真・恋姫†無双〜江東の花嫁達〜(弐拾)
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(弐拾)

 

 孫紹が産まれてからというもの、雪蓮と一刀はほとんど我が子から離れなかった。

 

 祝いの宴が開かれた時は、一刀が一時的に離れて雪蓮の代わりに酒を浴びるように飲まされ、翌日は盛大な二日酔いになった。

 

 月も詠も紫苑に従って雪蓮と赤子を慎重に見守り、何かあればすぐに自分達がするようにしていた。

 

 華琳と桃香も毎日、飽きることなく眠っている孫紹を見ては羨ましそうにしていた。

 

「こういうのを見ていると、幸せになってほしいって思うわね」

 

「そうですね」

 

「二人とも欲しくなった?」

 

 雪蓮は嬉しそうに二人に質問をする。

 

「そうね。この子を見ていると欲しいわ」

 

「そうですね。私もなんだか産みたくなりました」

 

「なら相手を見つけないとダメよ」

 

「え〜〜〜〜〜。それをいうのなら華琳さんだってそうですよ?」

 

「そうね」

 

 二人の王は揃ってため息を漏らした。

 

「ねぇ雪蓮。一月ほどでいいから一刀を貸してもらえるかしら」

 

「あ、私も貸して欲しいです」

 

「貴女達ねぇ……」

 

 二人の考えていることが露骨過ぎて呆れる雪蓮。

 

「ダメよ。この子に寂しい思いをさせちゃうもの」

 

 最強の切り札というべき我が子がいる雪蓮はあっさりと断る。

 

 もちろん、二人ともそうなればこれ以上、何も言えなかった。

 

「いいなあ〜」

 

 桃香は何度か孫紹を抱かせてもらっているため、余計に自分の赤子が欲しいと思っていた。

 

「でもね、一つだけ不安なのよ」

 

「「不安?」」

 

 何が不安なのだろうかと華琳と桃香はお互いの顔を見た。

 

「この子、絶対に一刀にべったりだもん」

 

「どうしてそう思うのですか?」

 

「だって私も一刀のことが大好きだからよ♪」

 

「なら別にいいのでは?」

 

 どこも不安になるようなものはないのではと桃香は思った。

 

「なるほどね」

 

 華琳は察しがいいのか雪蓮が言いたいことを理解した。

 

「え?どういうこと?」

 

 桃香は華琳に説明を求めた。

 

「つまり、雪蓮が心配しているのはこの子が一刀を父親としてではなく、男として好きになって、もしかしたらお嫁さんになりたいって言いかねないって言っているのよ」

 

「それってダメなのことなのですか?」

 

「貴女ね……」

 

 どうやらまだ理解していない桃香に頭を抑える華琳。

 

「仕方ないわね。今日はしっかり貴女にも教えてあげるわ」

 

 そう言って三人は他愛のない会話で盛り上がった。

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 その頃、二日酔いから何とか回復した一刀を冥琳が外へ連れ出していた。

 

「ほんの少しだけ私に付き合ってもらえないかしら」

 

 本当なら我が子の傍にいさせるのが一番だったが、冥琳はどうしても話しておかなければならないことがあったため、あえて外へ一刀を連れ出した。

 

 空は青く澄んでいた。

 

「いい天気ね」

 

「二日酔い明けにはきついけどな」

 

 二人は並んで屋敷を出て街の中を歩いていく。

 

「あれぐらいで酔うとはまだまだね」

 

「あのな、雪蓮や祭さんと同じレベルで見ないでくれるか?」

 

「れべる?同等ということかしら?」

 

「そうだよ。それに雪蓮が酒を飲みたいって抑えるのにどれだけ苦労したかことか」

 

「あら、それは渡したアレでどうにかなったはずよ」

 

 冥琳の文によって確かに酒を飲まなくなった雪蓮だが、それは誰かがいるところであって、あとで聞いた話ではこっそり夜中に飲んでいた。

 

「雪蓮らしいわね」

 

「まったくだ」

 

 呆れつつも二人は笑っていた。

 

 そして人混みの中に入っていくと、冥琳は一刀に触れるようにして歩いていく。

 

 一刀も人混みだから仕方ないと思っていた。

 

「一刀」

 

「なに?」

 

「その……なんだ。手を握ってもいいかしら?」

 

「手?ああ、いいよ」

 

 そう答えて一刀は冥琳の手を握った。

 

 久しぶりに感じる一刀の手の感触に冥琳は目を細める。

 

「そういえば冥琳、昼飯は食べたのか?」

 

「まだ食べてないわ」

 

 それほど空腹というわけではなかった冥琳だが、一刀は寝起きだというのにその空腹感に襲われていた。

 

「酒が抜けなくて食欲もなかったけど、こうして歩いていたら急に腹が減ったよ」

 

「そうね」

 

「あ、あそこにいこう」

 

