真・恋姫無双〜子義と仲達〜10
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この作品は恋姫の二次創作です。

オリキャラ込みです。

初めてなので駄文です。

それを踏まえて読んでいただけると幸いです。

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第10話:支える者

冥琳「お帰り、健。……仲達に会ったそうだな」

冥琳が怪訝な表情で問う。

健「まぁな。……冥琳、前に『俺の知ってる天知は死んでる』的な事言うたやろ?」

冥琳「ああ」

健「あれ、訂正」

冥琳「……そうか」

俺の一言で、全てを理解してくれたようだ。

健「安心せぇ。お前らを裏切るような事は、死んでもせぇへんから」

冥琳「……ああ、分かった。……それで、水関の方だが」

健「応。もちろん情報は持って帰ってきてるで」

俺はこの戦から思春、明命と共に斥侯の任を受ける事となった。

先ほど、水関の方まで行ったのはこっちがメイン。

帰りに物思いにふけっている時に、仲達と出くわしたという事だ。

まぁ、今はその話はいいだろう。

健「兵数は8万から10万、それを率いるのは張遼と華雄の2人。ちなみに華雄の方は割と短気やね、張遼と出る、出んで言い合いしてんのが遠くからでもよお聞こえたわ」

冥琳「そうか。やはりお前に頼んで正解だったな」

健「応。これからも任せたってや」

冥琳「当然だ。……それと思春、明命にもお前の技術を教えてやって欲しい」

健「お安い御用で」

冥琳「では、お前は戦が始まるまで休んでいろ。策はおって伝える」

健「あいさー」

冥琳が去った後、俺はしばし休む事にした。

優……、司馬懿のことは今考える事ではないだろう。

俺は自分にそう言い聞かせ、天幕に向かった。

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一刀side

健が司馬懿と接触した、と冥琳から聞かされた。

しかも、司馬懿は天の世界、つまり健がもと居た世界の仲間らしい。

冥琳「……どうした北郷?」

一刀「……健、昔の仲間と戦う事になるかも知れないのに、大丈夫かな?」

俺はそこが不安だ。

今までずっと、俺の甘さや弱さを指摘し、俺が戦場で少しでも役に立てるようにいろいろ教えてくれた。

でも、俺はあいつの役にはまだ立てないのかな……。

冥琳「案ずるな、健は裏切らないと約束した。それにこの悩みはヤツ自身が解決するだろう」

雪蓮「そうね。彼、一刀より数段強いし♪」

冥琳「そういう問題でもないんだが……」

一刀「……いや、あいつは冥琳の前だからそういったんだと思う」

俺の発言に、その場に居た全員がキョトンとする。

一刀「俺、よく健に剣の面倒見てもらってて、接する機会が割と多いんだけど。何か仲間に対して妙に執着してるというか、固執してる部分があるみたいなんだ。多分健の居た天の世界で何かあって、それでそうなったんじゃないかな」

冥琳「……その何かとは?」

一刀「それはまだ分からない。でも、司馬懿は健の昔の仲間なんだろ?あいつは義理堅いから、裏切る事はしないだろうけど。それでも、今の仲間と昔の仲間との間でいろいろ悩んでる可能性は高いと思う」

思春「……あやつがそこまで考えているのか?」

一刀「表に出さないだけだよ」

冥琳「ふむ……憶測だが、一理ある。健の事は気にかけておくとしよう」

一刀「ああ」

さて、俺は俺の出来る事をやるだけだ。

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一刀「で、水関の事だけど。劉備を助ける事前提で話を進めていいのかな?」

雪蓮「問題ないわ」

先ほど俺達は、劉備に同盟を申し出た。

この戦は、言わば劉備の信用を得るための戦い。

この戦で俺達の信義を見せ、劉備を信用させなければならない。

冥琳「その様子だと、策があるのか?」

一刀「ああ、少しはね。……健は、華雄は短気って言ってたんだよな?ならまず、華雄を適当に罵って、水関から引きずり出す」

明命「しかし、華雄も歴戦の猛将。そんなに簡単にいくのでしょうか?」

一刀「うん。だからうちで名が通ってる人間、……雪蓮か健に罵ってもらう。大陸で有名な人間に自分の武を馬鹿にされるんだ、鬱憤も溜まるだろ?もし出てこなければ、戦っては退いて……とかやってみたりね」

