真・恋姫†無双 時空を超えた刺客 破滅の未来と絡繰人間
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卑弥呼の過去話や、『限界突破』の修行を開始して早3日…………

まだ、誰一人として習得することが出来ていない状況となっていた

そこへ、三度に渡って

 

 

 

 

 

 

 

 

 

斬魔による新たなる刺客が放たれたのだった…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  四節 〜そんな姿は見たくなかった〜

 

 

 

愛紗「はあぁぁあぁぁぁっ!!!」

 

 

 

ギュオォォォォッ!!!

 

 

 

左慈「もっと気を溜めろっ!!!そんなんで会得できるとでも思ってんのかっ!!?」

 

 

春蘭「はあぁぁあぁぁぁっ!!!」

 

 

 

ギュオォォォォッ!!!

 

 

 

卑弥呼「春蘭殿、気の純度が低すぎるっ!!!

溜められればいいという訳ではないのだっ!!!」

 

 

雪蓮「はあぁぁあぁぁぁっ!!!」

 

 

 

ギュオォォォォッ!!!

 

 

 

一刀「いいぞ、雪蓮っ!!!その調子だっ!!!」

 

 

『限界突破』の修行を始めて早3日

 

 

各々の成果が少しずつではあるが、出始めていた

 

 

だが、やはりまだ『限界突破』を覚醒させるものは1人もいない

 

 

体への過負荷を数倍にかけたまま、気の扱いの応用が出来なければ『限界突破』を発動させることすら出来ない

 

 

只でさえ、この場で覚醒したのは『天の御遣い』である北郷一刀のみ

 

 

勿論、今全員の武将達の体には過負荷がかかっている

 

 

実際上、立って呼吸をするのですら精一杯

 

 

それに加えて気の純度を高めて気を溜めて、更にはそれを維持し続けなければならない

 

 

実際問題、ハードルが高過ぎるというレベルで済まない

 

 

因みに会得していない左慈や卑弥呼も、過去に行った修行を辿って教えている

 

 

于吉と貂蝉は軍師達の鍛練に戻った為、この場にはいない

 

 

一刀「……………一旦、休憩をいれよう」

 

 

一刀の言葉に各々が声をあげる

 

 

流琉「に、兄様っ!!!ま、まだ…………やれますっ!!!」

 

 

凪「そ、そうです………隊長っ!!!

じ、自分は………自分も、まだ……やれますっ!!!」

 

 

紫苑「ご、ご主人様っ!!!私達も大丈夫………です…………」

 

 

全員が真剣な表情をして言うが、一刀は

 

 

一刀「……………ダメだよ

口では言えるけど内心、皆疲労と体力の消耗が著し過ぎるよ

この状態で『限界突破』を覚醒させられる可能性はほぼ0だ

それなら、少しでも可能性を上げる為には皆の体力の回復を図らないと………」

 

 

一刀も真剣な表情で言い諭す

 

 

桔梗「…………承知致しました」

 

 

蓮華「一刀の言う通りね……………」

 

 

皆が肩で息をしながら頷く

 

 

一刀「左慈、卑弥呼………皆の過重圧を」

 

 

一刀は左慈と卑弥呼に言う

 

 

左慈「あいよ」

 

 

卑弥呼「うむ」

 

 

左慈と卑弥呼が片手を差し向けると、愛紗達の体は途端に軽くなる

 

 

流琉「はぁ〜…………」

 

 

星「…………体が軽くなった……?」

 

 

沙和「元に戻ったの〜……」

 

 

全員が安堵の息を吐き、その場に座ったりしゃがみ込む

 

 

一刀「……………思った以上に難解だなぁ………」

 

 

一刀は腕を組み、眉間に皺を寄せて考え込む

 

 

左慈「当たり前だろうが…………『限界突破』だぞ?

