真・恋姫†無双 〜魏〜 終焉後物語10
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一刀「はぁー・・・・・どうしたもんかなぁ」

 

先程のことを考えながら深いため息を一つ。

 

【風「それでは明日、返答の方をお聞きしますのでどうかそれまでに決めておいてくださいね」】

 

別れ際に言われた言葉が何度もこだましていた。

 

一刀「ははっ、風を騙そうなんて俺には無理だったか、一枚も二枚も風が上手だったし」

 

静寂した街に小さな笑い声が響く。

 

一刀「まぁ、そんなことを気にしても仕方ないな・・・・・」

 

悩みの種は南陽を離れて魏に行くかどうかだった。

 

この世界に来た最大の理由を果たすためには魏に行くことが一番。

 

しかし、今すぐに南陽を離れ、魏に向かおうとはとは思えなかった。

 

確かに、魏に行くことが目的だが、南陽のみんなを放って行くわけにはいかなかった。

 

襲撃後、訓練を続けてきた警備隊の強さは心身共に見違えるように強くなり、街の人たちの意識も代わり、平和ボケをしていた以前とは比べ物にならないほど街は良くなっている。

 

しかし、まだ南陽を安心して離れられる心境ではなかった。

 

警備艇に訓練が終わっていないこともあったが、自分が来たことによってこの世界で何かが動き出したことが気になってしょうがなかった、

 

また、この街が襲われるのではないかと。

 

一刀「(・・・・・・・・・)」

 

そう感じていながらも霞と風が襲われたことも頭を離れなかった。

 

動き出した世界が危険にさらしているのは南陽だけでなく洛陽も同じことだった。

 

だからこそ、一刀は自分の中で最善の選択を悩んでいた。

 

一刀「(・・・・・・魏に行くか、南陽に残るか・・・・・・)」

 

しかし、悩めば悩むほど、一刀は答えが出そうに無かった。

 

???「また、悩んでるんだね」

 

ふいに、横から声をかけられた。

 

一刀「・・・んっ?おっ、李淵じゃないか」

 

李淵「こんな夜中に外に出てたら風邪ひくよ」

 

一刀「ん〜、ちょっと考え事しててね。それに、身体は丈夫な方なんだ」

 

少し笑顔を見せながら答えたが、李淵の表情は真剣だった。

 

李淵「・・・・・」

 

一刀「ど、どうしたの?」

 

李淵「劉備さんたちの時もそうだったけど張遼さんたちの前でも話し方・・・・・変だよね、魏光さん」

 

一刀「いや、一国の将の人たちと話すときは敬語を使うのは当たり前じゃないか」

 

李淵「普通ならそうだけど、魏光さん、あきらかに自分らしくないしゃべり方をしてるよ」

 

一刀「それは・・・・・」

 

李淵「ここのお役人さんとかと話してるときとは毎回雰囲気が違ってるし、なんだか自分を隠すようなしゃべり方だよ」

 

一刀「・・・・・・・」

 

李淵「・・・・・・でも俺が聞きたいのはそんなことじゃないんだ」

 

一刀「んっ?」

 

李淵「今度は・・・・・・行かないの?」

 

あまりにも唐突な発言に驚きを隠せなかった。

 

李淵「俺、蜀の人たちが来てたとき聞いちゃったんだよ、魏光さんとあの諸葛亮さんが話してるのを」

 

一刀「!」

 

李淵「そんときはあの諸葛亮さんが魏光さんを勧誘してた。たぶん、今回もなんでしょ。だから、そんなに悩んでるだよ」

 

一刀「・・・・・・」

 

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それは桃香たちが蜀に帰る前日のことだった。

 

朱里は桃香たちとは別行動をして一人、魏光にこの前の演習の時の話を聞いていた。

 

朱里「それでは、あの警備の方々としていた訓練はあなたとの実践だけだったのですか」

 

一刀「いえ、だけというわけではないですけれど、ほとんどがわたしと模擬戦闘をしていることは確かですね」

 

