真・恋姫†無双 時空を超えた刺客 破滅の未来と絡繰人間 |
『龍天五獄隊』との最後の戦いである闇霊と愛紗の対決が始まった
あらゆる攻撃を無効化する闇の力を備えた闇霊を前に
愛紗はどう戦うのか?
十一節 〜異空の訪問者〜
愛紗「成る程………これが『限界突破』か………!!!」
愛紗から溢れんばかりの気が放出される
闇霊「異常なまでの気の量………なんだ、この変化は?」
闇霊は目を細めて愛紗を見る
鈴々「やったのだっ!!!愛紗が『限界突破』を会得したのだっ!!!」
桃香「ご主人様、これで勝てるよね?」
桃香は一刀に聞く
一刀「…………あぁ、大丈夫だよ」
一刀は若干の間を置いて笑顔で返答する
雪蓮「………」
華琳「………」
雪蓮と華琳はそれを見逃さなかった
雪蓮「(一刀、何か気になるの?)」
雪蓮は一刀に近より、小声で話す
一刀「(っ!!!雪蓮…………)」
華琳「(わかりやす過ぎよ………?
愛紗の『限界突破』に何かあるのかしら?)」
華琳も雪蓮の反対側に回り込み、一刀を挟み込む
一刀「(華琳………………)」
一刀は目を泳がせて、困った表情となる
雪蓮「(………何かあるのね?)」
華琳「(一刀、話して)」
雪蓮と華琳に問い詰められて、一刀は話し出す
一刀「…………実は……」
一方、『限界突破』を為し遂げた愛紗は闇霊へ歩みだしていた
愛紗「ここからが本番だ、闇霊」
闇霊「確かに、今までとは比べ物にならない気の厚みと量だ
だが、それだけで何が変わるのか?」
闇霊は未だ、堂々とした態度で迎え撃つ
愛紗「今に分かるっ!!!」
歩みの速度から愛紗は、走り出した
愛紗「はああぁぁぁぁっ!!!」
愛紗は『青龍偃月刀』を真横に振り回した
闇霊「貴様がどれだけ強くなろうと、この闇霊の力の前には無力だ」
ズズズズズズズズッ!!!
闇霊は『暗闇』を発動させ、愛紗の攻撃の無効化を謀った
しかし
フォンッ!!!
ザシュッ!!!
闇霊「っ、またか…………」
愛紗の攻撃は『暗闇』を一刀両断にし、闇霊にダメージを与えた
闇霊は軽い切り傷を負った
愛紗「浅かったか………」
闇霊「この闇霊の闇を切り裂くか………
過去にない事例だ………」
闇霊は眉間に皺を寄せる
愛紗「闇を切り裂く力を持った今の私に、貴様の『暗闇』は無意味だっ!!!」
愛紗は『青龍偃月刀』を構え直し、再び走り出す
闇霊「闇を勝るものなど……この世に存在せぬ」
闇霊は『闇刃・村正』を右手に出現させ、愛紗同様に走り出した
愛紗「はああぁぁぁぁっ!!!」
闇霊「舐めるなよ、人間………!!!」
フォンッ!!!
フォンッ!!!
フォンッ!!!
ガキンッ!!!
ガキンッ!!!
ガキンッ!!!
愛紗と闇霊の攻撃は互いの刃がぶつかり合い、金属音が鳴り響く
闇霊「この闇霊に、ついてくるのか…………?」
闇霊に微かな焦りが見え始める
愛紗「まだまだぁっ!!!」
愛紗はここぞとばかりに攻撃を仕掛ける
闇霊「思い上がるなよ、この闇霊に勝つことは出来ぬ……!!!」
愛紗「最早、闇が効かぬ私に貴様の勝機はないっ!!!」
愛紗の猛攻は止まらず、闇霊を攻め続ける
愛紗「喰らえっ!!!闇霊っ!!!」
愛紗は大きく『青龍偃月刀』を振りかぶった
闇霊「調子に乗るな、関羽………!!!」
闇霊は愛紗を迎え撃つよう、同様に『闇刃・村正』を構えた
フォンッ!!!
フォンッ!!!
ガキンッ!!!
ザシュッ!!!
