スマブラ Stern des Lichts 87 〜戦いの果てに〜 |
スマブラメンバーの活躍で、ボスが三体倒れた。
光と闇の数が合計で奇数になった事で、ぶつかる相手がいないものが出てきた。
ファルコン、ピーチ、ミュウツー、ロックマン、マール、テリーは闇の中に飛び込んだ。
「ハハハハハハハハハ! またボクに挑むのサ? 返り討ちにしてやるのサ!!」
闇の中で待っていたのは、マルクだった。
この六人は戦った事がないが、マルクは強者のオーラを漂わせており、六人は全員、唾を飲み込んだ。
「みんな、攻撃に気を付けて!」
「ああ!」
ピーチは魔法で不可視の壁を作り出し、味方全員の防御力を高めた。
「ロックバスター!」
ロックマンのバスターから、光の弾丸が放たれる。
マルクは抵抗したため、ダメージは入らなかった。
「それっ、それっ、それっ!」
ミュウツーはシャドーボールを3つ作り出し、マルクの視界の範囲外に設置した。
マールはスプラシューターを連射してマルクをとにかく攻撃していく。
「この戦いに、必ず勝つぜ!」
テリーがマルクを指差してそう言うと、マルクが一瞬だけ萎縮した。
「許さないのサ!!」
「うおっ!」
しかし、それに怒ったマルクはテリー目掛けて急降下し、ファルコンの攻撃をかわしてテリーを吹っ飛ばす。
「いたいのとんでけ!」
ピーチが手から光を飛ばし、テリーの傷を癒す。
テリーは空中にジャンプし、マルクを殴る。
「それ!」
「??」
ロックマンはマルクに爆弾をくっつける。
マルクは少し困惑しつつも、六人に向かって爆撃しようとするが、突然、爆発がマルクを襲った。
「な、何なのサ!」
実は、これはくっつけて時間が経つと爆発する、クラッシュボムである。
マルクはそれに反応できず、ダメージを受けた。
「えいっ!」
「……」
「ウアアアァァァァァァァ!」
マールがスプラシューターを撃つと同時に、ミュウツーが一斉にシャドーボールを放つ。
連続攻撃を喰らったマルクは、体力を一気に削られた。
「みんな倒してやるのサ!」
「きゃっ!!」
「うおっ!!」
マルクは空中から爆弾を落とし、爆発によってマール達を吹っ飛ばす。
「ふんっ!」
ミュウツーは手を振り下ろし、マルクの空間を真っ二つにする。
マルクは冷気を放ってファルコンを凍らせ、さらにレーザーを放って攻撃する。
「それっ!」
「とおっ!」
「パワーダンク!」
ロックマンはマルクにロックバスターを連射する。
テリーとファルコンの格闘技は、マルクが飛び上がってかわしたため当たらなかった。
「このぉっ……当たれ!」
「みんなげんきになあれ!」
チャージしたロックバスターがマルクに直撃。
直後にマルクは爆弾を落として攻撃したが、ピーチが回復魔法を唱えて傷を癒す。
「とどめだ」
「ギャアアアアアアアアアア!!」
そして、ミュウツーがマルクの空間を切り裂き、マルクを再び倒したのだった。
「これで大丈夫だ」
「みんな、後は頼んだよ……!」
「ファルコン達が道を託してくれたぞ! 後は、((我|わたし))達に任せるがよい!」
「ああ! 油断禁物だぜ、瑠璃!」
ガレオムに挑むのは、瑠璃、ダークリンク、クロム、ルキナ、ルフレ、カムイ、ベレスの七人。
強くなっているだろうと七人は身構えた。
「暗黒斬り!」
「光剣!」
「残念だったな!」
「マーベラス・コンビネーション!」
「トロン!」
「いきます!」
「……はっ!」
だが実際のところ、復活したガレオムは、今の瑠璃達の前には歯が立たなかった。
そのため、ガレオムは一方的にやられ、いつも落ち着いている瑠璃もきょとんとしていた。
