~少年が望んだ世界と力~ |
ドレッドロックVSスタースクリーム
健悟達が戦っているディバイディングフィールド外の海鳴市上空ではドレッドロックとスタースクリームによるドッグファイトが繰り広げられてる。
「落ちろ、オートボットめ!」
ビークル形態で飛んでいるドレッドロックを後方から追いかけているスタースクリームはドレッドロックに狙いを定め、ミサイルを発射する。
「トランスフォーム!」
ミサイルが迫るとドレッドロックは空中でトランスフォームし、ミサイルの方に向くと自身もミサイルを発射して迎撃する。
ドレッドロックのミサイルとスタースクリームのミサイルが互いにぶつかり合い爆発し、爆煙が広がり、爆煙でドレッドロックの姿を見失ったスタースクリームがドレッドロックの頭上を通過した。
「トランスフォーム!」
「くそぉっ!」
スタースクリームが通過するとドレッドロックは再びトランスフォームし、今度はドレッドロックがスタースクリームの後方についた。
ドレッドロックを振り切ろうとスタースクリームはスピードを上げるがドレッドロックも負けじと追いかける。
逃げ回るスタースクリームにドレッドロックは機首の機銃からスタースクリームに攻撃を行い、スタースクリームも回避運動を取るが僅かに遅れて左翼に被弾する。
「ええいこいつ!」
「これ以上は無駄だぞ、スタースクリーム!」
「う、五月蝿い!」
ドレッドロックの攻撃を受け、バランスを崩したスタースクリームは一度トランスフォームして空中で停止するとドレッドロックもトランスフォームして止まり、これ以上の戦いは無駄であることをスタースクリームに告げるがスタースクリームは聞き入れず、ドレッドロックにミサイルを発射した。
「無駄だと言ったはずだ!ジェットストリーム!」
肩の4機のエンジンから竜巻を発生させる「ジェットストリーム」でスタースクリームのミサイルを吹き飛ばす。
「何!?ぬわああああっ!」
吹き飛ばされたミサイルがミサイルがスタースクリームに向かって流れていき、2発がスタースクリームに命中して爆発を起こし、ダメージを受ける。
「今だ!フォースチップ、イグニッション!」
スタースクリームが自身のミサイルでダメージを受けるとドレッドロックはこの好機を逃さない。
叫んでフォースチップをコールするとライブコンボイと同じように空からフォースチップが飛来してくるがフォースチップの模様はライブコンボイの物とは異なり、サイバトロンマークがついた物となっている。
「ドレッドキャノン!バーストアタック!」
フォースチップがイグニッションされると背中から装備が起き上り、ドレッドロックの必殺技である「ドレッドキャノン フルバースト」が放たれた。
「ぎゃあああっ!!う、腕がああああっ!!」
ドレッドキャノンフルバーストが直撃するとスタースクリームの右腕が破壊され、地面に向かって落下していく。
落下の途中で体勢を立て直し、落下は抑えたが右腕を破壊されたことで左腕で右肩を押さえ、悲鳴を上げる。
スプラングVSブラックアウト
「グギイイッ!」
「ぬぅん!やれやれ随分と手荒い奴じゃ。これ以上の被害を出さぬためにもそろそろ終わらせねば!」
右腕に装備されている機銃を乱射してくるブラックアウトにこれ以上の被害拡大を防ぐために戦闘を終わらせようとするスプラングの後方から支援メカ「アタックブースター」が飛来してくる。
「スプラング、スーパーモード!トランスフォーム!」
アタックブースターが飛来するとスプラングは跳び上がり、アタックブースターとの合体体勢に入る。
「スプラング、スーパーモードじゃ!」
アタックブースターと合体してスプラングは「スプラング スーパーモード」へと姿を変える。
「あっはっはっは!」
「グギッ!ガアッ!」
スーパーモードになったことで火力も強化されてブラックアウトに射撃を行い、スプラングの攻撃が命中するとブラックアウトは怯む。
「グガッ!ゴアアアアアッ!」
スプラングの攻撃を受けながらもブラックアウトは再び左腕のプロペラを展開、回転させて接近し、スプラングに斬りかかる。
「ほいっ!」
斬りかかってきたブラックアウトの左腕をサブアームとしても使える背中のアタックブースターで掴んで止めるとブラックアウトの右腕もアタックブースターで掴んだ。
