機械部の憂鬱 TAKE27~28 |
TAKE 27 久々すぎて小説に出来ない件
ある日の日記
機械部での夏休み、それはなんでもありな日々のことだ。
俺はこの夏休みでいろいろな日を過ごした。
ある日は水鉄砲を撃ち合ったり、ある日は戦争したりと・・・・それはそれで面白おかしい日々だった。
みんながいて機械部があった。それがこの世界のジャスティス。
俺たちならなんでもできるどんな難関でも突破できる。
そういう思い込みがいけなかった。今は反省してる。
俺とファルコンは何故か暑い日差しの中、座っていた。
無論、パラソルなどという気の利いたものはない。
「あづ〜」
俺の隣ではもはや直視出来ないほどこんがり焼けた肉の塊が一つ。
それが「あづ〜」と先ほどからうなっている。
なんだろう?という気さえ湧かない。俺はただそこにある肉の塊に向けて言う。
「先生、あんまり日焼けしますと後で後悔しますよ」
ただ義務感とばかりに俺は先生の一人であるTを優しく諭すが。
「あ〜も〜、うるさいよ〜」
と一言で返してきた。
その後もTは「あづ〜」と言っていた。
しかし、俺もすごく熱いと思う。
何せ気温は約34度。
そして、この直射日光。
止めとばかりに焼けたコンクリート。
俺達はとんでもない試練を越えている途中だった。
その試練とは……。
その日、ハルはいなかった。
いなかったとはいっても元から知っていたのでさほど気にしない。
そう、ハルは今、旅行中なのだ。しかも、東京に。
よって、俺とファルコンはすることがなくなった。
これがロボット作りをハルに頼ってきた罰なのかどうかはさておき暇だった。
途中、鉄腕族が登場したりしたが話は続かずすぐ暇になった。
そんな時、部長から命令が下された。
「材料をもってきて」
「え?」
始めは言っている意味が良く理解できなかった。
「材料をもってきて」
復唱される。
材料を持ってきて?はて、それはどこからどのような材料を持ってくればいいのだろうか?
そう、質問しようとしたとき
「特殊なアルミ板だよ、部室にはないから先生に頼んでお金もらって買ってきて」
と部長は詳しくはなしてくれた。
「は、はい」
俺は思わず了承の意を示しファルコンとともに職員室に向かった。
入室したとき目に入ったのは裸の大将のような河野の姿であった。
河野はエアコンの効いた職員室で自分の机でなにかの作業をしていた。
俺はすかさず先生を呼ぶ。
「先生、部長が特殊なアルミ板を買ってきて欲しいと言っているのでお金を……」
俺は言葉の途中で顔を青くした。
それは、河野の表情が今までの菩薩のような顔ではなく険しい劇画タッチの顔になっていたからだ。
河野はふぅとタバコを吹くように息を吐くと劇画タッチな顔で言う。
「金がほしいのか?」
河野はどこかのパブにいそうな闇の斡旋業者のように渋い声で言った。
「ええと、はい」
俺は答えた。河野は俺の顔を一瞥するとフンッと鼻を鳴らし言う。
「お前みたいなガキには無理だ」
「はぁ?」
思わず口に出てしまった。しかし、河野の一切聞いていない様子で
「帰りな、ここはガキが来るところじゃない」
「え、でもお金を……」
俺はすかさず用件を言う、そうこれはただの冗談のはずだ。河野もわかっててやっているはずだ。
「ふ、ガキでも一本通ってるじゃないか……いいぜ仕事だ」
は?今度は口にだすことはなかったがよくわからん。やはり、河野は遊びでやっているわけだ。つじつまが合わん。
俺は河野が促すように後をついていった。
そこは見たことも無い職員室の奥…のはずなのに職員室ではないどこかの場所のようだ。
冷たい空気と暗い雰囲気。そして、地下への通路。
どんどんこの学校は何をやっているんだ。といういやな感覚に襲われる。ああ、突っ込みてぇ。
「ここだ」
やがて河野は裸の大将のような服装のままとても寒い地下の部屋に入っていった。
俺も後についていく。
「お前の任務はこれだ」
と河野が言うと牢屋が現れる。牢屋には見たことのある顔が……って先生達じゃないかっ!!
