ネトゲ好きなおねえさんは表情だけでコミュニケーションを試みている |
説明 | ||
とある平衡世界で強大なモンスターに命を奪われて転生した気がした俺は、毎年親族が集まる新年会にいつも通りにお年玉をもらう。 そんなときいつもお年玉をもらうとき注意をしている従姉が目の前のこいつだ。趣味はネトゲを一日の半分ぐらいやることらしい。しかし、どこかで働いているらしいので彼女から僕の手元にお年玉が毎年来る。ありがたいことなのだが、何かめちゃくちゃ不自然というかしゃべらなくても言いたいことが分かるというかちょっと気持ち悪いぐらいタイミングがいいのだ。前世で何かあったのかもしれない。 だがしかし、お菓子。今年はお年玉ちょっと違う。何かポーズをとった渡し方をしているのだ。 「ねえちゃん...もしかして...そのかまえ...」 俺はこのポーズを知っている。あれだ、戦略学園系アニメで出てくるあれだ。そして目の前に出てくる吹き出しも鮮明に見えたので目を二回ぐらい擦った。 そうですか、あなたも伝承者でしたか。俺は彼女の雰囲気にのまれぬようにリアクションと渾身の一言を放った。 「こんにちさっぽうがえしっ!」 何かが通じ合った気がした。俺はポーズをとったまま差し出されているポチ袋を受け取る。 (無駄遣いしない様にね!) 彼女はそう言いたげな表情で俺の顔を見ていた。というかその声が俺の脳に直接聞こえた。もうだめかもしれない。 「ネエチャン キョウ ハ ネトゲ ニ ログイン シテ カキン シマス」 復活の呪文は成功。今回は俺の所持金が増えてからのゲームスタートらしい。 以上です。一昨年の作品から。平衡世界に転生した主人公の目の前に現れた表情だけでコミュニケーションを試みている人がいるということは偶然、なんやかんやあって・・・そういうこと(また適当なもの描いたなんて書けない)。 |
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