そんな簡単に習得しちまったら、俺らの管理者としての面子は丸潰れだっつーの」

 

 

左慈はやれやれといった表情で言う

 

 

卑弥呼「だからといって、のんびりしている暇はないぞ?」

 

 

卑弥呼は左慈に言うが

 

 

左慈「分かってらぁ…………だがな、やってんのはあの『限界突破』だぞ?

そう簡単には事が進まねぇよ………」

 

 

左慈は眉を顰めて卑弥呼に言い返す

 

 

一刀「何とかならないかな………」

 

 

卑弥呼「こればかりは、彼女らの頑張り次第じゃの

管理者でさえ、習得困難なモノじゃからの」

 

 

一刀「うーん……………」

 

 

一刀は必死に考える

 

 

左慈「北郷、考えたところで何にも変わんねぇぞ?

『限界突破』は己自身との闘いだ

他人がどうこう考えたって無意味だ」

 

 

一刀「うっ……………」

 

 

一刀は苦虫を噛み潰したような表情をする

 

 

卑弥呼「こればかりは儂らの出来る事はアドバイスをする事位じゃ」

 

 

卑弥呼も左慈の言葉に乗っかる

 

 

一刀「………………分かったよ」

 

 

一刀は渋々、頷いたのだった

 

 

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華琳「一刀、ちょっといいかしら?」

 

 

一刀が卑弥呼達と会話をしていた時、華琳が汗を拭きながら歩み寄ってきた

 

 

一刀「ん?何、華琳?」

 

 

一刀は首を傾げる

 

 

華琳「何となく『限界突破』の予兆ともいえる感覚は掴めるようにはなってきたのよ

けど、もう一押し足りなくてね」

 

 

左慈「ほぉ?で、用件はなんだ?」

 

 

左慈は腕を組んで聞き返す

 

 

華琳「簡単な事よ

一刀、私達の目の前で『限界突破』を発動してくれないかしら?」

 

 

一刀「……………成る程、百聞は一見に如かず、か…………」

 

 

一刀と華琳はニヤリの笑う

 

 

華琳「えぇ、実際に目の前で見てみたかったのよ

貴方の『限界突破』をね………」

 

 

華琳と一刀の廻りに皆が集う

 

 

季衣「ボクも見たいーーっ!!!」

 

 

鈴々「鈴々もなのだーーっ!!!」

 

 

璃々「私も見てみたいです」

 

 

白蓮「一刀、見せてくれよ………」

 

 

全員が真剣でいて、それでいて目を輝かせて言う

 

 

一刀「………左慈、それくらいならいいよな?」

 

 

一刀は左慈に一応、了承を得る

 

 

左慈「…………まぁ、いいだろう

但し、最初に言ったがやるなら俺達の目の前で……だからな?」

 

 

左慈は一刀に念を押して許可する

 

 

一刀「分かってるさ…………

それじゃ、許可も頂いたことだし………」

 

 

一刀は一歩、前に出て気を溜め始める

 

 

一刀「はあぁぁあぁぁぁ……………っ!!!」

 

 

 

ギュオォォォォッ!!!

 

 

 

小蓮「………………この時点で何か違うね」

 

 

真桜「確かになぁ……何か気に厚みがあるっちゅーか………

うちら何か薄っぺらいしなぁ……」

 

 

霞「既にうちらとはかけ離れたモノを持ってる感じやな……」

 

 

若干弱気な発言があるものの、その目は真剣そのもの

 

 

皆は技術を盗もうと必死に凝視する

 

 

一刀「はあぁぁあぁぁぁ………はぁっ!!!!!!」

 

 

 

ゴォォォォォォォォォォッ!!!!!!