「勢いだけでは勝てませんぞ?」
そう言ってスプラングは至近距離からミサイル、ビームをブラックアウトに放った。
「ガアアアアッ!!」
至近距離からのスプラングの攻撃を胸部に受け、攻撃が背中まで貫通するとブラックアウトは機能を停止し、倒れた。
「成敗じゃ!あっはっはっは!」
ブラックアウトを撃破するとスプラングは満足そうに笑った。
カーロボ三兄弟VSバリケード
「ウガアアアアッ!」
カーロボ三兄弟と戦っているバリケードは彼らの攻撃を受け、身体の装甲が所々破壊されてもなを倒れずに左腕のタイヤから刃を展開し、カーロボ三兄弟に斬りかかる。
「うおっ!?」
「おおっと!」
「あわっ!!」
振りかかってくるバリケードをワイルドライド、マッハアラート、スピードブレイカーはそれぞれ躱し、一旦後ろに下がって距離を取る。
「くっそぉ!こいつなんてしぶといんだ!」
「もういい加減倒れてもおかしくないぜ!」
「油断は大敵ということか!」
攻撃を加えているにも関わらず、中々倒れずにいるバリケードにマッハアラート、スピードブレイカー、ワイルドライドが愚痴を零す。
「よぉし!こうなったらあれでいくか!」
「了解です兄上!」
「おう!早いとこ決めちまおうぜ!」
このままではまだ倒せないと思ったワイルドライドはあることを提案するとその提案にマッハアラートとスピードブレイカーも賛成する。
「いくぞぉ!スピードブレイカー、パワーアアアアップ!」
最初にスピードブレイカーが叫ぶと彼の体のカラーリングが青から赤のカラーリングへと変化した。
「ワイルドライド、パワーアアアアップ!」
続いてワイルドライドも叫ぶとシルバーと緑のカラーリングからラリーカーのようなカラーリングに変わる。
「マッハアラート、パワーアアアアアップ!」
最後にマッハアラートが叫ぶと日本のパトカーである白と黒のツートンのカラーリングからアメリカのパトカーのようなデザイン、青と白のカラーリングに変わった。
今の彼らカーロボ三兄弟の姿は、とある仲間のトランスフォーマーから「エネルゴンマトリクス」と呼ばれる力の影響でパワーアップした「局地戦闘員スーパーワイルドライド」「音速追撃員スーパーマッハアラート」「爆走騎士スーパースピードブレイカー」に強化変身した「スーパーカーロボ三兄弟」となっている。
「いっくぞぉ!」
カーロボ三兄弟が強化変身すると最初に動き出したのはスーパースピードブレイカー、パワーアップしたことでスピードが上がり、素早くバリケードの後ろに回り込んだ。
「てりゃ!」
「ウゴッ!」
バリケードの背後に回り込んだスーパースピードブレイカーはバリケードの背中にタックルを喰らわせる。
「たああっ!」
「ガアッ!」
スーパースピードブレイカーのタックルを受け、前によろけながら倒れないよう踏ん張ると今度は前に回り込んだスーパーマッハアラートが左脚からのミドルキックを出し、バリケードの右脇腹にヒット、スーパーワイルドライドの方に向かって流れる。
「うおおりゃああっ!」
そしてスーパーワイルドライドに流れていくとスーパーワイルドライドが大きい左腕を引いて待ち構え、距離が縮まると左腕を振るい、アッパースイングをバリケードの顎に喰らせ、バリケードは倒れる。
「一気に決めるぞぉ!エクセルボウガン!」
「トランスナイパー!」
「クロスバースト!」
「ギガアアアアッ!!」
バリケードが倒れるとスーパースピードブレイカー達は武器を取り出し、スーパースピードブレイカーのエグゾーストボーガンの強化版「エクセルボウガン」、スーパーワイルドライドのトランスファウストの強化版「トランスナイパー」、スーパーマッハアラートのジェットミサイルの強化版「クロスバースト」の一斉射撃が放たれ、起き上がったバリケードに被弾、そして攻撃が胸部に命中すると背中まで貫通し、バリケードは悲鳴を上げながら背中から地面に倒れる。
そのままバリケードは起き上がる様子はなくようやく機能を停止した。
ロードバスター、デバスターVSデバステーター
「うああっ!」
「ロードバスター!ぐおっ!」
