スマブラ Stern des Lichts 第45話 〜 戦闘! ギガクッパ
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 ピーチを救出し、残るはキーラのバリアを守る大きな敵のみ。

 一行は拳を握り締め、大きな敵が待つ場所に繋がる道を歩く。

「いよいよ二体目のボスが待つな」

 ガレオム以来のボスが、この溶岩城に待ち受けている。

 倒せば、キーラを守るバリアがさらに弱まる。

「いいか、みんな。この戦いに必ず勝つんだ。俺達スマブラメンバーを信じてくれ」

 マリオはスマッシュブラザーズの代表として、この場にいる皆を応援する。

「私も応援するわ。世界を救うためだもの、ここでへこたれるのはスマッシュブラザーズの名が廃れるわ!」

「サンキュー、ピーチ!」

「いいって事よ」

 ピーチはマリオに向けてウィンクした。

 

 そして、一行はボスが待ち受ける場所へ歩いた。

 しかし、そこにルフレのボディに宿る、紫の髪をした闇魔道士が立ち塞がった。

「僕は魔王、人の弱さを知らぬ強く完全なる王」

「あなたが魔王リオンですのね。わたしがお相手いたしますわ!」

 アイシャは戦闘態勢を取り、リオンと戦った。

 

「ありが……とう……」

「はぁ、はぁ……」

 何とか、アイシャはリオンを撃破した。

 魔王というだけあって強大な魔力を持っていたが、アイシャはそれに抵抗して打ち勝ったようだ。

「さあ、どこからでもかかってきなさい!」

「おっ、やる気満々だな、アイシャ」

「マスターハンド様を助けるためですもの……!」

 アイシャの主であるマスターハンドは、今もキーラに利用されている。

 彼女はそれが悔しくてたまらず、死に物狂いで戦っているのだ。

「さあ、来なさい! ボスは誰ですの!?」

 アイシャがそう叫ぶと、玉座らしき場所に何者かが落ちてきた。

 “それ”は――鋭い爪と角、赤い鬣と眉毛を生やした亀族の大魔王、クッパだった。

 クッパが四つん這いになると彼を闇のオーラが取り囲み、巨大化して瞳は赤くなり、鋭い牙が生えた。

 そう、クッパは今、ギガクッパに変身したのだ。

 

「グガアアアアアアアアアアアア!!」

「……来るぞ!! みんな、身構えろ!!」

 マリオの掛け声と共に、彼とカービィ、アイシャ、ピーチは身構えた。

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「はぁっ!」

 マリオは炎を纏った掌底をギガクッパにぶつける。

 だが、ギガクッパはそれで怯む事はなく、マリオを爆炎の頭突きで攻撃する。

「ぐあぁぁっ!」

 ギガクッパに変身しているだけあり、その威力は普通のクッパとは比べ物にならないほど高かった。

 カービィは空中から回し蹴りで連続攻撃し、アイシャは後方から皿を投げる。

「そぉーれ!」

 ピーチはフライパンを取り出し、ギガクッパに向けて振り下ろす。

 カァン、という快音が鳴った……が、ギガクッパはまだ怯まない様子。

「ちょっと、こいつどれだけ固いの? っきゃぁ!」

「「うわぁ!」」

 ギガクッパは甲羅の中に入って回転し、手近な対象を連続攻撃する。

 甲羅の棘がマリオとカービィに刺さり、二人は浅くない傷を負う。

「みんなげんきになあれ!」

 ピーチは回復呪文を唱え、傷ついたマリオとカービィの体力を回復する。

「サンキュー!」

 マリオはピーチにお礼を言った後、ファイアボールで攻撃し、その隙にギガクッパに突っ込んでファイアナグーリで大ダメージを与える。

「えいっ!」

「やぁっ!」

 カービィは短い脚からのキックを放ち、アイシャは包丁をギガクッパに突き刺す。

 ギガクッパは口から炎を吐いたが、マリオはシールドで防御し、カービィは空を飛んで回避する。

 

「みんな、今がチャンスだ!」

「いっくよー!」

「参りますわ!」

「うふふっ♪」

 マリオはギガクッパが炎を吐くのをやめた隙に号令をかけ、全員が一斉攻撃をする。

 カービィは飛び蹴りと回し蹴り、アイシャはビンタと包丁、ピーチはフライパンとゴルフクラブ、そして最後にマリオがファイア掌底を放った。

 四人の攻撃を受けたギガクッパはついに倒れた。

 

「よし、やったか!?」

 マリオが喜ぶのも束の間、ギガクッパはゆっくりと起き上がる。

 そして、ギガクッパは大声で叫び出し、そこから生じる突風がマリオ達に襲い掛かる。

「ぐぅぅぅ……!」

「凄い風圧……!」

「でも、耐えてください……!」

「ええ、踏ん張るわ……!」

 マリオ、カービィ、ピーチ、アイシャは何とかギガクッパの風圧を踏ん張った。

 

「グガアアアアアアアアアア!!」

「やるじゃねぇか、クッパよぉ……いや、今はギガクッパか」

 マリオとクッパの宿命の対決は、何度も続いた。

 操られていても、二人の目は本気だった。

「キーラに邪魔されるのは本望じゃないとはいえ、本気で戦っているのね」

「うん、マリおじちゃんは本気だよ」

「それなら、私もマリオと一緒に戦うわ。一人じゃないって事を教えてあげるために」

 ピーチはフライパンを構え、共に戦う事を改めて決意した。

 カービィとアイシャも、彼女に続いて構えた。

 

