LOST PLANET Soldier(==第2章 戦友==) |
作戦開始から6時間経過
作戦参加したヘリの機数15、撃墜9生存6、戦死者12人
作戦参加した部隊数15、生存部隊数11小隊、戦死部隊数4
司令部は想定内のこと
今作戦の本当の内容は、NEVEC軍が研究・開発した試作殲滅兵器
ガイアブレイクの試験運用のためである。
今作戦に参加した部隊の内、内容をしっている部隊は先行した別働隊しかしらない
後に到着した第1から第15小隊にはカテゴリーGと林族採掘場攻略としか
知らされていない。
【足音】カツ、カツ、カツ、カツ
【ドアが開く音】ウィーン、ガシュゥン
【オペレーター達】ガイアブレイク目標地点まで後……
【???】ヘイロス主任
【ヘイロス技術開発部主任】?…これはイカロス司令官殿、今日はどういったご用件で?
【イカロス司令官】ガイアブレイクはうまく働くのかね?
ガイアブレイク、対カテゴリーG兵器、射程距離は150km、超圧縮したTエナジーを発射するエネルギー兵器
目標に命中すればカテゴリーGを中心とした半径20kmは焦土の大地と化す。
【ヘイロス技術開発部主任】はい問題ありません指令、現在外部迷彩被膜を張って目標地点まで移動中の模様。
【司令官】そうか、この運用試験が成功すれば先行く者達の数を減らす事が可能になる。願わくば、今戦っている者達に神の加護があらんことを…。
【ヘイロス技術開発部主任】しかし、彼等はいわば使い捨て…作戦のためのおとり部隊なのでは?
【イカロス司令官】口を慎みたまえ主任、彼等は組織のために命を散らしてくれるのだ。遠くの安全な所で作戦の成功を祈るしかできない私達は彼らに敬意を払わねばならないのだ。私は悔しいのだ、上に上がれば上がるほど前線に参加することを許されなくなる。
【ヘイロス技術開発部主任】それはそうですよ。優秀な指揮官を失えば軍にも兵士にも多大なる影 響を与えてしまうんですから。今は絶えることしか…
【イカロス司令官】……わかっている。
『セルデン、オークエス、この愚かな私を許してくれ……いずれ私も参る…だから』
第4小隊が前進を再開してから10時間が経過…夜になり前進が不可能と危険と判断し現地点でキャンプ、休息に移っていた。
【オリヴェイラ】あ〜〜〜、しんどかった〜。
【リオルド】ああ、撃っては進みの繰り返しだからな〜休めてほっとしたよ。これが、生きた心地ってやつか。
【イニス】AKは待ってくれませんから、はい食事できましたよ。
【オリヴェイラ】おーまってました〜
【オークエス】ハハッ子供か、お前は
【オリヴェイラ】いいじゃないですかこういうときぐらい。…あれ?マリオスは?
【オークエス】見張りの任につかせている各2時間交代だ、みんな食事が終了次第休め明日は早い ぞ、今の内にしっかり睡眠をとれ。
【三人】了解
【イニス】じゃあ私、マリオスさんに食事もって行きますねお腹減ってるだろうし。
【オークエス】ああ、頼む。
【オリヴェイラ】後馳走さまっと!!
【リオルド】早っ!!
【オークエス】電光石火の早さだな…イニス武器は忘れるなよ。
【イニス】了解で〜す。
【マリオス】………静か……でも落ち着く…この静かさが私の心の中の嫌なものを洗ってくれる。
【イニス】マリオスさ〜ん
【マリオス】ん、何か用?
【イニス】食事もって来ました。どうぞ
【マリオス】ありがとう、早く戻ったほうがいいよ。休憩時間…短いから(モグモグ)
【イニス】はい、わかっています。(ジーーー)
【マリオス】……何?
【イニス】あっ、ごめんなさいあまりにそっくりだったんで…つい
【マリオス】……誰に?
【イニス】……お姉ちゃんです…とっても優しくて初めて着任して少尉を見た時は一瞬勘。
違いしたくらい似てたんです
【マリオス】そのお姉さんも軍人だったの?
【イニス】はい…でも5年も前に戦死しました…
【マリオス】悪いこと…聞いてしまったね。
【イニス】いえ、いいんです。なれてしまいましたから…こっちこそすいません少尉を姉の代わりみたいな見方してしまって。
【マリオス】いい、気にしていないから…
【静まる音】シーーーン
【イニス】え、ええっと少尉はご家族とかどうされているんですか?
