マイ「艦これ」「みほ3ん」EX回:第69話(改1.8)<潜水艦娘> |
「えっとぉ、私がやったのは、あっちね」
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マイ「艦これ」「みほちん」(第3部)
EX回:第69話(改1.8)<潜水艦娘>
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「魚雷だ!」
「早く逃げろ!」
……だが、ほぼ斜め前方から狙われた二式大艇は間に合いそうも無い。
「万事休すか?」
そう思われた瞬間! ズドンという地響き。
二式大艇の直前で、相次いで水柱が上がった。
と、同時に反対側……魚雷を発射したと思われる方角でも水柱や火柱が上がった。
「何かが破壊されたようだが……いったい、何事だ?」
「司令!」
おや? 背後から急に、どこかで聞いたような声がする。
振り返ると水面(みなも)から顔を出したのは赤い髪をした艦娘だ。
「 はぁい! イムヤだよぉ」
水面で敬礼をする。
さすがに驚いた。
「あれ、168……わざわざ美保から?」
私は固い表情の彼女に改めて聞いた。
「お前の攻撃か?」
「えっとぉ、私がやったのは、あっちね」
彼女は今しがた発生した水柱を指差した。
「え? あっちか?」
二式大艇とは別の水上集落方面だ。
「おや? ……ってことは、もう一隻居るのか」
(でも、いま美保に所属しているのは、あとは『まるゆ』だけだ。
あいつが遠距離を航行してくるはずはないけど……)
私は半信半疑で聞いた。
「まさか、まるゆが?」
「あぁ、残念っ。ブー!」
イ168は、おどけた表情で腕を交差させ、頭の上で×印を作った。
その直後、私たちの頭上を日の丸をつけた戦闘機が通り過ぎた。
やや、かん高い音を響かせ、あまり聞きなれない音。シルエットも初めて見るようだ。
日向が目を凝らして言った。
「あれは?」
「晴嵐」
赤城さんが淡々と応える。
「晴嵐って……」
「なんで試作機が飛んでいるんだ?」
そのとき、ザバッという音を立てて浮上してきた潜水艦娘がいた。
振り返った私は思わず叫んだ。
「イ401?」
ブルネイ司令が言う。
「何かの資料で見たことはあった。たしか潜水空母だったかな」
「ピンポーン! マルぅ」
するとイ401は頭の上に腕を伸ばして、○印を作っていた。
(何だよ、こいつら軽いな……まあ良いけど)
「初めまして、イ401……しおいでぇす」
イ401はぎこちなく敬礼をした。何となく疲れたような顔をしている。
反射的に私とブルネイ司令も慌てて敬礼をした。
彼は聞いた。
「遠路はるばる、ご苦労だったな……お前は、どこから?」
「呉から……もぉ、遠かったよぉ。疲れた」
「そうか」
私は、軽くハイタッチをしている二人を見ながら頭の中で航路図を描いていた。
(イ168は山陰から迂回してきているはずだから、もっと長距離だよな……まあ、それは言うまい)
私たちが話している間に二式大艇は水面を滑走して離水した。
それを確認した潜水艦娘たちは手を叩いて喜んだ。
「間に合ったね」
「さぁ、反撃だよ」
二式大艇は水上集落の上を旋回すると、晴嵐と共に水面上に居る深海棲艦の掃討を開始する。
敵は逃げ惑う。奴等も対空攻撃は想定外だったらしい。
それを見ながらブルネイ司令は不思議そうな顔をした。
「おまえたちを呼んだのは誰だ? イ401なんて……」
彼は私の顔を見た。
「いや、美保鎮守府も知らないはずだが」
「技術参謀……いや将校」
びっくりした。
いつの間に背後に来ていた寛代が呟(つぶや)く。それを聞いて何となく合点がいった。
「要するに技術参謀か」
私は、あの青年将校を連想した。参謀から彼に指示が出て動かしたのだろう。
寛代は続けて何かブツブツ言っている。リアルタイムで技術参謀と通信しているのか。
やがて彼女は報告する。
「河に居た深海棲艦を3隻轟沈。残りは外洋へ逃亡。敵の潜水艦も同様と思われる」
「技術参謀からの電文か」
さらに寛代はブルネイ司令の顔を見て続ける。
「ブルネイの鎮守府からは五月雨と吹雪、電まで勝手に借りた。ブルネイには事後報告で済まないが……だって」
それを聞いたブルネイ司令は苦笑した。
「はは。問題ありませんと返してくれ……それにしても、あの女性は凄いな」
「ああ、凄すぎだよ」
本人が居ないことを良いことに私は同意したのだが。
(あ、しまった!)
ハッとした。自分のすぐ側に寛代が居ることを忘れてた。
(聞こえてないよな)
焦って、冷や汗が出た。
だが彼女は相変わらずブツブツと通信をしていた。
(案外、彼女も存在も、誰かさんの差し金だったりしてね?)
そんなことを考えたりした。
以下魔除け
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※これは「艦これ」の二次創作です。
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PS:「みほ3ん」とは
「美保鎮守府:第三部」の略称です。
説明 | ||
二式大艇に迫る敵の魚雷。万事休すか!その次の瞬間、大河に林立する水柱。果たして……? |
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