闇霊「っ、ぐぁ…………!!?」
愛紗の強烈な一撃は、闇霊の『闇刃・村正』を砕き、闇霊の胴体に深手を負わせた
愛紗「どうした、闇霊………
息があがっているぞ?」
愛紗は『青龍偃月刀』をかつぎ上げる
闇霊「…………」
闇霊は右膝を地面に付き、右手で傷を負った右胸を押さえる
闇霊「まさか………人間如きに、この闇霊が『制限解除』をする日が来ようとはな…………」
闇霊は傷を押さえたまま、ゆっくりと立ち上がる
璃々(未来)「き、きた………闇霊の『制限解除』………」
未来の璃々を顔を強張らせる
闇霊「『暗証番号・4590』、『制限解除』」
途端に、闇霊の身体から禍々しい黒いオーラのようなものが出始める
機器音声「『制限解除』完了。
戦闘を再開して下さい。」
闇霊「関羽、貴様には敬意を払って………絶望を見せてやろう」
闇霊は押さえていた手を離して無表情で話す
全身の傷は全て癒えていた
愛紗「返り討ちだ、闇霊っ!!!」
愛紗は闇霊目掛けて走り出した
闇霊「まぁ、一瞬だが………な」
ズズズズズズズズッ!!!
闇霊は大量の『闇雲』を出現させる
だが、それを闇霊は右手に集中させ、大きな塊を作り出す
闇霊「闇に飲まれろ、『闇穴道(あんけつどう)』」
ゴオォォォォッ!!!
右手を弾くように動かすと、『闇雲』の塊は愛紗目掛けて『気力破』のような形状となり、発射された
愛紗「くっ!!?」
シュンッ!!!
愛紗は回避するため、『空走』を発動する
闇霊「闇の『気力破』だ………
無効化の能力を継続したままの大砲……『体気吸収』も通用しない
回避以外、方法はない」
ゴオォォォォッ!!!
闇霊は立て続けに『闇穴道』を放つ
愛紗「くっ!!!だが、直線上の攻撃に過ぎんっ!!!
『限界突破』を為し遂げた私には当たらんっ!!!」
愛紗は絶対の自信を胸に、闇霊に立ち向かう
闇霊「……………過信だ」
ズズズズズズズズッ!!!
ゴオォォォォッ!!!
闇霊は左手で『闇行』を作り出し、その中に『闇穴道』を放った
『闇行』の出口は
ゴオォォォォッ!!!
愛紗「ぐあっ!!?」
愛紗の正面だった
鈴々「愛紗っ!!!」
桃香「愛紗ちゃんっ!!!」
愛紗は受け身を取ることが出来たが
愛紗「ば、馬鹿な…………
闇霊の力は…『限界突破』をも上回る力を持っているのか………?」
『闇穴道』を諸に受けた愛紗は息を切らせながら、闇霊を見る
と、その時
一刀「過信は駄目だ、愛紗っ!!!」
愛紗「っ!!!ご主人様………?」
一刀が声を荒げる
一刀「今の愛紗は…………『限界突破』の状態じゃないっ!!!」
愛紗「っ!!?」
時間は冒頭の一刀の不安場面まで遡る
一刀「(実は……愛紗の今の状態は『限界突破』じゃないんだ)」
華琳「(は?)」
雪蓮「(どういうこと?あの変化はどう見ても『限界突破』じゃない)」
一刀の言葉に華琳と雪蓮は首を傾げる
一刀「(ごめん、言い方が悪かった……
完全な『限界突破』じゃなく、成りかけの『限界突破』だと思うんだ)」
雪蓮「(成りかけ?)」
一刀「(恐らくね………
『限界突破』にしては気の量や厚みが不足してると思うんだ………
目の紋章や、刺青の色も薄く見えるし……
『限界突破』の扉までは来てるんだよ……だけど、開けきれていない
いいところ、半開位にしか開いてない……)」
華琳「(確かに………若干の違和感はあるわね……)」
一刀「(闇霊相手には厳しいかもしれない………)」
雪蓮「(けど、愛紗は『限界突破』だと思い込んでるわよ?
駄目なの?それじゃ………)」
一刀「(闇霊は今までの絡繰人間とは次元が違う………
タイミングを見計らって伝えないと、取り返しのつかない事に成りかねない………)」
時は戻り、一刀が叫んだ直後
愛紗「わ、私は………『限界突破』を、していないのですか………?」
一刀「多分ね………だから、今………
その扉を開けるしかないっ!!!」
一刀の呼び掛けに愛紗は混乱する
愛紗「(そ、そんな……こ、この状態でも完全ではないのか……?)」
その様子を見ていた闇霊は、更なる追い討ちをかける
闇霊「ほぅ?ならば、好都合だ……」
ズズズズズズズズッ!!!
