恋姫無双異聞録〜外史に降り立つ鬼〜 06
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―――Side 暁鬼―――

 

 

凪「―――という訳で、袁紹軍が公孫賛軍を落とし次は幽州を狙っているようです」

 

 

暁鬼「ふ〜む・・・意外に早く動いたな まあ、連合のときは被害が一番少なかったからな」

 

 

袁紹が公孫賛軍を落としたという報が、こちらに届いて数日後俺らは袁紹軍の動きを注視していた

 

 

紫苑「それで、どうするんですか?」

 

 

沙和「やっぱり、援軍を送るんですか?」

 

 

暁鬼「いや・・・別に「助けてくれ」って言われているわけでも無し、同盟を結んでいるわけでも無し」

 

 

まあ、魔化魍が絡んでいるなら別だが こちらも最初は不本意だったとはいえ、守るべき国があるんで無理だな

 

 

焔耶「意外ですね・・・北郷殿を気に入っていたとお見受けしたんですが」

 

 

暁鬼「あの少年のことは気に入っているよ?でも、それとこれとは別だし、この程度で折れるようだと俺のようになるなんてとてもとても・・・」

 

 

まあ、北郷君は鬼になれる可能性はあるけど、まだ「綺麗過ぎる」・・・一回叩きのめされたほうがいいかもしれないな まあ、響鬼さんや斬鬼さんはしなかったようだけど、俺の経験上一回どん底まで落ちたほうが成長できると思う これは劉備ちゃんも同じかな?人間一回は挫折を味わったほうがいいんだよな 恭介くんもそうだったし・・・ん?凪たちはどうなんだって?・・・訓練のときにボッコボコにしましたが?まあ、挑発したら奮起して今では前以上に強くなっていますが?

 

 

桔梗「まあ、お前が決めたならうるさくは言わんよ」

 

 

暁鬼「ま、一応浅葱鷲を放っておくけどな」

 

 

魔化魍が現れないとも言い切れないからな〜・・・そういえば北郷君はどこまで行ったんだろう?体だけ鍛えれば「変身だけ」は出来るからな〜・・・全裸になってなきゃいいけど

 

 

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―――Side 一刀―――

 

 

一刀「大丈夫か?白蓮」

 

 

白蓮「あ、ああ・・・すまん」

 

 

白蓮が俺たちの保護を求めてきて数日がたった 幸い、白蓮が自分の領地を攻撃されたときに見た袁紹軍の構成などは役に立った 密偵を放ってみると、構成はほとんど変わっていなかった そのことを皆に言ってみると―――

 

 

愛紗「まあ・・・」

 

 

朱里「袁紹さんですからね」

 

 

鈴々「ばかなのだ〜」

 

 

雛里「そんなはっきりと・・・」

 

 

てな感じだった とにかく、俺たちは今袁紹軍に対抗するために準備を整えているところなんだけど・・・質ではこっちが勝っていると自信を持っていえる でも、量では明らかに負けている・・・朱里や雛里が策を練っているけど・・・そして、いよいよ袁紹軍が俺たちの領土に侵攻してきた

 

 

愛紗「進めー!」

 

 

鈴々「張飛隊、行くのだー!」

 

 

そして、俺たちは砦に陣取って袁紹軍を迎撃していた 愛紗と鈴々の部隊を先行させ、ある程度攻撃したら撤退するように見せかけて待機させておいた朱里や雛里たちの部隊の弓の一斉射を浴びせる戦法を取った この策のおかげで、ある程度敵を減らすことが出来た

 

 

桃香「やった!これで「敵の増援が!」えっ!嘘!?」

 

 

戦力差がなくなってきたと思ったら袁紹が増援を引き連れてやってきた その数は、今まで戦っていた敵の倍の数だった

 

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猪々子「さっすが姫!」

 

 

斗詩「助かりました!」

 

 

麗羽「オーホッホッホッホ!さあ、天の御使い〜なんて潰して差し上げますわ!」

 

 

まずい・・・このままじゃ・・・

 

 

一刀「くっ[ゴトッ]・・・え?」

 

 

どうすればいいか迷っていると、ベルトに挟んでいた暁鬼さんからもらった鬼角がいつの間にか落ちていた

 

 

桃香「ご主人様・・・?」

 

 

俺は、「鬼」になれるのか?まだ半人前だけど・・・桃香たちを守りたい!

