新たなる外史の道 13
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向き合う二人、立ち上る闘氣、そこは最早二人だけの戦争(セカイ)・・・

 

 

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俺達と及川 佑は向かい合った状態でお互いを見詰め合う・・・

 

俺が最初に口を開く。

 

「・・・佑・・・この世界には何時から・・・」

 

佑は事も無く言う。

 

「2年前位か・・・あの戦い・・・俺らがメタルギア核発射阻止作戦の時、お前ら行かす為に俺だけで敵を食い止め取った時や・・・敵は全滅させたけど、弾やたらとくろおてな・・・

俺の悪運もここまでか・・・そう思うとったらや、貂蝉ゆう、デカイ筋肉ダルマのピンクのビキニはいたオカマに助けられたんや・・・」

 

貂蝉!?!?!?!? デカイ筋肉ダルマのピンクのビキニはいたオカマって・・・

 

奴か!? 奴なのか!? いや、マジかよ!? オイ!!??

 

「んで、この世界をブラブラしよったら、かずピーと愛紗ちゃんがエライヤリタイ放題やっとること耳にしてな〜〜んじゃ会ってみよかな〜と」

 

「何だ・・・その短絡的な思考と行動は・・・」

 

俺は頭を抑えながら唸る。

 

「相変わらずですね・・・」

 

愛紗も呆れながらいう。

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「で・・・俺に会ってどうするんだ・・・」

 

俺の質問に佑は真面目な顔になる。

 

「ああ・・・俺は探しとったんや・・・お前らを・・・俺にあのオカマは俺に任務がある言うとった・・・その任務はオカマの口からは語られんかった・・・いや、正確には、お前らが知る事になるとか・・・お前達はこの世界で何をしようとしとんのや?」

 

「俺は師匠から、ある任務を受けた・・・」

 

「どういうことや・・・詳しく話せや・・・」

 

俺と愛紗は師匠のことと、師匠から与えられた任務を話した。

 

「スネークの爺さんが・・・それに『テン』も・・・しかし・・・解らん事がある・・・」

 

「『ゼロ』の事か・・・」

 

「ああ、この『外史』の否定者にして、この世界の崩壊を願っとる・・・『テン』のボスであることには間違いない・・・しかし、更に解らん事は、『KING』、トライフがこの世界に来とるかや・・・」

 

佑は顎に手をやりながら呟く。

 

「・・・解らない・・・貂蝉なんら何か知っているのだろうが・・・」

 

結局、解らん事尽くめか・・・

 

「なんや・・・お前らも解らん事尽くめかいな・・・」

 

ガッカリしながら佑が言う。

 

愚痴るな俺等だって謎なんだから・・・

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「これから如何するんだ?」

 

考えながら佑が呟く。

 

「せやな・・・お前等んとこに転がるんもアリや・・・けど・・・」

 

「けど?」

 

突如、佑は懐から高速でH&K P30を抜き放つ。

 

身構える愛紗。

 

「試したい・・・お前を、あの頃の『ACE』なんか、それとも、腑抜けた田舎太守に成り下がったんか・・・おや・・・」

 

「佑!? どうやって身体検査を潜り抜けた!?」

 

愛紗の疑問に佑はさも当然に答える。

 

「腑抜けたかい? 愛紗ちゃん? 俺等プロよ? 下見して忍び込んでどっかに隠して、トイレ行く振りして銃を回収する事ぐらいやるでしょう? 暗殺の常套手段やで? これ・・・ここまで旨く行くとは思わなんだけど・・・かずピーは気付いとった見たいやで・・・」

 

「左の脇が膨らんでいて、左肩が少し下がり気味・・・大型の拳銃吊り下げてるのが丸解りだ・・・で? ・・・試してどうなる・・・」

 

佑は真剣な顔しながら答える。

 

「建前からいえばや・・・今回の任務は俺等が経験したどの任務より難易度が高い・・・殆ど無いと言ってもええ情報・・・敵の全貌・・・正確な目的・・・敵の居場所や正確な人数まで・・・俺等は目隠ししながら任務を行うんや・・・なら・・・あの頃のお前やないと命預けれん・・・」