二人は現代で言うオープンカフェのようなところでお茶をしながら話をしていた。

 

朱里「たしかに実践訓練に優るものはありませんけど、何も一人で相手をしなくても」

 

一刀「それもそうなんですけど、やはり自分より強い人と戦うことが強くなる一番の上達方法ですから」

 

朱里「でも、それでは魏光さんがつらいんじゃないですか?」

 

一刀「傍目に見ればそうですけど、これでも大勢を相手にするのは得意なんですよ」

 

朱里「う〜ん・・・・そんなものなのでしょうか」

 

一刀「えぇ、そんな感じだと思っていただければ」

 

朱里「ん〜、いろいろと思うところはありますが、現に短い期間で警備の方々の実力が付いていますし、良い訓練方法であることは間違いないのでしょう」

 

一刀「ははっ、あの伏龍と呼ばれた方にそういっていただけるとはうれしい限りです」

 

朱里「い、いえわたしはそんなに言われるほどでは・・・・」

 

そういって、深々と帽子をかぶってしまった。

 

一刀「いやいや事実ですし」

 

その近くを偶然、李淵は通った。

 

李淵「これからどうしよっかなぁ・・・・んっ?あれ魏光さんと諸葛亮さん?だったかな。何の話してんだろ」

 

二人に気づかれないように、そっと近くの席に座った。

 

朱里「あぅ〜」

 

そういって、照れくさそうに顔を出し、

 

少し、沈黙の後に朱里が一刀の方にしっかりと向きなおした。

 

一刀「?」

 

朱里「魏光さん」

 

一刀「は、はい、なんでしょう」

 

先ほどまでとは違い、真剣な表情に少し圧倒される。

 

朱里「あなたがよろしければ蜀に来ていただけませんか」

 

一刀「えっ!?」

 

李淵「(!?)」

 

朱里「これはわたしの独断でのお誘いにはなるのですが、蜀の将としてお迎えしたいと考えています」

 

いきなりの出来事に一刀は言葉が出てこない。

 

朱里「少し言い方は悪いかもしれませんけど、ここであなたの能力を埋もれさせておくのはもったいないと思いまして」

 

一刀「・・・・・・」

 

李淵「(・・・・・・)」

 

朱里「あなたならもっと大きなところで多くの人に影響を及ぼせるはずです」

 

一刀「それは、ちょっと買いかぶり過ぎなのではないですか。わたしはそんなにすごい人間ではありませんよ」

 

朱里「いえ、わたしはそうは思いません。襲撃のときのことから今日までのことを考えればしっかりと結果が残っています」

 

一刀「それは、たまたまうまく言っただけのことですよ。襲ってきた奴らが弱かったから良かったもののしっかりとした部隊ならただではすまなかったでしょうし」

 

自分を褒める朱里に反論をした。

 

朱里「そうですね、そういう考え方もありますね。でも、あの警備隊の方々を一人で相手をされるのですからよほどの部隊でない限り負けることはないでしょう」

 

一刀「・・・・・・」

 

朱里「それにわたしは強さだけを見てお誘いしているわけではありません。わたしの勘も少し含まれていますけどあなたなら政に関しても力になってもらえると信じています」

 

その発言にも反論をしようとしたが、その瞳には何を言っても言い負かされ、すべてを見抜かれそうな気分になった。

 

一刀「・・・・・・」

 

李淵「(魏光さん・・・・・)」

 

その二人以上に李淵は真剣な表情だった。

 

一刀「・・・・・・諸葛亮さん。そのように言って頂いてありがとうございます。ですが、わたしは今、あなた方と蜀へ行くことはできません」

 

朱里「それは・・・・・なぜですか」

 

一刀「複雑な理由などありません。わたしは今、南陽を離れるわけにはいかないという事です。まだ警備のみんなとの訓練も含めてまだ終わっていませんから」

 

朱里「なら、それが終わった後でもよろしいのですが」

 

一刀「・・・・・・」

 

そこまで食いつかれるとは思っていなかった一刀は少し考えた末にもう一度話しはじめた。

 