闇霊は右手に持つ『闇刃・村正』の刃先を空へ向けると、漆黒の玉が出来上がった
玉の大きさはボウリングの玉程だ
愛紗「な、なんだ?」
闇霊「見よ、これが………『龍天五獄隊』・2代目隊長の力だ……
『幽闇(ゆうあん)』、いけ」
闇霊は『闇刃・村正』を横に振り回し、半月斬りをした
すると
ゴオォォォォッ!!!
漆黒の玉は刃先を追いかけ、漆黒の斬撃となり、愛紗へ放たれた
愛紗「くっ!!!」
愛紗は咄嗟に右へ回避した為、直撃はしなかった
だが
ドオォォォォンッ!!!
地面に直撃した瞬間、巨大な爆発を生み、愛紗を巻き込んだ
愛紗「ぐぁっ!!?」
愛紗は派手に吹き飛ばされ、地面に叩きつけられる
何とか立ち膝まで体勢を立て直せるが、立ち上がれなくなってしまった
闇霊は再び、『幽闇』を作り出す
しかも、先程の倍以上大きい
闇霊「勝負あったな……関羽
初めてだったぞ、ここまでの戦闘を出来たのは………
闇霊はここで、初めて口角を上げて笑う
闇霊「せめてものの敬意を評して、一瞬で肉塊にしてやろう………さらばだ」
ゴオォォォォッ!!!
闇霊は躊躇いなく、愛紗に『幽闇』を放った
一刀「っ!!!くっ!!!」
一刀が飛び出しかけた
その時
ズズズズズズズズッ!!!
一刀「っ!!?」
愛紗「っ!!!」
愛紗の目の前に突然、巨大な正方形の穴が現れた
その穴はいとも簡単に『幽闇』を飲み込んだ
闇霊「っ、何だ?」
闇霊も思わず眉を顰める
数秒後、その穴から
??G「ちょっとーっ!!!誰だよ、攻撃してきたのっ!!?」
怒ってはいるが、かなり軽い感じの声が発せられた
声からして男だ
華琳「??誰かいるの?」
そして
その穴から人影が現れた
??G「とぉーーーーっ!!!」
しかも、かなり元気な声で穴から飛び出してきた
飛び出した瞬間、その穴は少し小さくなり、やがて消滅した
??G「やったーーっ!!!外に出られたぞーーっ!!!」
一刀「??」
一刀達には後ろ姿しか分からない
??G「う〜ん、やっぱり外はいいなぁっ!!!
すぅ〜〜〜〜、空気も美味し………
んっ!!?ゲホっ!!?美味しくないっ!!!何この排気ガスみたいな臭いっ!!?」
思い切り深呼吸をしたのだろう、『害霧』を体内に取り込んだ為、一気に噎せてしまったようだ
??G「臭っ!!!何ここ………?大陸だよね?」
その者は辺りを見渡した
その姿を見た一刀達は目を見開き、絶句する
左慈「っ!!?なっ!!?」
卑弥呼「なにっ!!?」
雪蓮「あ、あ、アイツって………!!?」
一刀「嘘……………だろ?」
そして、その者は一刀を見つけて指差す
??G「……………あ」
そして、一刀と同時に言葉を発した
一刀「…………………骸漸?」
??G「一刀?だよね?」
……終……
追記
皆様、作品を読んでくださりありがとうございます。
この度は、北海道胆振東部地震による被災で、作品投稿に遅れが生じた事を御詫び申し上げます。
北海道に在住している私はまだ余震が続いてる状況ではありますが、負けずに作品を投稿し、物語を完結させていきますので、
今後とも、宜しくお願い致します。
hoi2
説明 | ||
遂に『大陸五虎将』VS『龍天五獄隊』の最後の戦いが幕を上げた!!! 愛紗と闇霊、互いの大将の対決は愛紗が劣性に立たされていた だが、大将である愛紗を意地をみせつけ、闇霊と対峙していく |
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コメント | ||
fW69hZ1OrMwbsMP様、意外な方の登場に驚かれましたか(笑)次回にご期待下さい。(hoi2) こーきたか笑生きとったか笑(fW69hZ1OrMwbsMP) 劉邦柾棟、コメントありがとうございます。まさか生きていたとは思わなかったと思います。(hoi2) 更新、待ってました! まさかの再開に両者困惑。(劉邦柾棟) 前原 悠様、お気遣いありがとうございます。今後とも宜しくお願いします。(hoi2) ゆっくりでいいので、待っています(前原 悠) |
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