スマブラ Stern des Lichts 67 〜未来を知る王女〜 |
クレイジーハンドに仕えるメイド、ドリィ・ナハツェーラーを仲間にした一行は、広場を後にして東に歩いた。
古いパイプがたくさんあり、大小様々な歯車も置かれている。
「見て、スピリッツよ!」
すると、デデデのボディに宿ったクラッコのスピリッツを発見した。
「我輩が相手だ!」
クラッコのスピリッツにはクッパが挑戦し、デデデ(?)との重量級対決となった。
護衛のピカチュウがいたが、クッパはあっさりとクラッコの解放に成功した。
「伊達に大魔王と呼ばれてはいないのだ!」
クラッコを解放すると分厚い雲が晴れる。
しかし、見えない茶色の雲が邪魔をしていた。
ベルは精神を集中し、雲で隠れた場所を目星する。
「みんな、私についてらっしゃい」
「うん」
ベルは落ち着いて雲で覆われた道を通り抜け、それ以外の全員は彼女についていく。
(どんなに隠していようと、死神の目は誤魔化せないのよ)
死神であるベルは見えないものを見る事ができる。
それは、探索で大いに役立つ能力だった。
おかげで無駄に戦闘せずに済み、一行は無事に歯車エリアに着いた。
「なんと! これほどまでに機械が多いとは」
「まさに((発条|ぜんまい))仕掛けね……」
(なんだか、緊張するわ……)
(そうだな……)
ベルとドリィが口を開けながら歩き、ピーチとオリマーは緊張している。
一方で、ジョーカーとサムスは表情一つ変えずに淡々と歯車の上を歩いていた。
「皆、慌てないでね」
「こういう時こそ、落ち着くんだぞ」
「は〜い」
一行が歯車の上を歩いていると、東にロキのスピリッツを発見した。
「こいつは俺が相手だ!」
エース級のロキには、フォックスが挑んだ。
カードと時空魔術を武器とするロキにフォックスは苦戦するが、アイテムに気を取られている隙にダメージを与え続け、何とか彼を解放した。
ロキを解放すると分厚い雲が晴れ、たくさんの赤い水晶と大きな歯車が見えた。
「雲で覆われて見えないわね。でも、迷わないで」
「うん」
サムスを先頭に、歯車と霧の中を歩いていく。
途中でメタナイツ、デンリュウ、オメガリドリーのスピリッツと遭遇、それぞれオリマー、ジョーカー、シュルクが解放。
オメガリドリーはレジェンド級だったので、シュルクはかなり苦戦したようだ。
「はぁ、はぁ、はぁ……こんなの、何度も相手にしたから、ね……」
シュルクはふらつきながらも、しっかりモナドを持っている。
機械相手にはシュルクはそれなりに強いようだ。
すると、分厚い雲が晴れ、縛られているファイターが見えた。
クロムの長女で、未来を知る王女・ルキナだ。
「オトウ……サマ……イマ……ドコニ……」
ルキナは操られながらも、必死で抗っている。
この場にマルスやクロムがいたら、彼らはどんな反応をしていただろう。
「……彼女が苦しむ姿は見ていられない。いくぞ!」
そう言って、ジョーカーはルキナを縛る黒い鎖をナイフで切り裂いた。
「ウ……ウ……ウアアアアアアアアア!!」
すると、ルキナは両手で頭を押さえた後、裏剣ファルシオンを構えて襲ってきた。
そして、彼女の周囲にマーク、ウード、シンシアの幻影が現れる。
「せめて痛みを知らずに安らかに死になさい」
「いや、死んだらまずいってば!」
トゥーンリンクは剣、ドリィは杖を持つ。
ジョーカーもペルソナ「アルセーヌ」を召喚した。
「いくぞ、ディディー、瑠璃!」
「おうっ!」
「待っておるがよい、ルキナ! 今、助けるぞ!」
フォックス、ディディー、瑠璃も身構え、ルキナとの戦闘が始まった。
「ウアアアアアアアアアアアアア!!」
「はあああああああああああああ!!」
瑠璃の光の剣とルキナの剣がぶつかる。
二人は同時に飛び退き、様子を伺う。
「えいっ!」
「アアァッ!」
ディディーはルキナの攻撃をギリギリでかわし、黒いペガサスに乗っているマークに同じくギリギリでキックを当てる。
「ペガサスが眩しいな……なら、これで!」
ジョーカーは漆黒の矢を放ちシンシアを攻撃する。
シンシアはギリギリで抵抗し、ダメージを抑える。
「はぁっ! はぁぁぁぁっ!」
フォックスはキックとパンチを駆使してウードを追い詰め、スマッシュ攻撃で吹っ飛ばす。
「サンダー」
「うわっ!」
マークはトゥーンリンクにサンダーを放つ。
トゥーンリンクが痺れた隙に、マークは槍で追撃。
「エェェェイッ!」
「うわっ!」
シンシアは光の槍でジョーカーを突き刺す。
闇属性のアルセーヌには効果が抜群だ。
「ジョーカーに何するんだ!」
「キャァァァァッ!」
フォックスはブラスターでシンシアが乗っているペガサスを撃ち、墜落したシンシアを回し蹴りで吹っ飛ばした。
「ここまでおいで!」
「やっ!」
ディディーは仕掛けたバナナの皮をルキナに踏ませ、転ばせる。
