悪友である及川と共に、三国志と言われる後漢末期の時代に降り立ってから、どれぐらい立ったかな。

降り立って早々に、賊に襲われるし、歴史に名を刻んだ武将が女の子になってるし、旅をしてたら及川のバカが、【西涼の錦】馬超に初対面で告白するわ・・・あ、初対面の女性に告白はいつもの事か

そこから馬超さんの下で働くようになったね。

日本に居た時から、女の子にモテた事なかった俺が、女性だらけの城勤めが出来るか不安で寝れなかったな。

同じクラスの子に話しかければ、顔を真っ赤にしてアワアワして話にならないし、視線が合うとすぐ逸らされるし、落とし物を拾ってあげても、受け取った女の子が走って逃げちゃうし・・・もちろん、バレンタインデーとかも貰った経験はなし。

及川と一緒に居るから、俺もそういう目で見られてるのかな・・・あれ、おかしいな。目から汗が・・・

馬超さんに仕えた後も、たまたま漢文が読めるって理由で事務仕事を任されて死にかけるし、【小覇王】と謳われた孫策から厄介ごとが運ばれるし、黄巾党と戦う事になる・・・

【乱世の奸雄】の曹操から目を付けられて潰す宣言されるし、パラレルワールド？の俺と愛し合ったっていう張三姉妹と出会うし・・・馬超さんとシャオの喧嘩を仲裁したり・・・

黄巾の乱を終息させて、武威に帰還したら馬三姉妹と張三姉妹が喧嘩を始めるし・・・

改めて、現代の薬、とりあわけ胃薬って偉大なんだなって実感できるよ

「一刀っち、上の空になってないで、そろそろ現実を見たらどうっすか。このままじゃ収拾付かないっすよ」

「そう思うなら、止めてくれてもいいじゃないかな」

「シャン達じゃ止めるのは無理。ここはお兄ちゃんに頑張ってもらうしかない」

「一刀さん、頑張って下さい！私達はここで応援してますね！」

最初に出会った、華侖、香風、明命は助けてくれないし・・・

「だから！佑はシャオのだって言ってるでしょ！」

「いつからお前のモノになったんだよ！及川がそう断言したのかよ！」

「言ってないけど、シャオと佑の心は繋がってるから、わざわざ言う必要がないんだもん！」

いつも通り、及川を取り合って馬超さんとシャオが口喧嘩してるし・・・

というか、二人とも武器を構えて今にも斬りかかろうとしてるし・・・

当の本人は何してるかと言えば

「紫苑さん〜！美味しいお菓子が手に入ったんで、わいと一緒に食べましょ〜！」

「ダメー！お母さんは璃々のなの！」

「甘いな、璃々ちゃん！恋は戦場、奪い合いなんや！そして、男には引けない戦いがあるんや！」

「お母さんは璃々の！」

「あらあら、困ったわねぇ」

紫苑さんの包み込むような母性、女性としての魅力がストライクだったのか、紫苑さんの娘、璃々ちゃんと取り合いを始めるし・・・

「幼い子から母親を奪おうとするなよ…紫苑さんも”あらあら”で済ましちゃうのね」

「一刀さん、ここに居たんですね。仕事の報告書を持ってきたんだけど・・・また始まったんだ」

「本当に懲りないよね〜自分たちが争ってる間に、佑は違う女の所に行ってるって学習すればいいのに」

「ちなみになんだけど、蒲公英があの騒ぎを収めてくれたりは」

「もちろん・・・しないよ♪だってぇ〜放っておいた方が面白いし〜。ね〜蒼〜♪」

「ね〜蒲公英さま〜♪」

そうだよね、鶸を除いて、君たちは楽しければそれでいい！の小悪魔タイプだよね。

紫苑が来てから、事務仕事に関しては本当に助かってはいるんだけど

「一つ片付いたら、また一つ問題が発生するのはなぜだ」

事務仕事が早く終わる変わりに、及川関連での呼び出しが明らか増えたよな

少しは鍛錬の時間が作れると思ったのに…

「あー！佑が浮気してる！」

「おい、及川！お前は本当に、綺麗な女なら誰でもいいっていうのかよ！」

毎度の事ながら、今更気が付いたの？とツッコミを入れたくなるほど気が付くのが遅い。

それだけ及川の事を思ってる結果なのかな。翠さんはこんな態度とっておきながら、及川への気持ちを否定してうけど

「なんや、二人とも嫉妬かい、いや〜もてる男はつらいな。嫉妬する翠ちゃん、シャオも可愛えから萌えてまうやろーー！」

「ななななな、急に可愛いとか言うんじゃねえ！その・・・恥ずかしいだろ・・・」

本当に、この人はいつになっても初心だよなぁ。

翠さんがこんな感じだから、妹達もお姉さま可愛いんだから！ってはしゃぎ始めるんだから

「結局・・・俺の自由時間は無いのね」

日本に居る父さん、母さん、妹、じいちゃん

俺は今日も元気に胃を抑えながら過ごしています