リリカル東方恋姫外伝 ネギま編 最終回 『かくして茶番は終わる』
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 空中に浮かぶ墓守り人の宮殿。古き歴史感じさせるその宮殿はもはや砂の城のようにボロボロに崩れようとしていた。

 宮殿を囲む艦隊の半分は爆炎に包まれ、破壊され鉄塊となりながら雲の下へと落ちていく。

 艦隊を指揮する二人の姫は生き残った艦隊に命令し、墜落する仲間たちの救助作業と全艦隊の後退を指示する。

 この敗北的な戦線の原因は、宮殿の頭上の亀裂から這い出た巨大な女神だった。

 

『はっはははは! 所詮は下等生物、神が蟻に勝とうなんて不可能なのよ!』

 

 地上から衛星軌道上まで巨躯。そして、深紅のドレスで包まれていても、輪郭と肉付きで淫乱な女体。

 童顔で子供のように見下すも、残酷なほど大人の美貌を感じさせる。

 

 その女神の名はバヴィロン。

 世界を破滅へ導く、集合意識の集合体であった。

 

『もうすぐ。もうすぐ、“この子”との同化が完了する。そうすれば、私は超越者を越えた神となれる…いいえ、なっちゃうの!』

 

 腹を擦りながら、微笑み零す。

 まるで赤ん坊を産むような母の顔だが、醜い狂喜が隠れてはいなかった。

 そんな女神の周りで女神が生んだ無量の悪魔たちが“同化”を邪魔する者たちの進行を妨げていた。

 

「ちっ、あのアマぁ、調子に乗りやがって…」

「いやはや、まさか聖書に登場する大淫婦と同じ存在だったとは…サタンに匹敵してもおかしくありませんね」

「しかも宮殿で二回倒したのに、最後の三度目で正体があんな巨神って反則すぎるだろう」

「こんなとき、マクロスかイデオがあれば…」

「この場合、グレンラガンのほうが…」

「馬鹿かッ、天元突破で火星が壊れる!」

 

 黒く形状が定まらない悪魔たちの黒き壁の前で、大和撫子の名を冠する白き宇宙戦艦が陣取っていた。

 その船の甲板で最後の希望である“紅い翼”がいた。全員、怪我をしており、体力と気力と魔力の限界が近かい。

 それでもボケをして、嘲笑う女神を睨み付けるのは、まだ折れていないあきらめの悪さと根性ゆえにだ。

 

「ぐぅぅ、アスナ…」

「動いたら駄目!? 一刀さんのほうが一番重症なんだから!」

 

 その中で紅い翼二代目リーダー北郷一刀(初代は横にいるけど)は、頭から胸まで血を流し、白いコートを真っ赤に染め上げる。

 リーファが付き添い心配するが、彼女の声が聞こえないほど焦っていた。

 

『かの有名な天の御使いも、その程度ね』

 

 勝ち誇った微笑みで見下す悪意の女神。

 彼女も一刀のことについて多少知っているのだろうが、そんなこと一刀にはどうでもいい。

 問題なのは――あの女神の体内に、一刀にとって愛しい義妹が取り込まれているということ。

 女神の説明が本当なら、このまま無駄に時間を浪費すれば、アスナは女神に吸収され…消滅してしまう。

 誰からもバグキャラと言わしめた一刀も所詮は人の子。大事な娘の危機に、冷静でいられるはずがなかった。

 甲板に血の沈むが落ちる。視界が霞む。だが、こんな怪我くらいで立ち止まってはいられない。

 多少の無茶は承知とばかりに女神に挑もうとする一刀に、リーファは涙目にながら止めようとする。

 満身創痍の一刀に女神はニヤリと笑う。

 

『さぁ、得と見なさい。世界がぐちゃぐちゃに狂い壊れる様を。大事な人たちが、愛する者たちが汚されいく様を。自分の弱さに恨め。大事な妹が救えない自身に絶望しろ。そして、私に平伏せ。すべてを超越するこの私に…ふふふふ…あっははははははは――ぐっほ!?』

 

 被虐の快楽による悪意に満ち溢れ笑顔で、嘲笑う。

 が、そんな笑い声を消すかのように、平行地平線から現れ白い流星らしき光が現れ、一直線に女神の顔面に激突する。そのまま体勢を崩し、広大な台地へと倒れた。

 突然の光景に紅い翼は唖然する。

 光は女神の顔面を殴ったようにぶつかると、女神を心配する悪魔たちを無視して、ぐるりとUターン。紅い翼へとゆっくりと近づいてきた。

 徐々に光は弱くなり、人の形をなす。

 そして、光から現れたのは……彼女だった。

 

「またせたわね、ナギ! みんな!」

「リズ!?」

 