 指を指した先は葵と食べた饅頭を売っている店だった。

 

 人混みをかきわけてたどり着くと、そこには風と葵、それに琥珀の三人が仲良く饅頭を頬張っていた。

 

「おや、お兄さんに周瑜さんではないですか」

 

 口の周りを饅頭の餡で汚している風はのんびりと二人を眺めた。

 

「一刀さんもここの饅頭を買いに来たのですか?」

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「そうだよ。おっちゃん、饅頭二つね」

 

 注文をして出来上がるのを待つ間、一刀達は風達と雑談をした。

 

「それにしてもお兄さん」

 

「なんだ?」

 

「早くも第二子をご希望ですか?」

 

 風の先制攻撃。

 

「は?どういうことだよ?」

 

「いえいえ。周瑜さんとそんなに硬く握り合っているのでつい思っただけですよ」

 

 風に指摘され初めて手を繋いだままだと思い出した一刀と冥琳は慌てて手を離した。

 

 だが冥琳は別に手を離さなければならない理由でもあるのかと思い返していた。

 

「お兄さん」

 

「な、なんだよ?」

 

「風達もお兄さんの側室なのですから何も遠慮なんてする必要はないのですよ?」

 

「何の遠慮だよ」

 

「ぐぅ〜……」

 

「寝るな!」

 

 いつも通りの風に突っ込みを入れる一刀。

 

「おお。饅頭に包まれそうなほど眠気が急にきていました」

 

「どんな眠気だよ」

 

 突っ込むことすら呆れてしまい、一刀はポケットから綺麗な布を取り出して風の口の周りを拭いていく。

 

「でも、一刀さん、周瑜さんは凄く嬉しそうでしたよ?」

 

「え?」

 

 葵に言われて冥琳の方を見ると、冷静な表情の中でも頬を紅くしていた。

 

「冥琳?」

 

「私とて女である以上、好いた男といることが嫌なわけがないでしょう?」

 

 そう言って離した手を握り直してくる。

 

 一刀は冥琳の性格からして考えられないほど大胆な行動に顔を紅くする。

 

「呉の大都督様もお兄さんの魅力に負けてしまいましたか」

 

「そうね。それにこうして私がいるにも一刀のおかげよ」

 

 病も完全に癒え、子を宿すことに何の問題もなくなった冥琳。

 

 そして呉に戻れば名実ともに側室となり、彼の子を宿すことことが出来る。

 

 それが冥琳の表情を柔らかくする理由だった。

 

「貴女達も一刀の側室になるのだから遠慮なんてする必要はないわよ」

 

「おや、風はそんなつもりなんてまったくないのですよ」

 

 冥琳と風は笑みを浮かべあう。

 

 そこへできたての饅頭が出てきたため一刀と冥琳は美味しそうに頬張った。

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 風達は追加の饅頭を頼み、それを雪蓮達に持って帰るというので一刀がまとめてお金を支払った。

 

 そして一刀と冥琳は三人を見送り、再び歩き出した。

 

 たどり着いた場所は一軒の宿だった。

 

「冥琳?」

 

「ここなら誰にも邪魔をされないわ」

 

 宿の主人に金とを渡し、しばらく二階に誰もこさせないように言ってあがっていく。

 

 一刀も黙ってその後についていき、一室に入っていった。

 

 入り口を閉めると冥琳は部屋の真ん中に立った。

 

「何もここじゃあなくても屋敷でもいいんじゃあないか?」

 

「いや。ここでないとダメなのよ」

 

 さっきまでの柔らかな感じは消え、どこか張り詰めていくような感じが部屋の中を染めていく。

 

「一刀」

 

「なに?」

 

「私は呉に戻ったら大都督の地位をお前に譲ろうと思う」

 

「俺に?」

 

 突然の引退宣言に驚きを隠せない一刀。

 

「急な話だな」

 

「いや、これは随分前に蓮華様にも伝えている。これからはお前や穏、亞莎が新しい呉を支えて欲しいのだ」

 

 乱世を終わらせたことで自分の役割も終えたと冥琳はどこかで感じていた。

 

 新しい時代には新しい人材が必要であること。

 

 そして自分が新しい時代には不必要なのだと付け加えた。

 

「でも俺は冥琳がいてくれたから軍師としてなんとかやっているんだ。いなくなったら困る」

 

「そんなことはないわ。私には無いものをお前は持っている」

 

「俺が持っているもの?」

 

 冥琳は一刀に振り向き、ゆっくりと眼鏡を外していく。

 

 肌を重ねた時ですら外すことのなかった眼鏡を、初めて一刀の前で外した。

 

 その表情は一人の女そのものだった。

 

「私がしてきたことは形にはまったことだった。特に民の暮らしを考える時はどうしてもその枠を超えることが出来なかった」

 

 それに比べて一刀のやり方は天の知識による所が大きかったが、常に民と同じ立場で物事を考え、自由な発想をしていた。

 

