スマブラ Stern des Lichts 第6話 〜 囚われし三人の戦士 |
カービィ達はキーラに操られたマリオを助ける事に成功した。
「よし、これでまずはスマブラメンバーを一人助けたわね」
スマブラメンバーのリーダー的存在であるマリオを助けたため、四人の士気は上がった。
まずは、彼がいなければ、スマブラは始まらないと言えるからだ。
「マリオさん、あの、わたし、あなたを元気にするためにマカロンを作ってきましたわ」
「お、美味そうだな」
アイシャは、マリオにマカロンを渡した。
初めて見るお菓子に興味を持ったマリオは、マカロンを口に入れた。
すると、マリオが微妙な表情になった。
「ぐ……なんだ、この、味は……」
「あ、あの、嫌いでしたか?」
「なんというか……なんとも言えない味だ」
「え?」
どうやら、アイシャが作ったマカロンは、マリオには不評だったようだ。
改めてアイシャがマカロンを食べてみると、アイシャもなんとも言えない表情になった。
「お前、ちゃんと味見はしたか?」
「しましたけど……何故かこういう味になっちゃうんです。申し訳ありません」
アイシャは、微妙なお菓子を作った事を謝った。
彼女が作る紅茶は美味しいのだが、お菓子を作ると微妙な味になってしまうのだ。
この癖はアイシャも理解しているが、それでも直そうに直せなかった。
「まぁ、そんな事は構わないわ。次の仲間を助けに行きましょう」
「そうだな」
気を取り直して、五人は次の仲間を助けるために目的地を目指して進んだ。
「それで、次の仲間はどこに捕まっているんだ?」
「うーん……ちょっと待って」
ベルは額に人差し指と中指を当てて、仲間の「魂」を感知した。
カービィはそれをわくわくしながら見守っていた。
シャドウは訝しい表情になるが、アイシャは大丈夫だという様子で見守った。
「……いたわ」
しばらくすると、ベルは三択地点の方をじっと見つめた。
どうやら、そこに仲間の魂がいるようだ。
「光に縛られし三つの魂が、そこにある」
「それって、どういう事?」
「キーラに捕まった奴が三人いるという意味よ。……早く、((彼女|キーラ))の支配を解きましょう」
「うん!」
ファイター達はキーラに捕まり、母体を生み出す道具となっている。
このままでは、ファイター達の命が危ない。
ベルは、真剣な表情で鎌を握り締めた。
カービィ、シャドウ、アイシャ、マリオも、彼女に続いて仲間を助ける体勢を取った。
「あぁ、もう、邪魔だよ邪魔!」
「キーラめ……僕の邪魔をするつもりか!」
「こんな弱い奴までもスピリッツにして操るなんて、どうかしてるぜ」
「この世界の安定のためにも、助けなくちゃね」
「マスターハンド様、待っててくださいね。わたしが必ず助けますから」
五人は、襲ってくる野良スピリッツを撃破しつつ、三人が捕まっている三択地点に行こうとした。
しかしそこに、五本の足が生えた、土偶のような生物(?)が立っていた。
キーラに操られたスピリッツだと見抜いたベルは、そのスピリッツを解析した。
「これはハイラル世界にいるガーディアンよ。ガノンを倒すつもりが、逆に利用されるなんてね。いい? みんな、解放するわよ!」
「うん!」
ベルの号令で、五人はガーディアンのスピリッツを解放する戦闘体勢に入った。
「……」
「スライサー!」
「ミドルキック!」
シャドウがカオススピアを溜めている間に、ベルとマリオがガーディアンを攻撃していく。
二人が足止めしている間に、カオススピアは溜め終わったようで、シャドウは混沌の矢を連続で放った。
「ぐあぁ!」
ガーディアンはマリオに狙いを定めて単眼からレーザーを放って攻撃する。
威力はかなり高く、マリオは吹っ飛ばされる。
「あーん、当たらないよー!」
「当たらないから、こうするまでよ! ダークマジック!」
ベルはガーディアンがいる場所に魔法陣を設置し、闇の棘でガーディアンの動きを止めようとした。
ガーディアンは魔法陣をかわそうとするが、カービィの援護があってギリギリで踏み、ガーディアンの動きが止まった。
「そらよ! ファイア掌底!」
「メイドビンタ!」
マリオとアイシャはその隙に掌底とビンタでガーディアンに連続でダメージを与える。
シャドウは後方から拳銃を連射してガーディアンの体力を削った。
「おのれ……!」
「きゃああっ!」
ガーディアンはレーザーでシャドウとアイシャに反撃し、大ダメージを与えた。
「うっ、なんて威力ですの。とりあえず、回復いたしますわ」
アイシャは紅茶を周囲に振り撒き、マリオ、シャドウ、自分の蓄積ダメージを回復する。
「ありがとよ」
