新・恋姫無双 〜呉戦乱記〜 第6話
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それから非番が終わり俺は黄巾党の乱の鎮圧へと向かうべく部隊を再編成し、劉備のもとへと向かう。

 

あれから雪蓮の指示で祭が催した交渉で劉備は連合を組むことを承諾し同盟関係がここで発足した。劉備としてもこの同盟は願ってもいない同盟であったようで今後の関係構築をほのめかしていたようだった。

 

条文化はされていないあくまで口約束ではあるが劉備自体も約束を反故にする卑劣さはないと祭も判断したのだろう。

 

俺は祭を指令とする西面方面軍に配置を移した。

 

ただ冥琳は今回は思春や他の部隊も出しぶる必要はないということで大方の部隊を集結させ、劉備軍との共同軍事演習等を実行し関係を深めていった。

 

軍事演習を続けてわかったのは劉備の豊富な人材であったことだ。関羽と張飛・そして趙雲や黄忠に馬超たちが劉備の前に控える。ここは史実通りということか。

 

実際関羽・趙雲等の技量は凄まじく、手合わせをしていても苦戦は必死だった。

 

関羽は非常にバランスが優れており、機動戦や射撃、そして近接戦闘も非常に高いレベルであるし、趙雲は非常にスピードのある攻撃が特徴であり騎乗戦や接近戦には手を焼いた。

 

これにパワー系の張飛、機動戦で無類の強さを誇る馬超や驚異の射撃能力を持つ黄忠といった五虎将軍を筆頭とした多彩で有能な人材がトップで軍を率いていた。

 

俺としてはなるほどどうりで有力諸侯になるもんだと納得した。

 

今日も手合わせがしたいと関羽と演習を行っている。この演習で俺の部隊の人間は固唾を飲んで見守っていた。

 

「はぁ!!」

 

高速の突きを交わしていくがなかなか前に出れない。こちらの間合いに入らせないつもりだ。間合いに入ろうとするも入ろうとすれば高速の足技が待っている。

 

実際先ほど強烈な膝蹴りと回し蹴りをくらい吹き飛ばされた身だ。あれは・・・かなり効いた。

 

今のペースで間合いに入ることは危険だ

 

(それなら・・・・)

 

俺は地面を勢いよく蹴り上げ、砂での目潰しを関羽に浴びせる。

 

「ぐっ・・・・」

 

目潰しが聞いたのか少し怯む。ほんの僅かな時間であったが俺には十分であった。

 

すかさず接近をかけるが関羽は再び武器を振り上げる。それを俺は受け流す。

 

カカカッと模擬刀であるゆえ木が擦れ削れる音がする。

 

「しまった・・・?!」

 

関羽は間合いを取ろうとするべく前蹴りを繰り出し俺をはじき飛ばそうと仕掛けようとしたが、それを予知していた俺は紙一重でカラダを捻り躱すとその捻りの勢いに任せ彼女が伸ばした足と逆の軸足に強烈な回し蹴りを加える。

 

キックボクシングで言えばカーフキックだ。

 

「ぐぅ・・・・」

 

関羽は激痛に顔を歪めバランスが崩れ転倒すると同時に俺は模擬刀を彼女の顔の前でぴたっと止める。

 

「私の負けのようだ・・・・」

 

降参のポーズをとったため俺も彼女を立たせた。

 

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いい演習だったよ北郷殿。今度は負けないようさらに鍛錬を欠かさないとな」

 

「私も鍛錬がまだ不足しているのだなと痛感しました。関羽殿は素晴らしい技量の持ち主だ」

 

関羽に敬意をもって接するが彼女は少し複雑な何とも言えない顔でこちらを見た。負かした人間相手にそれを言うなということか。それをみて配慮が不足していたと感じ謝罪する。

 

「す、すいません演習で・・・・配慮が不足していました」

 

関羽は俺の思慮を感じたのか片手をふり気にするなという。

 

「気にしないでくれ。しかし・・・・」

 

「ん?」

 

「これほどの技量の持ち主がなぜ無名であったのか・・・。大陸の人間は節穴ばかりというわけでないはずだが・・・」

 

「・・・・・・・・・・」

 

俺は無言で回答を濁す。聞いてくれるな、そう彼女に訴えた。それを彼女はなにか深い事情があるのだなと感じ深く追求はしてこなかった。

 

「すっごーい愛紗ちゃんに勝っちゃうなんて!」

 

ほわーんとしたここに不似合いな声が聞こえてくる。そう、その声の持ち主こそが劉備 玄徳その人なのだ。

 

「と、桃香様・・・・申し訳ありません。次は勝てるようさらに精進します」

 

「気にしなくて大丈夫だよ!でも疲れたでしょう?今は休んで・・・」

 

劉備は関羽を慮ったが関羽は大丈夫です。と受け流し歩こうとするが直ぐに膝をついてしまう。

 