 

 

 

一刀は一際、気を高めると一刀を中心に衝撃波と爆風にも近い突風が放たれる

 

 

秋蘭「っ!!?くっ!!!」

 

 

翠「な、何だっ!!?これが『限界突破』かっ!!?」

 

 

亞莎「はいっ!!!あの時と一緒ですっ!!!」

 

 

亞莎が言う『あの時』とは絡繰人間12号との戦闘のことである

 

 

そして、全員が一刀を見て目を見開く

 

 

愛紗「……………これが…『限界突破』………」

 

 

愛紗は声を絞り出す

 

 

一刀「そっ、これが皆が目標としている『管理者界伝説の妖術』

その名も『限界突破』…………………」

 

 

一刀は閉じていた目をゆっくりと開ける

 

 

春蘭「………確かに凄まじい力だな

前の一刀とは比べ物にならん……これなら絡繰人間を破壊するのも容易だ」

 

 

春蘭は顎に手を置いて頷く

 

 

一刀「(流石春蘭だな………闘いの事になると恐らく秋蘭より頭の回転が早くなるな…………)」

 

 

一刀は心の中で思う

 

 

華琳「ふぅん………気の純度の高さや厚み、大きさ以外にも一刀自体に大きな変化があるのね」

 

 

華琳は一刀をまじまじと見て言う

 

 

一刀「流石は華琳だね

瞳とか頬とか全体的に変化が現れるのも特徴なんだ

だから、『限界突破』を覚醒させたら直ぐに外見でも判断がつく」

 

 

一刀は両手をズボンのポケットに突っ込んで言う

 

 

桔梗「お館様、発動時間は有限ですかな?」

 

 

桔梗は一刀に素朴な質問をする

 

 

一刀「基本、無制限だよ?

でも、自分が負傷して自分の気が小さくなったりすると自動的に解除されるんだ

『鷹狼虎龍』よりはほんの少し強さは下だけど10

中の9だからほぼほぼ同等

けれど『鷹狼虎龍』は時間制限があるから『限界突破』のほうが使い勝手がいいかな」

 

 

思春「短期間で戦闘を終わらせるのなら『鷹狼虎龍』、長時間なら『限界突破』ということか…………」

 

 

一刀「そういうこと

まぁ、『鷹狼虎龍』は自分だけだから何とも言えないけど」

 

 

一刀は思春の問いに優しく答える

 

 

恋「…………恋、早くご主人様に追い付く」

 

 

恋は優しく微笑み、決意を露にする

 

 

一刀「うん、頑張って

こればかりは己との闘いだから」

 

 

全員が強く頷くのであった……

 

 

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それから数時間後

 

 

『次元の狭間』では2、3日程の時間が経過した時だった

 

 

今は再び休憩をとっており、一刀と左慈、卑弥呼は別の『次元の狭間』に移動している

 

 

左慈「未だ結果出ず……か」

 

 

卑弥呼「ふむ………やはり、賭は賭かの………」

 

 

卑弥呼は悲しい表情で言う

 

 

一刀「おいおい……管理者の2人が身も蓋もないような事を言っちゃぁ、元も子もないだろうが………」

 

 

一刀はジト目で言い返す

 

 

左慈「くっ……………」

 

 

左慈は痛いところを突かれたので思わず動揺する

 

 

卑弥呼「仕方あるまい………このまま様子を見ているしか………」

 

 

卑弥呼がそう言ったその時!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぴーっ!!!ぴーっ!!!ぴーっ!!!ぴーっ!!!ぴーっ!!!ぴーっ!!!ぴーっ!!!ぴーっ!!!

 

 

一刀&左慈&卑弥呼「「「っ!!?警報っ!!?」」」

 

 

左慈が持っていた『対絡繰人間襲撃用アラーム』が大きく鳴り響いたのだ

 

 

左慈「参ったな………今、殆どの奴らは『限界突破』の鍛練に集中させてんだがな………」

 

 

一刀「悠長な事を言ってられない………俺が行くよ」

 

 

卑弥呼「じゃが、そう何度も大将自ら行くのはの……」

 

 

と、そこへ

 

 

 

シュンッ!!!

