『舞い踊る季節の中で』 第172話
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真・恋姫無双 二次創作小説 明命√

『 舞い踊る季節の中で 』 -群雄割編-

   第172話 〜 夏陽零れる部屋に、猫娘の声が響きわたる 〜

 

 

(はじめに)

 キャラ崩壊、セリフ間違い、設定の違い、誤字脱字があると思いますが温かい目で読んで下さると助かります。

 この話の一刀はチート性能です。オリキャラがあります。どうぞよろしくお願いします。

 

 

【北郷一刀】

  姓:北郷

  名:一刀

  字:なし

 真名:なし(敢えて言うなら"一刀")

 

 武器:鉄扇("虚空"、"無風"と文字が描かれている) & 普通の扇

   :鋼線(特殊繊維製)と対刃手袋(現在予備の糸を僅かに残して破損)

 

 習 :家事全般、舞踊(裏舞踊含む)、

   :意匠を凝らした服の制作、天使の微笑み(本人は無自覚)

 得 :気配り(乙女心以外)、超鈍感(乙女心に対してのみ)

   :食医、初級医術

 技 :神の手のマッサージ(若い女性は危険)

   :メイクアップアーティスト並みの化粧技術

 術 :(今後順次公開)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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桂花(荀文若)視点:

 

 

「はぁ……」

 

 面倒なだけの些事では在っても、けっして疎かには出来ない。言うなれば義理と人情と利欲に塗れただけの書簡の山を片付けたところで一息つく。

 別に疲れ切ったというわけじゃないわよ。

 私にとっては朝飯前の出来事。

 でも、気持ちの切換は必要な事なのよ。

 本当に気を抜けないのはこれから。

 内外の情報の整理と現状の把握。

 内容によっては構想している未来へと導くための手段とそのための算段や手配とか、そのための法案の手回しとか。下手をしたら国にとって一大事な懸案が潜んでいるかも知れないという厄介ごとがついてくる。

 それに比べたら、決まりきった手順の域を超えない書簡のやりとりなんて多寡が知れたものよ。

 そう、知れたもの。本気で疲れたわけじゃないからね。

 え?誰に言っているかですって?

 そんなもの決まっているじゃない。

 前回、琴里の馬鹿が私が無理をしたら、只でさえ汚らわしいのに、その中でもむさ苦しい男で部屋中を埋め尽くすなんてとんでもない決めごとを、よりにもよって華琳様の代行印で無理矢理通し。

 しかも華琳様が何故か、そのまま続行するように態々命令書を再度作り直してしまったため、部屋の隅で此方をずっと観察している侍女に対してよ。

 おかげさまで、再び華琳様が戦に出られた今も、私の肌は心配でやつれるどころか、艶々しちゃっているわよっ!

 ううっ愛しの華琳様が、戦場で砂埃や的の血に塗れているというのに、これでは華琳様に申し訳なくて身が細くなりそうよ。 だと言うのに、

 

「やっほー、桂花。

 今日も元気そうに仕事に追われてくれているから、僕は安心して自分の仕事に励めるかな。

 あっ、これ、お菓子の試作品。食べる?」

 

 片手に書簡の山、そしてもう片手に菓子器の乗ったお盆をもって部屋に入ってきたのは、あの忌々しい命令書の発案者で、私のもう一つの悩みの種でもある人間。

 性は諸葛、名は誕、字は公休、真名は琴里。

 基本的に明るく、聡明で、物事に対してはっきりと言う性格だから好感が持てるんだけど。

 

「……それも、例の従姉妹から手紙で教わったというお菓子かしら?」

「うん、そうだよ。

 さっき紀順にも食べてもらったけど、ものすごく美味しいって喜んでくれたわ。

 うっふっふっ、流石天才の僕は何をやらせても天才だよね」

「あんたの料理の腕じゃなくて、あの男がもたらしたであろう、お菓子の調理方法が凄いんでしょ」

「えー、でも、食べた事もないのに、手紙に書かれた調理方の概要だけで再現しちゃう僕の腕を認めてくれてもいいと思うんだけどな。少なくとも桂花には逆立ちしたって出来ない事なんだからさ」

「うっ、煩いわねっ!」

 