 

 

一刀「・・・変身」

 

 

鬼角を手の甲に当て振動させ、暁鬼さんのように鬼角を額に持ってくる

 

 

桃香・朱里・雛里・白蓮「「「「え!?」」」」

 

 

黒の体、腕と顔の縁取りが赤の暁鬼さんとは違う、白の体・腕と顔の縁取りが青色の鬼 でも、俺にはこれが完全な変身ではないことがわかった でも、それでもじっとしていることは出来なかった

 

 

愛紗「え?あれは・・・」

 

 

鈴々「兄ちゃん・・・?」

 

 

頭はがんがんするし、視界がぼやけてきたし、体がだるい 長くは持たないかな?袁紹軍は俺の姿を見て怖がっている なるほど、暁鬼さんはこんな視線に耐えていたのか・・・すごいな

 

 

斗詩「姫!ここは一旦退いたほうが!」

 

 

猪々子「そうだぜ・・・いくらなんでも、あれを相手にするのはきついぜ」

 

 

麗羽「そうですわね・・・悔しいですが、一回退きます!」

 

 

そういって、袁紹軍は反転していった 多分虎牢関で暁鬼さんが派手に暴れていたから、それで警戒したんだろうな・・・よかった・・・あれ?なんか・・・・目の・・・前・・・が

 

 

―――Side ???―――

 

 

愛紗「ご主人様!」

 

 

袁紹軍が撤退していった後、その場に崩れ落ちるように倒れた一刀 変身は、倒れたときに解けており、例の如く全裸ではあったが愛紗たちはそんなことを気にしている暇はない 

 

 

一刀「ぐぅぅ・・・があぁぁぁ!」

 

 

一刀が身を捩じって苦しんでいるのだ 砦から出てきた桃香が布を持ってきて一刀の介抱を始めているが、効果は薄い その光景を見ていた朱里と雛里は頷きあい、ある提案をした

 

 

朱里「皆さん・・・幽州を捨てましょう」

 

 

愛紗「な!?何を言っているんだ!」

 

 

雛里「でも、いずれ袁紹軍はまたやってきます 次は、持ちこたえることは出来ません もちろん、街に戻って私たちについてきてくれる人が居ればその人たちを連れて行けばいいんです」

 

 

鈴々「でも・・・どこに行くのだ?」

 

 

朱里「蜀に・・・あそこなら、暁鬼さんが居るのでご主人様のことも分かると思います」

 

 

雛里「多分、私たちの天下統一はここで終わります・・・でも、このままではご主人様が危険なのは分かりきっています」

 

 

二人の説得に渋々同意をした桃香たちは、街に戻り民に説明をすることにした そして、白蓮は一刀を連れて一足先に蜀に向かうことになった

 

 

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―――Side 暁鬼―――

 

 

暁鬼「・・・まあ、その気概は評価しよう」

 

 

星「なにがですかな?」

 

 

暁鬼「いや、なんでもない」

 

 

戻ってきた浅葱鷲の録音を聞いていると、星が酒を飲みながら近づいてきた 数日前に蜀にふらりと現れた星は「これからよろしくお願いしますぞ」といって仲間になった なんでも、「天の鬼」を見極めに来たらしい それでお眼鏡にかなったらしく臣下になってくれたんだが・・・最近桔梗の俺を見る目が冷たい・・・星はそれを知っていて、俺に擦り寄ってくるから始末におえん 他の連中も「だったら私も」てな感じで居るから・・・orz

 

 

暁鬼「まあ、それより凪・焔耶お前らに行ってほしいところがある」

 

 

凪「なんでしょう?」

 

