真・恋姫無双〜子義と仲達〜15 |
この作品は恋姫の二次創作です。
オリキャラ込みです。
初めてなので駄文です。
それを踏まえて読んでいただけると幸いです。
第15話:孫呉の大号令
俺がこちらに来て、はや2月が過ぎた。
俺の腕の方はもう完治している。今はリハビリ、と言った所だ。
そのリハビリに、白狼をつき合わせている。
白狼「……はあっ!」
健「……ふっ!」
2人の武器がぶつかり合う……ように見えた。
実際は、健が攻撃を受け流し、がら空きの脇腹に掌底を入れ、崩れた白狼に剣を向けた形になった。
白狼「くっ……」
健「……やから言っとるやないか。お前は何でもかんでも、力でねじ伏せようとし過ぎや。もっと相手の力を推し量れ。『柔よく剛を制す』や」
白狼「……はい」
亞莎「お2人とも、ここにいらっしゃったんですか」
鍛錬が一段落ついたところに、亞莎がやってきた。
亞莎「健様。蓮華様が呼んでいます」
健「分かった。じゃあ白狼、とりあえず今日はここまでで」
白狼「ああ、ありがとう師父。またよろしく頼む」
健「応」
白狼に手を振り、その場を後にした。
亞莎「蓮華様、健様をお連れしました」
蓮華「ああ、ありがとう。健、腕の方はどうだ?」
健「怪我は治ってる。戦闘に関しては6割ぐらいなら動けるな」
蓮華「そうか、まぁ怪我が治って何よりだ。白狼の方は?」
健「俺が近くにおったら、冷静でおれるようにはなったな」
こちらで鍛錬しだして、白狼は俺が見ている時は自分を見失わずに戦えるようになった。
……俺は白狼の精神安定剤かい。
蓮華「ふむ。まぁお前の隊に入れるつもりなら、今の所は問題ないな」
健「ま、この程度で満足はさせへんけどな。……で、俺らの調子を聞くって事は?」
蓮華「ああ、いよいよだ」
反董卓連合解散後、雪蓮は英雄として一気に名を馳せた。
さらに、洛陽での復興作業中『玉璽』を見つけた。
この2つのお陰で、人や財が雪蓮の下に集まるようになり、袁術討伐の準備は順調に進んでいた。
蓮華「我ら孫家の悲願。その第一歩が、いよいよ始まる」
健「そか、いよいよやな。……俺も協力すんで、乱世終結の為に」
蓮華「ああ、よろしく頼む。……近く決行の日が決まるだろう、それまでに準備をしておいてくれ」
健「応」
俺は蓮華に返事をして、白狼に伝えるため戻った。
そして、決行当日。
俺達は民兵に偽装している。
俺達の作戦はこうだ。
まず、江東の各地に潜ませた兵を農民の一揆と偽装して武装蜂起する。
袁術の性格上、まず間違いなく雪蓮が一揆の鎮圧に向かわせられる。
そして出撃した雪蓮達と合流し、袁術を急襲する。
この策は亞莎が計画を立て、実行したそうだ。
健「よぉこんな策思いついたな。さすが呂子明や」
亞莎「い、いえ!私なんてまだまだで……」
俺が褒めると、亞莎は顔を赤くして俯いてしまった。
蓮華「……そんな事をしていると、冥琳に嫉妬されるぞ」
シャオ「冥琳って、怒らせると怖いんだよー!」
そんな俺達の前に、蓮華とシャオが現れた。
健「……別に口説いてるわけや無いし。つかなんで冥琳やねん」
蓮華「さぁ?何故だろうな」
俺のジト目を、クスクス笑いながら受け流す。
……いつぞやの仕返しか?
シャオ「お兄ちゃんは冥琳の旦那様になるんでしょ!そんな事でいちいちそんな顔しないの!」
健「やからシャオ!いつ俺がそんな事言うた!?」
シャオは、自己紹介以来なぜか俺の事を『お兄ちゃん』と呼ぶ。
シャオいわく、「冥琳の旦那様だから、雪蓮の妹であるシャオのお兄ちゃんにあたる」そうだ。
……お兄ちゃんはええとしても、冥琳の旦那?俺が?
