物理変身系魔法少女()
説明
コスプレ好きな泉子は年齢不詳の女の子()だ。

ある日突然両親が買ってくれたコスプレ衣装に必要なアイテムに紛れてぬいぐるみが混じっていた。

あまり趣味じゃないぬいぐるみだったが両親の気持ちもムゲにできず、

しばらく部屋に飾っていたが、朝起きるとそのぬいぐるみが隣で寝ていたり

気が付くと持ち歩くバッグの中に入ってたりと不可解な現象が続いていた。

ある日イベント会場に足を運ぼうとすると不審な人物たちが泉子の周りを囲みゆく手を阻む。

ああ、新手のナンパか。と思ったがどうも様子がおかしい。

押し倒される泉子。

(ああ、私ここで死ぬのか・・・。)

泉子がそう悟った瞬間、バッグの中から光が見えて襲い掛かろうとしていた不審な人物たちを払いのけた。

光っていたのはなんとあのぬいぐるみだった。

「あなたは・・・?」

突然のことに動揺する泉子はぬいぐるみを見ながら問いかける。

「今まで黙っててごめん。ボク、実はぬいぐるみじゃなくて別の世界の元王子なんだ。」

「昔リン国にじゃんけんで負けて僕の王国が吸収された。
 それからリン国は度重なる重税を元国民に課していたんだ。」

「当時もう一般市民になった僕は、重税が払いきれなくなってしばらく逃げていたら、
 僕はリン国の兵に捕まって、こんなファンシーな姿に魔法で変えられたのさ。」

「この世界にもリン国の手が近づいている。そのことにいち早く気づいた僕は
 コスプレ店の商品に紛れ込んで世界を救ってくれる選ばれし美女(ぐへへ)戦士を探していたのさ。」

「このままではみんなライバーになって広告収入から重税分を払わなければいけなくなる(断言)。」

「君はコスプレ趣味のままで終わるか、この世界を救う希望になるのかどっちになりたいんだい?」

ぬいぐるみからの言葉に驚いたが彼女は理解した。

後、ぬいぐるみの声が彼女の推している男性声優の声だったことに2度驚いた。

「あなたの名前は?」

彼女はぬいぐるみに問いかける。

「ボクの名前はキュービー。よろしく!」

「私、やるわ」と彼女は決断すると彼女の左手がいきなり光る。

左手を見ると手にはけん玉のような形をした武器のような物体を持っていた。

「・・・これは?」

彼女の問いかけにキュービーが答える。

「これは正義の鉄槌”ハンマー”だよ?」

まんまやんけ。

とはいえ、今はそんなこと言ってられない状況だ。

「さあ、魔法少女()に変身だ!」

キュービーが叫ぶと周りがなんかピンク色に包まれた。

「ボクの隠蔽魔法が効いている間に変身するんだ!」

気が付くと彼女の衣服が脱げている。

「さあ、早く変身だ!!」

キュービーの声で必死さが伝わる。彼女もこれが変身か!と
思ったが下を向くとなんかピンク色の尻尾が見える。
尻尾の先をたどるとキュービーの尻尾が器用にも彼女の服を脱がしている。

「おい、こら!」

「さあ、早く変身だ!!」

先ず正義の鉄槌を下すのは目の前にいるこのぬいぐるみになるようだ。
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