接近しながら砲撃していたロードバスターにデバステーターの機銃の銃弾が命中し、デバスターがロードバスターに一瞬気を取られるとデバステーターはデバスターにミサイルを発射し、放たれたミサイルはデバスターの胸に着弾し、デバスターが吹っ飛ばされて倒れる。
「デ、デバスター殿!」
「俺は大丈夫だ!」
ミサイルが着弾して心配になったロードバスターがデバスターに叫ぶとデバスターはすぐに大丈夫だと伝え、近くの乗り捨てられた車両の陰に身を隠す。
「中々の銃撃だな。くそっ!」
「このままでは自分達がやられてしまいます!」
「そうだな。なんとかしてあいつの武器の数を減らせれば・・・」
「ですが。・・・うわっ!」
デバステーターの攻撃に苦戦を強いられているデバスターとロードバスター、デバステーターの武器を減らすことをデバスターが提案するが言い返そうとしたロードバスターの周囲に砲弾が着弾し怯んでいる。
「あの敵の攻撃を凄まじすぎて狙いを付ける余裕が」
「うーむ。あとは奴よりも早く動いて攻撃を躱しながら奴の武器を壊すしかないな」
「しかし、自分とデバスター殿のスピードでは・・・ん?」
凄まじい弾幕で狙いを定めらることが出来ないことをロードバスターが言うとデバスターがもう1つ案を出すが2体の機動力では厳しいことをロードバスターが伝えようとした時、後方から車両の走ってくる音が聞こえ、2体は視線を向ける。
視線を向けると2体に向かって緑と黄色のカラーリングのオフロードバギーが走行してくる。
「オーバードライブ、トランスフォーム!」
走行してきたオフロードバギーは「トランスフォーマー スーパーリンク」に登場したトランスフォーマー「極地戦士オーバードライブ」にトランスフォームし、ロードバスターとデバスターの前に着地する。
「オーバードライブ!どうしてここに!?」
「チェケラ!!俺っちのいた場所は民間人の避難を終えたから様子を見に来たんだが苦戦してるようだな!ロードバスター、俺が足になってやるYO!」
「おお!頼むぜ!」
「OK!チェケラッチョイ!」
「とおっ!」
ロードバスターがオーバードライブがここに来たことに驚きながら尋ねると担当エリアの民間人の避難誘導を終え、戦闘の様子を見に来きて状況を理解したオーバードライブは自分でロードバスターの足になることを提案するとロードバスターはすぐに頷き返す。
ロードバスターが提案に乗るとオーバードライブが先に跳び、続いてロードバスターも跳んだ。
「ロードバスター!」
「オーバードライブ!」
「「スーパーリンク!!」」
「スーパーリンク、ロードバスター!!」
ロードバスターとオーバードライブは2体のトランスフォーマーがどちらかが上半身、下半身に変形し合体することでパワーアップする上下合体「スーパーリンク」を行い、ロードバスターが上半身となりオーバードライブが下半身となった。
「いくぞぉ!」
スーパーリンクしたロードバスターはデバステーターに向かって駆け出す。
「ゴアアアッ!」
ロードバスターを接近させまいとデバステーターが砲撃と機銃を放つがロードバスターはそれらの軽々と躱していく。
オーバードライブが下半身となったことで機動力が比較的に向上したからだ。
「とああああっ!」
弾を躱してデバステーターの懐に入ったロードバスターはまず最初にデバステーターの左頬を右拳で殴り、続けて左拳で胸部を殴り、デバステーターが僅かに後ろに下がると左足を軸にしてデバステーターの左腰に右足からの回し蹴りを喰らわせる。
回し蹴りを受けてよろけたデバステーターは機銃をロードバスターに向けるがそこには既にロードバスターの姿はなかった。
デバステーターが周囲を見渡そうとした時、背後から攻撃を受け、ミサイルに命中したことで誘爆が起こり、デバステーターの右肩が激しく損傷する。
すぐに後ろを振り返ったデバステーターに再びロードバスターが接近し、右からのアッパーを受けて今度は機銃が破壊された。
「グ!?ゴッ!ギガッ!」
「うおおおおお!凄いぞ、自分!」
機銃を破壊するとロードバスターは彼が自分に自信を持たせる口癖を叫びながら機動力でデバステーターを攪乱しつつ、打撃、時には砲撃でデバステーターにダメージを与えていく。
「終わりにするか!ダート!」
