うらら迷路帖〜不思議な駄菓子屋さん〜
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〜一占 少女と不思議な駄菓子屋さん、時々出会い〜

 

 

 

運命の行方、人生の岐路。

日常の迷路で、人は時に道を失う。

そんな時、占い師は迷い人に選択の矢を与える。

時に薬、時に毒、それは道標となる不思議な力。

それを操る条件は、十五を過ぎた少女であること。

時に女神、時に魔女、ここ占いの街“迷路町”に住む乙女達。

彼女達のことを人々はこう呼ぶ、“うらら”と。

 

人に道標を与えるうららといえど、時には己の道を失うこともある。

己の力でも他人の力でも、道を見出すことが出来なくなってしまったら、そのうららは一体どうなってしまうのか。

人が迷い込むのは人生の袋小路、しかしうららが迷い込むのはただの袋小路ではない。

道も見えず、選択の矢を失った先にあるのは、入れば簡単に抜け出すことは出来ない恐ろしい場所。

光一つない暗黒の空間、うらら達はそこを“迷路町の袋小路”と呼んでいる。

しかし、そんな袋小路にも道標は確かに存在した。

 

迷路町には、いくつもの噂がある。

その中の一つに、うららが迷い込むという迷路町の袋小路についてのものもあった。

曰く、昼間だというのに、突然何も見えない暗黒の空間に迷い込んだら、そこは迷路町の袋小路だ。

たとえ迷い込んでも、決して取り乱してはならない。

不安の、恐怖の、絶望の闇に囚われ、そこから抜け出せなくなってしまう。

袋小路に迷い込んだなら、まずその場を動かずに心を落ち着かせることだ。

そうすればいつしか暗い空間に、どこからともなく白く光る靄のようなものが流れてくるだろう。

それこそが袋小路を抜け出すことの出来る、唯一の道標。

その靄が流れてくる方に向かい、歩き続けるといい。

 

 

 

―――カラン

 

 

 

―――コロン

 

 

 

―――カラン

 

 

 

―――コロン

 

 

 

白く光る靄の続く先で、僅かに聞こえてくる下駄の音。

靄はどんどん濃くなっていく。

目も開けていられないほどに光も強く、眩しくなっていく。

それでも恐れず、歩みを止めず、真っ直ぐに進み続けるのだ。

その靄を抜けた先、そこにいるのは……。

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

私の名前は千矢!

五殿山にセツと一緒に住んでたんだけど、少し前に十五歳になって今日、迷路町に来たばっかりなんだ!

ずっと山で暮らしてたから、迷路町に来てからはどれもこれも初めて見るものばっかり。

あちこちにある食べ物も、どれもみんなおいしそう。

でも、食べさせてもらうにはお金が必要なんだって。

今まで山から出たことなかったから知らなかったけど、セツは知ってたんだよね?

よく薬を売りに町まで降りてたし。

もぅ、知ってたんなら、教えてくれればよかったのに!

今は持ってないから食べれないけど、いつかお金が手に入ったら全部食べてみたいなぁ。

それで今、私は何をしているかというと……。

 

 

 

 

 

「こらー! 待てー!」

 

「どろぼー!」

 

「うちの商品返せ―!」

 

 

 

 

 

「うえーん! ごめんなさーい!」

 

……沢山の人達に追われていました。

私と一緒についてきちゃった動物達が、なんかいろんな所から食べ物をとってきちゃったみたい。

それで私のところに持ってきちゃったから、私が動物達を操って盗んだって……。

 

「私のせいじゃないのにー!」

 

「いい加減に止まれっ、この破廉恥娘!」

 

なんとか逃げようと高い所に飛び乗って走ってるけど、一人だけ中々振り切れない人がずっと追いかけてきてるの。

その人はさっきの人達よりもすっごく怒ってて、なんか棒みたいのを振り回してきてすっごく怖い!

 

「もー! 謝ったんだから、許してよー!」

 

だから私は絶対捕まりたくなくて、一生懸命に走り続けた。

時にはもっと高い所に飛び乗って、時には蔓みたいに細い足場を渡って。

そして高い所はどうしても目立っちゃうと思って、今度は建物の陰に隠れようと一度地面に降りて細い道を駆け回る。

元々、迷路町は初めてだから、道なんてよくわからないんだけど……。

 

「うぅ、ここどこ!? 全然わかんないよー!」

 

何とか逃げ切ったみたいだけど、今度は余計に道がわからなくなっちゃった。

また上に登ればわかるかもしれないけど、さっきの人にまた見つかったら大変だし。

 

「……って、え?」

 

なんとかこのまま走って、人通りのあるところに行かないと!

