唄う港町の青いジャズの夜(Swinging Port-city And Blue Jazz Night)
説明
(ある旅行者の手記より)
「ここ「唄う港町」と呼ばれる都市は
連日のように酔っ払った船乗り達の
陽気な歌声が街中に響き渡る様が
あたかも「街そのものが唄を歌っている」ようであった事から、
そう呼ばれるようになったのだそうだ。

時は流れて
海を往く船から
空を往く翼の生えた船が主流となった現代でも、
C.T.W.(Colour-Trash World)最大の
港町である事に変わりはなく、
今尚国外から続々と運ばれてくる舶来品に
街は潤い、活気づいている。
元々海に面している事に加えて、
最近になって深海への高速列車のターミナルが
桟橋に出来た(※こちらの記事を参照の事:http://www.tinami.com/view/1043774)と言う事もあって、
街中では人魚の姿も数多く見受けられる。

翼を休めて波の上に身を委ねる有翼船は
どんな立派な翼を持っていても尚、
海の記憶を完全に忘れる事は出来ないようだ。
そんな夜の港の情景を向こうに臨む通りには
古い蓄音機を改装したジャズクラブがあるのだが、
そこに今夜出演するバンドは
国外の音楽ファン達の間では既に知られた存在なのだそうで、
既に終電の時刻だと言うのにも関わらず、
公演会場の前では
この街の耳の肥えた音楽好き達が
続々と集まって来て、
扉が開くのを今か今かと待っている。
普段は観光客相手に路上でライブを行っている
翼の生えた楽器達も、
今夜のミュージシャン達が
どのような音を聴かせてくれるのか
興味津々の様子でやって来た。

隣にある深夜営業のティーポットの喫茶店は
ライブ帰りの客や夜遊び好きの常連客でごった返して、
明け方まで満席となっているのが
常なのだそうだ。
折角だから今夜は
地元の人から教えてもらった
壁の穴の中で営業している
隠れ家的なバーで
ライブの余韻に浸りながら
バーテンダーの作るオリジナルカクテルに
酔い痴れるとしようか」

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

完成後にA4(210×297)サイズ程に切り取った水彩紙に
水彩絵の具、水彩色鉛筆で描いたもの。

「青を基調とした空間の中に蓄音機のジャズクラブ」と言う構図の絵自体は
大分前に描いてみたいと思っていたのですが、
ある時に横浜のジャズのライブハウスの記事を読んでいた時に
(この絵の)全体のイメージが固まり、
そこからは(細部の手直しに時間が掛かった事を除けば)
比較的スムーズに完成させる事が出来ました。
...例によって当初思い付いていたものよりも
遥かに賑やかなものになりましたが。(苦笑)
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C.T.R. ワールド アナログ 鉄道 都市 tram 路面電車   蓄音機 

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