一刀「本当は、いろいろと理由をつけてお断りしようと思ったんですけど、諸葛亮さんだから正直にいきますよ」

 

朱里「ありがとうございます」

 

一刀「とはいったもののどう言えばいいのやら」

 

朱里「?」

 

一刀「う〜ん、簡潔すぎるかもしれませんが、やらないといけないことがあるんです」

 

朱里「やらないといけないことですか」

 

一刀「はい」

 

朱里「それはなんなのか教えていただけないのですか?」

 

一刀「えぇ、現に誰にも言ってないですし、言う気もないです」

 

朱里「絶対にですか」

 

一刀「えぇ、絶対に」

 

質問に対して笑顔で返した。

 

朱里「・・・・・・・」

 

朱里は考えた末に笑顔でため息をもらした。

 

朱里「あぅ〜、それでは仕方ありませんね。なら、全部が終わってからでも、わたしたちのところに来てくださいね」

 

一刀「ははっ、そうですね。いけるかどうかは分かりませんけど、行ってみたいとは思ってますよ」

 

朱里「本当ですか?その言葉絶対忘れませんからね」

 

少し頬を膨らませながら、朱里はそういった。

 

一刀「い、いや何もそこまで・・・・・」

 

朱里「うふふ、冗談ですよ」

 

一刀の焦った顔を表情を見て、朱里は楽しそうに笑った。

 

しかし、その状況を李淵は真剣な表情で見ていた。

 

李淵「やらなきゃならないこと・・・・・それって・・・・なんなんだろう」

 

二人が去った後も一人、その場所で悩みこんでいた。

 

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李淵「そのときは断ってた、やらなきゃいけないことがあるって」

 

一刀「・・・・・・」

 

李淵「でも、今回は勧誘されたことに悩んでるよね」

 

一刀はただ、李淵の話を聞いていた。

 

李淵「悩んでるってことは、魏光さんは、魏でやらなきゃいけないことがあるんじゃないの?」

 

一刀「・・・・・・」

 

李淵の言葉に返答することが出来なかった。

 

李淵「やっぱり・・・・・じゃあ、行けばいいじゃん」

 

一刀「・・・・・そう簡単には決めれないよ」

 

李淵「どうして?」

 

一刀「俺の目的は洛陽に行くことだった、でも・・・・・南陽のみんなを放っていけないってのが本心かな」

 

李淵「・・・・・・・」

 

一刀「この前の襲撃でみんなの気構えが変わったとはいえまだ足りない。安心してこの街を離れるにはまだ足りないんだよ。それに、警備隊のみんなの訓練も終わってないし、南陽でやることはいっぱいある。だからこそ、南陽を離れることは出来ないって思ってる」

 

李淵「たしかにそうかもね・・・・・・でも、魏光さんは一つ勘違いしてるよ」

 

一刀「?」

 

李淵「南陽のみんなは、魏光さんが思ってるほどそんなにやわじゃないよ」

 

一刀「・・・・・」

 

李淵「そりゃあ、魏光さんがいなくなるのはみんな寂しいし、不安になるかもしれない。でも、誘いを受けてるのにみんなのために残るなんておかみさんが知ったら絶対こう言うよ」

 

一刀「・・・・」

 

李淵「『勝手に心配してんじゃないよ、あんたはあんたのことをやんな!こんな機会滅多にないんだから』って」

 

その言葉を聞き、真剣な表情が少しやわらいだ。

 

一刀「そうだな、李淵の言うとおり、誘いを断ったらみんなから怒られそうな気がするよ」

 

李淵「へへっ」

 

一刀「こりゃ、行くしかないな、洛陽に」

 

李淵「そうこなくっちゃ」

 

一刀「あっ、でも店はどうする。さすがに俺がいないんじゃ続けていけないだろう」

 

李淵「大丈夫、大丈夫!そこは考えてあるから」

 

と、楽しそうに答えた。

 

一刀「本当か?なんだか心配なんだけど」

 

李淵「俺に任しといてってば」

 