 

 

 

明命「一刀様、そろそろ鍛練の再開を…………

っ!!?この音は…………絡繰人間っ!!?」

 

 

明命が一刀の元へやってきたのだ

 

 

一刀「あっ、やべ」

 

 

左慈「今更おせーよ」

 

 

左慈は目頭を抑える

 

 

明命「一刀様っ!!!絡繰人間が来たのですねっ!!?」

 

 

明命は一刀に問い詰める

 

 

卑弥呼「やむを得ん………明命殿は連れていくしかあるまい

今更、行くなとも言えんしの」

 

 

明命の瞳は最早、行く気満々だ

 

 

一刀「だな……………けど、2人で行くのも危険過ぎるな」

 

 

すると、そこへ更に

 

 

 

シュンッ!!!

 

 

 

于吉「ならば………この御二方を連れていかれては如何です?」

 

 

于吉が何処から嗅ぎ付けたのか、颯爽と現れた

 

 

一刀「于吉……………

??と…………稟と雛里?」

 

 

于吉の後ろには稟と雛里が控えていた

 

 

稟「一刀殿、今回は我々も同行させてもらいますよ?」

 

 

雛里「ご主人様…………私、頑張りましゅっ!!!」

 

 

2人は一刀を見て覚悟を口にする

 

 

于吉「この御二方は他の方々より早く気の扱いを覚えましたので………

実践経験も必要かと思いまして………」

 

 

一刀「…………2人も行くなと言われても素直に行かなさそうだな………」

 

 

一刀は稟と雛里の瞳をジッと見て言う

 

 

明命と同様の瞳だ

 

 

稟「当たり前ですよ…………少しはこちらの身にもなって下さい」

 

 

稟は呆れ顔で言う

 

 

一刀「……………分かった

今回は俺と明命・稟・雛里の4人で襲撃に備える事としよう」

 

 

ようやく一刀は折れて承諾した

 

 

左慈「偶然にも全員の装備は整ってるみたいだしな」

 

 

左慈は4人を見渡す

 

 

明命は背中に得物である『魂切』を装備し、一刀も腰に『龍終』を備える

 

 

稟と雛里は特に持ち物はなく、その場に立ち尽くす

 

 

左慈「報告によると今回も3体だそうだ

数では勝ってるが、気ぃ抜くなよ?」

 

 

一刀「分かってるさ……………」

 

 

于吉「……………それでは……」

 

 

于吉は徐に右手を突き出す

 

 

 

ズズズズズズズズッ!!!!!!

 

 

 

『次元の狭間』に人一人程の大きな出入口である『闇行』が現れた

 

 

于吉「前回同様、私は入り口までご案内します

くれぐれも無茶をしないようにして下さいね?

特に北郷さん………貴方はこの世界の中心となる鍵の存在なのですから」

 

 

于吉は一刀に一応、念を押しておく

 

 

一刀「勿論だ」

 

 

于吉はその言葉を聞き頷く

 

 

于吉「それでは………参りましょう」

 

 

雛里「ひゃいっ!!!」

 

 

稟&明命「「はっ!!!」」

 

 

5人の影は『闇行』に吸い込まれるようにして消えていった…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

左慈「………武将達には俺から話しておく」

 

 

卑弥呼「うむ、ならば儂は軍師の者達に…………」

 

 

左慈と卑弥呼は消えた5人を見送った後、素早く動き出したのだった

 

 

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場所は変わって成都の城の鍛錬場

 

 

そこに

 

 

 

ズズズズズズズズッ!!!!!!