 隠れ家に寝ていたはずのリズベットだった。

 赤翼龍皇の魔杖を気力を作り上げた後、昏睡に陥り、最後の戦いに間に合わなかった。

 そんな彼女の手には、あの無骨な鎚ではない、バーナーから蝶の羽のような七色に輝くオーラを放出する金と銀の聖なる鎚が握られていた。

 

「おまえ寝てたんじゃ…? つうか鎚変わった??」

「ふっふふ、これこそ彩羽光の聖鎚の真の姿よ。なんか、寝てる間に覚醒したみたい」

「起きたら真の力に目覚めるってご都合すぎだろう、おい!」

「しかし、いいタイミングに来ましたね」

「これで紅い翼が揃った」

「全員っていっても、ここにはガトウたちがおらんぞ」

「――呼んだか?」

 

 アリカと共に艦隊を指揮していたガトウが、ゼクトの横に居た。

 突然現れたガトウに詠春が驚く。

 

「ガトウ、あなたいつのまに…」

「さっき転移で来たところだ。こんな大事な時に。それと、俺だけじゃねーよ」

『僕たちもいますよ、みなさん』

『一刀さん、この船のお借りしますよ』

 

 ナギたちの前にタカミチと、新しい仲間であるクルト・ゲーデルを映したディスプレイが出現した。

 背景からして、少年二人はナデシコのブリッチにいるようだ。

 

「タカミチとクルトまで!?」

「なんで来やがった!? おまえら姫さんたちと一緒に退却しろよ! 死ぬかもしれないんだぞ!?」

『すみませんがナギ、それだけ聞きません』

『子供であろうと僕たちは紅い翼の一員です。一緒に戦います』

「てめぇら…」

「…まったく、最近の子供は大人顔向けだな…」

 

 リーファに支えられ、ふら付くも一刀が立ち上がった。

 

「勇気と無謀は違うって前に教えただろう? どんなことであれ、子供は生きて大人にならなくちゃいけない。死んでいった大人たちのため、俺たちのためにもだ」

『『………』』

 

 少年たちは無言になる。

 むろん、それは一刀のエゴである。

 子供であろうと戦場では年なんて関係ない。少年でも立派な兵士になれるのはこれまでの旅で証明されている。それでも一刀は子供にただ生きてほしいから、殺し殺される戦場に出したくないから、その手を血まみれにしたくないから、厳しい言葉を告げる。

 しかし、少年たちは一刀の予想より強かった。

 

『…だったらあなたの言葉で言い返します。『大切なものを守れるず逃げれば、それは死んだのと同じ』…。あなたのモットーにしてることです。ならば、ここで逃げたら僕たちは僕たちでなくなります』

『後悔を抱きながら大人になりたくありません。たとえ死ぬかもしれなくても、今を…みんなさんと一緒に生きたいです!!』

 

 子供は大人の背中をみて育つというべきか。その目は覚悟を決めていた。しかし、死ぬ覚悟ではない。共に生き抜く、その覚悟の目だった。

 まさか、これほどまでこの子たちが成長したとは。一刀とナギは面食らった。

 

「…はっははは、そこまでいわれちゃー俺たち、休んでる暇はないな」

「まったくだ。吐いた唾を飲むなよ餓鬼ども。ここから先はR18指定だぜ」

 

 年下がこれほど覚悟してるなら、自分たち年上が彼の命を背負わなくてどうする。

 紅い翼の腹は決まった。

 共に戦う。俺たち紅い翼全員で!

 

「で、倒すにしても、どうやって倒すんだあのデカブツ?」

「私たちの攻撃力じゃー相当時間かかりそう」

「リズ、おまえ覚醒したんだったら一発で倒せる技使えねーのかよ?」

「無理。いきよいで叩いけたけど、パルコーは本来攻撃より守りと補助がメインよ? あんたこそ私の最高作品でなんとかしなしあ」

『おぬしも無茶を言う。たしかに我の本来の力なら、あんな小物抵抗なく消し去ることはできよう。しかし、あの巨大にはアスナがおるんだぞ? そう易々と攻撃できひん』

「ええぇぇっ!? アスナちゃんがあいつの中!? それどういうことよ!? ちょっとナギ、説明しなさいよ!?」

「お、俺にいわれてもよ…一から話すと結構長くなるぞ…?」

 

 後から来たため事情を知らないリズベット。

 ナギは彼女に説明してる間、一刀がある秘策…とはいい難い作戦を言い出した。

 

「みんな聞いてくれ…俺たち紅い翼、および本艦はこれより敵バヴィロンの内部へ突入する!!」

「「「へっ!?」」」

「内部って…あの自称・女神の体内にですか!?」

「…あいつはほぼ無限残機の不死身。しかもあれだけの巨大だ。持久戦じゃ勝てない。それにアスナを完全に取り込まれたらもうバットエンド確定だ。だったら直接あいつの中に入ってアスナを助け出し……内側から攻撃する。それしか方法がない」