白狼「……取り込み中申し訳ないが、雪蓮殿の軍が現れたぞ」
そんな中、呆れ顔の白狼が報告に現れた。
その後ろには砂塵が見える。
雪蓮達とは、久々の再会だ。
シャオ「シャオいっちばん乗りー♪」
白狼の報告を聞いて、シャオは雪蓮の軍に向かって走り出した。
蓮華「こらシャオ!……全く、姉様に会うのが久しぶりだからってはしゃぎすぎだ」
健「そんだけはよ会いたいわけやろ。俺らも行こか」
ため息をつく蓮華をなだめて、俺達も砂塵に向かって進軍し出した。
一刀「健、久しぶり。腕の調子は?」
健「応、ぼちぼちやな。お前こそ、勉強サボってなかったやろな?」
一刀「ちゃんとやってるよ。……難しいけど」
雪蓮達の軍と合流し、俺は一刀と話していた。
シャオ「ねぇねぇお兄ちゃん、この人が天の御遣い?」
そこにシャオが、俺の服の裾を引っ張りながら尋ねてきた。
健「そや、名前は北郷一刀。一刀、こっちは孫尚香」
一刀「始めまして、よろしくね」
シャオ「ふーん。私の名前は尚香、真名は小蓮って言うの。シャオって呼んでね」
一刀「ああ、分かったよ。シャオ」
蓮華「一刀、元気にしていたか?」
シャオに続いて、蓮華もこちらにやってきた。
俺は2人の邪魔をしないよう、その場を後にした。
雪蓮は亞莎と白狼を相手に話している。
そのすぐそばに冥琳がいた。
健「冥琳」
冥琳「健か。腕の方はもう大丈夫なようだな」
健「応。でも体が鈍ってるから、戦闘に関してはいつもの6割ぐらいまでってとこやな」
冥琳「そうか。まぁ病み上がりなんだから、あまり無理はするなよ?」
健「分かっとるって」
祭「応、健ではないか。久しぶりじゃのう、怪我をしたと聞いたが?」
冥琳と話していると、近くにいた祭さんがこちらに気づいたようで声をかけてきた。
健「祭さん、久々やな。怪我はもう治ってるから一応大丈夫やで」
祭「そうか。……良かったのう、冥琳」
冥琳「別に、私は心配などしていません」
祭「嘘をつけ。ワシらとおる時でも、たまに上の空になっておったくせに」
祭さんはニヤニヤしながら話し続ける。
祭「健よ、これほどの女を心配させたのじゃ。罪は大きいぞ」
健「罪って……、まぁ心配かけて悪かったとは思うけど……」
祭「ならば責任を取らんとのぅ。なぁ、冥琳」
冥琳「祭殿!いい加減にして下さい!」
祭「ははっ、怒鳴らんでも良かろうに。まぁあまり時間は無いが、久しぶりの2人の時間を楽しんでおけよ。では、邪魔者は退散するとしようかの」
祭さんは、笑いながら手を振って去っていった。
健「……なんぞあれ」
冥琳「……すまんな、見苦しい所を見せた」
健「いや……、別にええけど……」
冥琳の方を見ると、微かに顔が赤い。
俺の方も何か気恥ずかしい。
俺は今まで、色恋の話には無関係の人間だった。
だからこういう時、どうしたらいいかさっぱり分からない。
……この件だけは、一刀の方が先輩やな。
冥琳「……健」
健「な、何や?」
冥琳「……確かに私は、お前と別行動になってからずっと、お前の事を気にかけていた」
健「……」
冥琳「……ただ、それは単にお前の怪我の具合が心配だと言うだけではなくてだな。その、お前がいない事がつまらなかったと言うか……」
健「……冥琳」
冥琳「な、何だ?」
健「……その話は、この戦が終わってからゆっくりしよや。それに……」
冥琳「それに?」
俺は一呼吸おいて、言葉にする。
健「……そういうのは、男から言うのが筋ってモンやろ?」
冥琳「っ!……そ、そうか。お前がそう言うなら、そうしよう」
返事をする冥琳の顔は真っ赤だった。
雪蓮「2人とも!そろそろ動くわよ!」
健「じゃ、行こか」
冥琳「……ああ」
俺達は2人並んで、雪蓮の元に向かった。
雪蓮「あら、冥琳。顔が赤いわよ?」
祭「2人して何を話しておったんだか」
穏「気になります〜♪」
冥琳「……今はそんな話をしている場合ではないと思うが?」
雪蓮「まぁいいわ、後でゆっくり聞かせてもらうから♪……じゃあ、行きましょうか」
雪蓮は合流した軍の戦闘に立ち、振り返った。
孫呉の民よ!我が同胞達よ!待ちに待った時は来た!