「ほらぁ、ね?言った通りでしょ?休むのも仕事のうちだよ?」

 

「め、面目ない・・・」

 

関羽は兵に両肩を担がれるように戻っていった。

 

「しっかし北郷さん凄いですね!うちの愛紗ちゃんに勝っちゃうなんて!」

 

感嘆の声をあげる劉備の横で小さな少女が驚いた顔でこちらを見てくる。これが張飛かと史実とのギャップに苦しみ苦笑する。

 

「凛々でさえも愛紗と互角なのにお兄ちゃんはすごいのだ!」

 

「たまたまです張飛殿」

 

「たまたまで勝てるほど愛紗は弱くはないのだ!お兄ちゃんは強いのだ!」

 

「ありがとうございます。恐縮です」

 

張飛は勝てるように凛々ももっと頑張るのだ!と言って去ってしまう。きっと鍛錬をしに行ったのだろう。

 

それを劉備は見送るとこちらを見てニコッと笑顔でみる。

 

「ん?なにか劉備様・・・・演習の相手をして欲しいと?」

 

「冗談言わないでほしいよ〜。私じゃムリムリ!役不足!」

 

こちらも冗談で返すと苦笑しながらイヤイヤと首を振る。まぁ武に疎いのは史実どうりというわけか。

 

「北郷さん」

 

「ん?なんでしょうか?」

 

「どうして私たちと同盟を結ぼうとしたんですか?」

 

「それは末端の兵士である私には答えることはできません。今度総大将の孫策大将が赴かれるので正式な首脳会談でお聞きになってください」

 

彼女の質問を事務的にやんわりと聞き流す。

 

劉備は俺が呉の中枢にいる人間だと感じているのだろうが俺からしたらお門違いも甚だしかった。

 

俺は軍の最高司令官でもなければ政治のトップの重役というわけではないからだ。ただの一兵士のそれに過ぎない。

 

雪蓮や冥琳は信頼関係を築けてはいるが、俺にそういった詳細を教えてくるということはほとんどなかった。

 

前回の祭と雪蓮との会話は例外だということだ。

 

「え〜冷たいのね!教えてくれてもいいのに・・・」

 

ブスっと少し不貞腐れる彼女に対し内心イラつきながらも冷静に回答をする。

 

「自分は所詮、軍の一隊長でしかありません。政治的な側面や政局は自分には一切わかりかねます」

 

失礼しますと頭を下げ、俺も自分の持ち場に戻る。演習を見守っていた俺の隊の兵たちが歓喜の輪を作る。

 

俺は歓喜の輪に苦笑しながらも応じ、持ち場に戻れと兵士たちに告げる。そのあいだ劉備の視線をずっと感じていたがあえて俺は無視をしてそのまま演習場を去っていった。

 

兵士たちの鍛錬と訓練が終わり士官室と書かれた天幕に戻ると客間に一人の女性が座って待っていた。祭だ。

 

「黄蓋指令!一体なにゆえこのような・・・・」

 

「よ!元気そうでなにより。お主の演習を拝見させてもらったぞ。強くなったな。お前は孫呉の立派な兵士じゃ」

 

「恐縮であります!」

 

「そうかしこまるな。・・・今回の演習、劉備も顔を出しとったろ。今は友人としての質問じゃ。北郷あやつを、劉備をどう思う?」

 

黄蓋は俺をワシャワシャと頭を撫でたあと、客間の椅子にドスッと腰を落としチラリとこちらを見やる。

 

「・・・・何とも言えないですね。どこか抜けていて掴みどころのないというか・・・」

 

「ほぉ?お主もそう思うか!」

 

「ええ」

 

はぁーと溜息を付いたあと頭を抱える祭。

 

「おそらく裏切るなどはないとは思う。だがな・・・・・」

 

あのほんわかとした雰囲気に祭も手こずっているということだろうか、彼女のことを思い出したのか少し苦労が垣間見える。

 

「うん、だが同盟を結んでまだ日が浅い。これから会談を重ね、関係を深化させればよいのでは?」

 

「・・・・ううむ・・・・様子見・・・・ということか。策殿が来た際のあやつの考えを聞けば・・・・」

 

「劉備の後ろには孔明もいる。おいそれと迂闊には弱みは出せないしなぁ・・・・」

 

「そうじゃな、ただ孔明としてはこの同盟にはかなり乗り気であるのは間違いはない。それは儂も直に見ているからな」

 

「というと?」

 

「うむ、今後のことも考え国境の早期の確立と民間での交易を推し進めたいと考えているようじゃ」

 

「すごいな、そこまで乗り気だと。予想で言った俺が恐ろしくなる」

 

未来の知恵も混じってはいたが劉備の状況や動向の考えは俺の私見であったためここまでドンピシャだと流石に少し驚く。

 