そう思って次の曲がり道を右に曲がったところで、私の目の前が真っ暗になっちゃった。

 

「え、えぇー!? な、なになに、何でいきなり真っ暗になっちゃったの!? さっきまであんなに明るかったのに!」

 

右を見ても左を見ても、何も見えない。

月明かりがない夜の山でも普通に歩けるのに、こんなに真っ暗だとどっちに行けばいいのか全然わからない。

でも、こんな時はどうすればいいかはわかってる。

 

「……とにかく落ち着かないと。どうしてこうなったのかはわからないけど、焦ったらダメ!」

 

まだ私が小さい頃、山で迷子になっちゃったことがある。

その時は自分が今どこにいるのかわからなくて、怖くて、不安で、山の中をひたすら走り回っていた。

結局、夜になっても家にたどり着けなくて、このままもう家に帰ることが出来ないのかなって思ったらすごく悲しくて、その場所に座り込んで沢山泣いちゃった。

 

そんな時、セツが見つけてくれたんだ。

赤く灯る小さなロウソクの火と、私の僅かに聞こえたっていう小さな声だけを頼りにして。

セツに手を引かれながら家に帰る途中、セツにこんなことを言われた。

道に迷った時に焦って我武者羅に走ったら、もっとわからない所に行って余計迷うんだって。

難しいかもしれないけど、そんな時こそ心を落ち着かせるようにしろって。

だから落ち着かないと。

 

「……スー……ハー……」

 

とにかく深呼吸。

目を閉じて、ゆっくりと大きく息を吸って吐き出す。

それを何度も繰り返した。

 

「……よし、もう大丈夫! ……でも、ほんとなんなんだろう」

 

改めて周りを見てみるけど、さっきまでの走ってきた道もなくなっていた。

周りは真っ暗闇、何も見えなくてどこに何があるのか全く分からない。

それなのにこんな暗闇の中でも、どうしてか自分の姿だけははっきりと見えていた。

ただ暗いだけの場所じゃないのかな。

 

「あれ? なんか白い靄みたいなのが」

 

すると、どこからともなく白い靄が流れてきた。

しかもそれは普通の靄とは違って、光ってるみたいに少しキラキラしてる。

 

「……あっちの方から流れてきてるみたい」

 

もくもく、ふわふわ、ゆっくり流れてくる不思議な靄。

どこに行けばいいのか全然分からないし、私はその靄が流れてくる方に向かって歩いてみることにした。

 

「んぅ、眩しい。なんなんだろ、これ」

 

靄が流れてくる方に行くにつれて、どんどん靄の量が多くなっていく。

そして同時に光の強さも、どんどん目を開いていられなくなるくらい強くなっていった。

それでも私は歩き続けた。

どうせ他は真っ暗で、何があるのかわからないんだ。

だったら、この不思議な靄のある方にいってみよう。

どんどん多くなり私を包んでいく靄、そしてどんどん強くなっていく光。

眩しくて目を半分つむり、手で目元を覆いながら歩き続けて……。

 

 

 

―――カラン

 

 

 

―――コロン

 

 

 

―――カラン

 

 

 

―――コロン

 

 

 

前の方から聞こえてくる変な音。

何があるのかよくわからないのに、だけど不思議と全然怖いとは思わなかった。

そして、とうとう私を覆っていた靄が晴れて、眩しい光も落ち着いた時。

そこで私が見たのは……

 

「おや、お客さんっすか?」

 

さっきと同じ暗闇。

だけどそこにはさっきとは違って、小さな木造りの建物が一軒建っていた。

そして麦わら帽子をかぶって、甚平に下駄を履いたおじさん。

多分、ここに来る前に見たおばさんよりは年下で、セツよりは年上だと思う。

おじさんは私を見て、少し驚いたような顔をした。

 

「……ずいぶんとお若いようですけど……まぁ、歳なんて関係なく色々あるんでしょう。生憎と、ここは来た方を歓迎するような場所じゃあないんで、碌なもてなしは出来ませんが」

 

おじさんはそう言うと、私の前まで歩いてくる。

足を地面に置くのと同時に、さっき聞いたようなカランコロンという音が聞こえる。

あれは下駄の音だったんだ。

 

おじさんは私の目の前で止まった。

目の前に来てわかったけど、私より頭3つ分くらい大きいみたい。

おじさんは膝を曲げて、腰を下ろして目線を私に合わせるような位置に顔を持ってきた。

そして二ヤッと、なんだか変な笑顔を浮かべながら口を開く。

 

「ようこそ、うららのお嬢さん。ここ迷路町の袋小路、不思議な不思議な駄菓子屋へ」

 

「……だがし、や?」

 

「……ふむ、その反応。もしや迷路町の外から来た方っすか? 迷路町の住人だと、多少なりとも噂くらいは聞いたことあるでしょうし」

 

聞いたことのない場所、聞いたことのない名前のお店。

私はよくわからなくて、首を傾げるばかりだった。

 