 

暁鬼「凪には、多分もうそろそろ領地に入るであろう公孫賛と北郷君をここまで連れてきてほしい 焔耶には、その後に来るだろう劉備ちゃんたちをここまで護衛してきて欲しい 大丈夫か?」

 

 

焔耶「お任せください!」

 

 

凪「その命令、遂行して見せます!」

 

 

そういって二人は玉座の間から退室して行った さてと

 

 

桔梗「ん?どこに行くのだ?」

 

 

暁鬼「なに、北郷君用の薬を調合しておこうとね」

 

 

星「ふむ・・・特別なものなのですかな?」

 

 

暁鬼「まあな・・・それに、北郷君に修行をつけてやる約束だったしね」

 

 

ま、答えを聞いてからだけど・・・北郷君なら大丈夫だろう

 

 

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暁鬼「さて、これで完成「クー!」茜鷹?」

 

 

薬を調合し終えると、茜鷹が飛んできて俺を引っ張るように外へ連れ出した そして、先導する茜鷹に連れられて、蜀から少し離れた森の前にやってきた

 

 

暁鬼「森?・・・いや違うこれは・・・『コダマの森』!?」

 

 

すると、『コダマの森』は蜃気楼のように消えてしまった

 

 

暁鬼「『オロチ』が近づいているのか・・・」

 

 

これはまた・・・どうなることか

 

 

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「舞台裏」

 

 

暁鬼「鬼になったな」

 

 

狂骨「そして、『オロチ』か・・・」

 

 

まあね ちなみに一刀の鬼はまだ本決まりではありません もしかしたら半人前のままの可能性もあります

 

 

刑天「これからどうなることか」

 

 

呂刀「それでは、次回お会いしましょう」

 

 

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「紹介ページ」

 

 

一刀変身体:一刀が体だけを鍛えて変身した姿 まだ未熟なため鬼としての名前はない  さらに、変身すると体に大きな負担がかかる 一人前になったら体の色も変わるかも

 

 

コダマ:古文書に「コダマの森が来るときオロチが来る」と書かれている 詳しい説明はいずれ

 

 

オロチ:原作では、「魔化魍の大量発生」を指していた しかし、江戸時代では「オロチ」という巨大な魔化魍が確認されている この外史ではどちらを指しているかは分からない

 

説明
第6話です


とりあえずは、幽州組のその後?
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コメント
ブックマン様:はい 可能性はありますw(鴉丸)
まだ可能性はあるようですね。(ブックマン)
ヒトヤ様:ま、まさか・・・ヤツか!?(鴉丸)
韻様:「オロチ」という魔化魍を出すか、「オロチ=災厄」という現象にするか迷っています(鴉丸)
jackry様:呂刀は、鬼になる代わりに仙人の力を手に入れたので無理ですw(鴉丸)
クウガも最初は真っ白だったな・・・それにしてもオロチか、「ここですか?」「いっちまいな!」「やだなぁ、強そう」「痛くしちゃ、いやよ?」え?今だれかいたような。(ヒトヤ)
オロチって蛇ですかね?蛇は災厄の象徴でもありますし。(韻)
黒猫様:半人前どころか、鬼になるための鍛え方ではなかったので負担は大きかったようです(鴉丸)
投影様:魏を通り抜けるイベントは次回です^^;(鴉丸)
キラ・リョウ様:変身はできたのでこれからどうなるかですねw(鴉丸)
楽しく読ませていただきました。一刀が変身・・・・半人前だからサナギ?w一刀の最終形態は白メインの黒、金ラインになると・・・俺のイメージだがなw(黒猫)
一刀が変身できたみたいですけど、ホントに変身できた「だけ」みたいですね。まだ鍛えが足りなかったか・・。どうやら蜀に吸収されるみたいな流れですね。そこで妖怪を退治専門とする国になるのかな?その前に魏を通り抜けるイベントがあったっけ?(投影)
一刀変身はできたか、これからが楽しみです!!(キラ・リョウ)
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