「大した小僧よ、貴様は。冥琳がそばに起きたがるのも分かる」

 

俺は冥琳に実は軍師にならないかと孫策の演習後のあと見舞いの際に誘われたことがある。

 

『お前は才能がある。私のもとでその頭脳を磨けば大陸一の軍師になるだろう。北郷、私につく気はないか?』

 

と誘われた。俺としては丁重に断ったがその秘密をなぜ・・・?と思っていると祭はフフンと笑う。

 

なるほど冥琳が話したのか。冥琳の口は硬いがあれを割らすということはやはり祭は交渉能力が高いということの裏付けであった。

 

「なぜそれを・・・とはあえて聞かないよ」

 

「ハハハッそれでよい。いい女に秘密はつきものよ」

 

祭は笑っていい女の条件を上げるが、祭はいい女というより良き母のイメージが強い自分として少しおかしくはなるが、それを表に出すと祭は怒るため自重する。

 

「とりあえずは元気そうでなにより。顔が見れて安心よ。さて本題に移るが北郷、貴様次の会談は貴様も参加して欲しい」

 

「いきなりだね、祭さん」

 

「劉備がどうしてもお前と話したいようじゃ。今は断る理由もないゆえここは策殿や儂の顔を立ててくれんか?」

 

劉備に先ほど言った台詞を思い出すが、まさか本気であの台詞を間に受けたのか?という呆れもあった。

 

「そうだね・・・、俺が断る理由はないよ。祭さんよろしくお願いします」

 

「気苦労かけてすまぬな・・・。一兵士であるお前が出る問題ではないのじゃが」

 

申し訳なさそうに頭を下げる祭ではあった気にしないでと俺は言い

 

「劉備が一体どんな人なのかそれは俺も気になるしな。今後背中を預けられる関係を築けるかを俺は知りたいのはあるよ」

 

「ふ〜ん背中を預けるねぇ・・・・」

 

「いっとくけど祭さんが考える他意はないよ」

 

ニヤリと笑う祭に釘をさすが、分かっておるわといい再度ニヤリとする。

 

「おぬしには策殿がおるでな。浮気は厳禁ゆえ・・・あの小娘意外と嫉妬深いでのぅ」

 

祭はクククッ笑い、からかう。

 

「雪蓮に関しては否定はしないさ。まぁ俺の片想いみたいなもんだ。そこは・・・・」

 

「なんじゃお前、まだそんなこと・・・・。わかったわかった。お熱いのはよろしいこととな・・・。さて、そろそろお暇させてもらおうかの」

 

彼女はキョトンとしたが呆れたようにため息をついてもういい、それ以上言うなと手をひらひらとさせると腰を上げ執務室をあとにした。

 

「なにがもういいだ・・・まったく」

 

祭の先ほどの態度に北郷は少し腹を立てるが雪蓮の想いを知らない彼からしたら祭の態度は惚気だと思われてしまったのは無理のないことだった。

 

ただ祭としては雪蓮が北郷に惚れているというのは見ていて分かるほどであったのでもう二人は出来ていると思っていたのだ。いまだに関係が進展していないことに祭は少し呆れたというのも無理はない話なのかもしれない。

 

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それからさらに暫く孫呉の本隊が到着。孫策一行は直ぐ様劉備と会談を行うべく劉備の城に赴く。

 

会談が行われる前日に雪蓮たちは打ち合わせと意見の交換そして敵勢力の偵察報告を行うべく一同が集った。

 

孫策たちが向かうと祭と北郷と思春、そして明命こと周泰がそこにいた。

 

雪蓮は北郷をちらりと見てなんの表情にも出さず、黄蓋と打ち合わせに入る。

 

孫呉の軍師が集合し軍も意見を交換する。この地域に配属されて知った明命こと周泰からの報告では敵勢力は10万近くの大規模勢力であるということが報告された。

 

「報告ご苦労様。しかしこの大軍ではいくら烏合の衆でも無視できないわね。思春、明命、偵察部隊の拡充をさせるわ。敵の補給の運搬経路を全て洗い出すのよ。水軍の使用も許可する」

 

「御意!」

 

「現在は私たちは連合を組んだ前提の作戦を考案中ですぅ〜」

 

陸遜が笑顔で雪蓮に軍師の動きを簡単に報告する。

 

「軍略は早くまとめるに越したことはない。今回は敵の補給線を徹底的に叩くことを目的にする。連合での打ち合わせもある、穏急ぎなさい」

 

「了解なのですぅ〜」

 

孫策が各所報告を受け的確に指示を出していく孫策を見て少し驚く。

 

『天は二物を与えるのよ!』

 

といつか言ってはいたがまさかここまでとは・・・・。いつも酒を飲んでは仕事をサボっているイメージが強かった俺には今の彼女は別人のように見えてしまった。

 

「それで西面方面軍の合流はどうなっているのだ?」

 