「まぁ、アタシのことは気軽に、駄菓子屋さんとでも呼んでくださいな。もしくは、おじさんでもいいっすよ? あ、ただ、おじいさんだけは勘弁で。なんか胸にグサッと来るんっすよねぇ、おじいさん呼びは」

 

「……えと、駄菓子屋、さん? 私は千矢だよ。今日、迷路町に来たばっかりなの」

 

「ちやさん、ですか。ちなみに、どんな字をお書きで?」

 

「字? ……たしか、千本の矢って書いて千矢って、セツが言ってたっけ」

 

「なるほどなるほど、千本の矢で千矢。中々にどうして、うらら向きな良い名前じゃないっすか」

 

「え?」

 

「ふふふ、わからないんなら、それはそれでいいっすよ。それでは千矢さん、早速ですがお話を聞かせてもらえますか? あなたは今、何に悩んでおいでで?」

 

「悩み?」

 

「えぇ、悩みです。ここはですね、そういうのを抱えた方達が迷い込む特別な場所。さっきも言いましたが、迷路町の袋小路と呼ばれる場所です。アタシはここに迷い込む程の、大きな悩みを抱えた方達の話しを聞いて、ちょっとだけ解決のお手伝いをしてるんですよ」

 

駄菓子屋って聞いて、菓子って言葉が入ってるからお菓子を売ってるお店かと思ったけど、人の悩みを解決するお店なのかな。

私の考えてることを見通したように、駄菓子屋さんはニヤッと笑う。

 

「あぁ、ちなみに駄菓子屋は、アタシの趣味みたいなもんでしてね。駄菓子屋っていうのは……こんなのを売ってる店です」

 

いつの間に持っていたのか、手に小さな紙袋。

その中を開けて見せてくれる。

ふわっと、ほのかに甘い香りが漂ってくる。

中には色とりどりの、丸いものがいくつも入っていた。

 

「……飴玉?」

 

「えぇ、他にも綿菓子、酢昆布、煎餅、あと雑貨の類も色々とありますよ。で、最初に来た方にお勧めするのは、大体こいつっすね。甘いものってのは、人を幸せな気持ちにしてくれますから。五十円、とってもお安いでしょ?」

 

「あ、えっと、ごめんなさい。私、今、お金持ってないんだ」

 

「……おや?」

 

どれくらい安いのかはよくわからないけど、多分、本当に安いんだろうな。

時々、セツも買ってきてくれたことあるし。

そんな安いお金すら持ってないのが残念で、ちょっとセツを恨む。

来る時に紹介状っていうのだけじゃなく、少しでもいいからお金も持たせてくれたらよかったのにって。

 

「……まぁ、初回サービスとしときましょう。どうぞ、千矢さん」

 

「え、いいの?」

 

「えぇ、次に来た時にでも払ってもらえれば……次なんて、そうそうないでしょうけど」

 

「えっと……ありがとう、駄菓子屋さん」

 

最後のほうは声が小さくて上手く聞き取れなかったけど、とりあえずお礼を言って飴玉の入った袋を貰った。

中を見て最初に目についた赤い飴玉、それを手に取って口に放り込む。

 

「っ!? ん〜〜〜!!!」

 

「……ずいぶん表情の豊かな方だ。まぁ、お気に召したようで何よりっす」

 

ほんのりとした甘さ、そして少し酸っぱいイチゴの味。

すっごくおいしくて、ひたすら口の中で飴玉を転がし続ける。

さっき駄菓子屋さんが言ってた通り、心が幸せな気持ちで一杯になっていくような気がする。

 

「さて、では改めて続きといきましょうか。千矢さん、あなたはどんな悩みを抱えておいでで?」

 

「悩み……えっと、悩みっていうのかよくわからないけど。私、お母さんを探してるの」

 

「ほお、人探しですか」

 

「セツ、あ、私のこと育ててくれた人なんだけどね。その人がこの迷路町にくれば、お母さんに会えるって」

 

「なるほど、それで迷路町に来たと……しかし、ここに迷い込むには、ちょいと理由としては弱いような気もしますが。他に何かないんすか? こう、どうやっても解決できない悩みというか。もうどうしていいかわからない、八方塞がりだ、そんな気持ちを抱えていたりは?」

 

「んー……」

 

聞かれて頭を悩ませる。

お母さんを探してること、それ以外に悩みと言える悩みは思い浮かばなくて……。

 

「あ、セツに紹介状っていうのを渡されて、ここに行けば親切な人が良くしてくれるって言ってたんだけど。道がよくわからなくて」

 

そう言って紹介状を駄菓子屋さんに見せる。

それを見ながら、どこか呆気にとられたような顔をする。

 

「……これじゃあ、さっきの人探しよりも、ここに来る理由としては弱すぎる……ふむ、もしかしたら、千矢さんは元々そういう性質なんでしょうか」

 

