刀剣短歌詰め合わせ5 |
刀剣短歌詰め合わせ5
君はときどき突拍子ないことをする祝い事にはいるだろと鯛【薬研藤四郎】
泥の上凛と立つ香の水芙蓉地獄極楽重なる姿
玉鋼炎の中より生まれ来し我らが炎に還るしあわせ
玉鋼我らはまさしくこの星の欠片なのだと呼び声を聞く
人死にて星になるらし玉鋼折れた僕らが行くのは何処か
塵は塵、灰は灰にという言葉。鉄は鉄にと続けて僕ら。
仮初めの体と言えど吐く息は白く流れる涙はぬるい
百年の時待てよとて百合の花いつまで待てば何に会えるの
まだ君を知らない頃の僕のこと本当はもう思い出せない
この冬は庭の梅に実がなったならいっしょに梅酒を漬ける約束
ビッグバンあのとき生まれたものという意味であなたとぼくとは同じ
いわいばしぼくらがつかうさきはどちらでしょうかと小天狗が問う
拾われる骨も無いのに戦場で果てるを誉とする兵士達
花の名を歌を教える君のその笑顔が好きで幾たびも訊く【細川組】
同じ血の上に立つ僕と君牡丹の花は首から落ちる【細川組】
無造作に結ぶ髪紐指添えて君らしくって好きだとあなた【細川組】
懐刀の役割あるじを守ることそう知っている生まれしときより
愛を愛を溺れるほどの愛をくれ鮮血のような真っ赤な愛を【加州清光】
付喪神住まう屋敷の片隅で首を吊られるてるてる坊主
温かい湯船に浸かり存外に体が冷えていたことを知る
俺らしく生きて最期は俺らしく死にたい今日も緑茶がうまい【鶯丸】
己が手でつらぬきながら「生き残れ」思ったことは口にする質【鶯丸】
地球から生まれたモノの生物か無機物かという僅かな違い
みんなみんな死んでしまってこの体深くに残る臓物の熱【厚藤四郎】
引力に縛られなかったあの頃のカラダに戻りたいときもある
永劫の時間を生きるモノがいて君には君の思い出がある
幾百の積もりし記憶投げ捨てて血で血を洗え刀の宴
小々波の夜道も無く最果ての門ここからは地獄水端
(さざなみの よるみちもなく さいはての もんここからは じごくみずばな)
【小夜左文字】※折句
〈俳句〉
小夜時雨浴びた分だけ血を流し
了
説明 | ||
Twitterのログ。 短歌も刀剣も美味しい(´〜`)モグモグ 2016年8月10日 22:30 |
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