冥琳は祭に軍の展開がどうなっているかの確認をする。

 

「西面方面軍は現在策殿の本隊が合流して8割がた合流が完了した。あと1ヶ月で全ての部隊の合流は完了する予定じゃ」

 

「よろしい。おおかた予定通りだな。劉備軍との軍演習の習熟具合はどうか?」

 

「その件に関しては私が!」

 

北郷が声を上げ冥琳は相変わらず無表情でこちらを見つめる。雪蓮もこちらを一瞥はするがその瞳に感情はなかった。

 

「かまわん、報告しろ」

 

冥琳が報告を促すとまとめていた報告書を俺は広げて読む。

 

「はっ!現在我が軍の弓兵隊は黄忠将軍、騎兵隊は馬超・趙雲将軍のもとでと部隊展開の習熟を行っており各部隊は劉備軍との連携・軍事演習を積極的におこなっております。もちろん兵の数は我々が大きく上回ってはいる状況ですが将兵の質はあちらに分があります。劉備軍の将が部隊の展開、指揮を行い必要に応じ我々が部隊を展開するという方針で一致はしております・・・・以上、報告終わります」

 

「・・・・よし、この調子だと連合軍での展開は十分可能ということか・・・・あとは諸葛亮に聞くこととしよう。祭殿、北郷、私がいない間によくやってくれた。活路は見つけられそうだ」

 

冥琳は北郷の報告を終え連合の関係深化を褒める。祭は俺を見てウィンクをしてみせ、俺もわずかながらに微笑む。

 

「ではこれにて報告を終了する!我々も貴殿たちの働きを裏切らないよう明日の会談は実りのあるものとなるよう尽力する」

 

冥琳が報告会の閉会を占めると一斉に立ち上がり敬礼をする。

 

雪蓮も敬礼をやり、部屋をあとにする。

 

雪蓮が去ったあとは皆が持ち場に戻るべく大忙しだ。

 

「すごいものだろう策殿も」

 

「ええ、初めて見ましたが溢れ出るオーラというかカリスマ感が半端じゃないというか・・・」

 

「ん?おーら?かりすま?何を言っているのだお主」

 

俺はイケねっ!自が出ちゃったと動揺する。この時代流石に横文字は意味がわからないだろうからだ。

 

「まぁ雰囲気と統率力といいますか・・・・。我々の故郷の言葉です」

 

「そうか。ただお主の言うとおりでもあるが、策殿の凄さは前王の堅殿と同じで弱さを表に出さぬという強さゆえ、全くたいしたものよ」

 

そういって祭はうむと唸った。

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そして1週間後会談が行われた。ただ袁術の代理である大将 孫策と小国の統治者 劉備この二人の連合が後の動乱の大きな分岐点となったことを皆知る由はなかった。

 

呉の参加者は孫策と周瑜、そして書記に呂蒙他文官である。呂蒙の同行は周瑜の推薦であり、呂蒙自体も緊張でカチコチしている。

 

北郷はこの会談には参加してはいるがオブザーバーのような立ち位置であり会議の進行にはあまり寄与はしないことになっている。

 

劉備は諸葛亮と劉備、さらに書記に?統という贅沢な布陣であった。やはりトップの人材が豊富であるというのはこういった形で影響があるのかと北郷は痛感する。

 

(だが俺たちには江東の大都督の冥琳と小覇王の雪蓮だ。決して引けは取らないはず。冥琳、雪蓮を支えてやってくれ・・・)

 

北郷は冥琳に目線を向けると彼女の今までなんの感情もなかったその瞳が強く燃え、俺に少し頷くのを見る。大丈夫。そう言っているように見えた。

 

それからは周瑜と諸葛亮とで実務的なレベルでの打ち合わせが始まった。どちらも主導権を握り合うといったことはせず対等に接しているように見える。

 

諸葛亮も?統もこの同盟にはかなり乗り気ではあるということか。

 

やはり今の立ち位置では劉備は諸侯の仲間入りはできないという思いがあるのだろう。

 

黄巾党で名を挙げ、劉家の名を継ぐ正当な統治者であるという理由建てということか。

 

雪蓮は終始ピリピリした雰囲気で会談を挑んではいたが劉備はというと笑顔でニコリとまるで対局に位置するこの温度差である。

 

劉備は俺の視線に気づいたのかこちらに笑顔を向け手を振るとそれを見た雪蓮は眉間を一瞬ヒクつかせるが元に戻る。

 

冥琳は孫策に何かを耳打ちしている。顔に出すなと叱っているのだろう。雪蓮はうんうんと頷いてはいたが耳打ちのあとも以前にも増して劉備に強い殺気を出していた。

 

「あのー孫策さん私にすごい形相で睨んでくるんですけど〜」

 