 人が料理が出来ない事をいいことに、言いたい放題言ってくれるわね。

 そして悔しい事に、こうして作ってくるお菓子や料理の腕は一流で、事料理に関しては流琉に次いで華琳様のお気に入りだったりする。どうやら諸葛家の者は姉妹揃って料理の腕がよく。それもこれも、長女である諸葛瑾が妹達と共に、従姉妹であった琴里も鍛えていたからしい。なんでもその人物曰く、良い男を落とすのには、まずは胃袋からとか。まったく、何でそんなどうでも良い事に情熱を掛けれるのか不思議でしかたないわ。

 ……もっとも、教わったのは料理の腕だけではなく。隠してはいるものの、いかがわしい本を読みふけることにも及んだらしく、凛と夜な夜な怪しげな談義に花を咲かせていると、いつぞや風が愚痴っていたわね。場所を考えて談義してほしいって。

 まぁ、そっちの方は私が関わらなければ問題ないとしても、問題なのは……、

 

「やっぱ、お菓子って量を作らないと味が出ないから、お客さんと一緒に食べちゃってね」

 

 そういって、お盆いっぱいある焼き菓子を、机の上に置いて行く。

 たしかに見知らぬ異国のおかし、しかもそれが美味しいとなれば来客も喜ぶし、話にも弾みがついたりする事は在るわ。数が多ければお土産に持たすこともあるけど。

 そもそもお菓子というのは、一口、二口いただく程度の物で、お土産に持たすにしても、手荷物にならないようにするため、そんなに数は必要としないもの。

 

「確か、以前に言わなかったかしら、有り難いけど、もう少し量を抑えて欲しいって」

「だから、僕も今言ったでしょ。量を作らないと味が出ないって」

「だったら、あんたがもう少し処分なさいよ」

「えー、だって、そんなのいっぱい食べたら太るもん。

 台所に立たない桂花は分からないだろうけど、お菓子って、凄い量の砂糖や糖蜜や塩は勿論、油も結構な量を使っているんだからね」

 

 おかげさまで華琳様を心配するあまり、此方はやつれれないわ。

 だいたい、そのためなら私は太ってもいいというわけ?

 もしそうだとしたら、この女、絶対に碌な死に方しないわね。

 おかげでぶくぶくとみっともなく太って、華琳様に失望されないため、朝晩、必要以上に散歩に精を出さなくなったわよ。しかも時間がもったいないから早足でね。

 ……まぁ、この娘からしたら、接待以外では、碌に食事の時間を取らない私に気を使っているんでしょうね。今まで作ってきたお菓子のどれもこれも、仕事の合間に片手で取れるものばかりだもの。

 

「まぁいいわ。良くは無いけど、言っても止めそうもないし。

 いいから、本題に入りましょ」

 

 琴里に席に案内するなり、琴里の持ってきてくれたお菓子をさっそく、琴里の前に一掴み置いてやる。

 それぐらい処分を手伝ってもいいでしょ。

 だと言うのに、この女。監察役兼の侍女が持ってきたお茶を受け取るときに、そっくりそのままお菓子を侍女に手渡してくれたわ。

 しかもご丁寧に、私が無理をしすぎないように見張る事が、華琳様の、牽いてはこの国のためだと、彼女を労って。………あんた絶対に分かっていてやっているでしょ!

 

「?♪」

 

 睨み付ける私の視線を鼻歌交じりに目を反らすのがいい証拠よ。

 絶対に何時かとっちめてやるんだから、覚えていなさい。

 

「これと、これと、これは、後でいいから目を通しておいて、桂花の所見を一筆入れておいて。

 問題はこっちなんだけど、例の国の方から妙な噂があるのよね。噂の内容と、噂の痕跡を辿っていったものを纏めたのが……」

「天を埋め尽くす炎? 

 馬鹿馬鹿しい噂ね。もしも本当にそれだけの炎が上がって街なり山なり燃えていたのなら、噂では無くて実話としてもっと話が広まっているはずよ」

「うん、僕もそう思うんだけど、問題なのは噂の根源であろう場所と、まったく別筋から入ってきたこっちの話がね」

 

 そう言って琴里が差し出したのは一通の羊皮紙。

 紙としての寿命は短いものの、雨風に強く、運搬中の摩擦にも強いそれは確実に情報を伝えるために好んで使われる情報伝達用の紙。しかもある圧印が施されたこれは、私達が使っている密偵からのもの。

 そして其処に書かれた内容は……。

 

「越族達と孫呉が和平協定?」

「うん、僕も正直驚いた。だって今までの因縁を考えたら有り得ない事だもん」

「そうね。確かに考えにくいわよね」

 