栄光に満ちた呉の歴史を!懐かしき呉の大地を!再びこの手に取り戻すのだ!
敵は揚州に有り!雌伏の時を得た今、我らの力を見せつけようではないか!
これより孫呉の大号令を発す!呉の兵達よ!その命を燃やし尽くし、呉の為に死ね!
全軍、誇りと共に前進せよ!宿敵、袁術を打ち倒し、我らの土地を取り戻すのだ!
兵「おおおおおおぉぉぉぉぉぉっ!」
全軍の雄叫びと共に、俺達は袁術の待つ城へと進軍を開始した。
雪蓮「ねぇ、健」
進軍中、雪蓮が話しかけてきた。
健「どした?」
雪蓮「冥琳と何話してたの?冥琳に聞いても教えてくれないのよ」
健「冥琳が教えんのなら、俺も教えれんな」
雪蓮「ぶー、ケチ!」
健「まぁ、そのうち話したるわ」
雪蓮「約束よ!……健」
さっきまでのふくれっ面から、急に真面目な顔になる雪蓮。
健「ん?」
雪蓮「……冥琳の事、大事にしてよね。私の大事な人なんだから」
健「……ん、了解」
雪蓮「ならよし!今回の戦も、期待してるわよ」
健「っつっても、俺病み上がりやからいつもほどは動けんぞ?」
雪蓮「大丈夫よ、だって相手は袁術ちゃんだし♪」
健「さ、さいですか」
……さらっと酷い事言うなぁ。
雪蓮「それにこの戦は、蓮華に総大将を、一刀に軍師をそれぞれさせようと思ってるから。しっかり助けてあげてよね」
健「え、そうなん?」
雪蓮「ええ」
健「……じゃあ、一刀が何処まで使えるようになったか見てみるとしよか」
雪蓮「きっと2人も、あなたを頼りにしてると思うから。よろしく頼むわよ」
健「了解」
……あの2人が中心か、俺も少しは期待に応えてやらんとな。
この後の事はともかく、今は戦闘において先輩である自分に気合を入れ直した
そして、俺達は順調に軍を進めていった。
G「最近卒論忙しくて全然話進められない作者です」
健「……言い訳か?」
G「……半々ぐらいですか」
健「残りの半分は?」
G「袁術ちゃんをどうしようかと……。でも、ようやく固まってきたのであと少しで完成かと」
健「そか。で、次回は?」
G「一応袁術軍との戦ですね。袁術ちゃんをどうするかは、話の中でと言う事で」
健「そか」
一刀「そういえばさぁ」
G「あれ、一刀君?今回呼んでませんが」
一刀「いや、健が冥琳に『何の話をするのか』気になって(ニヤニヤ)」
G「……ああ。確かに(ニヤニヤ)」
健「……別に何でもええやろ///」
G・一刀「て〜れちゃって〜」
健「うっさい!///」
G・一刀「て〜れちゃって〜」
健「うっさいっちゅうねん!」
G・一刀「て〜れty」
健「……ええ加減にせえよ?(チャキ)」
G・一刀「gyaaaaaaaaa!!!」
説明 | ||
第15話です。 いよいよ独立へ向けて動き出します。 |
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コメント | ||
ブックマンさん>戦闘以外の彼を見てるとにやけるというか……ほっこりするというか……w(gatsu) 健は男ですね〜微笑ましいです。(ブックマン) jackryさん>彼はわりとニブチンさんのようですwまぁ、周りがいじってくるので気づかされてはいますがw(gatsu) JINさん>書いてる側もニヤニヤが止まりませんw(gatsu) 健と冥琳の関係でニヤニヤが止まらないw(JIN) 村主さん>やはりそうでしたかw話によってはバカじゃ無かったりしてますね。うちの袁家はどうなんでしょうw(gatsu) そうですな 色んな作品でも袁家の方々の扱いは難しいらしいみたいですからw後は作者さんの愛情の有無によるみたいですね 私個人的には別SSで活躍してるので(美羽と七乃が)生存√希望なんですが・・・さてどうなるやらw(村主7) |
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