スマブラ Stern des Lichts 74 〜星を見るもの〜 |
クレイジーハンドを倒し、テリーを仲間にしたカービィ一行は、謎の空間を脱出するために歩いていた。
テリーはマーシャルアーツの使い手なので、リュウやケンと仲良くなれそうだ。
ねじり曲がる道を歩くと、パンドーラのスピリッツを発見。
ドクターがパンドーラを解放すると、分厚い黒い雲が晴れて道が見える。
そこから西に進んでいくと、ピンクのハリネズミの少女を発見した。
大きな耳を持つ白い犬のように可愛らしい。
年齢は、藤林の姓を持つ幼いくノ一と大した違いはないだろう。
何かと目が行き届かない三姉妹の末っ子のような感じかもしれない。
「あら、あなたは?」
「私はエミー・ローズ。ソニックを知らない?」
「知りませんわ」
少女は名前を名乗った後、アイシャにソニックの行方を問う。
だが、当然彼女は行方を知らず、首を横に振る。
「ふーん、そうなんだ。じゃ、あなたについていっていい?」
「え!? いいんですの!?」
戦わずにエミーが仲間になるのは、驚きだ。
逆に言えば、エミーにかけられた呪縛が完全ではないという証なのだが。
「か、構いませんわよ、エミーさん。一緒についていくならば、きっと、ソニックさんも見つかりますわ」
「よし! 決定ね!」
エミーはソニックを追いかけるため、自分から仲間になった。
『ソニック、どこにいるのかしら。っていうか、ちょっと不思議じゃない?』
エミーは興味津々そうに謎の空間を歩いていた。
あくまで同行者なので一緒に戦えないが、アイシャは微笑みながらエミーの手を引いていた。
床には水色と白のキューブが描かれていて、空中にはたくさんの図形が浮かんでいる。
さらに先に進むと、4つに分かれた道と、サイケデリックな風景が見えた。
4つの道には全てスピリッツがいたが、カービィ一行は左から二番目のカエル&ヘビのスピリッツに挑んだ。
スピリッツを解放した後、分厚い雲が晴れ、新たな道が見える。
一行が歩いていくと、闇の鎖に縛られた緑のドレスの女性と、ロックマンとよく似たスピリッツがいた。
前者はロゼッタとチコ、後者はロックマン.EXEだ。
「ロゼ姉……」
カービィは苦しそうな表情のロゼッタを見て、同じように悲しい表情になる。
「今、助けるよ!」
『私もやるわ!』
「お待ちください、あなたはスピリッツでしょう? 無茶はなさらない方がいいですわ」
『えー、どうして!? 一緒に戦いたいのに! ほら、ピコハンで……あれ!?』
エミーが戦おうとすると、アイシャが止める。
彼女は食い下がり、ピコハンをロゼッタに振り下ろすが、ピコハンはすり抜けた。
「……言ったでしょう? スピリッツは、それだけでは戦う力を持ちませんわよ。エミーさんは大人しく下がってください」
『分かったわよ……』
そう言って、エミーは後方に行った。
「ロゼッタサン、イマ、ワタシタチガタスケマスカラネ!」
「だから、目を覚まして!」
カービィがハンマーを振り回し、ロゼッタとチコの闇の鎖を砕く。
赤い瞳を光らせて襲い掛かるロゼッタとチコを、カービィ、アイスクライマー、ウォッチ、バンジョーとカズーイ、テリー、ダークリンクが迎え撃つ。
「Are you Ready?」
「Let's Party!」
「せいっ!」
「やあっ!」
バンジョーとカズーイはそれぞれロゼッタとロックマン.EXEに体当たりで攻撃する。
「喰らえ」
「うっ!」
ダークリンクは暗黒の弓を取り出し、弓を引いてロックマン.EXEを撃つ。
カービィは落ちていたボム兵を拾って投げた。
「えい! えい! えい!」
「サイコバリア」
ポポとナナはロゼッタをハンマーで連続で殴る。
ロゼッタは超能力でバリアを張り、ポポとナナの攻撃を軽減した。
「イキマスヨ!」
ウォッチは高く飛び上がった後、鍵を持ってロゼッタ目掛けて突き刺した。
「ライジングタックル!」
「……」
ロゼッタはテリーのタックル攻撃をギリギリでかわし、バンジョーにチコをぶつける。
続けてロゼッタはチコを操り、テリーに襲わせた。
「そんな攻撃、オレには当たらない」