 

「本音は・・・」

 

「お前と白黒つけたい、マジな戦いで、ドッチが強いかを、や・・・」

 

・・・マジな顔して俺に銃を突き付けながら言う佑・・・

本気だ・・・コイツ・・・

 

「いいだろう・・・お前の納得できるやり方でこい・・・」

 

「随分余裕やな〜勝負の方法はお互い弾丸一発の銃撃戦や・・・」

 

そう言いながら歩き出す佑。

 

俺も歩き出す。

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洛陽の町を歩き、数分、郊外の開けた野原に出る。

 

佑はかがみ込み、落ちていたロープを引っ張る。

 

土が盛り上がり、大きいジュラルミンケースが飛び出る。

 

ジュラルミンケースを開け、銃を組み立てだす。

 

組みあがった銃は、AI アークティクウォーフェア佑カスタム・・・

軍用ボルトアクションスナイパーライフルであるAI アークティクウォーフェアを佑が独自にカスタム化した代物で作動機構はボルトアクション、使用弾丸は7.62ミリ×51ミリ、改良点は命中精度の向上に比重を置いた、リコイルの抑制のために携行時の軽便さを犠牲にして重めのつくりとしている、5.9キロの重さを4.9キロに減らし携帯していても負担にならない様に改良し、反動を抑える為、独自のフラッシュハイーダを装着し、反動を抑えた事、1178mmのバレルを1230mmに延長したことが上げられる。この改良は、バレル延長で命中精度を確保した設計との事。

 

相変わらずか・・・

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佑は10連装マガジンを差込み、ボルトを上に上げ、後に引き、弾丸を装填、マガジンを抜き、地に落とす。

 

俺もそれに習い、パトリオットにCマグを装填、コッキングレバーを引き、Cマグを地に落とす。

 

お互いの距離は100メートル、距離的に言えば俺に不利、得物的に見れば俺が有利・・・

 

微妙だ・・・

 

この勝負、速さと正確さが求められる・・・

 

速く構えて正確に狙いを着け、撃つ・・・

 

言葉では単純だが以外に難しい・・・

 

しかも、合図が無い。

 

相手の思考も読み取り、タイミングを見る必要がある。

 

佑はメガネを取り、懐にしまう。

 

いよいよ本気らしい、佑の“アレ”が見られるのだから・・・

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氣を目に集中させ視力を0.01から一気に5.0まで上げ、空間にある風を読み取り、狙撃の弾道計算および、相手の動き、目の動き、手の運び具合、筋肉の伸び縮み、全フィールドの把握、急所等を、0.01秒で読み取ることがアイツには出来る。

アイツの言葉を借りるなら『イーグルアイ』ならぬ『ゴッドアイ』。

しかもアイツ・・・腕の筋肉も強化済みか・・・

 

やれやれ・・・俺も本気を出さざるおえなくなる・・・

 

俺も氣を解放し、セカイを遅らせる。

俺の場合、氣を目だけでなく感覚神経、筋肉、空間に作用させ、時間や空間の動きをスローモーション様にし、自分だけ通常時間で動ける様に作用させる。

制御は氣の放出量で決まる。

俺はコレを『支配領域』と名づけた。

 

お互い欠点が無いわけでは無い。

 

コイツを使い続けると、氣の消耗が半端ない。

だから、使う時だけ限定して使い、普段の戦闘では余り使わない。

しかもこんな長時間・・・

 

持久戦か・・・

 

お互い動きを探りあう。が、隙が全然無い・・・

 

タラタラやってる時間もお互い無い・・・

 

賭けに出るか・・・

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俺はパトリオットを構えると同時に佑も構える。

 

0.002秒、銃口が相手の心臓を捕らえる。

 

0.01秒、お互いのトリガーにかかる指の力が入る。

 

0.02秒、お互いトリガーを引く。

 

0.1秒、お互いのハンマーピンが薬莢の雷管を叩く。

 

0.3秒、弾が飛び出す。

 