「ですが、姫を救出してもあの女神を倒すことができるのでしょうか?」

「大丈夫、俺にはまだ切り札がある。あの女神に効く、とっておきなモノがなッ」

 

 それに俺には頼もしい仲間もいるしな。と微笑む。

 その笑みに目が点になるも、照れ臭くなる。一刀の肩をもつリーファにいたっては頬をうっすら紅くしてコクリと頷いた。

 

「ようするに一寸法師みたいに胃の中を暴れまわって、あの女神(笑)をアンアン鳴かすってでいいんだよな? そいつは乗ったぜ一刀!」

「へへへへ、いいじゃねぇーかそういうの。あのアマの腹の中、掻っ捌いてやろうぜ!」

「悪女ってもんな、乱暴にヒィヒィ言わせたほうが効果的だ。よしっ、俺もその作戦乗った!」

「女に興味がありませんが、悪女が苦しむ姿は好きですから私はOKですよ♪」

 

 ナギ、遮那、ラカン、アルはやる気十分だ

 ほかのメンバーも「それしか方法はありませんね」という表情で一刀の作戦に賛同した。

 

『一刀さん、ナギ、姫様たちからの通信があります』

「……つないでくれ」

 

 タカミチがナデシコのブリッチを操作して、一刀とナギの前にディスプレイを表示させた。

 ディスプレイにアリカとテオドラが映し出された。

 

『話は通信機を通した聞いておった』

『あいかわらず、とんでもない奇策を思いつくのう』

「姫さんたちのほうは?」

『安心せい。大方安全領域まで交代させておる。その戦場いおるのはあのでっかいメス巨人と無数の悪魔、そしておぬら紅い翼だけじゃ』

『思う存分暴れても大丈夫じゃ。それと…』

 

 間を空けて、二人の姫は言葉を同時に発した

 

『『絶対生きて帰って来い。約束じゃ』』

 

 その言葉を言い放つと通信が切れた。もはや電波が届かないほど遠くに言ったのであろう。

 最後に言葉となるかもしれない言葉。それも、たったシンプルな二言。

 だが、その言葉が二人の騎士の心を震え上がらせた。

 

「心配すんな。最強の魔法使いは簡単に死なねぇーよ」

「こっちは守れない約束はしない主義でね。誰一人欠けることなく、アスナと一緒に帰ってくる」

 

 彼らの中で疲れという感覚がなくなった。

 あるのは破れることのない、硬い決意だけだ。

 

『おのれ…ゴミ屑共が…私の顔に傷をつけやがってェェェェエエエエエエエ!!!』

 

 プライドが高い女神が起き上がる。

 顔を傷つけられ、冷静を失っているのだろう。魅力的な童顔が、これまた醜く怒りで歪んでいた。

 女神は配下の悪魔たちに命令する。

 殺せ! 犯せ! 抹殺しろ!

 大無量の悪魔たちが一斉に白き母艦に襲いかかる。

 

「ナギ、リズ、マサト、剣呉、詠春、ラカン、キョウスケ、ゼクト、ガトウ、タカミチ、クルト、アル、そして、リーファ」

 

 準備はいいか?

 その問いに全員が頷く。

 あるものは杖を取り、あるものは剣を握り、あるものは拳を構え、あるものは弓をもち、あるものは呪文を唱える。

 

 そして、リーダーは告げた。

 

「紅い翼…――突撃ィィィィィイイイイ!!」

 

 その咆哮に合わせ、ナデシコが前進し、加速する。

 

 白き戦艦と紅い翼は、まっすぐ一直線に悪意の女神と悪魔の波に向かって飛ぶのであった。

 

 

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 少年の話をしよう。

 

 

 

 少年は人形であった。

 

 

 

 誰からも愛され、誰もが操れる使い勝手が良い道具だった。

 

 

 

 愛される者たちに言われるまま動き続け、操り糸にぶら下がりながら舞台を踊り狂った。

 

 

 

 人形ゆえ、道具ゆえに、思考も心ない。

 

 

 

 その身は愛される者たちに汚されていた。

 

 

 

 

 そんな人形に孤独を愛する邪神と出会った。

 

 

 邪神は他者が嫌いだった。邪神は自己愛の塊だった。邪神以外はすべて塵と糞同然だった。

 

 そんな邪神は他者に汚された人形を不愉快に思い毛嫌いした。

 

 そして、同情した。塵と糞にまみれた人形が哀れすぎて同情したのだ。

 

 邪神は人形の汚れを消した。愛する者たちを殺して。塵ひとつ残さず綺麗に消毒した。

 

 なぜ、そんなことをしたのか邪神自身にも分からなかった。ただ、人形がおぞましいほど汚らしいかったから。

 

 邪神は綺麗になった人形を捨てた。興味がなくしたからだ。

 

 

 

 

 

 愛してくれた者たちを無くし、孤独となった人形だったモノは自身が何者かわからず彷徨った。

 

 

 誰かにも操れることもされず、ただ、当ても無く歩き渡った。

 

 

 

 

 人形だったモノは白い侍と出会った。

 

 けして折れぬ曲がらない刀身と思わせるほどギンギラギンと鈍く輝く魂。

 

 そんな魂をもち、その背には守るべきものを背負った屈強な白い侍だった。

 

 その光に人形は憧れた。その魂を欲した。その欲求が心を無くした人形に心を蘇らせた。

 

 すると侍は人形だったモノに手を差し上げた。

 

 そして一言告げる。

 

 

 一緒に来るか?