ロードバスターがデバステーターにダメージを与えていくと止めを刺すためにデバスターは「マイクロン」と呼ばれる小型のトランスフォーマーでバギーに変形するデバスターのパートナーマイクロン「ダート」を呼ぶと何処かで待機していたのかダートがビークルモードで走行してきた。
「エボリューション!」
走行してきたダートがデバスターの右腰に合体、「エボリューション」する。
「喰らいな!」
デバスターとダートがエボリューションすることで右腰部から放つことが出来るデバスターの必殺技「ドーザーキャノン」がデバステーターに放たれる。
デバスターの放ったドーザーキャノンはデバステーターの頭部に直撃、爆発する。
直撃の衝撃と爆発によって顔面の半分が破壊されてなくなったデバステーターの頭部が胴体から外れて道路に転がる。
オプティマスVSメガトロン
「ふんっ!ぬんっ!ぐっ!があっ!」
「ぶあっ!うらっ!ぬあっ!づあっ!!」
互いに殴る、蹴る等の激しい格闘戦を繰り広げているオプティマスとメガトロン、どちらも負けていなかったがここで流れがメガトロンに流れる。
オプティマスが右からパンチを繰り出すとメガトロンは右に躱し、オプティマスの右腕を左手で掴み、左膝でオプティマスの腹部を突く。
オプティマスが怯むと右手でオプティマスの顔を掴み、そのまま投げ飛ばした。
「ぐああっ!がっ!ああっ!」
メガトロンに投げ飛ばされ、信号機や標識を巻き込んでオプティマスは道路に数回バウンドしてビルの壁に背中から激突して止まって倒れる。
「これで終わりだなプライム」
倒れて中々起き上がれないオプティマスにメガトロンは止めを刺そうと両腕を変形させた「フュージョンカノン」をオプティマスに向けた。
ウー、カンカンカン
「ん!?」
オプティマスに止めを刺そうとした時、サイレンと鐘の音を聞いてメガトロンは右を向く。
その方向からは1台の梯子車、ファイヤーコンボイが向かって来ている。
「なんだ?」
ブゥゥゥゥゥ!!
「ん!?・・・どがっ!」
ファイヤーコンボイが現れたことに警戒を強めると今度は左からクラクションを鳴らされて左を向くと1台のトレーラートラックが猛スピードで走行し、ブレーキも掛けずにメガトロンに体当たりした。
その衝撃でメガトロンは後ろに飛ばされてビルの壁に激突、メガトロンが当たったことでビルの壁が壊され、亀裂が走り、窓ガラスが割れる。
一方、体当たりしたトレーラートラックはかなりのスピードで当たったにも関わず、車体は無傷で止まっている。
そのトレーラートラックの左側にファイヤーコンボイが停車する。
「ファイヤーコンボイ、トランスフォーム!」
「グランドコンボイ、トランスフォーム!」
ファイヤーコンボイ、メガトロンに体当たりしたトレーラートラックはトランスフォームした。
このトレーラートラックのトランスフォーマーは「トランスフォーマースーパーリンク」に登場し、マイクロン伝説のコンボイが地球人との交流に備えて変えた姿、サイバトロン軍総司令官、チームコンボイのリーダー「総司令官 グランドコンボイ」だ。
「ファイヤーフラァァッシュ!」
「はああっ!」
「ぬおっ!」
トランスフォームしたファイヤーコンボイは背中のパトライトから赤い閃光「ファイヤーフラッシュ」、グランドコンボイは「コンボイガン」でメガトロンにダメージを与える。
「大丈夫か、オプティマス?」
「ファイヤーコンボイ、グランドコンボイ」
「くううっ!他の世界のオートボットか!よくも邪魔をしてくれたな!」
ファイヤーコンボイがオプティマスに声をかけ、グランドコンボイも視線を向けて無事を確かめ、助けに来た2体をオプティマスは交互に顔を見ていると2体から攻撃を受けてもメガトロンは立ち上がり、自分とオプティマスの戦いに介入してきたファイヤーコンボイとグランドコンボイに怒りながら3体に向かっていく。
「いけ、グランドフォース!」
メガトロンの動きにいち早く対応したのはグランドコンボイだ。
グランドコンボイが叫ぶとビークルモード時に牽引していたトレーラーが起き上り、トレーラーの各ハッチが開くとそこからグランドコンボイの4機のサポートマシン「グランドフォース」が発進する。