「性質?」

 

「相性が合うというんでしょうかねぇ、この場所と。あまりいい性質とは言えませんが。特に深い悩みもなく、この場所に来られたのだとしたら、もうそれしか考えられませんし」

 

「……ふーん?」

 

「……まぁ、いいでしょう。それも悩みと言えば悩み、占師らしく道を示すとしましょう」

 

そう言って駄菓子屋さんが懐から取り出したのは、綺麗な透明の丸い水晶。

手のひら大の大きさのそれが、なんで懐から出てきたのかは不思議だけど、不思議な駄菓子屋さんだからかな。

駄菓子屋さんはその水晶を私に向けて、水晶越しに私を見つめてくる。

 

「っ!?」

 

その時、なんだか背筋がゾクゾクってした。

そしてその水晶のように、どこまでもどこまでも透明に、心の奥底まで透き通されていくような、私のすべてを見通されてるような不思議な感覚。

その感覚が少し怖くて、でもそれをしてる駄菓子屋さんは全然怖くない。

だから私は、この感覚を我慢して受け入れた。

そしたらどういうことか、背筋がゾクゾクってする感覚が少しずつ和らいでいった。

 

「……ほぉ、これはまた数奇な運命を持つ方だ」

 

暫くすると駄菓子屋さんは表情を硬くして、重く息を吐く。

 

「……なるほど、貴方はあの子の……もしかしたらあの子よりも……だからここに……」

 

「えっと、駄菓子屋さん?」

 

「……なんとなく、千矢さんがここに来た理由がわかりました。それでですが、千矢さんのお母さんについては……残念ですが、アタシの口からはなんとも」

 

「……そっか」

 

わからなかった、ってことなのかな。

迷路町に来てすぐに会えるとは思ってなかったけど、少し残念。

 

「ですが、安心なさい。貴方はこれから、沢山の出会いをします。その中でいくつもの、掛け替えのない絆を作ることでしょう。その絆を大切にし、その方達と一緒に進んで行って下さい。そうすれば、きっとお母さんにも会うことが出来るでしょう」

 

「っ! ほんとに!?」

 

「えぇ、もちろん」

 

水晶を懐に戻しながらニヤッと笑う駄菓子屋さんは、変な笑い方だけどその言葉は信じられると思った。

そうか、会えるんだ、お母さんに。

そう思うととても嬉しくて、楽しみで胸がドキドキしてきた。

 

「さて、占いも終えましたし、そろそろお別れです。ここは普通の人が長居するような場所じゃありませんから。ほら、あちらに光が見えるでしょう」

 

駄菓子屋さんは指さす方を見れば、暗闇の中に小さな光が見えた。

 

「あちらに向かって進んでください、そうすれば、この場所からも出ることが出来ます。そして出た場所で、最も千矢さんと縁の強い方と出会うでしょう」

 

「縁が強い人?」

 

「縁とは、人と人との出会いの可能性。目には見えない、繋った運命の糸。ここまで強い縁となると、アタシが何かしなくてもいずれ出会うことになるでしょうが。まぁ、ちょっとしたお節介みたいなもんです。さぁ、お行きなさい。そして出来れば、二度とここには来ないように」

 

「二度と来ないようにって、来ようと思って来たわけじゃないんだけど……でもそれじゃあ、お金が払えなくなっちゃうよ?」

 

「そん時はそん時っす。そもそもここは、人が好き好んで来るような場所じゃあない。迷い込むことが無いなら、それに越したことはないんすよ」

 

「……」

 

「ほら、お行きなさい」

 

「……うん」

 

そう促す駄菓子屋さんに頷き、私は光の差す方へと走っていった。

 

 

 

 

 

「……まぁ、それでも貴方とは、また会うことになりそうっすけどね」

 

 

 

 

 

駄菓子屋さんのいた場所から離れるにつれて、周りがまたどんどん暗くなっていく。

だけど光の差す方へ向かうにつれて、どんどん光が強くなっていく。

やっとこの場所から抜けることが出来るんだ。

嬉しくて顔が綻ぶ。

そして勢いよく光の中へ飛び込んだその先は……

 

「っ!? よ、よけてー!」

 

「……え? きゃっ!?」

 

女の人がいた。

こうして私は、生涯の友達との出会いを果たしたのでした。

 

 

-2ページ-

(あとがき)

女性しか扱うことのできない不思議な力。

それを使う、迷路町の袋小路にいる不思議な男。

彼の正体は、一体……。

 

なんなんでしょうねぇ。

色々考えてはいますが、そこまで話を作り込めそうにないので短編で作りました。

続きも少しずつ書いていますが、続きをのせることが出来るのは果たしていつになるやら、もしくはそのままお蔵入りか。

 

説明
うらら迷路帖の短編です。
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