劉備も流石に彼女のさっきに気づいたのか少し苦笑いを浮かべ冥琳に言うと彼女はは毅然とした対応で謝罪をする。

 

「これはすみません。彼女は長旅の疲れがまだ取れていないのでしょう。気にしないでいただきたい」

 

「うーんそうなのかな〜?」

 

「はわわ・・・・確かに凄まじい殺気でしゅ・・・」

 

「あわわ・・・・」

 

苦笑を浮かべる劉備のとなりで殺気を向けられ少し怯える表情を見せる諸葛亮と?統ではあるが、劉備は雪蓮の殺気を全く気にかけていないようである。

 

(大物なんだか・・・・。劉備という女性はよくわからないな・・・・)

 

オブザーバーの俺はとにかく劉備を観察していた。のほほーんとしてはいるが馬鹿ではない。諸葛亮の助言等も的確に理解している。

 

「あれが彼女の長所ということか・・・・」

 

どんな時でも笑顔でそれでいて自分のペースを全く崩さない。全く難しい人物であるなと祭が唸ったのもわかる気がする。

 

しかし劉備の主張は一貫している。

 

基本的には平和的な連合にしたい。軍事同盟だけではなく今後包括的な多方面での連携を行いたいということだ。

 

これは劉備本人も会談で主張していたので嘘ではないのだろう。

 

冥琳もその提案には今後は検討の余地はあるが連合の関係深化と国民間での交流は良きことと条件付きの賛成を認めていた。

 

ただ直ぐに連合国家としてということは冥琳本人としては否定した。劉備が進出し市場や農村の侵害をしてくるのではと危惧しているようだ。

 

軍での屈服ができない相手ならほかにやり用はある。経済的な侵略と情報面での侵略だ。

 

これはかつての植民地戦争でも行われたことだが植民地にする場合まずは植民地内の民に誤った情報を拡散させ必ず内部分裂を行わせ内戦を生じさせ疲弊させる。

 

そこで疲弊した民を救済するという名目で出兵し市場を独占、経済的に支配するという方法である。

 

戦争することなく、また自分たちが手を汚すことなく効率的に支配が行える。これはかつての欧米列強が植民地政策を行う際によく行われた侵略方法であった。

 

冥琳はその危惧をしているようで経済面含めた全面的な連合の形成には反対ではあった。

 

しかし今後は官、民での交流は『徐々に』加速させるべきであろうと時期の明言は避けるが賛成はするという形で劉備側の賛同は一応は取るものの逃げの手を打つ。

 

結局は包括的な二国間の連合、連邦国とはならず将来を含めた交流国という位置づけで会談は幕を引く。

 

 

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皆が解散し呂蒙と?統は書記として会談を求めるべく慌てて退室していき、諸葛亮などはまぁこんなもだろうと一定の手応えは得たとでも言いたげな感じで席を立つが劉備そのままは冥琳に近づき話しかける。

 

「ね?周瑜さん、お願いがあるんだけど・・・」

 

「ん?会談は先ほど終わりましたゆえ・・・・」

 

周瑜は怪訝な顔をするが彼女が話しかけてきたため、やんわりと断り逃げようとする。

 

だが劉備の執拗な笑顔に彼女は絡まれてしまう。

 

雪蓮は殺気を緩めず腰にかける南海覇王に手にかけようとしているのがわかる。

 

「北郷・・・・・策殿を見ておれ。あやつ・・・・本気じゃぞ」

 

祭は雪蓮の異常に気がついたのか俺に雪蓮に目を離すなと耳打ちをする。

 

「連合の話はともかくとして、あの北郷さんとお話が出来たらなぁ〜って思うんだけどいいかなぁ?」

 

冥琳は思わず動揺の色を広げるが落ち着いて劉備の理由を聞く。

 

「それはなぜでしょうか?北郷はこの会談に参加をさせました。貴女の意見を受け入れたのです。これで不満というのなら・・・・」

 

「連合の解消?でもそれで困るのは孫策さんだよねぇ」

 

雪蓮はもう我慢ならないという表情で手にかけていた南海覇王を出すが雪蓮を冥琳が待てと諌める。会場が一気に冷えつき、ザワザワと騒ぐ。

 

「なぜそう思うのです?あなた方以外にほかには諸侯はいる。今回の連合がダメなら他を当たればいこと」

 

冥琳は劉備の問いに冷静に受け答えするが諸葛亮はまずいと思ったのか劉備を呼び止め諌める。

 

「桃香様、いけません!これでは・・・・」

 

「あの・・・・」

 

俺が声を上げると一触即発の空気がフッとなくなり皆が一斉にこちらを向く。

 

「あの・・・・私と話がしたいというのなら私は別に構いません・・・・。劉備様、それでよろしいでしょうか?」

 

「ね?北郷さんもああ言ってるんだし」

 

俺はこのままでは描いていた連合構想が消滅してしまうという危惧から声をあげる。

 