オレンジ色の梯子車型グランドフォース「ファイヤー1」が走りながらメガトロンに梯子の放水口から射撃を行い、白と黒のヘリコプター型グランドフォース「ジャイロ2」が空中からメガトロンに射撃、黄色のドリル戦車型グランドフォース「ディガー3」は先端のドリルを回転させ、メガトロンの足に体当たりをし、青い潜水艦型グランドフォース「サブマリン4」はグランドコンボイの近くでファイヤー1、ジャイロ2同様メガトロンに射撃を喰らわせる。
「むっ!ごっ!チョロチョロと!」
「メ、メガトロン様!」
メガトロンがグランドフォースに苛立っていると上空からスタースクリームが下りて来た。
「メガトロン様、貴方と私以外の者どもが既に全員やられました。オプティマスの方にも援軍が来た以上、ここは一度退きましょう」
「何?もうやられたのか?使えん奴らめ」
「本当に・・・」
「貴様もだスタースクリーム」
「!?」
「またしてもしくじり、貴様もオートボットにオメオメとやられたのであろう!」
「も、申し訳ありませんメガトロン様!」
「・・・ええい!今回は退かせてもらうぞプライム。だが、次にあった時は貴様との決着をつけてやる!」
自分とスタースクリームを除くディセプティコンが全員倒されたと報告され不甲斐なさに苛立つ。
メガトロンの言葉にスタースクリームが頷くとそれがメガトロンの怒りを更に上げた。
スタースクリーム自身もドレッドロックに敗れて逃げてきたことをに気づいていたメガトロンはスタースクリームを睨み付けて怒鳴るとスタースクリームは慌てて謝罪する。
怒鳴って少し冷静になったのか状況的に不利であるためメガトロンは撤退することを判断し、オプティマスに捨て台詞を言ってビークル形態にトランスフォームして上昇、メガトロンを追ってスタースクリームも上昇すると空中に銀色のオーロラが出現し、2体はその中に入り撤退していった。
「メガトロン」
「余計なことをしてしまったようだな。・・・だが、あのままだと」
「いや、気にすることはない。君達の判断も行動も正しかった。その結果として今私は生きている。感謝している」
メガトロンが消えた空を見上げるオプティマスにグランドコンボイが声を掛ける。
グランドコンボイは自分とファイヤーコンボイが因縁のあるオプティマスとメガトロンの戦いに水を差してしまったことに申し訳なさそうに言うがオプティマスはグランドコンボイの方を向き、判断は間違っていないと言って助けてくれた2体にお礼を言う。
ディバイディングフィールド内
健悟Side
「皆、ありがとう。ご苦労だった」
「礼は必要ない。私達は自分のやるべきことをしただけなのだから」
「そうだぜ」
「フェニックス。これはどうする?」
「・・・それか」
ギムレット達との戦闘を終えて集まってきた勇者、トランスフォーマー達に俺はお礼を言うとキングエクスカイザー、ファイヤーダグオンが戦ったことは当然だと答えてくれた後、スターガオガイガーが真剣な声で手に持ったゾンダー核を俺に見せ、俺は言葉に困ってしまう。
「アポロン、浄解は出来るか?」
「残念ですが私にもマスターにも浄解能力は備わっていません」
「だよな。・・・!?」
本来ゾンダーにされた人は「天海護」と言う少年が持つ「浄解」と呼ばれる力で解放されるが俺にそんな力はなく、ダメ元でアポロンにも尋ねるがアポロンにもないことを告げられ方法を考えようとした時、ゾンダー核に変化が起こった。
ゾンダー核の姿が段々と人の姿へと変わっていき、人間の姿に戻った。
というかこいつは確か同じクラスの男子生徒だな。
「まだ子供だったから自力で戻れたようですね」
「ああ、よかった」
ガオガイガーの本編でもあったことだがゾンダーメタルを埋め込まれたのが子供だったため自力で戻ることが出来、戻ったことに俺も他の勇者達も安堵の表情を浮かべている。
「にしてもよかったのかいボス?あの時、あの馬バイクを入れた上にあのちっこいMSを逃がしちまってよ?」
「いいさパワージョー。退くのであれば無理に戦う必要はない」
ゾンダーの問題が解決するとパワージョーが先程のモビルホース、赤兎馬の侵入と呂布達の撤退を許したことについて本当によかったのかと尋ねてくる。
赤兎馬の侵入時と呂布達の撤退時、ディバイディングフィールド外にいたパワージョー達は無論銃を向け射撃体勢を整えていた。