 この二つは、大昔から民族間で戦が絶えないでいるわけだし、和平どころか、どちらかの民族浄化でしか決着がつかないとも言われてきたわけですもの。

 正直、越族と孫呉の小競り合いは、私達にとっても人事では無い。

 越族と孫呉というか、呉を掲げる南方の一族との戦いというのは、あの地で戦線が保たれているだけで、その本質は漢族と越族との戦争。

 そしてだからこそ、朝廷は呉をはじめとする南方に甘い顔をしてきたわけだし、私達も密偵の手を緩めるわけにはゆかなかった。 ……しかも、この内容からして、越族の降伏に近い形みたいね。

 

「引き続き情報を集め精査するように指示は出しておいたけど」

「さっきの馬鹿馬鹿しい噂も含めて、確認が必要な内容なのは確かね。

 琴里、例の従姉妹から情報は聞き出せないの?」

「無理、無理、翡翠お姉ちゃん。基本的には優しいし、色々と教えてくれたり送ってくれはするんだけど。

 手紙のやりとりにしたってあくまで私的な事だけで、こと仕事や天の御遣いの事に関しては、欠片も教えてくれないもん。

 以前、ちょっと個人的に気になる噂を聞いた事があって、それとなく聞いてみたら、逆にお叱りの手紙が送られてきたわ。貴女も責任ある立場にいるのなら、相手の立場を考えて話しなさいってね」

 

 呉の諸葛瑾、噂通り物腰柔らかい人物像とは裏腹に随分お堅い人間のようね。

 琴里の事だから、細心の注意を払って文面を考えて文を送ったのでしょうから、その琴里がここまで言うのなら、其方からの情報は絶望的なのでしょう。

 

「まぁいいわ。

 時間は掛かるでしょうけど、此方は此方で事の真相を精査するだけの事。頼んだわよ」

「もちろん、そのつもり。

 ……で、本当に問題で、可及的に速やかに手を打たないと行けない事が」

 

 言葉を濁らせながら、言いにくそうにする琴里の様子に、まさかとんでもない下手をやらかしたのかと危惧する。もっとも、この娘の事だから、例えそうでも、私が足を運べばなんとかなる程度の事なのだと思うけど。

 まぁ良いわ、それくらいの借りはあるし。この際それを口実にとっちめてやるもの良い機会よ。

 私が話を促すなり琴里が広げた竹簡には……。

 

「……妙ね。

 いくら何でも鉄の値段が上がりすぎだわ。

 それに反して塩はえらく安いじゃない。殆ど投げ売りに近い状態ね」

 

 ここ半年の値段の推移が、幾つかの物価で変動している事が分かりやすく纏められている。

 少しずつ、そして変動する時期をも狙って僅かずつ。まるで、長引く戦を隠れ蓑にするかのような値段の変動の仕方。

 正直、良く気がついたと思う。

 こうして分かりやすく纏めてあるからこそ私も一瞬で理解できたものの、普段の些末な情報の中では、気がつくのも難しいと言える変動だわ。

 どうやら、琴里が下手をうったというわけではなさそうね。

 

「詳しく話しなさい」

「確信を持ったのは、一月程前。荘園の視察に言った人達から、開拓や田畑の作業が遅れているって愚痴を聞いて、その理由が農具がすぐに役に立たなくなるって事らしいから、もしかしてと調べてみたら、鉄の値段だけじゃなくて、質も低下していたんだよね」

「は? そんな重大な話、もっと早く気がつきそうなものじゃない」

「桂花が言いたい事は分かるよ。鉄の値段や品質に何かあったら、武具にも影響が出るからね。

 でも、それは武具を納めている商家も知っている事で、華琳様の気分が害されるのを恐れて、質の良い鉄は最優先に武具に回していたみたいなんだよね。その分煽りを喰らったのが」

「工具を必要とする農人や工人と言うわけね。華琳様のお力が隅々まで広まっている証拠ではあるけど、それが仇になったという訳ね。嫌な流れね」

「うん、まぁ嫌な流れなのはこれからなんだけど」

 

 問題なのは鉄の値段や品質低下だけではなく、何者かによって鍛治職人達が余所の土地へと引き抜かれており、手が不足しているらしい。

 他にも、塩の異常な値段の低下は、どうやら国外から質の良い塩が大量に持ち込まれており、しかもそれが此方の相場より安くばらまかれており、国内の塩問屋は対抗するために、泣く泣く値段を叩き売りに近いくらいの値段を下げるしかなく。最近では、見た目の量を増すために砂を混ぜる商人も出てきているとか。