「……ガレオムは、こんなに弱かったか?」
「いや……単にオレ達が強くなっただけじゃね?」
「……そう、だな」
そして、ドラキュラに挑むのは、シモン、リヒター、サムス、ルイージ、シュルク、ミロの六人。
「みんな、攻撃に気を付けて!」
「1、2、3、4、5、6、7、8……」
シュルクが号令をかけて、皆の士気を上げる。
ルイージは準備運動をして、構えを取った。
「バックスラッシュ!」
「せいやぁぁぁ!」
シュルクは背後に回り、モナドで斬りつける。
直後にミロが、爪でドラキュラを切り裂いた。
「ふんっ」
ドラキュラは霧を呼び出し、部屋中に広げる。
ミロは口を塞いでいたため効果はなかったが、それ以外の四人は霧を吸い込んで混乱した。
ルイージはすぐにオバキュームで霧を吸い込む。
「ゴホッ、ゴホッ……!」
リヒターが咳き込みながらヴァンパイアキラーを振るが、ドラキュラにはギリギリで当たらなかった。
シモンの投げた手斧もドラキュラには当たらない。
「そこね」
サムスはドラキュラがいる方向にミサイルを放つ。
爆発が起こると共に、霧が消えた。
「ドラキュラが、倒れた……?」
「いえ、まだよ」
サムスが倒れたドラキュラを見ると、ドラキュラはゆっくりと起き上がり、魔神の姿に変わった。
「変身したか! だが!」
リヒターはドラキュラに向けて聖水を投げつけ、聖なる炎がドラキュラを包み込む。
ドラキュラはリヒターに爪を振りかざし反撃した。
「ぐあぁっ!」
「ああぁぁぁぁぁぁぁ!」
ミロは暴走しながら、ドラキュラを攻撃する。
シュルクは相手の出方を見極めながら、モナドでドラキュラを斬りつける。
ドラキュラの攻撃は激しいが、リヒターは的確にかわして鞭で反撃。
「モナドスマッシュ!」
「チャージショット」
シュルクはモナドをレーザーのようにしてドラキュラを貫き、サムスがチャージショットで追撃する。
ルイージもオバキュームで吸い込んだドラキュラの炎をエレメントとして放つ。
「これで、とどめだ!!」
そして、シモンのヴァンパイアキラーがドラキュラの急所にクリーンヒットし、ドラキュラは倒れた。
こうして、全てのボスは再び敗れ去るのだった。
「後はキーラとダーズだけだ……」
「絶対に勝って、帰ってくるのよ……」
「たとえ悪い未来が見えたとしても、君達なら絶対に変える事ができるよ」
そして、マリオ、リンク、カービィ、ピカチュウ、イレブン、ソニック、シャドウ、ベルの八人は、キーラとダーズの玉座に辿り着いた。
「よくぞここまで来た」
「我が軍を退けるとは……誉めてやろう」
「キーラ……ダーズ……!」
光と闇の化身、キーラとダーズはゆっくりと玉座を降りて八人に語り出す。
「お前達はまだ分からないのか?」
「我らの望む世界が、どれほど素晴らしいかを」
「なんだと……」
キーラとダーズは傲慢な態度を崩さない。
マリオ達はいつキーラとダーズが攻撃を仕掛けてきてもいいように、身構える。
「我は、誇りをもたらす光の未来を紡ぐ者。それは人々が秩序立って行動する、災いのない理想の世界。我は眩き光でこの世界を照らす!」
「余は、安らぎをもたらす闇の未来を紡ぐ者。それは人々が永遠の安息を得る、争いのない理想の世界。余は暗き闇でこの世界を閉ざす!」
「「さあ、受け入れよ、新たなる創世を!!」」
キーラとダーズの提案に対し、八人は全員首を横に振った。
「そんなの、お断り! 理由? 簡単だよ。君達のせいで、僕のお昼寝タイムとご飯タイムを邪魔されたから!」