 

 

 人形だったモノだった者は頷き、彼の背を追った。

 

 人形だったモノだった者は侍と暮らし、彼の生き方を学んだ。

 

 すると人形だったモノだった者に侍と同じギンギラギンと輝く消して折れぬ魂が宿った。

 

 

 人形時が過ぎれば魂を宿すとはこのことだろう。人形はだったモノは青年になった。

 

 

 青年は侍から独立した。その身に侍の意思と魂を継いで。

 

 

 

 青年は自由気ままに世界を旅をする。

 

 

 青年は魔王を出会った。すべての事象を掌握しようとする麗しい大魔王だった。

 

 

 青年は修羅と出会った。不義を怒り命を泣かす世界を壊さんとした父親だった。

 

 

 青年は悪魔と出会った。親友のため永遠に始まりを続ける漆黒の魔法少女だった。

 

 

 青年は武将たちと出会った。天下を目指し互いの信念をぶつけ高め合う戦国の武士たちだった。

 

 

 青年は裏の人間たちと出会った。残酷な現実だろうと仲間たち共に仕事をする裏家業の者たちだった。

 

 

 幾多の出会いと別れを繰り返した青年は思い出した。

 

 

 大切な親友、守れなかった命、そして、恋と最初の目的…。

 

 

 愛する者たちに操られ、彼らに奪われていた自分の物語と彼らとの思い出を、すべて取り戻した。

 

 

 一期一会によって絶望し人形になり、一期一会で初心に戻り青年へと成長した。

 

 

 青年の旅は続く。

 

 

 永久地獄の果て無し旅。残酷な出会いと別れ。不道理な現実とエゴの幻想の壁。

 

 

 それでも青年は歩みを止めない。

 

 

 新たな出会いと、すべてのはじめりの目的を果たすまで。

 

 

 

 

 ――そして、

 

 

 

 青年は一人の人形と出会った。

 

 

 

 

 

 

 

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 帝国の執務室。

 

「だぁぁああああああ!! 書いても書いても終わらんぞぉぉぉ!!」

 

 机から床まで、ビルのように詰まれた大量の書類に判子やサインの入れる褐色の少女が声を荒げた。

 彼女こそ現帝国女王であるテオドラであった。

 あのじゃじゃ馬と有名だった皇女は今では帝国を動かす地位になり、幼女だった容姿は時の流れのおかげで中学3年くらい少女まで成長した。もっとも中身は二十歳過ぎの合成ロリだが。

 

「仕事が大量にあるのに、それを放り投げて一刀の所へ遊びにいった罰だ。ほら追加だ」

 

 その隣で執事服の剣呉がビルと思わせる束をむっつほど、カートに乗せて持ってきた。

 客将であった彼は今では帝国の将軍兼テオドラの秘書として働いていた。

 

「単身赴任中の旦那とひさびさに激しい共同作業しただけだろうが! 一刀との愛の結晶すら作るなっていうのか!! この鬼! 悪魔! パイナップル頭! 口うるさいオカン!!」

「俺を罵倒するのはいいが、人前で卑猥な言葉を使うな。はしたない。それと俺はオカンではない。たしかに能力はオカンサーヴァントのものだが、オカン属性まで引き継いでいない」

 

 終わらない書類整理のストレスに剣呉にぶつけるテオドラ。

 たしかに三日ほど(勝手に)有給をとったが、その分、一週間も働き詰めになるなど考えもしなかった。

 判子を押す、サインを入れる、それを繰り返す作業にテオドラは疲れ果て、書類の上に顎を乗せる。

 

「うぅ〜一刀の奴め〜こんな若奥様が苦労してるに、研究のためにアスナを連れて地球にいくなど、ひどい奴じゃ〜」

「仕方ないだろう。例のプロジェクトためにはどうしても地球が必要不可欠になる。アスナを連れていったのも、彼女のほうが優秀で計画が秘密裏にしなくてはいけないからだろう」

「どうだかな? 今頃、妾なしで兄妹同士イチャイチャとしておるんじゃろう。はぁぁ妾も義妹共々一刀の剛棒でめちゃくちゃにされたいわ」

「ふん、駄目だなこれは。欲求不満で正気を失っている」

 