だがあの時、俺はパワージョー達に見えるように俺は右腕を横に伸ばしていた。
よくある「攻撃するな」と言うサインだ。
退くんだったら戦うこともないと思ったからだ。
・・・でももしあのまま戦うことを想定してなかったため戦う気だったらどうしようかと今少し思った。
「・・・さて、あっちと少し話し合いをしないとな」
パワージョーと話した直後、俺達の近くにキャプテン達が近づいて来ているのに気付き、俺達はキャプテン達に視線を向け、キャプテン達に向かってガオファイガーをゆっくり近づける。
ある程度近づくとガオファイガーの左膝を地面につけて片膝立ちにし、コックピットハッチを開いてガオファイガーから降り、キャプテン達に近寄る。
「協力に感謝する。君達の協力がなければもっと被害が出ていた」
「いや、それは私達も同じだ。私達ではあれだけ巨大なロボットを全て相手にしつつコマンダーサザビー達を相手に出来た確率は低かった」
「そういってもらえると助かる」
俺が最初にキャプテン達に話しかけると俺に対応したのはキャプテンだった。
万が一のことがあるため、まだフェニックスの解除はしていない。
「ところで、私達は君に色々聞きたいことがある。すまないが少し話をさせてもらえないか?」
キャプテンが声のトーンを少し下げ、真剣な表情で俺に会談を求める。
まぁこれまでのことも含めて向こうにしてみれば聞きたいことは満載だろう。
「・・・・・分かった。ただし条件として護衛を数名同伴させてもいいか?そっちは全員が来るんだろ?流石に1人だと不安だからな」
「ああ、構わない」
少し迷ったが俺もキャプテン達に訊きたいことがあるためキャプテン達と会談することを了承する。
会談を受ける代わりに保険として護衛部隊を付けることを条件に出すとキャプテンはこっちの条件を受け入れてくれた。
「それと、話す前にまずは場所を移そう。大体あと5分程でこのフィールドは効力を失い、元に戻ってしまう」
「そうなのか?了解だ。なら場所を移そう」
「ああ。よし、ビッグボルフォッグ、シャドウ丸、ジェイデッカー、それとライブコンボイ、一緒に来てくれ」
「了解しました。フェニックス」
「了解したぜボス」
「了解、ボス」
「君は僕がしっかり守ろう」
ディバイディングフィールドの維持限界時間が迫っているため場所の移動を提案すると理由が理由のためキャプテンは了承し、俺の護衛役にいつものメンバーであるビッグボルフォッグとシャドウ丸、ジェイデッカーに今回はライブコンボイにも頼むと彼らは了承して頷く。
「残りの皆は速やかにこの場より撤収、基地に帰投してくれ。スターガオガイガー、ファイヤーダグオン、悪いがガオファイガーを頼めるか?」
「ああ」
「おう。任せろって!」
「よろしく頼む。・・・状況終了。総員撤収せよ!」
『了解!』
「「トランスフォーム!」」
護衛部隊以外の勇者、トランスフォーマー達には撤退するように指示し、スターガオガイガーとファイヤーダグオンにガオファイガーの運搬を頼むと2体はすぐに返事を返す。
2体の返事を聞いて撤退命令を出すと勇者、トランスフォーマー達はすぐに撤退を開始、スターガオガイガーはガオファイガーの右側、ファイヤーダグオンはガオファイガーの左側を掴み、ガオファイガーを運んで撤退していく。
「では、我々も行こうか、キャプテンガンダム」
「ああ」
勇者とトランスフォーマーの撤退を確認するとキャプテンに声を掛けて俺とビッグボルフォッグ達とキャプテン達もディバイディングフィールドから出るために移動を開始する。
3人称Side
海鳴市 住宅街
ディバイディングフィールドから脱出し、住宅街に入り込んだ呂布達は途中で赤兎馬を止めて降り、通常形態に戻す。
「・・・くっ!」
「奉先!」
歩き出そうとした時、呂布が膝を着き、貂蝉は慌てて寄る。
「大丈夫か?」
「心配など不要だ。・・・ぐっ!」
「無理をするな」
心配する貂蝉を呂布は手を借りずに自分で立とうとするが再び顔を歪ませ、膝を着くと貂蝉は呂布に肩を貸す。
どうやら劉備、曹操、孫権と戦った時に思っていた程にダメージを受けていたようだ。
「・・・して、これからどうする奉先?あの輩達の所に戻るか?」