ダークリンクはロックマン.EXEの攻撃をかわし、魔剣を振り下ろして反撃する。
カービィの短い手足での攻撃は、ロックマン.EXEには当たらなかった。
「「アイスショット!」」
アイスクライマーはハンマーから氷を出し、ロゼッタを遠距離から攻撃する。
「それっ!」
バンジョーはすぐにロゼッタを投げようとするが、ロゼッタは緊急回避で回り込む。
「うわぁ!」
「いやぁっ!」
ロックマン.EXEはカービィ、アイスクライマー、ダークリンクをバトルチップ・ワイドソードで切り裂いた。
テリーはその隙にロックマン.EXEに近付き、素早く投げ飛ばしパワーダンクで追撃した。
「ちこしゅ〜と!」
カービィはロゼッタを吸い込んでコピーし、チコシュートでロゼッタを攻撃した。
「ワイルドアッパー!」
「グリーンハウスデス」
テリーがアッパーカットでロゼッタを浮かせ、ウォッチがグリーンハウスで追撃する。
そしてカービィはハンマーにパワーを溜める。
「鬼殺し火炎ハンマー!!」
「ウアアアアアアアアアア!!」
炎を纏ったハンマーがロゼッタに命中すると、ロゼッタは場外に吹っ飛んでいった。
同時に、ロックマン.EXEも光となって消え、スピリッツはどこかに飛んでいった。
「ここはどこだ? 私は一体、何をしていたんだ」
「ピィィ……」
「あ、ロゼ姉もチコチコも覚えてないんだね」
ロゼッタとチコは、カービィ達の活躍によりダーズの呪縛から解放され、正気に戻った。
他のスマブラメンバー同様、ダーズに操られていた時の記憶はなかった。
「でも、ロゼ姉はもう大丈夫だよ」
「あなたの身体は自由になりましたからね」
もうロゼッタの母体は生成されなくなった。
ロゼッタは手足を動かす。
自由になった事を証明する、滑らかな動きだ。
「本当だ、自由になっている。私を助けてくれて、ありがとう」
「ピィ♪」
ロゼッタとチコはカービィ達にお礼を言う。
すると、カービィの背後からひょっこりとエミーのスピリッツが出てきた。
『あら、もしかしてあなた、お姫様?』
「あ、ああ、そうだが……」
『すっごい綺麗! 初めて会った気がしない!』
エミーがロゼッタを見て目をキラキラ光らせる。
実はこの二人は、かつて国際的なスポーツ大会で出会った事があるのだ。
「ところで、君の名前を教えてくれないか」
『私、エミー・ローズ。ソニックに会うためにしばらく同行しているの』
「私はロゼッタだ。こっちは星の子のチコ」
『よろしくね!』
「ああ、よろしく」
「ピィピィ!」
「……あのー」
エミーとロゼッタが互いに自己紹介をしたところでカービィが困り顔で手を挙げる。
「どうしたの?」
「僕の事、忘れてない?」
「『あ』」
――何はともあれ、無事にロゼッタをダーズの魔の手から解放したカービィ一行。
しかし、この闇の世界での冒険は、まだまだ続く。
〜ベルのスピリッツ名鑑〜
パンドーラ
出身世界:天空界
性別:女性
災いが詰まった箱を持った最初の女の名を冠する。
火の玉に顔がついた不気味な姿をしていたが、巻き戻しの泉の力で元の肉体を取り戻した。
エミー・ローズ
出身世界:こことは異なる世界
性別:女性
ソニックに片思いしているハリネズミの少女。
活発な性格で正義感が強く、時にとんでもない行動力を見せる事も。
持っているピコハンは、護身用とは思えないほどの威力。
ちなみに12歳で、好物はソフトクリーム。
カエル&ヘビ
出身世界:どこかの小世界
性別:不明
サブレ王国の王子が変身する二匹の動物。
ロックマン.EXE
出身世界:こことは異なる世界
性別:男性型
小学生の少年、((光熱斗|ひかりねっと))のネットナビ。
幼い頃に心臓病で亡くなった熱斗の双子の兄、((光彩斗|ひかりさいと))の遺伝子が使われている。
そのため、オペレーターとナビの心が一つになったフルシンクロの成功率が非常に高い。
説明 | ||
ファイターの救出は続きます。 結局、彼女の正体は何者なんでしょうかね。 |
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