恋姫無双異聞録〜外史に降り立つ鬼〜 05
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―――Side 暁鬼―――

 

 

袁紹「そ・れ・で!あなたは何者なんですの!?」

 

 

暁鬼「キャンキャン喚くな 先ほどから言っている通り、一応蜀の太守をやっている暁鬼だ」

 

 

虎牢関で、霞と恋に化けていた画皮を倒したのが数時間前 桔梗にいろいろ頼んでいたおかげで、霞や華雄は蜀に編入することが出来たんだが・・・月や詠は、皇帝殺害の容疑(どうせ冤罪だろうが)がかかっているので二人は「洛陽での恋と親しかった城の侍女」ということにしてこちらで預かることになった それで、洛陽にはまだ董卓がいると思わせておくことにした それはいい だが俺の力とか魔化魍のこととかが気になったのだろう 袁紹が出頭するように言ってきた そして、天幕に来たら他の諸侯が座っていて俺に懐疑的な目を投げかけていた・・・正直鬱陶しいな

 

 

華琳「まあ、袁紹は放っておいて・・・詳しく話してもらえるかしら?」

 

 

・・・別に話してもいいんだが―――

 

 

暁鬼「あの化け物は魔化魍、俺はそれを倒すことの出来る力を持っている・・・これでいいか?」

 

 

雪蓮「もう少し、詳しく説明してもらえるかしら?」

 

 

え〜っと、孫策だったか?そんなに睨むなよ ついでに、北郷君以外の人間も睨むな・・・つーかこっち見んな

 

 

暁鬼「断る 別に俺はお前らの部下ではないんでな」

 

 

うん 挑発しているのは分かっている だが、こうして手の内を見せなければ慎重な対応をしなければならない、が―――

 

 

暁鬼「まあ、魔化魍には少し腕に覚えがある奴なら倒せるものも居る それでも、対応できなけりゃ俺を呼べ そのときは、個人的感情は関係なしに助けに行くさ」

 

 

華琳「あら?随分気前がいいのね・・・英雄にでもなりたいの?」

 

 

こいつ・・・というか、ここに居る連中何か勘違いしてないか?

 

 

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暁鬼「魔化魍を倒すのが俺の使命と言ってもいい それに、『英雄』というものは目指すものではない 自分がやりたいようにやった結果、過半数の人間に認められた人間が『英雄』と呼ばれる者だ それに知っているか?『英雄』てのは『大量殺戮者』だぞ?それが人であろうが、化け物であろうがな」

 

 

それが、過半数の人間に認められなければ「大罪人」だな 江戸時代に居た鬼たちは英雄と呼ばれる行いをたくさんしていた だが、それが過半数の人間に認められなかったから迫害されていたらしい 結局はそう言うことだろう 話は終わりとばかりに天幕を出ようとしたら、北郷君が話しかけてきた・・・なんだ?

 

 

一刀「暁鬼さんは、そんなことをしてきたんですか?」

 

 

・・・北郷君は優しいね〜 あ〜本当に明日夢くんを思い出すな

 

 

暁鬼「さてね・・・ただ、これは憶えておいてくれ 『世の中綺麗ごとばかりではない 全ての人が笑える世界などありえない』・・・まあ、言ってもまだよく分からないか?悩めよ少年」

 

 

そう言って、今度こそ天幕を出る さて、これからどうなるのかね〜?

 

 

―――Side 一刀―――

 

 

暁鬼さんが天幕から出て行って諸侯はまだ不満げだった 俺の隣に居る桃香も不満なんだろう顔に出ている おそらく暁鬼さんが言ったことに納得していないんだろうな 俺はどうなんだろう 

 

 

桃香「ご主人様、行きましょう?」

 

 

一刀「ああ」

 

 

―――Side 暁鬼―――

 

 

暁鬼「洛陽よ、私は戻ってきたー!ってか?」

 

 

真桜「なんやそれ?」

 

 

暁鬼「気にするな 言ってみたかっただけだから」

 

 

とりあえず、連合は洛陽につき北郷君たちの軍が偵察をすることになった 理由は董卓の確保らしいが無理だな だって、董卓というか月はこっちに居るからな ま、茜鷹と浅葱鷲を偵察に放っているから何かあれば分かるから別にいいんだが 

 

 

華雄「しかし、でぃすくあにまる、か」

 

 

恋「・・・可愛い」

 

 

月たちにディスクアニマルを見せると大半が驚いていた ま〜そりゃそうだな ちなみに驚かなかったのは恋だ 特に恋は瑠璃狼がお気に入りのようだ まあ、たくさん動物を飼っていたようだし気に入ってくれて何よりですよ