 淫らな妄想を浮かべる一国の女王に剣呉は溜息を吐く。

 ちなみに、一刀とテオドラの見解は未だ結婚式は挙げてないが、書類上夫婦となっており、アスナも一刀の養子の妹なるも三人の関係はというと――、

 

「そもそも、どうしてこんなに仕事が多いのじゃ? しかも、ほとんど器物の損壊と始末書ばっかり? 」

「それはだなぁ……」

 

 そんなとき、乱暴にドアが開き、テオドラの親衛隊であるスカイとディープが慌てて入ってきた。

 

「大変だテオドラ様!! マサトがラカンが街中で喧嘩して暴れてんぞ!」

「ついでの、その余波で町に大きな被害が出てるわよ〜。死者は出てないけど怪我人が多数。建造物が軽く20件。それと喧嘩の原因はカップめんのフライ面とノンフライ面のどちらがおいしいかだとか…」

「…うちの筋肉超人どもをどうにかしないかぎり、一刀との新婚生活は当分先だなこれは」

「………あいつら処刑しろ。罪状は器物損壊と一般人への傷害罪、そして妾と一刀の時間の妨害で!!」

 

 帝国の蔓延る問題の種にテオドラの苦労はまだ先が長い。

 

 

 

 

 

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 イギリスのスヴェーデンにある魔法使いの村。

 

「このチンピラがぁぁぁぁぁぁ!!」

「ぐっへ!?」

 

 故郷に腰を下ろしたナギが、昔から面倒見てくれた老人―スタンにぶん殴られていた。

 年老いた拳とは思えないアッパーがナギの顎をヒットし、ナギの体が曲線を描くように宙に浮きながら床に落下した。

 

「何しやがるクソ爺!?」

「やかましい!! ただでさえ嫁を二人もらった癖して仕事しないで賭け事ばかりしおってからに! 英雄だとかちやほやされておるが、貴様はまるでダメなオヤジ、略してマダオだ!」

「へっへ〜ん、もう仲間からマダオって認識されてるから痛くもかゆくもねぇよ! むしろ、マダオこそ俺の本質だ。うん、自覚しすると清々する」

「威張ることかぁぁぁぁ!!」

 

 あの生き生きしていた青年はどこへ行ったのやら。

 大人になってからというもの、賭け事や遊びを覚えてしまい、ナギは完全に堕落した親父…マダオになってしまっていた。

 

「スタンよ、それぐらいにしておけ。こやつを殴ったところで無駄じゃ。もはやマダオ街道まっしぐらだぞ」

「そうそう。逆にスタンおじいちゃんの血圧が上がるだけだって」

 

 堪忍袋が切れたスタンをアリカとリズベットが宥める。

 現在、皇女と幼馴染の二人はナギの奥さんとなっていた。

 なぜこんな関係になったのかは十年前の戦いの後に遡る。当時、ナギ、アリカ、リズベットの三人はお互いの気持ちにいつしか気づき、三角関係な関係を続けた。しかし、アリカがウェスペルタティアの王位を引き継ぎ、皇女としての身分としてナギの隣をリズベットに譲り、身を引いた。そして、政治による政略結婚により好きでもない王族と結婚することになった。

 しかし、結婚式の日の最中、ナギが現れアリカを強奪した。

 そのとき、王族貴族、政治家たちに言い残した言葉が「こいつにはまだ俺の杖を預けたままなんでな。レンタル料金としてもらっていくぜ!」だった。

 その後、追っ手や妨害があったが遮那や一刀といった紅い翼のメンバーの協力により見事逃げ切り、アリカにいろいろ言われるも、ナギの強烈なプロポーズ。その熱意に心を掴まされたアリカは、王女の道を捨てナギといることを選んだ。

 なお、リズベットはナギの心にアリカがいたため諦めて身を引こうとしたが、「だったら一緒に奥さんになるか?」とアリカの器の大きさにより、ナギは美人の妻を両手にもつこととなった(結婚と現在の生活は一刀とキョウスケが手を回したので、故郷で平和に暮らせられている)。

 そして、現代、アリカはおなかを大きく膨らんでいた。むろん、ナギの子である。

 

『一国の王女を孕ませるとは、さすが千の呪文。鬼畜ですねぇ〜』

「うっせい。美人を孕ませるのに英雄も悪人も関係あるかよ。だいたいテメェだんだん口調が変わってんぞ。そっちが素か?」

『いえいえ。あなたみたいな中年に敬語で話す価値が無いだけです』

「よし、もう怒った。お前を質屋に売ってパッチンコの資金にしてやる」

「やめって! それ私の仕事道具だから!」

 

 青筋を浮かべ、壁に掛けていた金と銀の鎚に持って行こうとするナギ。

 パルコーはリズベットの工房にはなくてはならし存在だった。

 なお、リズベットは実家の鍛冶屋を継いでおり、パルコーの力もあって数々の道具、武具を生産したおかげでイギリス一の魔法使い専門鍛冶屋として有名であった。ちなみに、スプリフィールド家の大事な資金源である。