【マリオス】母さんは私を生んでから私が6歳の時目の前で車に撥ねられて死んだよ。
【イニス】ごめんなさい、軽率な発言でした。
【マリオス】ううん、気にしなくてもいいよ問題ないから…。続けるね、父さんは男手一つで私を育ててくれたけど、私が19の頃病気で亡くなったよ。で、私は軍に入ることにしたの……で今こうして戦いの場に赴いているの
【イニス】……辛くなかったですか?
『マリオスさん…強いな。私なんかお姉ちゃんが死んでしまって立ち直るのに随分かかっ
たのに、マリオスさんはどうしてそこまで強くなれるんだろ…少し羨ましいけど、なんだ
ろうマリオスさんの目少し悲しそうな目をしてる。やっぱり悲しいんだ、大切な人を目の
前で失っていってしまったんだから。』
【マリオス】ううん、一瞬の出来事だから精神がおかしくなる前に全部忘れちゃったよ。
【イニス】えっ!?あっ、そう…なんですか…
【マリオス】でも、ありがとう。
【イニス】えっ?
【マリオス】なんか、家族ができたみたいで少しうれしい、他のみんなも家族みたいに接してくれるから…。
【イニス】マリオスさん…フフッ当たり前じゃないですか私達第4小隊は家族みたいなものですから、だから無事に基地に帰還しましょうね…お姉ちゃん。
【マリオス】ッッ!?反則だよ…そういうの、でもありがとう。…あのね、いいにくいんだけど
【イニス】はい?
【マリオス】交代の順番って…私、イニス、オークエス、オリヴェイラ、リオルドだよね。
【イニス】あーーーーーーーーっ!!
【マリオス】フフッ、もう2時間大丈夫だから休んでていいよ。
【イニス】で、でもそんなことしたらマリオスさんの休む時間が…
【マリオス】クスッ、いいよ、せめてもの……お礼だから
【イニス】え?お礼って…
【マリオス】家族の話をさせてくれた事にお礼がしたいんだ。だからいいよ紙に書いとくから隊長に渡しといて、いいね。
【イニス】はい、本当にありがとうございます。
【紙を破る音】ビリッ
【マリオス】はい
【イニス】はい、受諾しました。ありがとうございます。では
【マリオス】気をつけてね
【イニス】はーい
『家族か、何時ぶりだろうこの言葉を使うなんて……父さん、母さん…私は元気
にしてるよ。だから……心配しないでね。空で見守っててね…お休みなさい。』
同時刻:第4小隊キャンプにて
【オリヴェイラ】所で、男三人になったんだ。なんか話さないか?
【リオルド】何話すんだ。お題言えよ。
【オークエス】確かにな
『まったく、まあいいかつきあおうかな』
【オリヴェイラ】ズバリッ!好きな人は誰だっつうお題だ!!
『前言撤回、小学生か!!』
【リオルド】……はぁ(溜息)
【オークエス】はぁ(同溜息)
【オリヴェイラ】なんだ、なんだ〜〜つれねぇな〜いいじゃんか
【オークエス&リオルド】で、お前はいるのか?
【オリヴェイラ】フッ、野暮なこと聞くなよ…いない…(泣いている)
【イニス】隊長〜!
【オークエス】どうした、何かあったのか?マリオスはどうした交代の時間だろ?
【オリヴェイラ】話切断された(泣き)
【リオルド】どんまいどんまい
【イニス】はぁ、はぁ、はぁ、…はい、どうぞ
【オークエス】ん?…何々
【紙を開く音】ペラッ
『話が長引いてイニスの休む時間がなくなったから、もう2時間見張っているからイニスを休ませておいて隊長』
【オークエス】まったく…今回は見逃すが次は気をつけろよイニス、わかったか
【イニス】はい
【オリヴェイラ】め…珍しい事もあるんだな
【リオルド】ああ、あの時間を守るマリオスが…
【オークエス】あいつはなんだかんだで仲間の事を思っているからな。表に出そうとしないだけだ
【リオルド】まあ、そういうところがあいつのいい所の一つだな。たまに心に突き刺さる事言われるけど
【オリヴェイラ】ククッ、確かにな
【オークエス】さあ、おしゃべりはここまでだ休んだ休んだ。交代時間が迫ってくるぞ。
【三人】了解
隊員たちが眠りについて4時間後自分の番が来て起床し顔を水で洗い見張りの場所に向かったオークエス
【マリオス】………
【オークエス】…おい
【マリオス】隊長…どうしたんです。
【オークエス】交代の時間だ戻って休め
【マリオス】もうそんな時間でしたか、ではお言葉に従って…ンッ!!
【オークエス】どうした!?
【マリオス】むせる程の…血のにおい
【オークエス】何もにおわないぞ?