雪蓮「うわぁ……、一刀ってばいつの間にそんな腹黒くなったの?」

冥琳「そこは策と言って欲しいな」

一刀「冥琳や穏に、鍛えられたお陰さ」

穏「この所、頑張ってましたもんね〜♪」

俺は最初の戦いの後、軍師としての勉強を穏に教えてもらっている。

まぁ、相手が穏な分苦労もあるが……。

健と約束したしな、俺の「覚悟」を見つけるって。

冥琳「しかし、袁術の目を気にしている現状では難しいかも知れんな……」

一刀「あ、そっか……」

冥琳「案ずるな。我らは何のために劉備に会った?」

一刀「あ、なるほど。……劉備軍には、関羽や張飛がいる」

冥琳「そういう事だ。その後、劉備軍を助けるために我らが駆けつける。この際、足の速い健の部隊を先に行かせてもいいかもしれん」

一刀「袁術相手なら、先鋒を支えるとでも言えば説明はつく」

冥琳「そうだ。……よく学んでいるな、感心したぞ」

一刀「まぁ、健と約束したから」

雪蓮「約束?」

一刀「そ。男同士のね」

雪蓮「ぶー。健ってば、一刀にまでちょっかい出して!」

一刀「いや、そういうんじゃないから……」

冥琳「……とにかくだ。雪蓮、それでいいか?」

雪蓮「ええ」

大体の策を決めた俺達は、出陣準備に取り掛かった。

Side out

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一刻(約2時間)後、連合軍総大将の袁紹から、号令が発せられた。

袁紹「さぁ皆さん!雄雄しく!勇ましく!華麗に出陣しますわよ!」

……ぷぷ。

ここまで来ると、呆れを通り越してネタでやってるんじゃないかと思ってしまう。

とりあえず水関まで行軍開始。

その道中、一刀が話しかけてきた。

一刀「健」

健「どった?」

一刀「……冥琳から聞いたよ」

健「そか。まぁ裏切る事はありえんから、安心しとけ」

一刀「そっちは心配してない」

健「じゃあどっち?」

一刀「……健は大丈夫なのか?」

大丈夫?俺がか?

健「……何をどう大丈夫?」

一刀「健ってほら、仲間意識が強いって言うか、仲間を一番に考えるような人間だろ?だから、昔の仲間と今の仲間の間で悩んでるんじゃないかって」

……!

俺は少し、一刀が怖く感じた。

だが同時に、彼を少し頼もしくも感じる。

健「……一刀ってたまーに怖いわ」

一刀「そうか」

健「……とりあえず、この戦の間は考えんようにするつもりや」

一刀「分かった」

健「まぁ、いずれこの話はちゃんと説明するから。……それに、今は目前の敵、やろ?」

一刀「ああ、そうだな」

健「そういえば、今回の策は一刀が考えたらしいやん。ちゃんと勉強してるな」

一刀「健と約束したからね」

健「ああ、そやったな。……覚悟は見つかりそうか?」

一刀「……その為に、一生懸命勉強したつもりだよ。前に健が言ってた通り、俺は知で皆と共に戦う」

健「おっ、頼もしいな。んじゃ未来の軍師殿、あなたの策はこの太史子義がきっちり成功させて来るんで」

一刀「ああ、頼りにしてるよ」

俺達は軽く笑い合い、拳を合わせた。

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健「お前が軍師としてやってくれたら、冥琳の苦労も減るなぁ」

一刀「……なぁ健」

健「何や?」

一刀「ぶっちゃけ、冥琳とは何処までいった?」

健「……お前、まだそんな事言うとんか。……そう言えば、蓮華にもそれ吹き込んだらしいやんけ。あぁ?」

一刀「あれ?ひょっとして、まだ何も……」

俺はがしっと一刀の顔面を掴む。

健「まだ言うかー!」

ギリギリギリギリ

一刀「ちょ!アイアンクローはやめて!痛たたたた!」

冥琳「えーいお前ら!行軍中に何をしている!」

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俺が一刀に制裁を加えている間に、連合軍は水関の前に到着した。