 そんな時、アリカの横に紅い杖――アヴァロデウスが現れた。

 

『やれやれ、これからこの家に生まれてくる子が心配だな』

「そうだじゃな…」

 

 喜劇のように、家財道具を持っていく夫とそれを止める妻(正確には第二婦)と叔父という場面にアヴァロデウスは心配する。

 その横でアリカが膨らんだ腹を撫でながら言う。

 

「だが、こんな楽しい家族をもったこやつも幸せものじゃろうって」

 

 母として子が生まれることを微笑み喜ぶ。女王となったら、別の男と結婚してたら、決して得られなかった幸福。

 アヴァロデウスは、そうだな…、と不敵に笑う。

 アリカはお腹の中で我が子の鼓動を感じる。

 

 早く生まれておいで。

 

 外の世界は楽しいことでいっぱいだ。

 

 

 スヴェーデンに春の風が吹く。

 

 まるで新たな息吹を待ち望んでいるように、暖かい風がスヴェーデンの草木を撫でるのであった、

 

 

 

 

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 京都市内にあるとある喫茶店。

 その店のオーナであるエギルがカウンターコップを磨いていた。

 カウンター席には二人の客がいた。新聞を読むクライン、そして、ステーキを食べるゼクトであった。

 

「なかちゃんたち、とうとう外国でのライブが決まったみたいだな」

「頑張り屋な娘だったからな。姉妹の協力もあるけど、裏家業より芸能界のほうが向いてかもしれん」

 

 新聞にデカデカと『アイドルグループ軽巡洋艦娘海外へのライブを決定!?』『三人姉妹で芸能界入りを果たし十年、恋の2-4-11は止まらない!!』などの記述が載せられていた。

 

「エギル、おかわりを頼む。それとデザートもな」

「あのなぁゼクト。いい加減ツケで食うのやめてくれないか?」

「そのうち払う」

 

 払う自覚が見られないショタ爺に、エギルの脳裏にナギの姿が浮かんだ。

 弟子が弟子なら師匠も師匠だなー、とエギルとクラウンはそう思った。

 

 チャリン♪ 店の扉が開く鈴の音が鳴った。

 エギルは営業スマイルで言う。

 

「いっらしゃい。今日も娘さんもご一緒っか」

「ええ、木乃香たちがここの料理がいたく気に入っているようなので」

 

 ここ、京都の裏を管轄する関西呪術協会総本山の長。青山詠春。現在は婿養子になり苗字が近衛になっていた。

 彼の左右にはおそらく五歳児くらいの少女二人がいた。

 右は詠春の娘の近衛木乃香。左は木乃香の幼馴染兼護衛の桜咲刹那である。

 

「おじちゃん、うち、はんばーぐな!」

「わ、私、鳥のグリルで…!」

「あいよ」

 

 木乃香と刹那は元気欲注文し、いつもの決まった席につく。

 二週に一度はエギルの店で食事するのが、近衛家の一環だった。

 

「にしてもあの初心な詠春さんが結婚して一児のパパとは羨ましいねぇ〜」

「だったらクラウドさんも結婚すればよいではないですか。あなた某ゲーム会社の課長でしょう。寄ってくる女性もいるのでは?」

「そいう出会いは嫌いなんでな。第一、俺に運命的な出会いがあると思うか?」

「……すみません」

「謝んなよ!? 言ったこっちが泣きそうになる!?」

 

 涙目になる中年の親父は腕で目尻を押さえた。

 哀れすぎる独身男にゼクトは苦笑し、結婚している詠春とエギルは彼に声をかける言葉が出なかった。なお、子供たちはというと、バイトの店員らしきメガネの京美人が運んできた料理をおいしく食べていた。

 男たちの空間が独身の悲しみで冷えそうになったため、詠春が別の話を始めた。

 

「と、ところで、エギルさん。頼んでいた彼らの所在の情報ありませんか?」

「……いまんところ些細な目撃情報だけだ。遮那は北海道あたりで身体と酷似した少女を見たというのがあったがその後は不明。エルフのお嬢ちゃんは世界中の大食い大会で目撃情報があるが、依然として行方がわからん。キョウスケにいたっては…あの結婚騒動から行方不明だ」

「そうですかぁ、せめて遮那さんとリーファさんだけでも東と西の架け橋に協力してもらうと考えてたんですが…。暴力処置として」

「さらっと物騒なこというなおぬし…(汗)」

「西の長になると、多少手荒なことはザラなので」

「ま、まあ、あれだ。あの男の娘とエルフちゃんのことだし、今頃修行でも明け暮れてんじゃねーの?」

「たしかに。キョウスケにいたっては死んでも死なないだろうし。むしろ、死ぬイメージができねぇ」

「…ふふふ、ですね」

 

 共に戦った戦友を思い出し、微笑した。

 