 多くの政策の中で一刀が発案したものはすべていい方向に向かっていた。

 

「私は与えることしか出来なかった。しかし、お前は与えるだけではなく一緒に考えていた。そこが私の持っていないものであり、お前の持っているものの差なのだ」

 

 この一年、それが嫌というほど理解できた。

 

 民の暮らしは自分が発案したものよりも充実したものになっていた。

 街か活性化し、民の笑い声が聞こえていた。

 

 一刀がウエディングドレスを頼んだ意匠家は天の服というまさにブランドを仕立てたことで、ぜひ自分の結婚式にはウエディングドレスをという女性が殺到して前代未聞の大忙しになっていた。

 

 そしていくつか一刀が発案した洋服を忠実に再現し、それがまた世の女性の目にとまり、そちらも大盛況だった。

 

「だから私は安心してお前に託せる。私達が見たことのない呉を作り上げて欲しい」

 

 そう言って冥琳は一刀を抱きしめる。

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 一刀は彼女の想いを戸惑いながらも受け止めた。

 

 軍師として時には厳しく、時には逃げ出したくなることもあったが、それでも今の自分がいるのは冥琳が教えてくれたからだった。

 

 雪蓮とも結ばれたのも彼女という存在があったからだった。

 

「わかったよ。俺は冥琳や穏、それに亜莎達に比べたら大したこと無いけど、出来る限りのことはするよ」

 

 冥琳の背中に手を添えてゆっくりと力を入れて彼女を抱きしめる。

 

「お前がいてくれてよかった」

 

「冥琳……」

 

 二人はお互いの顔を見て、ゆっくりと近づけていく。

 

 唇同士が触れ合う。

 

 誰にも邪魔をされない二人だけの空間。

 

 唇を離すと冥琳は照れくさそうに視線を逸らす。

 

「私のような女でも本当に側室にしてくれるの?」

 

「冥琳は素敵な女性だよ。雪蓮に負けないぐらいにね」

 

「その言葉に騙されていないか不安になる」

 

 二人はゆっくりと寝台へいき、一刀は冥琳をゆっくりとその上に倒していく。

 

 長い髪が寝台の上で広がっていく。

 

「冥琳って眼鏡を外しても美人だな」

 

「そんなこと思ったこともないわ」

 

「もったいないなあ」

 

 手を伸ばし冥琳の頬を優しく撫でる。

 

「乱世に美人だろうがなんだろうが役に立たなければ意味がないわ」

 

「でも今は平和な世の中だからな。少しはイメチェンしてみたらどうだ?」

 

「いめちぇん?それは何かしら」

 

「違う自分を見せてみたらってことだよ。冥琳なら眼鏡を外していても十分美人だからね」

 

 一刀は冥琳の頭を撫でていく。

 

「そう言って何人もの女性を口説いているわけか?」

 

「人聞きの悪いこと言わないでくれよ」

 

「事実なのだから仕方ないわよ」

 

 ひどくおかしそうに笑う冥琳にこれ以上、勝てないと思った一刀は彼女の唇を自分の唇で塞いだ。

 

 それが合図のように、冥琳も一刀を離さないように両手でしっかりと彼を抱きしめた。

 

「戻ったら雪蓮にしっかり報告させてもらうわ」

 

「勘弁してくれ」

 

 二人は笑いあい、そして自然とお互いを求めていった。

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 一刻半後。

 

 二人は心地よい気だるさの中で寄り添うように抱き合っていた。

 

「そういえば、雪蓮が冥琳と七乃さんに来てもらうっていっていたんだけど、何か言われたの?」

 

 腕の中で満足そうに瞼を閉じている冥琳の頬には髪が一筋垂れていた。

 

「一刀はどうしてあの子がここで孫紹様を産もうと思ったのかわからない?」

 

「さあ?」

 

 新婚旅行の最後の目的地が南陽郡なのは行く前から知っていたが、出産をまさかここでするとは思わなかった一刀。

 

 だがそれと冥琳達を呼んだことがどう関係しているのかわからなかった。

 

「わからないのなら本人が言うまで私からは言えないわ」

 

「冥琳は知っているんだ」

 

「ええ。私だけではない。祭殿も知っているわ」

 

「祭さんも?」

 

 余計にわからなくなる一刀に冥琳は小さく笑う。

 

「まったく、どうして私達が愛している男はこうも鈍いのだ?」

 

「鈍くて悪かったな」

 

 笑いをかみ締める冥琳の髪に指を絡めていく一刀は息を漏らす。

 

「それにしてもこうして久しぶりに一刀に抱かれていると、何時までもこうしていたと思ってしまうわ」

 

「本当に身体の方は大丈夫なんだよな?」

 

「誰かさんが口煩くて困っていたが、そのおかげでこうして生きているわ」

 

 冥琳はゆっくりと身体を起こし、お腹の辺りを触った。

 