「うおぉぉぉぉぉぉっ!」

「ファイナルカッター!」

 マリオはギガクッパに突っ込んでボディブローを放つ。

 カービィはファイナルカッターで追撃し、アイシャはピーチの補助魔法で強化された調理道具を投げまくる。

 ギガクッパは巨大な顎による噛み付き攻撃で前にいたマリオとカービィを攻撃、続いてピーチを掴み投げ飛ばした。

「きゃぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「グオオォォォォォォォ!」

 続いてギガクッパは高く飛び上がり、ギガクッパドロップを繰り出す。

「みんな、守れ!」

「はい!」

 マリオの号令で全員がシールドを張ってギガクッパドロップを防ぐが、シールドは大きく削られる。

「くそっ、なんて馬鹿力だ……!」

「本当に倒せますの……!?」

 マリオ達が不安になる中、ただ一人、ピーチだけは真っ直ぐに前を見ている。

「何を諦めているのかしら? 最後まであがいてあがいてあがくのよ」

「あがく……そうか! おい、ギガクッパ! 俺達は最後まであがくからな! その無様な姿をよく目に焼き付けておけよ!」

「グオオオォォォオオオオオオ!!」

 マリオの挑発に乗ったギガクッパは叫び出し、エリア全土に火の海を放つ。

「「うわああぁぁぁぁぁぁぁぁ!」」

「「きゃああぁぁぁぁぁぁぁぁ!」」

 全員が強烈な威力の炎に飲み込まれていく。

 骨まで溶けてしまいそうだったが、四人は何とか持ちこたえた。

「はあ、はあ……みんな、大丈夫か?」

「はい……でも、このままじゃみんな倒れます……」

「そんな時こそ、私に任せて! みんあげんきになあれ!」

 ピーチは再び回復魔法を唱え、全員が負った傷を癒した。

「ここまでギガクッパの攻撃は強くなったんだから、相手の体力はあと僅か。さあ、もう一踏ん張りよ!」

「おう!」

「グオオオォォォオオオオオオ!!」

 ギガクッパは再びエリア全土に火の海を放ったが、四人はそれを見切って攻撃をかわす。

 アイシャがビンタしてギガクッパを攻撃した後、カービィは回し蹴りを放つ。

 ピーチはヒステリックボムを爆破させ、マリオがギガクッパに突っ込んでいった。

「これで、とどめだ! ファイア掌底!!」

「グアアアアアアアアアアアアアアア!!」

 そして、マリオが渾身の力を込めたファイア掌底を放つと、ギガクッパは叫び声と共に地に伏せた。

 すると、ギガクッパは見る見るうちに縮小し、次第に元の大きさに戻っていく。

 数分後、変身が解けて元のクッパに戻った。

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「……うぅ……身体中が痛いのだ……」

 正気に戻ったクッパは、痛みから動けないでいた。

 その表情に、いつものクッパらしさは無い。

「今、ドクターが治してやるからな」

 マリオはクッパを心配している。

 宿敵同士であったが、こんなところで死なれるのはマリオの本意ではないのだ。

 

「これで、よしと。はぁ……こんなに働いてばかりで、くたくたになっちゃうよ」

 クッパを治療し、汗を拭うドクター。

 しかし、何度も治療してばかりいるため、ドクターはうんざりした表情をしていた。

「ごめんよ、ドクター」

「……まあ、それはいいとして、君もキーラに操られた被害者なんだろう?」

「その通りだ。我輩の炎をいとも簡単に打ち消したあの光……キーラめ、落とし前は必ずつけてもらうのだ!」

 クッパは悔しさのあまり、強く拳を握り締める。

 大魔王である自身を利用した怒りは大きかった。

「あ、クッパ」

 ふと、ピーチが口を開く。

「何なのだ? ピーチ」

「クッパが王冠を被ったら、私以上にスタイル抜群なお姫様になったりして」

「認MEN! 我輩が女になる事など、認MEN!」

 ピーチがクッパを茶化すように言うと、クッパはムキになって叫んだ。

「……ピーチ、何やってるの? クッパがお姫様? 変なの」

「クッパをからかってるだけだから気にするな」

 ベルはそんなピーチとクッパのやり取りに呆れていた。

 マリオは乾いた笑みを浮かべてベルにそう返した。

 

「くっ……!」

 ギガクッパが撃破された事で、キーラを守るバリアがさらに弱まった。

 彼女はスマブラメンバーがバリアを破ってきたという怒りから身体を震わせている。

「おのれ、スマッシュブラザーズめ……! だが、バリアを破ったくらいでいい気になるな。我を簡単に倒せると思ったら大間違いだぞ……!」

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 〜ベルのスピリッツ名鑑〜

 

 リオン

 出身世界:戦記の世界

 性別:男性

 グラド帝国の皇子でエイリークとエフラムの友人。

 本来は優しい性格だが、ある理由で魔石を利用し、魔王にその身を支配されてしまった。

説明
ギガクッパとの戦いです。
最も偉大なる悪役が、ここに降臨します。
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