胸を張り、自信満々な様子に少しの不安と頼もしさを感じた。

 

一刀「ふぅ、わかったよ」

 

李淵「うん、じゃあ俺することあるからもう行くね」

 

一刀「あぁ、ありがとうな」

 

李淵「へへっ、いいってば。じゃあまた明日ね」

 

そう言うと楽しそうに手を振りながら、走り去っていった。

 

一刀「ったく、そんなに俺が洛陽に行くのが嬉しかったのか?俺も嫌われたもんだな」

 

自分の言葉に苦笑しながらも、家に戻った。

 

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翌日。

 

風「ではお兄さん、昨日の答えをお聞きしたいのですが」

 

その横で霞は心配そうに見ていた。

 

霞「(ほんまに大丈夫なんやろな・・・・)」

 

風の言葉に一刀は笑顔で答えた。

 

一刀「はい、わたしでよろしければ」

 

霞「(やっぱりなぁ・・・・・)って、ええぇ!?」

 

風「ふふ」

 

一刀「ど、どうしましたか、張遼様」

 

霞「いや、うちはな、絶対断るって思っとったんや。せやから、ちょっとびっくりしてな。一緒に来てくれることは大歓迎なんやけど、でも、何でうちらと一緒に来てくれるん?」

 

一刀「さすがに最初は悩みました。南陽に残るか、それともお二人と洛陽へ行くか。・・・・でも、ある奴に渇を入れられまして、自分のやりたいようにやれっていわれましたよ」

 

そういいながら、笑って見せた。

 

霞「で、うちらと行くことにしたんか」

 

一刀「えぇ」

 

霞「あんたはそれでええんやな」

 

一刀「はい」

 

その顔に迷いが感じられず、霞は満足だった。

 

宝ャ「ハハハッ、思ったとおりだぜ」

 

風「こらホウケイ、どちらかといえば風の思ったとおりだったのですよ」

 

霞「おぉ〜、せやったな。そないなこと昨日ゆうとったな」

 

一刀「はは、程c様にはすべてお見通しだったのですか」

 

風「ぐぅ・・・・」

 

霞「寝るんかいな!」

一刀「おき!?・・・・・・」

 

喉まででかかった言葉をすんでのところで止めた。

 

一刀「(・・・・・あぶねぇ・・・・)」

 

心臓が今にも出てきそうな心境を押し殺し、平然を装った。

 

風「おぉ、急激に睡魔が襲ってきたので身をゆだねてしまいました」

 

霞「それやったら半分は風っちのせいやないか」

 

風「寝ることとは人生そのものなのですよ」

 

霞「いやゆうとる意味が分からんわ」

 

その光景を見て、一刀は楽しそうに笑っていた。

 

風「まぁ、それはいいとして」

 

霞「いや、よくはないわな」

 

風「わたしたちはもう洛陽の方に戻ろうと思っているのですが、よろしいですか?」

 

一刀「はい、みんなへの挨拶はもう終わらせてありますのですぐにでも向かえます」

 

二人にすでに用意しておいた荷物を見せた。

 

霞「なんや、準備早いやんけ」

 

一刀「もともとお忙しい方々ですので、お時間をとらせるわけにはいきませんし」

 

宝ャ「下っ端にしてはいい心がけだぜ」

 

風「こらホウケイ、口が悪いですよ」

 

霞「そういえば、あの二人はどうしたん?」

 

一刀「李淵と蒼蓮ちゃんのことですか?」

 

霞「せやせや、見送りぐらいには来るんやろ」

 

一刀「それが、さっきもずっと探していたんですが会えずじまいで」

 

霞「それええんか?」

 

一刀「会えなかったのは残念ですけど、でもあの二人なら大丈夫ですよ」

 

霞「う〜ん」

 

風「お兄さんが大丈夫というなら、大丈夫なのでしょう」

 

そういうと、用意していた馬に乗った。

 

風「さぁ、わたしたちも早く戻って報告もしなければいけませんし。そろそろ行きましょう」

 

霞「せやな」

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三人とも馬に乗り、南陽を後にしようとしたときだった。

 