「雪蓮が体験したことを私もしたい。愛しい人の子をこの手で抱きたい。それが今の私の望みよ」

 

 一刀も身体を起こして冥琳の肩に手を伸ばし。自分の方に引き寄せていく。

 

 冥琳も彼の成すがままにし、瞼を閉じる。

 

「本来ならば蓮華様が先なのに、これでは会わせる顔がないわね」

 

「蓮華かぁ。会いたいな」

 

 今頃、呉で政務に勤しんでいるであろう蓮華を思い出す一刀。

 

「まったく、お前は私をこんなに淫らにさせておきながら蓮華様のことを思うとは無礼ね」

 

「ご、ごめん」

 

 慌てて謝る一刀に冥琳はおかしく思えた。

 

「一刀」

 

「な、なに?」

 

「これからは旦那様と呼ぶべきかしら?」

 

「…………」

 

 一刀は真っ赤になり、きちんと答えることは出来なかった。

 

 それを感じて冥琳は顔を上げて愛しく口付けを交わした。

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 情事の痕跡を完全に消せなかったが、それなりに身支度を整えてから二人は屋敷に戻った。

 

 雪蓮は冥琳が幸せそうな顔をしているのを見て、一刀と何かあったとすぐわかり、華琳達もある程度の予想は出来た。

 

「子供が産まれてすぐに他の女に手を出すなんて、さすが一刀というべきかしら?」

 

 意地の悪い笑みを浮かべながら華琳は一刀をからかう。

 

 雪蓮達も同じような笑みを浮かべて一刀を見ていると、冥琳が軽く咳払いをして注意を促した。

 

「自分の旦那様なのですから、他の女というわけではありませんよ、曹操殿」

 

「あら、それは失礼なことを言ったわね」

 

「冥琳、一刀のこと旦那様って言ったわね?」

 

 孫紹を抱いている雪蓮は目を光らせた。

 

「ええ、言ったわ。それがどうかしたのかしら?」

 

「なんでもないわよ♪」

 

 嬉しそうにする雪蓮に冥琳も微笑む。

 

「それより雪蓮に聞きたいんだけど」

 

「どうかしたの?」

 

 一刀は冥琳と七乃を呼んだ理由を尋ねた。

 

「そうね。もう少し身体が動かせるようになったら話すわ」

 

「わかった」

 

 一刀は寝台に座り、雪蓮の腕の中で穏やかに眠っている我が子を見た。

 

「何度見ても可愛いよな」

 

 自分の血が繋がっていると思うだけで感無量の一刀。

 

「そういえば天の国は父親と母親のことはなんて言うの?」

 

「お父さんやお母さん、それにパパやママかな」

 

「ぱぱ?まま?」

 

 雪蓮が確認するように言うと一刀は頷く。

 

「そう。それじゃあ私が貴女のママよ」

 

 眠っている孫紹を愛しく見守る雪蓮のその姿に誰もが見とれる。

 

 戦を悦ぶのではなく、一人の母親として我が子がいることに対する喜び。

 

「紹はパパとママ、どっちが好きかしら?」

 

「きっとどっちも大好きだよ」

 

「そうね♪」

 

 二人の子煩悩ぶりに呆れる一同。

 

「私も早く宿ってほしいわね」

 

 冥琳は目を細め、二人の様子を微笑ましく見守っていた。

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 半月ほどして雪蓮は体調が元に戻り、自由に出歩くことができるようになった。

 

 華琳も桃香もそれぞれの国に戻らなければならなくなり、その前に盛大な宴を開くことになった。

 

 そして全ての準備が整い、屋敷の庭に焚き火を灯し、一刀と雪蓮を中心に席を設けた。

 

 目の前には簡単な特設ステージが造られていた。

 

 月と詠が自分達が孫紹の世話をするといったため、雪蓮は我が子を託して宴の席についていた。

 

 恋も孫紹が気になるようで、三人の護衛をかねて音々音と共に部屋の中にいた。

 

「よほど紹が気に入っているみたいだったな」

 

 厠から戻る際、部屋の中を覗いてみると、詠が一番楽しそうに孫紹をあやしていた。

 

 普段のツン子は鳴りを潜めて、常に笑顔を絶やさない詠を一刀は穏やかに見守っていた。

 

 席につくと、華琳が杯を手にして立ち上がった。

 

「ようやくそろったわね。それじゃあ、そろそろ始めるわよ」

 

 それを合図に全員が酒の入った杯を持って立ち上がった。

 

「此度はここいる天の御遣いとその奥方がめでたく御子を授かった。これは新しい時代への第一歩。この良き日、皆で祝おうではないか」

 

 華琳の演説が終わると、

 

「「「「「おめでとうございます」」」」」

 

 杯を掲げた一同に一刀は思わず背筋が伸びた。

 

「ほら、何か言いなさいよ」

 

 華琳にそう言われて一刀はさらに緊張していく。

 

