アゴ男、二階ぞめき |
説明 | ||
江戸の紅葉の名所は二つ、岩倉具視(いわくらともみ)の墓がある品川鮫洲の海晏寺(かいあんじ)、吉原の裏正燈寺 (しょうとうじ)。お参りしてから吉原へと通う男性多かったようで、信仰心と煩悩の区別はつけていたようだ。 「素見(すけん)ぞめきは椋鳥(むくどり)の群つつ啄木鳥格子先(きつつきこうしざき)」 【長唄・教草吉原雀】 ぞめきは騒き、大勢で騒ぐことの意味。 貧困が主な理由として多いが、落語には、「何かが満たされないなら、別の何かをそれに見立てて代用する」噺が非常に多い。 二階ぞめきも、吉原に行く事を止められた商家の若旦那が家の二階を吉原そっくりに改築してもらい、一人で妄想にふけって楽しむ・・・というもの。 一人三役で、吉原をひやかしにきたという設定の自分と花魁が口喧嘩、それを止めに入った若い衆に首を絞められ、「殺してみろー!」と騒いでいるところで、一階にいる親父に様子を見てこいと言われた丁稚(でっち)の定吉が現れ、それを見た若旦那。 「定吉、ここに来た事は親父には内緒にしておいてくれ」 |
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