「回復量は落ちますけどね」
この争いの世界では、回復系の特技は回復量が少なくなる。
それは、そのままの回復力だと戦いが長引くためだからだ。
そんな事を両手袋は許さないと、このような理《ことわり》にしたのだろう。
「それでも助かったぜ。ファイア掌底!」
マリオは炎を纏った掌底をガーディアンにぶちかます。
ガーディアンはレーザーをアイシャに放ったが、マリオが前に立ち、スーパーマントで跳ね返し、大ダメージを与えた。
「これでとどめよ! ディバウアー!!」
そして、ベルが大鎌を一閃すると、ガーディアンのスピリッツは解放され、スピリッツボールの中に入った。
「はぁ、一時はどうなる事かと思ったよ。でも、ベルベルがいれば安心だね!」
「どんなもんだい!」
そして、ガーディアンを倒した五人は、仲間が捕まっている三択地点に辿り着いた。
そこにいたのは、台座に縛られたマルス、シーク、そしてりょうの姿だった。
「マルっち! シー君!」
「りょうさんも……犠牲になっておりますのね」
「まだ死んでないぞ」
痛々しい姿に、カービィとアイシャが悲しみ、シャドウが突っ込みを入れる。
「皆! 元に戻れ!」
マリオがマルス、シーク、りょうが捕まっている台座に触れると、鎖が砕け散って三人がゆっくりと降りる。
三人の目は、以前に操られたマリオのように、真っ赤に染まっていた。
「待ってて……君達は必ず、僕が助けるから!」
「利用されるのは屈辱だと知ったからな」
「さ〜て、バッサリいくか! なんてね」
カービィ、シャドウ、ベルと彼らの仲間は三人を助けるべく、戦闘態勢を取った。
「カオスマジック!」
シャドウは指を鳴らしてりょうを混沌の渦に巻き込んでダメージを与える。
「カタストロフィ!」
「……」
「速っ!?」
「僕ほどではないがな」
ベルの鎌攻撃をかわすシーク。
だが、そこにマリオがいたのには気付かず、マリオはファイア掌底でシークを攻撃した。
「……」
「うわぁ!」
マルスはファルシオンでカービィに斬りかかる。
その刀身は、キーラの呪縛の影響で神々しくも禍々しく染まっていた。
「……」
「ぐああぁぁぁぁ!」
シークは回し蹴りと飛び蹴りを連続で放つ双蛇でマリオに大ダメージを与えた。
以前のマリオ同様、全く手加減をしていなかった。
「ナイトメア!」
ベルはシークに大鎌を投げつけ、戻った勢いでりょうも斬りつける。
「元に戻れ! ファイアボール!」
そして、マリオのファイアボールがりょうに命中すると、りょうは倒れた。
「よし、まずは一人だ!」
「……」
「おっと!」
りょうが倒されたため、マルスは敵討ちのように斬りかかるが、マリオは攻撃をかわす。
「いくぞ! そこだ!」
シャドウは拳銃と体術で舞うようにシークを攻撃する。
シークは仕込針をカービィに投げつけるが、カービィは全て吸い込んで飲み込み、ニンジャをコピーした。
「いづなおとし!」
カービィはマルスに突っ込んでいき、彼を掴むと高く飛び上がって地面に叩きつける。
シークはアイシャに仕込針を投げるが、アイシャは皿やコップをでたらめに投げて攻撃を全て打ち消した。
「怖いです……でも、負けませんわ!」
「ああ……これで終わりだ。スピンキック!」
シャドウは回し蹴りを繰り出してシークを撃破すると、続けてマルスにスピンダッシュで体当たりした。
「いあいぬき!」
カービィはダッシュしながら素早く駆け抜けて刀でマルスを斬りつける。
マルスはファルシオンを振りかざして反撃し、カービィは刀でそれを受け止め、鍔迫り合いになる。
「はぁああぁぁぁぁぁ!」
「……」
互いに武器で押し合うニンジャカービィとマルス。
一方は普通の武器、もう一方は伝説の武器。
だが、気迫はどちらも負けていなかった。
「マルっち! キーラなんかに負けちゃダメだ! もちろん、僕だって負けない! だから……元に……戻れえええええええええ!!」
「……!!」
最後に勝利したのは、カービィの方だった。
カービィはマルスのファルシオンを弾くと、そのままマルスに突っ込んでいき、彼を刀で突き刺すのであった。
〜ベルのスピリッツ名鑑〜
ガーディアン
出身世界:ハイラル
性別:不明
ガノンに対抗するため、シーカー族が作った兵器。
しかし、100年前にガノンが復活した際、彼の魔力により乗っ取られてしまった。
現在は無差別に人を襲う存在に成り果てている。
説明 | ||
原作で言う三択地点ですが、ここでは同時に助けます。 テンポが悪くなりますからね。 |
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