 一度、大きく深呼吸をして落ち着きを取り戻してからゆっくりとは周りを見て、そして話し始めた。

 

「えっと、今日はありがとう。まさか自分が親になるなんて思いもしなかっただけに、正直、驚いているよ」

 

 雪蓮の方を見る一刀。

 

「でもこうして俺の大切な人達がいてくれたから、今の幸せがあるんだって思っている。改めて皆にお礼を言いたい。ありがとう」

 

 一刀は頭を下げる。

 

「私からもいいかしら?」

 

 頭を上げた一刀を見て雪蓮は全員にそう言った。

 

 誰もが雪蓮の方を見る。

 

「今回は私の我侭でこの宛城において我が子、紹を無事に産むことが出来たわ。それにはどれほど感謝してもしたりないぐらいよ」

 

 孫紹を産んでからというもの雪蓮の美しさが一段と輝いていた。

 

「今日、ここに我が旦那様と皆とこうしてお酒を飲めることを嬉しく思うわ」

 

「本当はお酒が飲みたくて仕方なかったんでしょう?」

 

 冥琳の突っ込みで笑いが広がる。

 

「もう〜、冥琳ったらせっかくひとが真面目に話しているのに酷いわね」

 

「でも事実でしょう?」

 

「……ええ。そうよ♪」

 

 雪蓮らしい笑顔で答える。

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「それでは新しき時代を皆でお祝いしましょう」

 

「「「「「おーーーーーーっ!」」」」」

 

 全員が杯を一刀と雪蓮に捧げ、二人もそれに応える。

 

 そうして酒を飲んでいく。

 

「う〜〜〜〜〜ん、久しぶりのお酒、美味しいわ♪」

 

 満面の笑みを浮かべる雪蓮。

 

 産後も紫苑が酒を禁止にしていたため、禁断症状が出かけたがそれは孫紹のおかげでどうになかっていた。

 

 実に数ヶ月ぶりの酒に酔いしれる雪蓮に一刀は苦笑する。

 

 宴を盛り上げるように音が奏でられる。

 

 酒が入ると笑い声もすぐに始まった。

 

 自分は一刀と雪蓮の護衛もしていると言って始めの一杯を飲んだだけの華雄に、霞が襲撃をかけて酒を勧めていく。

 

 何度も断ったが最後は無理やり飲まされてしまい、顔を真っ赤にさせ皆の笑いを誘っていた。

 

 桃香は場の空気にのまれたらしく、勢いを止めることなく酒を飲んでは顔を紅くして一刀に絡んでいく。

 

「かずとさ〜〜〜〜〜ん♪」

 

「と、桃香、あ、当たってる!」

 

 華琳が本気で羨ましがっている胸を一刀の腕に押し付けてくる桃香。

 

「もう〜〜〜〜〜かずとさんったら〜〜〜〜〜♪」

 

「はいはい、桃香、そこまでよ」

 

 後ろから笑みを浮かべながら雪蓮が桃香を一刀から引き離していく。

 

「え〜〜〜〜〜!」

 

 駄々をこねる桃香だが雪蓮の力には勝てなかった。

 

「まったく、胸が大きければいいってわけじゃあないのよ」

 

 何度も「胸が」と強調する華琳をあえて無視する一刀。

 

 雪蓮に連れて行かれた桃香の代わりにやってきたのは風、葵、琥珀の三人娘。

 

 すでに酔っているのか三人とも上機嫌だった。

 

「ささ、お兄さん。風達からも一献どうぞなのです」

 

「ああ、ありがとう」

 

 一刀は風からの酒を飲み、葵、琥珀と続けて飲んでいった。

 

「ありがとうな、三人とも」

 

 一刀から順番に頭を撫でられ、風達は頬を紅く染めていく。

 

「お兄さん」

 

「なんだ?」

 

 風を見ると同時に彼女の顔が間近にあり、唇に柔らかな感触が伝わってきた。

 

「ふ、風!?」

 

「やはりお兄さんとちゅーをするといいものですね」

 

 その言葉に葵と琥珀もすばやく反応して、手を伸ばして一刀の服を掴んだ。

 

 さすがに風だけというのは可哀想に思えた一刀は葵と琥珀にも同じようにした。

 

「一刀さん……」

 

「御主人様……」

 

 酒よりも強力な酔いに惚ける二人。

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「もちろん私にもしてくれるのよね、旦那様」

 

 杯を持ってやってきた冥琳。

 

「はははっ……」

 

 断ることなど無理だと思う一刀に対して、冥琳は酒を口に含み、そのまま一刀と唇を重ねた。

 

 唇を通して酒が流れ込んでくる。

 

 それは普通に飲むよりも濃厚な味わいだった。

 

「ふぅ……」

 

 ゆっくりと唇を離していく冥琳の表情は少し妖艶さを感じさせていた。

 

「どうかしら?」

 

「とても美味いよ」

 