「その気にはなれんな」
貂蝉が呂布にコマンダーサザビー達のいる場所に戻るかと尋ねるが呂布は否定する。
「力こそが正義であり、あのフェニックスと言う者よりも力が劣っていたために確かにあのギムレットは敗れた。だが、奴の技術を盗み、戦うだけ戦わせて捨て駒として扱い切り捨てる、コマンダーのやり方は董卓と同じ。それは他の者達もだ。そんな者達となど共に居れぬ」
「確かにそうだが、あの者達の所に戻らぬのなら一体何処で雨風を凌ぐというのだ?この国の季節は今は冬、野宿をするにも凍えるぞ」
「ぬぅ・・・」
「あら?」
「あんたらどないしたん?」
「「?」」
敵に敗れたとはいえ、味方を殺すような連中の元とは一緒にいる気は呂布にはないようだ。
今後の行き先を考えている最中に不意に後ろから少女に声を掛けられ、呂布と貂蝉は振り返る。
呂布達に声を掛けたのは車椅子に乗った少女、八神はやてとそれを後ろから押している女性、シャマルだった。
後書き
ARXー7アーバレスト「約1週間遅れて後半投稿です!」
健悟「おお。よく頑張ったな」
アポロン「前回の後書き通り早く投稿しましたね」
ARXー7アーバレスト「うん、まあ、そうなんだけどね。前回の話で内容に間違いが結構あったみたいで修正しなきゃいけないヶ所がいくつもあるんだよねぇ」
健悟「マジかよ」
アポロン「焦って確認作業を怠るからですよ」
ARXー7アーバレスト「ほんとにねぇ。取り敢えず後日修正するよ。さて後半はトランスフォーマー達の戦闘でした」
健悟「前回同様途中でキャラが増えたな。オーバードライブとかグランドコンボイとか」
ARXー7アーバレスト「なんか書いてたらあれもこれもと出してしまって」
アポロン「終盤では呂布達がはやてと会って終わりましたが、これはどうなるのですか?」
ARXー7アーバレスト「それは今後のお楽しみだよ。今の所はどうなるかは皆さんのご想像にお任せします!」
健悟「そういえば前回コミトレの手伝いに行くとか告知してたけど聞いてくれた人いたのか?」
ARXー7アーバレスト「・・・・・・・」
健悟「いなかったんだな」
アポロン「まあそりゃそうでしょうね」
ARXー7アーバレスト「うん。正直調子に乗ったと思う」
健悟「反省しような」
ARXー7アーバレスト「ういっす。それじゃあ次回予告行こう!」
アポロン「BGMスタート」
BGM「セキレイの次回予告BGM」
健悟「最近本当にBGM探す気ないよな?手抜きMAXだぞ」
ARXー7アーバレスト「まあまあそういわないで。ほら早く頼む」
健悟「へーへー。う、うん!なんとか今回も海鳴の危機は回避できたけど毎度毎度疲れるよ」
アポロン「これに関してはマスターの使命です頑張らないと駄目です」
健悟「分かってるよ。ああ情報操作にマシンの整備やること多いな!」
アポロン「しかもクロノ執務官達からも説明を求められてます」
健悟「めんどいな。しかもフェイトが俺に頼みたいことがあるみたいだけどなんだ?・・・次回、少年が望んだ世界と力、第五十五羽『特訓』。次回も幾久しく」
ARXー7アーバレスト 「はいオッケー!」
健悟「なんか次回予告もだんだんぐだぐだになってきた気がする」
アポロン「私もそう思います」
ARXー7アーバレスト 「そうはいうけど結構大変なんだよ?これも考えるの。てなわけで今回はここまで!なお私がコミトレでお手伝いさせていただくのは「人形劇団」というサークルさんですので当日来られる方は気が向いたらお越しください!」
健悟「結局公開するの!?」
ARXー7アーバレスト「だってなんか悲しいんだもん!!大丈夫!ちゃんとサークルさんからは許可とってあるから!それでは次回もお楽しみに!」
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第五十五話 海鳴を守れ 後編 | ||
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次回の最新も楽しみに待ってますよ。(秀介) | ||
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