???「ちょっと待ってぇ〜!!」

 

霞「なんや?」

 

一刀も声のしたほうを振り返るとそこにはいつもの三人の姿があった。

 

一刀「李淵に蒼蓮ちゃん、それにおかみさんまで」

 

李淵「うへぇ、間に合ったぁ」

 

蒼蓮「もう、李淵がぐずぐずしてるからだよ」

 

李淵「いやぁ、寝坊しちゃって」

 

おかみ「全く、あんたは変わらないね」

 

とため息混じりにおかみさんが呟いた。

 

一刀「ははは、でも見送りに来てくれて・・・・・・・ってなんだその荷物?」

 

二人が抱えている荷物に疑問を持った。

 

李淵「いや、だから任しといてっていたじゃん」

 

一刀「?・・・・・お前ら、まさか・・・・・」

 

蒼蓮「はい、わたしたちも魏光さんと一緒に洛陽に行くことにしたんです」

 

元気良く一刀の質問に答えてくれた。

 

一刀「いや、そんなに笑顔で言われてもだな。ていうか俺は別に遊びに行くわけじゃないんだぞ」

 

李淵「別に俺も遊びに行くわけじゃないよ」

 

蒼蓮「あたしもです」

 

一刀「あっちに言っても俺は店なんかできないだろうし、忙しくて会う暇なんかないかもしれないんだぞ」

 

李淵「そこは大丈夫だよ」

 

一刀「ほぇ?」

 

蒼蓮「うん。絶対、魏光さんならわたしたちに会いに来てくれますから」

 

一刀「う〜ん、そんなことを信頼されても・・・・それより、おかみさんはいいんですか?愛娘が親元を離れても」

 

おかみ「いいんさ、この子が自分で決めたことだからね。それに、洛陽にはあんたも行くんだ。心配することなんて一つもないよ」

 

一刀「う〜ん」

 

霞「はははは、こりゃあ諦めるしかないで光っち」

 

風「まぁ、帰路が賑やかになりますし、いいんじゃないでしょうか」

 

一刀「お二人まで・・・・・」

 

蒼蓮「だめ・・・でしょうか」

 

一刀「・・・・・・」

 

悩んだ末に、一刀は口を開いた。

 

一刀「仮にだよ。このさき、もし、戦争が始まったら俺は闘いに行かなくちゃならない。下手をしなくてもその戦で命を落とすことだってありえる。それは張遼様と程c様にもいえることだ。もしそうなったら・・・・・・二人は、それを受け止めることは出来るかい?」

 

風「・・・・・・・・」

 

いきなり、真剣な表情で質問をされ驚きを隠せない二人。

 

霞と風も真剣な表情で見守る中、二人は口を開いた。

 

李淵「戦争ってのはそういうもんだから、俺は覚悟はあるよ」

 

蒼蓮「わたしは・・・・・正直分かりません。目の前の人が死んだことなんて一度もないから。でも、戦争へいくことになった魏光さんに何にも出来ないよりは絶対に後悔しないと思います」

 

一刀「・・・・・・・」

 

おかみ「あんたもわかってるんだろ、この二人がそんなにやわじゃないし、頑固だってことに」

 

一つため息をつき、進行方向へと身体を向けた。

 

一刀「ったく、皆さんに迷惑かけるなよ」

 

その言葉を聞き、二人は笑顔になった。

 

李淵「はは、そうこなくっちゃ」

 

蒼蓮「はい、これからもよろしくお願いします」

 

一刀「それじゃおかみさん、行ってきます」

 

おかみ「あぁ、迷惑かけると思うけど、娘を頼んだよ」

 

一刀「はい」

 

霞「ほな、いこか」

 

李淵「お〜!」

 

賑やかにはなったが、一刀は自分の使命を思い出し、その足を洛陽へと向けるのであった。

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<この世界のとある場所で>

 

???「へぇ、ようやく動き出したんだね彼」

 

小柄で色鮮やかな洋服に身をまとった女性が鏡に写る一刀の姿を見ながら呟いた。

 