「そう」

 

 それだけを言い残して冥琳は自分の席に戻っていった。

 

 そして三人娘はいろんな意味で羨ましそうにその光景を見ていたことに気づいた一刀は顔を真っ赤にする。

 

「一刀」

 

「ヒィ!?」

 

 後ろを振り向くと華琳がひどくおかしそうに見ていた。

 

「そういうことは部屋でしなさい」

 

「あ、ああ、そうするよ」

 

 言葉では言い表せない華琳の笑顔に恐怖する一刀。

 

「そ、それにしても、華琳もありがとうな」

 

「なによ、急に?」

 

「だってそうだろう。俺達のためにこうして宴まで開いてくれているんだし」

 

 華琳の空になった杯に酒を注ぎながら一刀は心から感謝していた。

 

「あら、あなたは自分の友人のめでたいことを祝わないのかしら?」

 

「そんなことはないけど」

 

「でしょう?それが私の答えよ」

 

 華琳らしい答えに自然と満足していく一刀。

 

 何事にも手を抜かない彼女らしさがそこにあった。

 

「北郷一刀」

 

 返杯をする華琳は酒を注ぐと、真面目な表情になった。

 

「あなたはこれからどうするの?」

 

 その問いは一刀にとって軽く受け流せるほど軽いものではなかった。

 

「俺は……雪蓮と紹、それにみんなが幸せに暮らせる世の中をつくっていくだけだよ」

 

 乱世が終わっても目標としているものは変わらない。

 

 自分達ができる限りのことをして孫紹達に受け継いでもらいたい。

 

「そう」

 

 華琳は短く答え、そして一刀に杯を捧げる。

 

 一刀も杯を華琳に捧げ二つの杯は小さな音を立てた。

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 宴は進んでいく。

 

 特設ステージでは華琳も認める歌姫、美羽が七乃の二胡の音色にあわせてその美声を披露した。

 

 小さな身体だが透き通った声が一刀達を魅了していく。

 

 彼女も本来であれば死んでいたかもしれなかったが、一刀のおかげで今は毎日を楽しんで生きている。

 

 雪蓮とも仲良くなり、自然と呉の中に打ち解けていけたのは一刀がいたからだといっても過言ではなかった。

 

 そんな美羽はこの宴で一刀に感謝を込めて心から歌っていた。

 

 歌い終わり満足そうにして一刀の前にやってきた美羽。

 

「すごくよかったよ、美羽」

 

「当然じゃ。妾が一刀のために歌ったのだからの」

 

「ありがとう、美羽」

 

 頭を撫でると美羽は頬を紅くしていく。

 

「でも今回は、妾よりも雪蓮をきちんとみるのじゃぞ」

 

「雪蓮を?」

 

 その本人はさっきからどこにもいなかった。

 

 桃香も戻ってきていなかったので二人でどこかで話でもしているのかと一刀は思った。

 

「一刀」

 

「うん?」

 

「妾もさっきしていたものをしてたもう」

 

「さっき?」

 

 何のことを言っているのか思い出そうとしていると、美羽は精一杯、背を伸ばして一刀の無防備な唇に自分の唇を重ねた。

 

 触れるだけだったが、美羽には十分だった。

 

「随分と大胆になったな、美羽は」

 

「わ、妾がしたいと思うただけじゃ」

 

 可愛いぐらいに顔を真っ赤にしている美羽。

 

「か、一刀は蜂蜜と七乃の次に大切じゃ……」

 

「ありがとう、美羽」

 

 嬉しくなる一刀は小さな歌姫の頭を優しく撫でる。

 

「あれ、そういえば七乃さんは?」

 

 いつも美羽といる七乃まで姿を消していた。

 

「な、七乃なら妾の蜂蜜を持ってきてもらっておるぞ」

 

 何となく慌てる美羽だが、そこはあえて突っ込まないことにした一刀は酒を飲んでいく。

 

 そして宴の席も少し静けさが漂っていた。

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 一刀はほんの少しだけ意識を手放していた。

 

 気持ちのいい酔いが全身を包んでいた。

 

 どこからか琴の音が聞こえてきた。

 

 目をゆっくりと覚ましていき、一刀が初めに見たものは見覚えのある雪蓮の姿だった。

 

 だがその容姿は今まで見たことのないものだった。

 

 頭には一刀が雪蓮に買った髪飾りが添えられ、衣服も赤と白をあわせていた。

 

 紅をつけ、両手にはそれぞれ一振りの剣が握られている。

 

「雪蓮……?」

 

 彼女の後ろには琴を奏でる冥琳、二胡を膝の上に置く七乃、そして真ん中には笛を両手で持ち口の前で構えている桃香の姿があった。

 

 ゆっくりと琴が奏でられていく。

 

 それにあわせるかのように雪蓮はゆっくりとその身体を動かしていく。

 

 二振りの剣は交互に天に、地に舞っていく。

 