健「さて……、水関の前に到着したけど……」

一刀「痛ぁ……。と、とりあえず俺達の策を劉備に伝えに……」

一刀の顔には俺の手の跡がまだくっきりと残っていた。

冥琳「もう伝令は発してある。……全く、戦を前にずいぶんと余裕だな」

呆れ顔で冥琳が現れる。

健「常に気ぃ張っとったらしんどいやん?」

冥琳「それはそうだが……」

一刀「ま、まぁまぁ。それより、戦が始まるみたいだな」

前方を見やると、先鋒の劉備軍が水関に向け進軍し始めた。

冥琳「ああ、それでだ健。袁術に許可をもらい次第、お前には劉備軍に合流してもらいたい」

健「そりゃかまへんけど、こいつはどうすんの?」

俺は一刀を親指で指す。

冥琳「明命に護衛させる。その後はお前も聞いているとは思うが、もし華雄が出てこなければ、お前にも敵を罵ってもらう」

健「うぉう、ホンマにやるんかい……」

一刀「どうした?」

健「俺、悪口とか言うの苦手やねん。口喧嘩はめっちゃ弱い」

一刀「口喧嘩レベルの話じゃねえよ!……ん、待てよ?」

一刀が表情を変える。

それは、悪戯を考えた子供のようだ。

一刀「健。ちょっと耳貸して」

健「ちゃんと返せよ」

一刀「当たり前だ!」

とりあえず、一刀に耳を近づける。

…………。

健「……出来ん事はないけど、それで出てくるか?」

一刀「そりゃ、健の言い方にもよるけど。でも、こんな事されたら普通は怒るだろ?」

健「……まぁな」

そうこうしている間も、劉備軍は幾度と無く挑発を試みてはいるが、一向に華雄は出てこない。

雪蓮「冥琳。手筈通り、袁術ちゃんの所行ってくる。」

どうやら、俺達も本格的に前線に参加するようだ。

冥琳「わかった。……子義、ではよろしく頼むぞ」

健「あいよー。……太史慈隊!前線の劉備軍を援護する!準備せぇ!」

兵「応っ!」

雄雄しい返事と共に、準備に取り掛かる。

冥琳「ところで、先ほど何を入れ知恵したのだ?」

一刀「大した事じゃないよ。ただ、健にしか出来ない挑発の仕方を伝えただけさ」

一刀は、普段しないようなニヤリとした表情で言った。

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G「gatsuと!」

健「健の!」

2人「チラ裏小話〜♪」

 

健「……ってまだ2回目やのに略すな!」

 

G「でもそうしないと長いじゃないですか、タイトル」

 

健「……めんどくさいだけやろ」

 

G「……えへ☆」

 

健「えへちゃうわ!」

 

G「さて、今回は一刀が頑張ってましたが」

 

健「おう、自分なりにできる事をやってるみたいやな」

 

G「健さんの深層心理にも気付いたり」

 

健「あれは少しドキッとしたな」

 

G「……恋?」

 

健「なわけあるかい!」ゲシッ!

 

G「ごふっ!」

 

健「……ところで1つ気になってたんやけど」

 

G「うう……。なんでしょう?」

 

健「穏との勉強会終わったら、いつも一刀がゲッソリしてんねん。そんなにハードなんか?」

 

G「……ああ。それは恋姫を知っている人なら容易に想像できるかと」

 

健「? そうなんか」

 

G「さて、次回ですが水関の戦いをお送りします。そして、無印時代の俺の嫁、星さん登場!ヒャッハー!」

 

健「いや、落ち着け」

 

星「私をお呼びかな?」

 

健「お前はまだ出て来んなや!」

 

G「では、また次回で」

説明
第10話です。
今回は一刀が初めて能力発揮します。
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コメント
BookWarmさん>なんですか!?何なんですか!?ネタバレですか!?(一刀と健)だって同じ時代の人間ですしねw(gatsu)
ブックマンさん>さすがに学習してきているようですw(gatsu)
華雄少しは進歩してるようですね。(ブックマン)
ヒトヤさん>G……コーエーのチートさんでしょうか?w(gatsu)
Gはあれを思い出す(ヒトヤ)
jackryさん>健の身体能力と、彼の現代知識の賜物ですw(gatsu)
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