だが劉備はそれをわかっているのかよくわからない態度だ。

 

「話をするだけでしたら・・・・。しかし北郷に対し裏切り画策や兵の情報、我が国の機密を聞き出す行為は連合の即時解消と貴国の宣戦布告だと受け止めるがよろしいか孔明殿。我々は軍を再編しここに大部隊を駐留させている。私の言っている意味がわからないほど愚かではあるまい?」

 

冥琳は軍での優位性はこちらにあるのだぞと孔明に圧力をかける。

 

北郷とは話すのはいいが余計なことはするな。そういうことだろう。

 

「も、もちろんです。我々もこの連合は大事にしたいと考えていますが・・・・」

 

「じゃあ、あの発言は何?あれは明らかに私、孫呉に対する侮辱と受け取ってもいいけど・・・・・」

 

雪蓮が孔明にそう言うと同時に南海覇王を劉備に向け凄まじいスピードで近寄ると剣を振り上げる。

 

「雪蓮よせ!!」

 

俺が雪蓮にそう言うと同時に雪蓮の斬撃を受け止める。金属の擦れる音に耳鳴りと火花が散るが雪蓮は俺が邪魔をするとは思わなかったのか苛立ちを隠さず北郷を睨みつける。

 

「邪魔をするというの一刀!どきなさい!!!こいつは孫呉の誇りを汚した、我々を見下しているのよ!!」

 

その後すぐさま関羽が部屋に入ってきた。この状況を見るやいなや武器を構え劉備の前にでる。

 

「孫策!!貴様どういうつもりだ!!」

 

「私に話しかけるな、下がれ下郎・・・!我は江東の虎が建国した孫呉の王!その王が貴様の主と面会をしてやっているのだ。家臣である貴様の出る幕ではない!」

 

ふつふつと何かかが沸き起こるかのように雪蓮が関羽に声を搾り出す。青筋を立て睨みつけるその形相は明らかに本気であるのが伝わってくる。

 

「やめるんだ雪蓮!ここで君が劉備を殺してみろ。袁術の威を借りた孫策が連合を結ばせようと劉備を誘い暗殺したという悪評が流れる可能性があるんだぞ!君は劉備を確かに殺すことはできる。だがそれをしたら・・・・、それこそ俺たちが目指す孫呉の道が断たれてしまうことになるんだぞ!!」

 

「!!」

 

俺は孫策の気迫に負けずと声を張り上げ雪蓮に話す。雪蓮は俺に言われビクッと動揺の色を見せる。

 

雪蓮も俺に言われて落ち着いてきたのか激怒の色を浮かべていた目が今ではしっかりと沈下され落ち着きを取り戻し鍔迫り合いを解き再度劉備を睨みつける。

 

「雪蓮、ここは北郷の言うとおりよ。北郷は大丈夫なのは貴女もよくわかっているはず」

 

「策殿、冥琳や北郷の言うとおりじゃ。ここはこらえてくだされ!」

 

祭と冥琳もすぐさま抗議をしようとする雪蓮をなだめる。

 

「ちっ!分かったわよ。劉備、北郷の寛大さに感謝することね」

 

「うん、大丈夫ですよ!ただお話をするだけですので」

 

劉備は笑顔でそう言うが雪蓮はイライラを抑えきれないのだろう近くにあった椅子を南海覇王で粉々に砕くと深く息をつき部屋を退室していった。

 

冥琳は劉備を異星人を見るかのように信じられないという目線で見つめ孔明にキツイ目線を送る。孔明は平謝りをしっぱなしであった。関羽は自分の主の様子が変だと気づいたのか怪訝な顔をする。

 

「それで・・・この会談を失敗させてまで私と話したいとはなんですか?」

 

呆れ気味に劉備にそう言うと劉備は口を開く。

 

関羽は何が何だかわからないという様子で孔明を見るが孔明はこの会談は失敗したということに影を落とす。

 

「ね?北郷さん、あなたは何のために戦っているの?それが知りたくて・・・・」

 

またこれか・・・・という呆れと自分は何を言っているのだという顔をしているのであろう。早くも雪蓮から彼女を守ったことをもう既に後悔している自分がいた。

 

「なんのため・・・・ですか?それは孫呉の悲願の成就のためですよ劉備様」

 

「ううん、北郷さん違うよね。異国から来たって聞いたけど、異国の人間がそう簡単にこの混沌とした大陸の内戦に関わろうなんてしないはず」

 

「・・・・・・・・何が言いたいのですか」

 

「貴方の戦う本当の意味を知りたいの。どうして貴方は剣を持ち戦うことができるのか・・・・私はそれが知りたい」

 

「・・・・・・・・建前ではなく本音を言えとそういうことですか?」

 

「うん」

 

「・・・・・・大切な人を守るためです。そして・・・・・解放させたい。それが私の戦う理由です」

 