その隙にトゥーンリンクはルキナを斬りつけ、ジョーカーはマークをナイフで攻撃する。
「マーベラス・コンビネーション」
「ぐああぁぁぁっ!」
ルキナはフォックスを流れるように連続で斬る。
シールドで防御する隙も無く、フォックスはまともに攻撃を食らい重傷を負う。
「治癒の術!」
瑠璃はフォックスに回復術を唱えた後、マークに光の玉を乱射する。
「ラ・テラ・マ・ギ・ラ・テラ!」
ドリィは杖を振り、呪文を詠唱して杖をルキナ達に向ける。
すると、瑠璃達の目の前に情報が現れた。
魔法の目で全てを見通す呪文、サーチアイだ。
「ルキナはシールドで防御し、マークは((私|わたくし))に渾身の一撃を放つでしょう」
「ならば、これでどうじゃ!」
「ウアッ!」
瑠璃は防御するルキナを掴み、後ろに投げ飛ばす。
彼女の狙いは決まり、ルキナは転倒する。
「あったれ〜!」
「それっ!」
ディディーは転倒したルキナにピーナッツ・ポップガンで追撃する。
さらにフォックスがファイアフォックスで攻撃。
トゥーンリンクはマークを勇者の弓で攻撃した。
「ド・ゲイト・デ・テラ・マ・ギ!」
「……」
「きゃあ!」
ドリィは魔法の矢を放ちマークに重傷を負わせる。
マークは最後の抵抗とばかりにドリィに渾身の一撃を放った後、倒れた。
「これで、とどめじゃ! 彩弾!!」
「ウワアアアアアアアアアアアア!!」
そして、瑠璃が虹色の弾丸を発射し、それがルキナに直撃して彼女を場外に吹っ飛ばすのだった。
「……はあ、はあ、はあ……あれ、私は一体……」
ダーズの呪縛から解放され、正気に戻ったルキナは、ぱちぱちと瞬きしていた。
ベルは笑みを浮かべて、ルキナに手を伸ばす。
「ルキナ、無事だった?」
「あ、ベルさん……うぐっ!」
ルキナは先程の戦闘で受けた痛みが激しく、まだまともに立てなかった。
「分かったわ、あんたが治るまで待つ」
ベルはルキナの痛みが引くまで、彼女を待っている事にした。
しばらくして、ルキナの痛みが完全に引き、彼女はゆっくりと立ち上がった。
「私を助けてくれてありがとうございました」
ルキナはベル一行にお辞儀し笑顔でお礼を言った。
だが、この状況を見て、笑顔はすぐに消える。
「それにしても……ここは一体、どこでしょうか。ルフレさんも、お父様もいないなんて……」
この暗闇の世界に、クロムやルフレはいない。
ルキナは寂しさから、少し塞ぎ込んでしまう。
「確かに、あんたの仲間がいないのは寂しいわね。でも、私達だって同じ気持ちよ」
「えっ……? どういう事ですか?」
「私達は光の世界で大きな敵を倒したんだけど、触手と目玉の化け物・ダーズが出てきて、みんながバラバラになっちゃったの」
ベルはルキナに簡潔に事情を話す。
世界に異変を起こしたキーラを倒したと思いきや、新たな敵・ダーズが襲来してスマブラメンバーは散り散りになったのだ。
「其方一人が辛い目に遭う必要はない。苦しみは皆で分かち合おうではないか」
「はい……」
ルキナは故郷では非常に辛い目に遭い、相当なストレスが溜まっていた。
それを知った瑠璃は、ルキナの負担を少しでも和らげようとした。
「ありがとうございます、瑠璃さん。私、皆さんと一緒に行きますね! お父様やルフレさんを見つけるために……」
ルキナは立ち上がると瑠璃の手を握り、瑠璃についていく事を決めた。
クロムやルフレを見つける事ができると信じて。
「じゃあ、行きましょう、ルキナ!」
「はい! ベルさん!」
こうして、未来を知る王女が、死神一行の新たな仲間に加わるのだった。
〜ベルのスピリッツ名鑑〜
クラッコ
出身世界:ミルキーロード
性別:不明
棘の生えた雲に単眼がついた生物で、雨や雷を操る事ができる。
クラッコJr.という非完全形態が存在する。
ロキ
出身世界:こことは異なる世界
性別:男性
ノアトゥーンでベヨネッタが出会った銀髪の少年。
時空を操る能力を持ち、カードを武器として使う。
メタナイツ
出身世界:ミルキーロード
性別:男性?
メタナイトの配下である機械軍団。
アックスナイト、ジャベリンナイト、トライデントナイト、メイスナイトで構成されている。
デンリュウ
出身世界:ゲフリアース
性別:♂♀両方存在する
モココが進化した、ライトポケモン。
でんきタイプで、特性はせいでんき、隠れ特性はプラス。
尻尾の先が光り輝き、光は遥か遠くまで届き、迷った者の道標となる。
オメガリドリー
出身世界:メトロード
性別:♂
サムスが撃破したメタリドリーが、フェイゾン汚染を受けて誕生したもの。
胸部装甲は物理的パワーによって開放可能。
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某漫画のキャラの女版を救出します。 | ||
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