 

 

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詠「・・・というか、他にも居るの?」

 

 

今、起動しているのは茜鷹・浅葱鷲・瑠璃狼の三匹だが緑大猿と鉛色蛇も起動させてみるか?あいつらも久しぶりに動きたいだろうしな

 

 

ねね「おお!?今度は蛇と猿ですか!?」

 

 

二匹を起動するとこっちも人気だった いや〜和むね

 

 

桔梗「和んでいる場合ではないと思うんだが・・・」

 

 

紫苑「まあまあ」

 

 

沙和「でも、可愛いのは事実なの〜♪」

 

 

凪「ま、まあ・・・確かに」

 

 

真桜「凪ちゃ〜ん、素直になるんやな〜♪」

 

 

霞「いや、実際可愛いで?」

 

 

ディスクアニマルが面子を和ませていると、月がやってきた 

 

 

月「助けてくれて、ありがとうございました」

 

 

頭を下げてお礼や「自分がしっかりしなかったから」とか、言っているんだが・・・正直、魔化魍相手にしっかりもくそもないと思うのは俺だけか?・・・

 

 

暁鬼「気にするな」

 

 

頭を撫でながら、慰めていると周りの視線が痛い・・・頼むから全員こっち見んな 特に桔梗・紫苑!お前ら、目が怖いわ!

 

 

暁鬼「はあ・・・」

 

 

とりあえず、茜鷹は戻ってきたが浅葱鷲が戻ってこない・・・何かあったか?

 

 

暁鬼「様子を見てくる 凪ついてこい」

 

 

凪「はい!」

 

 

浅葱鷲がかえってこないということは・・・魔化魍と戦っているぐらいしか思いつかんな いくら小さくても、武将にやられるとは思えん そして、洛陽の町を歩き回っていると悲鳴が聞こえた

 

 

暁鬼「予想は大当たりか!急ぐぞ、凪!」

 

 

凪「了解です!」

 

 

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―――Side 一刀―――

 

 

一刀「また魔化魍かよ!」

 

 

洛陽の街を探索していたら、虎牢関に現れた「画皮」が襲ってきた 暁鬼さんが倒したはずじゃなかったのか!?

 

 

愛紗「虎牢関では臆したが、もう負けられんのだ!」

 

 

愛紗や鈴々が、画皮に向かっていくけどやはりいいように遊ばれている 横に居る桃香や朱里・雛里も心配そうに見ている すると、鳥の鳴き声が聞こえてきた

 

 

朱里「な、なんですか?」

 

 

すると、画皮に小さな鳥が攻撃を仕掛けてきた

 

 

桃香「なにあれ・・・」

 

 

一刀「暁鬼さんのディスクアニマル・・・」

 

 

あれは、確か「浅葱鷲」だったっけ?

 

 

暁鬼「少年!生きているか!?」

 

 

浅葱鷲が戦っているのを呆然と見ていると、後ろから暁鬼さんと楽進さんが走ってきた 

 

 

―――Side 暁鬼―――

 

 

いや、まさか画皮がもう一匹居るとは・・・驚きですよ?まあ、関羽ちゃんや張飛ちゃんは腕は悪くないんだろうけど、魔化魍との戦い方を理解していないから苦戦しているようだな

 

 

凪「師匠、私にやらせてください!」

 

 

ん?凪が自己主張するとは珍しい まあ、凪たちには魔化魍との戦い方を教えているし問題はないか?

 

 

暁鬼「分かった なら、やってみろ」

 

 

凪「はい!「ただし、無理だけはするなよ?」大丈夫です!」

 

 

・・・な〜んか凪に犬耳と尻尾が見える気がする・・・俺おかしい?

 

 

朱里「えっと、どうしたんでしょうか?」

 

 

雛里「さ、さあ?」

 

 

気を取り直して、凪の戦いを眺めるとちゃんと魔化魍との戦い方を理解しているようで何より 等身大魔化魍は人型であるが「人」ではない だから、人と同じ動きをするとは思わないことが重要なんだよ しかも、何故かは知らないが「この世界の魔化魍」には心臓のようなものがあり、それを潰せば倒せることが分かった と言っても、戦い方を知らなければ意味がないのだが

 

 

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凪「はあぁ!猛虎蹴撃!」

 

 

凪の必殺技が画皮の『心臓』を破壊することに成功したようだ まあ、初めて戦えたにしては合格点だな

 

 

暁鬼「よくやったな凪(ナデナデ」

 

 

凪「あ、ありがとうございます・・・」

 

 