お互いの弾丸は50メートル付近で先端同士が当たり、甲高い金属音と火花が飛び散る・・・

 

辺りには銃声だけが虚しく木霊した・・・

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互角・・・いや・・・僅かに俺が遅かった・・・

 

・・・同じ得物なら負けていた・・・

 

「・・・互角かい・・・」

 

「・・・の様だな・・・」

 

お互い正面に歩み寄り、息がかかる位まで近づく。

 

俺は佑から結果を聞く。

 

「・・・どうだった・・・」

 

佑は頭を掻きながら言う。

 

「ちと辛いが・・・合格点といった所やな・・・」

 

「そうかい・・・」

 

佑は右手を差し出す。

 

「よろしゅうな・・・」

 

俺も右手を差し出す。

 

「ああ、此方こそ・・・」

 

佑は愛紗の元に歩き、右手を差し出す。

 

「よろしゅうな、愛紗ちゃん・・・」

 

愛紗は呆れながらも右手を差し出す。

 

「こんな事はもうこれで御終いにしてくださいね・・・」

 

佑は苦笑しながら「善処する」と述べるに止まった。

 

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俺達は、佑の紹介をした。

 

「ワイの名前は及川 佑ゆうんや、よろしゅうな♪」

 

随分軽い挨拶だな・・・おい。

 

各自、紹介も終わり、佑の部署配置で星と揉めた。

 

「何故、私が新参者の下に付かねばならんのか!? 納得しかねる!!」

 

だそうな・・・その気持ちは解るが、佑の方が効率よく軍の運用も出来るし、星より強い。

 

そのまま言えば星を傷付ける事になるのでオブラートに包んで言おうとした時、佑が口を開いた。

 

「そんなに納得できんのやったらや・・・自分の武に訴えてみろや」

 

と、星を挑発した。

 

「面白い・・・受けて立つ!!」

 

星は龍牙を構える。

 

しかし、目の前にいた、佑が消えたことに気付く。

 

「な!?!?」

 

辺りをキョロキョロする星。

 

「こっちや・・・」

 

その声に上半身を捻り、振り向くとそこには銃口があった。

 

「・・・・・・」

 

無言で押し黙る星。

 

「解ったやろ・・・お前さんを殺ろう思えば、何時でも殺れるっちゅうこちゃ」

 

「クッ!?」

 

吐き捨てる様に星が唸る。

 

「ま、悪いようにはせえへんから、俺に任せときい」

 

「・・・・・・解った・・・・・・」

 

星が悔しそうに呟く。

 

佑はにこやかに手を差し出す。

 

「お前に俺の下で働けた事が幸せやったって言わせたるわ」

 

星は鼻で笑いながら手を差し出す。

 

「フ・・・期待しよう・・・我が真名は星だ、よろしく、及川殿」

 

「よろしゅうな星、ワイを呼ぶときは佑でええで」

 

「解った。佑」

 

 

こうして、佑と星の愉快で奇妙な凸凹コンビが出来上がった。

 

以外この二人、いいコンビになりそうだ。

 

 

 

そうそう、華雄の真名が解った、『鈴蘭』だそうだ。

 

何でも、『華雄なんて仲間なのだからそんな他人行儀で嫌だ』そうな。

 

何で今まで名乗らなかったか聞いてみたら、『私なりのけじめだ・・・』そうだ。

本人の心に何があったのかは知らないがよい兆候だろう。

 

鈴蘭は愛紗の直属の部下になった。

 

俺達は幽州に帰り、今後、起こる動乱を思いながら帰路に着いた。

 

説明
恋姫無双の愛紗ルート後の二人が真の世界にやってきたら?
という妄想から生まれた駄文です。
読んでもらえれば幸いです。


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コメント
↓に、同じ(流浪☆七夜)
こんなに強い及川初めて見たよ?(ブックマン)
なんだこの及川、かっこよすぎだろwww(キラ・リョウ)
ネクスト ストーリー ハリーハリー!!!!(ウィンド)
狙撃部隊が北郷軍に出来る可能性が!(サイト)
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