 他にも幾つかの主要な物資が、塩や鉄ほど顕著では無いものの、目立たぬ程度に同じ目に遭っているみたいね。

 特に問題なのが、鉄や塩以外では、金銀銅などの通貨。此が大量に国外に流出している様子。

 

「……確かに、早急に手を打たないと行けないわね。今はなんとか誤魔化しているかも知れないけど」

「鉄はすぐに武具に影響が出始めるだろうし、農作物の収穫にも影響が出てくる」

「おまけに砂混じりの塩は、保存食に影響を及ぼし。味の低下だけならまだしも、最悪、使い物にならなくなるわね。

 通貨にしたって、放置しておけば、外との取引にも影響が出始めるわ。

 琴里、気がついて一月もあったのなら調べはついているんでしょ。

どこのどいつよ。こんな巫山戯た手を仕掛けてきているのは?」

「それが、どうやら((麋竺|びじく))とか言う商人が絡んでいるようなんだけど、僕は今回の件まで聞いた事が無いんだよね。桂花は((麋竺|びじく))と言う人物について何か知っている?」

 

 聞き覚えのあるその名前に、やられたと悔やむ。

 琴里は知らないでしょうけど、((麋竺|びじく))の名は私直属の密偵がもたらした名前。

 ある男を調べるあげている上で、ここ最近出てくる商人の名。でも、それは表向きの名前。

 本来ならば、もう二度と表舞台に立つ事が出来ないある人間にために、あの男が用意した表向きの名前よ。

 ……張勲、かつて揚州を治めていた袁術の片腕で。孫呉に敗れた今、袁術共々奴隷に落とされ、あの男の慰み者へと身を落とした女。

 なにか色々やっているという話は秋蘭からも聞いていたし。だけど、それはあくまで袁家の老人達の後始末的な償いだと言う報告も聞いていた。

 あの男が何を考えているのか分からないけど、甘い男だという情報から、本来の袁家の望みを叶えさせているだけだと判断していたけど、甘いのは私の判断の方だったと言わざるえないわね。

 流石は華琳様が見込んだだけの事はある男ね。こんな手を仕掛けてきていたなんて、思いもよらなかったわ。

 だとしたら、被害はこの街だけと言う事はありえないわね。

 

「はっきりとは言えないけど、?、豫、司隷、除、青の五つの州で、ことの大小はあるけど」

「人と物資に似たような動きが見られるというわけね」

 

 敵に気取られない紙一重のところで物価を操り、身体全体を真綿でじわじわと絞めつけるかのような、いやらしい手ね。

 ……でも、こんな手があるだなんて考えつきもしなかったわ。

 認めるのは嫌だけど、敵ながら見事と認めざるえないわね。

 

「早急に手を打ちましょ」

「でも、安い塩の流入は止められないと思うけど」

「そうね。でも、流出の方を止めてしまえば、なんとでもなるわ。

 まず手配して欲しいのが…」

 

 敵の仕掛けている手を簡単にいえば、損失覚悟の安い塩を商人達に国内に運ばせ、その売った金で質の良い鉄や通貨を国外に持ち出すついでに、何らかの勧誘方法で鍛冶職人をも引き抜く。 簡単に言えば、幾らでも手に入る塩をこの国に持ち込むだけで、此方の武力と財政力の両方を弱体させるてよ。

 ……言うほど簡単な方法では無いけどね。

 

 だけど、防ぐ手はある。

 所詮は実行しているのは行商人達。誰かの息が掛かっていようと、自分達の利を優先させるのが彼等でもあるわ。

 

「住民台帳の確認に、検問への通達、そして割符か、良い手ね」

 

 台帳と検問で人の流出に関してはある程度抑えられるし、相手も警戒する事になる

 割符は国内でしか使えないけど。逆に言えば国内では、通貨より優遇するように御触れを出す事も出来る。

 

「…でも、流れの行商人からしたら、使い勝手の悪い割符は嫌がりそうだね」

「ええ。だから、貴金属や高価な調度品に対しては、割符をより優遇させてやれば良いのよ」

 