 

 

 

『闇行』が現れ、于吉が顔を出した

 

 

于吉「…着きましたよ」

 

 

一刀「あぁ………」

 

 

一刀達は『闇行』から素早く出る

 

 

于吉「………武運を祈ります…」

 

 

一刀「任せておけ」

 

 

于吉は静かに『闇行』を閉じた

 

 

鍛錬場には一刀を含めた4人しかいない

 

 

一刀「よし、早速向かおう」

 

 

明命「はいっ!!!」

 

 

雛里「はいっ!!!」

 

 

稟「はっ!!!」

 

 

一刀は直ぐさま飛び立とうとしたのだが

 

 

一刀「………………」

 

 

何故か動かない

 

 

明命「……??一刀様?」

 

 

稟「一刀殿?如何なされましたか?」

 

 

一刀はゆっくりと振り返る

 

 

一刀「……え〜っと、稟と雛里って飛べる?」

 

 

一刀の問いに稟は返答する

 

 

稟「はい、何とかですが………」

 

 

一刀「速度はどれくらいかな?」

 

 

一刀の問いに雛里は思い出すようにして答える

 

 

雛里「………確かに、私達の『龍走』の速度ではご主人様達に追い付けません」

 

 

一刀「そっかぁ……………

まぁ、そうだよね………つい最近だもんね、気の扱いを習ったのは」

 

 

一刀は腕を組んで考え込む

 

 

明命「ならば私は雛里ちゃんを、一刀様は稟殿を背負うというのは如何でしょうか?」

 

 

明命は妥当案を出す

 

 

一刀「やっぱりそれしかないよね

よし、じゃあ稟は俺の背中に………」

 

 

稟「は、はい……」

 

 

明命「では、雛里ちゃんは私に……」

 

 

雛里「は、はい……………」

 

 

一刀と明命は2人をおんぶする形になり

 

 

一刀「よし、改めて行こう………

稟と雛里は俺と明命にしっかり掴まっていて

振り落とされないようにね」

 

 

稟「は、はい………分かりました」

 

 

雛里「ひゃ、ひゃい………」

 

 

一刀はそう言うと明命に視線をずらす

 

 

明命「…………」

 

 

明命は無言で頷く

 

 

一刀「よし、行くぞっ!!!」

 

 

 

ゴォォォォォォォォォォッ!!!!!!

 

 

 

明命「はいっ!!!」

 

 

 

ゴォォォォォォォォォォッ!!!!!!

 

 

 

一刀と明命は稟と雛里を背負って空高く『龍走』で舞い上がったのだった……

 

 

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『龍走』して暫く…………

 

 

一刀達は現在、成都の城から北東30q地点を飛行中

 

 

一刀「…………絡繰人間の微弱な気が近づいて来てるな……」

 

 

稟「だとすると、向こうからも接近しているのですね………」

 

 

稟や雛里といった軍師達にはまだ、絡繰人間が発する微弱な気は感知出来ていない

 

 

基礎は最早、完璧のレベルにまで達しているそうなのだが

 

 

まだ、応用の途中らしい

 

 

一刀「……………にしても、今回も3体っていうのがどうも引っ掛かるな…………」

 

 

明命「確かにそうですね………

前回と同じ体数で襲撃を仕掛けるとは…………どういう事なのでしょうか?」

 

 

一刀の疑問は全員に纏わり付く

 

 

稟「更に強化された型なのではありませんか?」

 

 

雛里「同じ強さの兵を送ってくるとは到底思えません」

 

 

一刀「向こうは俺達の力量を知ってやってる筈…………

何か嫌な予感がするなぁ…………」

 

 

一刀はどうも腑に落ちない様子のようだ

 

 

明命「…………ですが、最悪『限界突破』を発動されればよろしいのでは?」

 

 

明命は首を傾げながら一刀に聞く

 

 

一刀「まぁ、最悪はね………」

 

 

一刀は納得いかないまま、『龍走』で天を駆け抜けていた

 

 

………………

 

 

………………………

 

 

それから更に十数分後

 

 

遂に

 

 

一刀「…………っ!!!来たぞっ!!!」

 

 

一刀は前を見て叫ぶ

 

 

皆の飛ぶ方角の遥か彼方に、黒い影が横一列でこちらに向かって飛んでいたのが確認できた

 

 

明命「大きさ的に鳥ではありません…………!!!」

 

 

明命の核心的発言に一気に緊張が走る

 

 

稟「…………全く見えません……」

 

 

稟は目を皿のようして前を見るが、全く分からない

 

 

一刀「まぁ、稟は眼鏡を掛けているしね…………少ししたら分かると思うよ

それより、戦闘準備を整えないと……」

 

 

雛里「……………」

 

 

雛里は黙って前を見ていた

 

 

その時!!!