顔を赤くして俯きながら礼を言う凪 語尾が段々小さくなっているのが初々しいね〜・・・あれ?なんかオヤジ化してないか?まだ俺30代いっていないんだが・・・orz

 

 

凪「し、師匠!?どうしました!?」

 

 

暁鬼「なんでもない」

 

 

一刀「暁鬼さんありがとうございました!」

 

 

暁鬼「気にするな少年・・・まあ、そうだな せっかくだいろいろ教えてやろう」

 

 

魔化魍の一部が北郷君を狙っているのは確かだし、魔化魍との戦い方を教えていても問題はないだろう そして、戦い方を教えることにしたんだが・・・なぜ、劉備ちゃんと関羽ちゃんに睨まれなければならないんだ?まあ、別れる前に北郷君にプレゼントを渡そうかな?

 

 

暁鬼「少年」

 

 

一刀「はい?「これを預けておこうか」わっ・・・ってこれ」

 

 

北郷君に渡したのは、俺が先代の弟子だったときに使っていた音角 俺は、先代が使っていた鬼角を受け継いだんだが、弟子時代に使っていたこれも愛着があったんだが・・・まあいいかな?

 

 

暁鬼「それは、俺が一人前になる前に使っていたものだ もし、君が「本当の意味」で強くなれたら俺のようになれるはずだ・・・頑張れよ?少年」

 

 

さて、本陣にかえりますか

 

 

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―――Side 一刀―――

 

 

俺の手にあるのは、暁鬼さんが一人前になる前に使っていたという音叉 暁鬼さんは、「本当の意味で強くなったら俺のようになれる」と言っていた 暁鬼さんが言っていた意味はまだ分からないけど、諦められない 守られるだけはいやだ こんな俺を「ご主人様」と仰いでくれる桃香たちに相応しい俺になるために頑張ろう

 

 

一刀「ところで、愛紗たちはなんで暁鬼さんを睨んでいたの?」

 

 

愛紗「そ、それは・・・」

 

 

まあ、自信をなくしたとかそんなところかな?俺は、弱いから愛紗たちのように武に誇りがあるわけじゃないから分からないけど、暁鬼さんの強さは凄いと思うからな

 

 

一刀「桃香は?」

 

 

桃香「あの人が言っていた「全ての人が笑える世界なんてない」って言葉が・・・」

 

 

やっぱりか・・・確かに、俺も少し納得できなかったけど

 

 

一刀「暁鬼さんは、俺たちが旗揚げする前から戦っていたんだよ だから、暁鬼さんなりの考えなんだろうね・・・」

 

 

きっと暁鬼さんはたくさん闘ってきて「全ての人が笑える世界はない」と考えるようになったんだろうな 全ての人が笑えるようにしたいと思っている俺は、あの人に認められないかもしれない でも俺は、あの人に近づきたい 

 

 

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「舞台裏」

 

 

暁鬼「・・・あれ?鬼フラグたった?」

 

 

狂骨「そのようで」

 

 

刑天「とりあえず、次回は閑話か」

 

 

呂刀「さて、どうなることか」

 

 

とりあえず、いろいろかきたいですね〜

 

 

暁鬼「では、またお会いしましょう」

 

 

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「紹介ページ」

 

 

魔化魍の心臓:人間の心臓と同じ 位置は魔化魍によって異なる しかし、等身大魔化魍は人間と同じ位置にある ここでのオリジナル設定 理由は、愛紗や春蘭といった方々でも倒せるようにするため

 

 

また、このページでは質問に対する回答もかきたいと思っているので、わからないことも受け付けていますw

説明
第5話です


反董卓連合編が終了です
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コメント
ブックマン様:出張はしますよ?(鴉丸)
はやく呉にいかないかな。(ブックマン)
キラ・リョウ様:フラグは立ちましたが、回収されるかはまだ分かりませんw(鴉丸)
黒猫様:呂刀たちの介入は・・・まあ、サポートとしてでしょうね^^;(鴉丸)
jackry様:今のところは、吸収でしょうね^^;(鴉丸)
投影様:英雄については自分なりの考えだったのですが、気にいってもらえて何よりですw(鴉丸)
一刀は鬼になれるんでしょうか・・・(キラ・リョウ)
2週間かけてようやく最新に追いついてきましたwはじめましてw一刀が鬼フラグ立てたから蜀に修行&参入ですかね?呂刀、刑天、狂骨、 鴉・・・もとい、太公望の介入はあるんでしょうかね?w(黒猫)
英雄の在り方、そしてなり方、いや「なってしまう方」良かったです。しかしもう蜀は暁鬼が太守してるから、劉備たちどうするんだろ・・・蜀の解放うたって攻め込むこともできないし・・(投影)
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