そこにはみたことのある機械科の先生や教頭先生あげくのはてには校長先生がいた。
彼らはそろってフルフルと体を震わせている。その震えは寒さから来たものなのか恐怖から来たものか俺にはわからなかった。
しかし、河野が任務とは一体…この先生たちと関係があるはずだ。
「ふ、任務を言い渡す。」
「……ゴクリ」
さすがの俺も雰囲気に飲まされつばを飲み込む。
「からあげパン買って来い」
「……」
これには黙ることしかできなかった。
俺はのそのそと地下から這い上がり職員室を出てファルコンに問いかける。
「なぁ、これって夢か?」
次回に続く
TAKE 28 続き物なのにあまり面白くない件
「これは夢じゃない現実だ」
「ファルコン、からあげパンってどこにあるのかな?」
「はぁ?」
その反応はある意味想定内だった。
だってからあげパンって聞いたことあるか?
「ないだろそんなもん」
ファルコンは当たり前なことを言う。でもさ、どこかの工場とかで作ってそうじゃんか。
とはいうものの俺たちには打つ手がない。
「ファルコン、俺達はからあげパンを買ってこなければならないんだ」
「お、おい。なんか変だぞというか部長はアルミ板を買って来いって言ってたよな」
ファルコンが俺に目的を教えるが今の俺には効かない。
「ファルコン、君はわかっていない。俺達は試練を与えられたんだ」
「し、試練だと……」
思いのほかファルコンは試練と言う言葉に反応した。
「そうさ、ハルがいない今。俺達は立ち上がるんだ」
「そうだな」
こうして俺とファルコンのからあげパンを探す任務は始動した。
「よし、ファルコン。まずはネットで検索だ。」
「ああ、そうだな」
俺達はまずからあげパンをネットで調べた。
………
…………
「ファルコン、からあげパンってないよね」
「ああ、同感だ」
からあげパンがないとは……河野はどこでからあげパンを食べたいと思ったのだろう。
俺はふと、思いついた。そうだ、あそこならからあげパンを作ってくれる。
俺は早速ファルコンにある案を提案した。
俺は巨大な顔が彫られた謎の車に接近した。目的は勿論、彼らに作ってもらうからだ。
ファルコンが俺とともに巨大な顔が彫られた車に向かって挨拶をする。
「こんにちは、誰かいませんか〜」
というと中から「は〜い」と言う声が聞こえた。
この車は全身が肌色でなんか気持ち悪い。
上から人が出てきた。(この車は上に出入り口がある)
「パンを作ってほしいんだ」
と俺は叫び出てきた人に協力を求める。
出てきた人はすごく奇抜な格好をしていた。
茶色いマントに赤を基調とした服。胸の辺りには丸い顔が描かれており、黄色いベルトを装着している。
頭からは良いにおいがした。こんがりと焼けたばかりのパンのにおいだ。
俺は彼に事情を話しからあげパンを作ってくれと依頼した。
彼は快く引き受けてくれた。お礼をしようとしたが断られた。彼曰く、正義の味方だかららしい。
数時間後、こんがりと焼けたからあげパンが俺達に届けられた。
彼は非常にゆっくりとしたスピードで重力(G)を打ち破り空を飛んで帰っていった。
「おおー手に入れたぞ〜」
「なんか、納得がいかん」
俺とファルコンは任務を完了した。
「か、からあげパン!?」
河野にからあげパンを渡すと数秒でなくなった。
「これをどこで手に入れたっ!?」
河野は相変らず劇画タッチな顔で俺達に聞く。
俺は黙っていたがファルコンが口を開いた。
「それはジャ○おじ○んにたのんだんです」
………。
そして、時は動き出した。
「さて、次の任務を言う」
まだあるのかーと俺は心で激しく突っ込みをいれた。
(ファルコンの件は水に流してください。)
次回へ続きます。
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久々に続きを投稿します。 内容がアレですがよろしくお願いします |
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