 

 

 

ゴォォォォォォォォォォッ!!!!!!

 

 

 

一刀「っ!!?」

 

 

明命「っ!!?」

 

 

雛里「あわわ〜っ!!?『気力破』を放ってきましたぁ〜っ!!!」

 

 

突如、3体のうちの真ん中にいた絡繰人間が一刀目掛けて『気力破』を放ってきたのだ

 

 

一刀「宣戦布告………先制攻撃ってかっ!!?

稟っ!!!掴まれっ!!!」

 

 

稟「は、はいっ!!!」

 

 

一刀は稟にそう叫ぶと

 

 

一刀「はぁっ!!!」

 

 

 

フォンッ!!!

 

 

ドォォォォンッ!!!

 

 

 

自分目掛けて飛んできた『気力破』を右足の蹴りを放ち、思いっきり蹴り返した

 

 

 

ゴォォォォォォォォォォッ!!!!!!

 

 

 

『気力破』はUターンして絡繰人間の方角へ飛んでいく

 

 

そして、その『気力破』は吸い込まれるようにして消えた

 

 

稟「『吸気』をしたようですね………」

 

 

一刀「追い討ちが来る前に降りよう」

 

 

明命「はいっ!!!雛里ちゃん、落ちないようにしっかり掴まっていて下さいっ!!!」

 

 

雛里「はひっ!!!」

 

 

一刀達はその場に急降下していった

 

 

……………

 

 

…………………………

 

 

一刀は稟を、明命は雛里を背から降ろして戦闘体勢に入る

 

 

一刀「……………降りてきたな」

 

 

上空から3体の影が降りてきた

 

 

逆光で顔はよく分からない

 

 

明命「……………今回は一切、気を抜きません」

 

 

明命は前回の闘いの事を踏まえて最初から本気モードだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところが……………

 

 

雛里「…………??」

 

 

稟「…………………??」

 

 

その人影を見て眉間に皺を寄せる

 

 

??S「……………『最大抹殺対象者』である北郷一刀、及び周泰・鳳統

・郭嘉を確認」

 

 

??H「おやぁ〜?思ったより少ないですねぇ〜…………」

 

 

??S2「はわわっ!!?随分と舐められたものですね…………」

 

 

明命「はぅわっ!!?こ、この声はっ!!?」

 

 

雛里「あ、あわわ…………っ!!?」

 

 

稟「な、なにっ!!?」

 

 

一刀「っ!!?な、何だと……………っ!!?」

 

 

全員が絶句する

 

 

一刀「………………お前の………」

 

 

一刀は声を絞り出して言った

 

 

一刀「お前のそんな姿は見たくなかったよ………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一刀「…………………思春」

 

 

??S「思春?誰だそれは…………

私の名は………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

思春?「絡繰人間20号だ……………」

 

 

 

 

 

 

 

 

           ……終……

 

 

 

説明
卑弥呼の驚くべき(?)過去を知った一刀は卑弥呼も自分と同じ思想だったことを思う
そんな、小休憩がありながら絡繰人間の対策にて『限界突破』の習得を目指していた
だが、そこへ斬魔が三度によって放たれた絡繰人間の襲撃が始まったのだった………
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コメント
雛里と稟が、ついに戦場にでましたか…しかし相手がまさか思春とは(睦月)
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真・恋姫†無双 北郷一刀 左慈 于吉 貂蝉 卑弥呼 明命  雛里 

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