【マリオス】私は普通の人より嗅覚が優れているんです。ここからそう遠くない所から血のにおいがします…採掘場あたりです。
【オークエス】それが本当なら朝方は警戒しながら進むか…マリオス、ありがとうお前はもう休めいいな
【マリオス】わかりました。それでは
彼女の勘は正しかった…第4小隊隊員達はもうすぐ惨劇が起こった場所へ行くのだから
そこにまちうけているのが何か何が起こるのかそれをしるすべは目的地にしかないのだか
ら、その血のにおいの先には地獄しかないのだろうが進むしか彼等に道はない今作戦の本
当の目的も知らぬまま朝日が彼等のキャンプに注がれていった。
【歩く音】ザッ、ザッ、ザッ
【オークエス】よし、もうすぐ林族採掘場の正門につく警戒しろ
【4人】了解
【マリオス】高所に登って偵察してくる。
【オークエス】わかった気をつけろよ。
【マリオス】了解、リオルドついて来てくれる。
【リオルド】OK
マリオスとリオルドは高所に登ってゲートとその付近に見張りがいないかスコープで確か
めるためスコープを覗き込んだ、だが、スコープにいやマリオスの目にうつったのは血ま
みれの人間だった物体だった。
【マリオス】うっ!!
【リオルド】どうした
『私は凄まじい吐き気に襲われリオルドの問いに答える暇を出さないで少し離れたところ
吐いた。』
【マリオス】ゲホッ、ガハッ、ゴホッ
【リオルド】大丈夫かマリオスいったい何を見たんだ?
【マリオス】ハァ、ハァ、ハァ…スコープ除けばわかるよ。
『マリオスの言葉を聞いて俺はスコープを覗いた』
【リオルド】あれは…一体なんだ?これはキツイぞ
【オークエス】マリオス、リオルド状況を報告せよ、繰り返す、状況を報告せよ。何があった。
【リオルド】マリオスが答えられる状況じゃないので代わりに報告します。
【オークエス】マリオスがどうした、負傷でもしたのか?
【リオルド】いえ負傷はしていません胃のものをもどしています。話をもどします、林賊の正門の前に林賊らしき死体が回りに散漫しています。
【オークエス】どういうことだ?
【リオルド】わかりません。入って見ないことにはわかりません見た限りでは林賊はいません。安全は確認しました、その周囲に狙撃手、兵士はいません。
【オークエス】了解だ。二人とも戻って来い前進する。
【リオルド&マリオス】了解、りょう…かい
【リニス】マリオスさん大丈夫ですか!?
【マリオス】大丈夫よ、ちょっと吐き気が残っているけど大丈夫。
【オリヴェイラ】一体何があったんですかね?
【オークエス】わからん。だが、今からそれを確かめにいく小隊前進するぞ!!
【四人】了解
第4小隊は正門と思われる場所へ歩き始めた…その先に待ち受ける恐怖と絶望
入った瞬間その目を疑うことになるとは思ってないだろう。
はたして彼等は無事に生き残れるのだろうか
動き始めたNEVEC軍の作戦の本当の目的
迫りつつある対カテゴリーG兵器ガイアブレイク
希望と絶望…はたしてどちらが味方につくのか
今はまだ誰も知らない
第4小隊が前進を始める1時間前
【プロペラ音】ババババババババババ
【ヘリパイロット】もうすぐ目的地に到着するエリアの空域にトライリッドの反応は微弱、無事に到着すると思われる。ブラッド、ダーク、オーク中隊は武器のチェックを5分で済ませて、いつでも降りれる準備をしろ、OK?
【ブラッド、ダーク、オーク中隊】OK、ヤー、イエス・パイロット
【ヘリパイロット】計画の成功を祈る。
【ブラッド1】ありがとうヘリパイロット
【オーク1】問題ない。
【ダーク1】一瞬ですむ
【通信着信音】ピピッ
【オペレーター】ブラッド、ダーク、オーク中隊
【ブラッド、ダーク、オーク中隊】はい
【オペレーター】お前達の今回の作戦内容はまず、現地に到着次第最重要作戦を遂行せよ。お前達の任務はカテゴリーGの生息するエリアにガイアブレイクのデータポストを設置、カテゴリーGの生息エリアのデータは送信した、後で確認せよ。そして、データポストの設置が終了したら速やかにそのエリアから撤退、指定されたポイントに向かえ離脱用のヘリを待機させている。わかったか?
【ブラッド1】OK、オペレーター
【ダーク1】ヤー
【オーク1】イエス・オペレーター
【オペレーター】よし、何かあれば連絡せよ。通信終了
【ブラッド、ダーク、オーク中隊】オペレーター了解、通信終了
ガイアブレイクの駆動音が空に響く中
作戦空域に向かっているNEVEC軍の特殊部隊用のヘリ
進み続ける時間…最早止めるすべはない…
終わりが……迫る
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