「そういえば、このかちゃんたちもうすぐ小学校入学だな。京都の有名学校に通わせるのか?」

「いえ、木乃香の安全のために刹那くんと一緒に義父が学園長している麻帆良へ進学を――」

 

 少女たちが食事してる間、中年たちの会話が弾んだ。

 京都の町の一軒の喫茶店。そこは詠春たちにとって和む時間の場所であった。

 

 

 

 

 

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 麻帆良学園の人気の無い所。

 

「それで、例の石はちゃんと隠したんだよな?」

「ご安心を師匠。アルさんが頑丈な箱に入れて蟠桃の池中深くに封印しましたので」

 

 タバコを吹かしながら、ガトウが青年に聞く。

 その青年は紅い翼の年少だったタカミチであった。今ではガトウに似たワイルドな好青年と成長している。

 

「第一、創造主を復活させる方法なんてありません。なんたってアレは異世界の技術と一刀さんのオリジナルの魔術を組み合わせた特別製です。もしもアレを復活させようなら、それができるのはこの世界でたった一人、一刀さんだけですよ」

「それもそだうな。完全なる世界の残党やシンパシーを受けた奴はここを狙っていない。情報は完全に管理されてる。けどよ……」

「なにかありました?」

「いやなぁ、裏の話でこの学園にある世界樹の下には何でも願いが適える魔法の石が隠されてる噂があってなぁ……そこはどうなんだ?」

「…………」

「…襲撃されたんだな?」

「たしかにその噂を聞きつけて夜な夜な学園に侵入した魔法使いもいます。ですが、それはほんの一握りで、ほとんどがこの学園に在学している一般生徒と一般教師でして…。しかも理由がその……不順な願いを叶え様として…」

「……やっぱ、魔法のランプはどっか遠い遺跡に封印したほうがよかったかもしれん」

「ですね。ところで話を変えますがクルトはどうしてますか?」

「あいつか? あいつならメガロメセンブリアで――」

 

 久々の師弟との会話に、互いうれしそうに世間話を続けた。

 近くで桃色の桜を咲かす蟠桃は、風に揺られ、花びらが舞う。

 

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 アフリカの某サバンナのとある村。

 その村は数ヶ月ほど雨が振らず、壊滅的な水不足に陥っていた。

 町に水を買うにもお金も時間がない村人たちは、過酷な日々を過ごしていた。

 そんな村に年が離れた二人の兄妹の旅人がやってきて……

 

「フンッ!!」

 

 兄らしき青年は村の隣の大地を殴った。すると大地が割れ極太の水柱が吹き上がったではないか!?

 村人は歓喜し、村の村長は旅人の兄に感謝した。

 

「ありがとうございます! あなたたちは村の救いの神です!!」

「いえいえ。俺たちはただ調査のため立ち寄っただけですので」

 

 そう言って兄妹は少しの水と調味料を分けてもらい、村か立ち去った。

 

「カズト…次、どこ行く?」

「う〜ん、ここの地脈は調査したし、次は北に進むか」

 

 兄…一刀は義妹のアスナと手を繋いで、北を進み歩く。

 

「アスナ、ちょっと聞いていいか?」

「なに…?」

「もしも、俺がアスナを置いどっかに行こうとしたら、おまえはどうする?」

「カズトについていく」

「即答ですか…(汗)」

 

 溜めも迷いの無いストレートの言葉に、一刀は苦笑する。

 アスナは一刀を強く握り、紫と青の瞳で一刀の顔を見上げた。

 

「私はずぅと、カズトと一緒にいる…あなたは私の空…私の羽…私の愛する人…私の半身……私はどこだろうとカズトに付いていく…たとえ悲しいことがあっても、あなたの苦しみを私が背負い分けてあげる……だって一人より二人のほうが楽しいじゃない」

 

 首を傾げて、にっこりと微笑む妹。

 そんな彼女の可愛らしい笑顔に、一刀は数秒ほど無言になると、優しく微笑み返した。

 

「……クスッ、ありがとう」

 

 

 ようやく…ようやく、自分にも一生守るべきものが手に入ったよ銀さん。

 

 

 これはあなたの真似かもしれないかもしれない。

 

 自分の自己満足かもしれない。

 

 それでも最愛の妹と共に歩みたいという気持ちは“本当”です。

 

 一刀はアスナを手を握りながら果てしない先を歩む続ける。一人ではない。この手には愛する者と繋がれている。

 

 

 この時間が永遠に続くこと一刀は心の底から望むのであった。

 

 

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-5ページ-

 

 

 

 少女の話をしよう。

 

 

 少女は鳥篭に囚われた小さな小鳥だった。

 

 

 その泣き声はすべての人を虜にし、すべての幻想を殺す呪い囀り。

 

 

 小鳥は小鳥を愛する者たちによって歌わされる。世界に災いを撒き散らし、命を奪いつくす。

 

 

 