???「ちょっと会いに行ってみようかなぁ」

 

左慈「おい、ここはお前の外史ではないだろうが、文姫(ぶんき)」

 

蔡文姫(さいぶんき)「そんなこと言うけど、あなただってこの外史に十分関与したじゃない」

 

干吉「ふふ、それはごもっともですね」

 

左慈「ちっ」

 

蔡文姫「それに、それを決めるのはあなたではなくて伏義よ」

 

干吉「それも、ごもっともです」

 

左慈「ふん」

 

二人からの反論を受け、怒りをあらわにしながらその場を去った。

 

蔡文姫「でいいの?伏義」

 

その女は、顔を仮面で隠した男に聞いた。

 

伏義「・・・・・・・」

 

蔡文姫「反対されてないから会いに行っちゃお」

 

干吉「まぁ、了承もされておりませんがね」

 

伏義「・・・・・・・」

 

その男は鏡を見つめたまま、何も語ろうとはしなかった。視線の先に、一刀をとらえたまま・・・・・

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・ ・ ・ 雑 談 ・ ・ ・

 

お、お久しぶりです。

 

忙しかったのが半分、書くスピードが上がらなかったのがもう半分と言い訳をしながら雑談に入りたいと思います(汗。

 

一刀君はようやく華琳たちのところに向かうことになりました。

 

こっからお話が進んでいくこと間違いなしのはずです。

 

ようやくみんなの出番が増えるということです。

 

ということはわたしがみんなを捌ききらなきゃいけないため書くにあたり苦悩すること間違いなしなのです!!

 

いやぁ、お先真っ暗(笑

 

というのは半分冗談ですが。

 

皆さんの予想通りだったかもしれませんが、李淵君と蒼蓮ちゃんはついて行きます。

 

いやぁ、一緒に連れて行かないとオリジナルのひとがいなくなっちゃうし、話に絡んで来れないしで選択肢は最初から一つしかなかったのです。

 

まぁ、たいして気にされてた方はいないかもしれませんが・・・・

 

いやぁ、それと蔡文姫ってすごい名前ですよね。

 

本当にいた方の名前なんですから。

 

伏義のほうは有名だと思ってます、神話の中の登場人物らしいですが・・・・・

 

まぁ、あとはご想像にお任せします!

 

 

 

 

 

いつも、支援、コメント、閲覧してくださってる方ありがとうございます!!

 

それではまた次のお話でお会いしましょう (・ω・)ノシ

 

 

説明
harutoです。
ええっと、ようやく二桁です!


熱読してもらえれば光栄です^^
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コメント
行くのか一刀よ・・・(零壱式軽対選手誘導弾)
この二人と一…魏光さんは食事関連からか流流&季衣から真っ先に親しくなりそうですね…(かなた)
ブックマンさん:一刀君も「あれはやばかったです」って言ってました(笑(haruto)
ついに行くのか。それにしてもさっきはヤバかったな。(ブックマン)
ユウさん:誤字報告感謝ですT口T(haruto)
jackryさん:ぐは(゜口゜ )・・・・ず、ずびばぜん゛(haruto)
トーヤさん:仙人たちはこれから絡んでくる!・・・・・はずです(haruto)
クォーツさん:それがごもっともなんです(汗(haruto)
キラ・リョウさん:仙人たちをしっかり見張っててください(笑(haruto)
ヒトヤさん:すいません、お待たせしました(汗(haruto)
5p忙しくて合う暇→会う では?(ユウ)
魏にですか。それにしても仙人達は何をするつもりでしょうね。(トーヤ)
まぁ、魏に行かないと話進みませんからね、ただ、魏光南陽立志伝とかも見たかった気はします。 神仙はどう絡んでくるのか楽しみです。敵か味方か・・・ 次作期待(クォーツ)
待ってました!!  仙人組の行動が気になりますね(キラ・リョウ)
や、やっとか・・・(ヒトヤ)
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真・恋姫†無双 恋姫無双 一刀  

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