「それは孫策さんのことを言っているの?」

 

「・・・・・・・・・・正解でもありますが、劉備様違いますよ」

 

「え?」

 

「孫策、いえ雪蓮だけではありません。冥琳や蓮華といった今自分を犠牲にし、戦う孫呉の人間が幸せに過ごせるために俺は戦うと決めたのです。この時代は狂っている。人間の普遍的な幸福の追求や生存する権利が全くと言っていいほど保障がなされてはいないのだから。ゆえに私は剣を取り戦うのです。全ては皆の自由のため、幸福のために」

 

「?!北郷・・・お前・・・・」

 

「北郷・・・・・お主・・・・・」

 

冥琳と祭が驚きの目を俺に向ける。

 

劉備は真剣な顔を崩さず、俺の言葉を咀嚼したようだ。劉備はいつもの柔らかい笑顔に戻し俺に語りかける。

 

「・・・・・・・そっか・・・・・北郷さんやっぱり・・・・・。有難うございました。貴方の戦う理由が聞けたこと。それがこの会談で私が一番知りたかったことなんです。周瑜さん・・・無礼を働いてすみませんでした。最高責任者として改めて謝罪します」

 

冥琳は劉備の企てを知り苦虫を噛み潰したような顔で劉備を睨む。一本取られた、そういうことか。

 

「・・・・・全ては演技であった?そういうことだな劉備殿?」

 

「はい、ごめんなさい。こうでもしないと北郷さんを貴女たちは連れてこないと思ったから・・・」

 

「うううむ・・・・儂も欺かれるとは・・・・劉備も良くやる」

 

祭が唸ると同時に冥琳はため息をつき孔明に苦笑を向ける。

 

「はぁ・・・・演技であったとは・・・・私も鈍ったものだな?そう思うだろう孔明?」

 

「はわ・・・・私も桃香様がこんなことをするなんて想像もしてませんでした・・・・」

 

孔明も劉備の急な変貌を失望の表情で見ていたが今では驚愕であんぐり口を開けている。

 

「だそうだ。劉備殿この私と孔明を出し抜いた。なかなか策に長けているようだな」

 

「ははは〜そんなことはないよ!でも・・・・私も本音が聞けて嬉しかったなぁ。呉の人たちが考えていること、大事にしていること、そして失ってはいけないもの・・・・それが聞けるのは北郷さんだけしかいない。そう思ったんです」

 

「それはなぜです?」

 

孔明が劉備に問うと劉備は強い決意の表情で孔明を見た。それを見た孔明も少し驚いたようだ。

 

「北郷さんのみんなを見る目・・・・かな?北郷さんは自覚がないかもしれないけど、彼ってすごく優しい目でみんなを見ているんだよ。孫策さんや周瑜さんには特に。だからこの人に聞けば呉という国がわかるのかなぁ〜とそう思ったの」

 

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「ふ・・・・・ふふふふ・・・・・・ハハハハッハ」

 

周瑜は声を上げて笑った。

 

「これはこれは・・・・北郷、お前というやつは・・・・・。いや、すみません。劉備殿、貴女の考えは間違ってはいない。私も貴女の本質、劉玄徳という人間を見させてもらった。では・・・・孔明!」

 

「はい」

 

「孫策に関しては心配するな。私が何とかする。この連合・・・・どうやら、なかなか捨てがたいものだと分かり私も満足している。これからは良き友好国として互いに発展ができたら良いものだな」

 

「あ、ありがとうございます!!」

 

孔明は首の皮一枚つながったということで頭を深く下げた。周瑜はいつもの余裕のある笑みを浮かべる。

 

「だが我々には貸しは一つだ。この貸しはいずれ返してもらおうか」

 

「わ、わかりました・・・・・」

 

周瑜は満足な笑みを浮かべると引き上げるぞ。といい会場をあとにしていった。俺も会場をあとにしようとするが劉備に呼び止められる。

 

「なんです?劉備様」

 

「北郷さん・・・・貴方のその思い、どうか決して忘れないでいてください。それを弱みという人もいるけど、それは人間として本来大事にしなければならないもの。どうか自分を保ち見失わずその道を進んでいってくれることを期待します」

 

劉備の言葉に俺も微笑むと劉備は少し目を見開く。自分にそういう表情を見せるとは思っていなかったようだ。

 

そういえば初めて会ったとき雪蓮も同じことを言っていたなと思い出した。劉備と雪蓮は本質は同じものを大事にしているとそう理解できたような気がし気分が晴れていくのを感じていく。

 

「有難うございます。ただ・・・劉備様も雪蓮と同じことを言うのですね?やはり貴女とは手を取り戦うべきなのかもしれない」

 

「え?!孫策さんが北郷さんに?!そうなの?」

 

「はい」

 

そう言って御免と頭を下げ祭のあと追って走って去っていく。

 