 琴にあわせて二胡の音色も聞こえ始める。

 

 雪蓮からは動くたび鈴の音が聞こえていた。

 

「綺麗だ」

 

 雪蓮は音色にあわせてただ一人のために舞っていることは、その場にいた誰もがわかっていた。

 

 倚天と青スの二振りは一刀と雪蓮のように交わりながら舞っていく。

 

 桃香の笛の音が最後にその場を染めていく。

 

 琴の優雅で大人びた音色。

 

 二胡の穏やかで愛らしさを含んだ音色。

 

 そして笛の研ぎ澄まされならも優しさを感じさせる音色。

 

 その三つの音色が一つになっていき雪蓮をさらに美しく輝かせていく。

 

「雪蓮……」

 

 一刀は雪蓮と出会えたことを感謝した。

 

 初めて出会ったときから無茶苦茶なところがあった雪蓮だが、同じ時をすごしていくうちに惹かれていた。

 

 歴史を変えてでも雪蓮を守りたいと思った。

 

 自分が傷ついても彼女が生きていられるのならば問題ない。

 

 そう思っていた。

 

 だが、それはただの自己満足に過ぎなかったことを思い知らされた。

 

 歴史を変えたことよりも一刀が傷つくことを何よりも恐れ、涙した雪蓮。

 

 名を捨ててまで自分と添い遂げてくれた雪蓮。

 

 そして二人の子を宿し、産んでくれた雪蓮。

 

 その全てが彼女であり、また一刀にとってこの世でもっとも大切な人となっていた。

 

「華琳」

 

「なにかしら?」

 

「俺はこの世界にきてよかったって思っているよ」

 

 三国志の人物とこうして一緒の時を過ごしている。

 

 愛する人達も出来た。

 

 かけがえのない親友も出来た。

 

 これほど心が満たされたのは初めてだった。

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 音色が静かに消えていくと雪蓮は二振りの剣を重ねるようにして天に捧げた。

 

 ゆっくりと剣を下ろしていく。

 

 一刀は席を立ち、彼女の元に引き寄せられるかのように歩いていく。

 

 お互いの顔を見る二人。

 

「とても綺麗だよ」

 

 他に気の利いた言葉は無いものかと思ったがそれしか出てこない一刀。

 

「雪蓮は俺の奥さんだよな」

 

「そうよ」

 

「なら言いたいことがある」

 

「なにかしら?」

 

 まるで何を言うかわかっているかのように雪蓮は微笑む。

 

 僅かに訪れた静寂。

 

 一刀は愛する人にこう言った。

 

「愛しているよ。雪蓮」

 

「ええ、私も愛しているわ。一刀」

 

 両手から落ちていく倚天と青ス。

 

 一刀に抱きつき、彼の温もりを全身で余すことなく感じていく雪蓮。

 

 そんな二人を華琳達はただ静かに見守っていた。

 

「愛しているわ。誰よりも」

 

「うん。俺もだよ」

 

 一刀も彼女が強く抱きしめた。

 

 二度と手放したくない温もりを感じあう。

 

 そこにあるのは倚天と青ス。

 

 二つの指輪。

 

 そして二つの愛。

 

 自然と唇同士が触れ合っていく。

 

「一刀」

 

 唇を離す雪蓮は彼に一つの願いを伝えた。

 

「これからも私達とともにいて欲しい」

 

 一刀は少し驚いた。

 

 雪蓮が自分だけではないことを言ったからだった。

 

「うん。ずっと雪蓮達といるよ」

 

 その答えに満足する雪蓮は再び唇を重ねていった。

-14ページ-

「お義兄さま、お義姉さま」

 

 振り返ると孫紹を抱いている月、詠、それに恋と音々音が立っていた。

 

 顔を真っ赤にしながらも霞と立っている華雄。

 

 口の周りを汚している風と琥珀。

 

 それに葵。

 

 舞台上では冥琳達が、そして杯を持った華琳や美羽達が一刀と雪蓮の周りに集まってくる。

 

 ここにいる誰もがただ一人の男に惹かれていた。

 

「みんな……」

 

「天の御遣い、北郷一刀」

 

 華琳は前に出て杯を手渡してくる。

 

「あなたの思っていることをここにいる全員に教えなさい」

 

 片手で杯を受け取り、片手で雪蓮の肩を抱き寄せる。

 

 そして、雪蓮の方を見ると、彼女は微笑を返してくる。

 

 それに頷いた一刀は杯を高々に上げてこう言った。

 

 

 

 

 

「俺達のいるこの世界に幸あれ」

-15ページ-

(座談)

 

水無月:振り返ってみるとあっという間でしたね。

 

冥琳 :そうね。でも当初企画していたものとはかなり変わったわね。

 

水無月:そうですね。気がつけばこうなっていました!ということが多かった第二期でした。

 

詠  :ところで次はどうするのよ?