 街から街へ旅する彼等にとって、重い通貨や鉄よりも、僅かな量で価値の高いもの方が楽だし、売り先によっては、より高い利益を生むというもの。此方にしても、貴金属や高価な調度品は国外の物資や外貨を得るためが主目的なんだから、多小安売りしたところで、その方が被害は少ないわ。

 

「鉄の質の低下は農具の質の低下でもあるから、放っておけば収穫や物価に大きく影響し出すし、砂混じりの塩は保存食を駄目にするから、雪だるま式に状況が悪化して行くのが目に見えてくるわ」

「でもその時には既に遅しって訳ね」

「ええ、華琳様の治政に疑問を持つ臣民が出てくるでしょうし、最悪、飢饉を呼び込みかねないわ」

 

 でも、今ならなんとかなるわ。

 一部の商人達は気がつき始めているかもしれないけど、今まで話題に上がらなかった以上、まだ大きな問題になるほどだと危惧されていないのでしょうね。戦乱に生ずる一時的な変動にすぎないこととね。

 相手が戦争の影響を隠れ蓑にするなら、此方もそれを利用させてもらうだけ。

 

「たしかに国外の塩の取引を停止させる方が手段としては簡単だけど、混乱も反発も起きるわ。

 だから表向きは戦時下における塩の流通の管理と言う事にしておけば、対象となる商品も限定的だし、国内の商人達も納得するでしょ。彼等にしたって塩の質の低下は防ぎたいけど、質の良い塩の流通手段は心情的に手放したくは無いでしょうからね」

 

 もっとも、効果が出始めるまで、安い塩の流入はしばらく続くでしょうから、塩の質の低下に関しては、後で別の手を打たないと行けないでしょうけど、今は敵の攻撃の手を無力化させる事の方が優先よ。

 見ていなさい。そっちがそのつもりなら、此方も遠慮なくやらせてもらうわよ。

 華琳様の留守を預かる私の顔に泥を塗った報いは、何百倍にして返してあげるんだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく

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あとがき みたいなもの

 

 

 こんにちは、書いた馬鹿こと、うたまるです。

 第172話 〜 夏陽零れる部屋に、猫娘の声が響きわたる 〜を此処にお送りしました。

 

 今回は、被虐趣味変態猫娘こと、桂花たんを視点に描いてみました。

 恋姫の世界である以上、一刀に対して立腹する桂花を書いてみたかったのもあるんですが、七乃の地味な嫌がらせを対外政策に生かしたらどうなるかというのを描いてみたかったんですよね。以前、穏達との時は、詳しい事は書きませんでしたし、本当に悪戯程度に終わってしまったので不完全燃焼だったんですよ。まぁこの手段は塩田のプロットが生まれた時点で考えてはあったのですが、やっと描く事が出来ました。

 では、次回は、許昌を不在にしている華琳達が向かっている先を、これまた別視点で描いてみたいと思います。

 

 では、頑張って書きますので、どうか最期までお付き合いの程、お願いいたします。

説明
『真・恋姫無双』明命√の二次創作のSSです。

 尽きる事を知らない大陸の戦火の下、再び新たな戦いに出た華琳の留守を預かる桂花達に、静かに忍び寄る魔の手。
 彼女らは魔の手からの危機を回避できる事が出来るのか、それとも魔の手に堕ちてしまうのか。
 

拙い文ですが、面白いと思ってくれた方、一言でもコメントをいただけたら僥倖です。
※登場人物の口調が可笑しい所が在る事を御了承ください。
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コメント
たっつー様、なかなか、萌え作品っぽいタイトルで、機会があれば立ち読みしてみたいと思います。 七乃の更なる罠は…秘密です(w(うたまる)
mokiti様、塩の品質に関しては一刀の塩田波高率は良いですが、儀の方が海塩、岩塩、井塩、塩湖など分母が大きいので、塩の製造を増やすなりすれば良いだけなので。ただ、色々手続きや利権などの問題も山積みと言うだけの問題です(うたまる)
劉邦柾棟様、御報告ありがとうございます。さっそく修正いたしました(うたまる)
塩の品質については、最終的に塩田とそこからの製塩法を盗み取れない限り難しそうではありますが…桂花さんの何百倍返しが成功するのか、はたまたさらなる被害を被るのか…?(mokiti1976-2010)
誤字情報です。 最後の桂花のセリフで「何百倍にして“返”してあげるんだから」が『何百倍にして“反”してあげるんだから』になっています。(劉邦柾棟)
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