この会談は成功した。北郷はそう確信したものがあった。

 

そしてこの会談に参加し劉備という人間に少し触れることができたことが収穫であったとそう感じたのであった。

 

劉備は北郷たちが去ったあとペタンと腰を落としてしまう。緊張の糸が切れた、そういうことだろう。

 

「桃香様!」

 

劉備はヘタリこんでしまい、立つことができないようだったので関羽は赴き立たせてやる。劉備は顔を青ざめ、びっしょりと冷や汗をかき震えていた。

 

「は・・・・・はははは・・・・・怖かった・・・・・ほんとうに・・・・怖かった・・・・・」

 

孔明は自分の主が孫策や周瑜に対し見栄を張り、背伸びして接していたのだと実感する。

 

彼女はあの時感じた強烈な違和感が劉備から発せられずいつもの柔和な彼女に戻っていることに安堵する。

 

「気をしっかりお持ちください。しかし・・・・孫策の奴、桃香様に・・・・・」

 

関羽は強烈なプレッシャーをかけ続けたと考えた孫策に対し悪態をつく。

 

「愛紗さん、孫策さんはあの場面では怒ってもしょうがない状況でした。それを桃香様が作り出したのですから・・・」

 

「朱里、そ、それはホントか?!桃香様!!!なぜそのようなことを!!」

 

関羽は血相を抱え劉備を糾弾する。

 

この連合には関羽ももちろんほかの将軍も賛成であり、孫呉の兵たちとの交流が続く中での劉備の行為であったからだ。

 

「・・・・・呉の・・・・呉の人たちの本音が知りたかったの・・・・。だから・・・・・いや私自身の戦う理由が・・・欲しかっただけなのかもしれない・・・・」

 

劉備は冷や汗をかきながらおぼつかない足取りで歩きながら説明をする。顔は未だに青ざめたままである。

 

「どういうことです?・・・・朱里、どういうことだ?」

 

関羽は事態を飲め込めず孔明を見る。孔明は事の顛末を説明をするのであった。

 

「なるほど・・・・しかし桃香様、今度そのような無茶は決してなさらないでください。よろしいですか?!」

 

関羽は全てを理解はしたがやはり劉備の行為は褒められないものだと思ったのだろう。鋭い剣幕で劉備を睨んだ。

 

「ごめん・・・・ね、愛紗ちゃん。でも私は・・・・私は北郷さんに憧れているのかもしれない・・・・。みんなと同じ強い志で戦えるあの姿・・・・私には・・・」

 

「桃香様・・・・」

 

関羽は忸怩たる気持ちで劉備を見つめた。

 

彼女はみんなが笑顔で過ごせる場所を作りたいというそんな願いをもち農家の女の子がひたすら突き進んでいったのだ。

 

だがこのまま血みどろの戦争へと向かうということに彼女は胸を痛めていたのかもしれない。

 

血を流すことでしか平和を築けない。その大きな矛盾に劉備は悩んでいたということか。

 

未だに震え、青ざめている劉備を関羽は強く抱える。こんなにか弱い女性が修羅場をくぐり抜けてきたであろうあの江東の小覇王と大都督と呼ばれる猛者たちと張り合っていたのだと実感し彼女の立場を慮った。

 

ひとりの人間に全ての重みがかかっているということ。それがどれだけ過酷で残酷であるか。共に過ごしてきた関羽にはそれが痛いほどよくわかった。

 

「でも北郷さん・・・・私に孫策さんと同じことを言ってくれたって言ったんだ・・・・・。それが聞けて私は・・・・自分の行いが正しいのかもしれないと少し救われた気がする・・・・」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・桃香様、戦いましょう。みんなで、そして呉と共に・・・・平和の世を築きましょう!」

 

関羽は絞り出すようにそう言うと劉備は孔明は強く頷いた。それを見た関羽は闘気を漲らせ彼女を抱え、強く歩き出すのだった。

 

その後は冥琳が雪蓮をなんとかなだめ、連合の崩壊という最悪の事態は免れた。

 

実は雪蓮はあの後軍師たちに戦闘配置を命じており劉備を叩き潰してやると怒っていたのであるが、冥琳から雪蓮はその後劉備の演技であったと聞かされたあとはやはり冥琳と同じ反応で大笑いをしたという。

 

 

説明
続きを投稿します。

これから蜀の人たちがでてきます。
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コメント
mokiti1976-2010さん、コメントありがとうございます。馬超に関しましては故郷があるのですが、それについては話を入れようと考え、執筆中であります。次回あたりでその内容は触れる流れにはしていこうとは思います。(4BA-ZN6 kai)
黄忠はともかく、馬超が既に劉備軍にいるのなら、馬超は実家から出奔しているという事なのでしょうか?黄巾の時点では馬家は普通に存在しているはずですし…。(mokiti1976-2010)
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