 

水無月:んと、次回は本当ならリクエストSSにはいるつもりだったのですが、この第二期のエピローグのようなものを書きたくなったので、オマケ的なお話をしようと思います。

 

霞  :ほなうちと一刀の大親友物語やな。

 

水無月:それも個人的には書きたいのですが、そろそろあの人を書いてあげたいなあと。

 

詠  :あの人?

 

水無月:この人です。(紙に名前を書いて見せる)

 

冥琳 :もしかしなくても、そのオマケはその為なのかしら?

 

水無月:YES。そのとおりです。

 

冥琳 :なるほど。ならしっかり書きなさい。

 

水無月:了解です。

 

詠  :まぁこんな調子だけど次回も読んであげてね。

 

霞  :うちと一刀の話も書いてや〜。

 

 

 

 

 

 

 

 

雪蓮 :ところで一刀。

 

一刀 :なんだ?

 

雪蓮 :桃香と私の胸、どっちがよかった♪

 

一刀 :…………。(汗)

説明
第二期最終回です。
長かった新婚旅行もようやくこれで終わりです。

一刀、雪蓮、それに冥琳達の想いが伝われば幸いです。
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コメント
冥琳がかわいすぎるww(ロックオン)
読み直して見つけた誤字ですが・・・:振り返ると孫紹を抱いている月、詠、それに恋と音久音が立っていた。←×音久音 ○音々音(トウガ・S・ローゼン)
フィル様>エピローグもだいぶ近づいてきました(^^(minazuki)
munimuni様>ほほ(^^(minazuki)
だめぱんだ♪様>三期はリクエストSSのあとぐらいになりますね。(minazuki)
cyber様>ありがとうございます(><)(minazuki)
お疲れ様です!山谷色々ありましたけど、ハッピーエンドで何よりですw エピローグも楽しみにしてますw komanariさんに幸あれwww(フィル)
ご無理でないようであれば、是非とも第三期をお願いしたいです!ひとまず第二期お疲れさまでした!!GJ!(だめぱんだ♪)
第二期お疲れ様でした。とても感動しました。第三期も楽しみにしておりますので執筆頑張ってください(cyber)
クォーツ様>実の所もう少しあってもよかったかなって思ったりしていました。(^^;(minazuki)
kamanari様>冥琳は雪蓮とほぼ同等に私は好きです(^^(minazuki)
読んでたら最後の方涙が・・・。 オマケもリクも楽しみにしてます。ただ、もう少し続いて欲しい気もしますけどね。第三期で今度は冥琳の子供とか蓮華とか祭とか色々・・・ 次作期待(クォーツ)
冥琳がとてもいい感じですね◎一刀の願いが叶うことをお祈りしていますw(komanari)
キラ・リョウ様>ありがとうございます。そうですね、そろそろ蓮華が出て欲しいです。(minazuki)
村様>冥琳はその優しさをようやく出せるようになりました(^^(minazuki)
闇羽様>Σ(´▽`)(minazuki)
まーくん様>懐かしいですね(^^)(minazuki)
お疲れ様です。そろそろ蓮華さんの出番ですかねぇwww(キラ・リョウ)
ショウ様>Σ(´▽`)(minazuki)
toto様>ありがとうございます(><)(minazuki)
jackry様>理由は次で(><)(minazuki)
Poussiere様>誤字報告ありがとうございます(><) ようやくあの人が書けます(^^(minazuki)
村正様>あの人です!(minazuki)
ティリ様>誤字報告ありがとうございます(><)(minazuki)
yuu様>誤字報告ありがとうございます(><)(minazuki)
真で冥淋に惚れた者ですが・・・やっぱ優しさがにじみでてますなあ ああ一刀が羨ましいw(村主7)
ばっちゃが言ってた![おっぱいに貴賎無し!]って!(闇羽)
乙でした。なんか一刀・雪蓮のお礼の答辞がめぞん一刻ラストの風景と重なったなwうはっw古っwやっぱりおっぱおはいいおw(まーくん)
個人的に桃香のほうかなぁ(ぁ(ショウ)
感動の一言に尽きますね・・・・・ww(toto)
さて・・・・・あの人とは・・・・・・誰だ・・・・? よく思い出せない・・・・まぁ・・・忘れてるから良いか(マテコラw) さぁ〜て愉しみですね^^w(Poussiere)
誤字報告〜4p目 亜莎が新しい呉を支えて欲しいのだ」 亞莎ですねー (だいたい亜莎になってるかも?(Poussiere)
乙です!次回も期待してます(・∀・)それにしてもあの人とは…(温泉まんじゅう)
ごじー 9p 初めて一杯→始めの一杯 のほうがいいのではー?(ティリ)
誤字報告 3p 饅頭に包まれそうにほど→饅頭に包まれそうなほど 9p 胸で大きければいい→胸が大きければいい では?宛城で生んだ理由はなんだろ?(yuu)
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