「災いも争いもない世界だと? お前達が災いや争いを起こしたのに、手のひらを((反|かえ))すとは……愚かだな」
「僕達は平和を取り戻すためにここに来たんだ。だから、僕達はここで、君達を倒す」
「正義の味方気取りが、戯言を!」
ダーズは怒りに震えながらイレブンに叫ぶが、イレブンは首を横に振った。
「……正義の味方気取り? 違うよ。勇者は、正義の味方じゃないんだ。
何故なら、正義は突然逆転するほど不安定で、正義のための戦いはどこにもないからだ」
「この世界は灰色だから、全てを受け入れるのよ。光も闇も、強すぎたらこの世界じゃなくなるわ」
ベルの言う通り、光だけでも、闇だけでも、この世界の均衡を保つ事はできない。
そもそも、この異変が起きたせいで、争いの世界そのものが終焉へと向かっていたのだ。
「新たなる創世こそ、災いのない世界なのだ! 我が災いを起こさぬように導くというのに……。貴様は、災いのない世界を拒むのか!?」
キーラはベルに自らの理想を問うが、ベルは鋭い目でキーラを睨みつけた。
「災いは様々な事が絡み合ったから起こるものなの。それを無視して、あんたの都合だけで世界を思い通りに操るのは間違ってるわ!」
ベルが守りたいものは、あくまでも世界だ。
一柱の神の都合で世界をやり直されては、世界に生きるものが困るというのが本音だ。
「こうしてシャドウと一緒に戦ってる夢も、あと少しで覚めるな……。それでも、この楽しい夢を見せてくれてThank you!」
「お前らが言ってる新たな創世は、世界を思い通りにしたいだけの、ただの我儘だ」
「そのために俺達を巻き込んで、操って……。覚悟はできているだろうな?」
「キーラもダーズもやっつけて、今の世界を守る! 光も闇も関係ない! 侵略者は侵略者だ!!」
そして、マリオ、リンク、ピカチュウ、イレブン、ソニックも、最初の攻撃で生き残ったカービィ、シャドウ、ベルの仲間として共に戦う事を決めた。
最早、八人に見えているのは、キーラとダーズのみだった。
「我儘、だと……!? 愚かな被造物め……!」
「どこまでも我らと敵対するか……!」
マリオに「我儘」と言われたキーラとダーズは、新世界の創世を拒否した八人を鋭く睨みつけた。
だが、八人がそれで怯むはずはなく、表情を引き締めてこう言った。
「するぜ! お前らみたいな我儘野郎に、この世界を渡してたまるかよ!」
「自分の世界のために関係ない奴まで巻き込んだ時点で、お前達は神様失格だ!」
「ああ……俺達にとっての神様は、もっとお茶目で、トラブルは起こすけど世界を侵略はしない右手袋と左手袋だけだ」
「どんな困難にも立ち向かう、勇気ある者。それが『勇者』の本当の意味なんだ」
「さあ、これがLast Gameだ。必ず勝って、この世界に帰るぜ」
「私、ベル・クリーブは、死神として、争いの世界の秩序を乱すものを排除する! お涙ちょうだいだと思わないでよね!」
「僕は自分が信じた道を行く。そして僕は、その道のゴールに行こうとしている。
覚悟するんだな、キーラ、ダーズ。貴様らを必ず討ち、ゴールに辿り着いてみせる」
「平和な時間を邪魔する奴は、何度でもやっつける! 未来なんか欲しくない。今がずっと続いて欲しい! だから……僕達は、絶対に勝つ!!」
光と闇の化身との最終決戦が、始まる。
説明 | ||
魔物との戦い、その3。 ここでも、より熱い描写を目指しました。 そして、次回がキーラ・ダーズとの最終決戦となります。 |
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