ですかい………」
炎掌は先程の絡繰人間13号、20号、22号の事を指して言う
風刻「まぁ、妥当だろうな……」
炎掌の言葉に風刻は頷く
闇霊「元々名の知れた武将ですからな………
『絡繰武将』や『絡繰軍師』でなければ不満があるでしょうな……」
闇霊は斬魔を見ながら言う
斬魔「そういうことです
今回の会議はこの確認で以上となります
皆の者は部屋へ戻っていて下さいな」
斬魔が会議を終了させようと思った時
闇霊「1つ……宜しいでしょうか?」
闇霊が手を挙げた
斬魔「??何でしょうか?」
闇霊「龍天様はこの事はご存知で?」
斬魔「勿論です♪二言返事で了承して頂けましたよ
今は恐らく自室で『絡繰人間36号』…………『宇宙(そら)』様の改造をしていると思われますよ?」
雷昇「『宇宙』様…………『龍天様の最終兵器』をですか……」
絡繰人間36号……『元名』・宇宙
絡繰人間の製造は現在、絡繰人間製造主任責任者である未来の李典こと真桜が(何故かは現在不明……というよりネタバレに近いので記載なし)主となって製造している
ところが、その宇宙は龍天自らが一から製造している特殊なタイプの絡繰人間なのだ
だが、これ以上の情報の暴露はこれからのストーリーに影響するので今回はこれまで
斬魔「まぁ、改造といいましてもまだ未完成状態ですからね
製造開始からはや6年…………まだ納得のいくような検体にはなっていないそうですが………」
闇霊「そうですか…………分かりました」
闇霊は一度、お辞儀をして姿勢を正す
斬魔「他に何かございますか?」
斬魔は周りを見渡して確認すると、全員が首を横に振る
斬魔「では………本日の会議はここまでとします」
斬魔はそう締めると『龍天五獄隊』の者達が一斉に立ち上がった
そして
炎掌&雷昇&氷柱&風刻&闇霊「「「「「「我等、龍天様の名の元にっ!!!!!!!!!」」」」」」
凛とした声で敬礼をしたのだった………
場所は戻って現代の大陸
その、成都の城から繋がる『次元の狭間』
一刀「…………………」
絡繰人間12号との戦闘を終えた一刀達が戻って来たのだが
雪蓮「………………どうなってんの?」
蓮華「………分からないです」
小蓮「……どういう状況なの?これ……」
帰還した者達皆、唖然となる
何故なら
左慈「おい!!!何で俺がこんな目にあわなきゃならねぇんだっ!!?」
于吉「おや?まだそんな事をいいますか?
貴方の罪はもう洗い出されているのですよ?はやく自供したらどうですか?」
卑弥呼「全くこの馬鹿者が!!!」
貂蝉「左慈ちゃん、流石に私もカバー出来ないわよん?」
左慈が縄でぐるぐる巻きにされ身動きが取れない状況のまま、残りの管理者である于吉・卑弥呼・貂蝉が取り囲んでいたのだ
尚、他の武将・軍師達は別のところで鍛練しているらしくこの場にはいない
亞莎「あのぉ〜…………帰還しました…………」
亞莎はおずおずと帰ってきたことを伝える
すると于吉達は気付いて近付いてくる
于吉「おや?お疲れ様です♪お怪我は………していませんね…?」
于吉は微笑みながら雪蓮達を見る
明命「駆けつけて下さった一刀様が治して下さったのです!!!」
明命は笑顔で話す
思春「我々だけでは危なかったがな………」
後ろに控える思春は真顔で言う
卑弥呼「本当か?」
一刀「あぁ…………てか、左慈は何で縛られてんの?」
一刀は頷いて核心に触れる
左慈「そうだっ!!!俺は無実だ!!!無罪放免だ!!!」
左慈は縛られたまま声を荒げる
于吉「無罪な訳がありますか……全く………」
于吉は苦笑いで呆れる
左慈「何でだっ!!?黙ってたのは悪かったよ!!!でも、この仕打ちはねぇだろっ!!?」
一刀「…………『黙ってた』?」
一刀は左慈の発言に首を傾げる
卑弥呼「その事については皆を集めてからご主人様と纏めて話そう」
七乃「それでは、皆さんを集めて来ますね〜〜♪」
七乃は一刀にウィンクをして早々と走っていった
……終……
説明 | ||
絡繰人間12号の悪巧みも虚しく、感づいていた一刀により情報の漏洩を阻止されてしまう やけっぱちとなった絡繰人間12号は取り込んだ全ての『時限爆弾装置』を起動させて道連れに誘い込む だが、一刀は絡繰人間12号を『不死鳥の火柱』により難なく撃破に成功するのだった |
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睦月様、過去のストーリーにヒントがありますよ?(hoi2) 左慈何をしたんだ…(睦月) |
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