 そんな小鳥は思う。

 

 

 私はいったいなんだろう、と。

 

 

 小鳥は自分に問いかける。でも、答えが出なかった。

 

 

 小鳥は籠の中から天を見上げて疑問をぶつけた。答えてはくれなかった

 

 

 小鳥は考えるの止めて、歌い続けた。

 

 

 血反吐を吐こうが、涙を流そうが、喉が裂けるまで歌い続ける。

 

 

 そんな日々を続けた小鳥は青年と出会う。

 

 

 青年は何の躊躇も無しに、小鳥を鳥篭から出した。

 

 

 小鳥は困惑する。危険だった自分に触った青年に問いかける。

 

 

 小鳥は言う。どうして鳥篭から出したの? と。

 

 

 青年は言った。ほっとけなかったら。と。

 

 

 あたりまえだろうとばかりに言う青年に小鳥は唖然し、なぜか笑ってしまった。

 

 

 そう、笑ったのだ。小鳥は初めて笑ったのだ。生まれ始めて笑い声を上げた。

 

 

 

 青年は話た。自分は旅人だと。多くの思い出を話した。そして、孤独だという。

 

 

 すると小鳥は言う。あなたと旅がしたい。と。

 

 

 青年が孤独じゃないように、小鳥は一人可愛らしい少女へとなった。

 

 

 青年は小鳥だった少女を連れて旅を再開させた。

 

 

 彼の横で呪われた歌を歌った。それでも青年は耳を澄まして聞いた。

 

 

 それが死を呼んだ囀りとは思えない、とても綺麗な音色だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――こうして、人形だった青年は小さき小鳥のような少女の鼻歌を聞きながら、果て無き旅を続けるのであった……ハッピーエンドとしてまぁまぁ上出来だな」

 

 遥か上空でキョウスケは一刀とアスナの背中を見守りながら語っていた。

 その背後には一刀の協力者であった海賊のキソであった。

 

「もう行くのか?」

「この世界での俺の役目は終わった。これ以上部外者が口出しするのは無粋ってもんだろう? それに世界は人の想いほど多い。そんな楽しい世界があるのに行かないなんて勿体無い」

「…そうか。だったらオレは何も言わん。おまえの好きにしろ。だが、忘れるんな。“オレたち”はテメェら転生者を常に観測している。その魂が完全に腐った瞬間、胸糞悪いクズ同様、世界が必ずテメェらを地獄に叩き落す。覚悟しとくんだな」

 

 そういい残しキソは陽炎のように消えた。

 

「因果応報…悪因悪果。この道理はこれから会う同胞たちに教えておこう。開け、門番ピエロ!」

 

 眼前からメタルチックなピエロを模した扉と赤いフードと白い仮面を被ったピエロが出現した。

 ピエロはサイコロを振るった。サイコロは一の目だった。

 扉はゆっくり開き、扉の先から金色の光が射し込む。

 

「いざ行かん、無限の未知の世界へ!」

 

 光があふれる扉の中へと進む。

 その身は光とともに消え、扉は閉まり門は消滅した。

 

 こうして安部キョウスケという青年は、この世界から消えた。

 

 そして、安部キョウスケの物語が、今、始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 かくして、長きにわたる舞台は幕を降ろした。

 

 

 終焉を迎えた物語はいずれ消える定め。

 

 

 共演者たちの別れでもある。

 

 

 されど、演劇者は踊る。舞台がある限り演じ続ける。

 

 

 たとえ、一生の別れとなろうとも、彼らは彼らだけの物語を紡いでいく。

 

 

 ゆえに、世界は同じ世界はない。変動し続ける固有の世界観。永久不滅の歴史。

 

 

 正史よ、生まれろ。物語の土台となって。

 

 

 外史よ、描け。演劇者の夢を築き上げろ。

 

 

 喜劇、悲劇、最悪な結果、最高の結果、問わず。

 

 

 創れ、作れ、造れ。

 

 

 おまえこそ、我らが踊る幻想と現実の箱庭だ。

 

 

 

 

完結

 

説明
作者「ふぅ、やっと肉体の再構築が完了した」

キソ「ようやくか。ご無沙汰だったな参式」

作者「おっ、キソ。いや木曽改二。俺の嫁さま。だいぶ苦労をかけて悪かったな。一刀に生肌許してないよな?」

木曽改二「あいつがNTRする柄じゃねーだろう。それと、苦労かけた分あとで可愛がってくれよ」

作者「まかせろ。デートから夜の合体まで三日間愛してやるよ♪」

木曽改二「そ、そうか…///(オレ死んだかも///)」

作者「さてと、それじゃー新しい世界の管理でもはじめましょうか。その前に…」


作者「これからは極リリカル銀魂を中心に投稿していくので、読者のみさなんぜひ読んでください」

木曽改二「それじゃー次会うときまで」

作者、木曽改二「「まったな〜」」
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