精神分裂症の病魔が幻想入り |
神社に人が訪ねてきた。
いや、人と言うよりは病魔であった。
その病魔は精神分裂症と名乗ったのである。
「何かしら?」
「私は普通の人よ。(私は精神分裂症よ。)」
えっと?
おかしいわね。何か聞こえるわ。
霊夢は混乱した。
普通のセリフには、どう聞いても聞こえないだろう。
実際には、普通の人と名乗っているのに、実際の所?精神分裂症と名乗っているみたいよね。
そこで霊夢は訊(たず)ねてみた。
あなたは誰?
返事は、「私は幻聴に悩まされている病人です。(病魔ですが、何か?)」
えっ?やっぱり言っているわね。頭の中の何かが。
頭の中が見てみたいとは、こういう事ね。
ボソボソ、ひとりごとを呟(つぶや)く霊夢であった。
霊夢は思いつきでテストしてみる事にした。
「これは何かしら?」
大幣(おおぬさ)をかざしてみる。
「何でしょうか?(大幣でしょう。この人惚(とぼ)けてます。)」
そう。大幣よね。
この特徴的なジト目少女の青髪の何かは、一体何者なのだろうか?
「ちょっと詮索(せんさく)しない。(いや、そこ検討する余地ないですよね。病魔ですって。)」
「仮にあなたの言う事が正しいとして。あぁ、あなたじゃないわ。裏で喋っているあなたよ。あなた、心が読めるのね。」
「いやいやいや、現実にいる人を重視しなさいよ!!(そうですね。私の言う事はいつでも正しいです。ある種の神です。)」
「神様の類いだったのね。病魔とか、言っていたけど。」
「えっ?何それ、何で信用しているの?(それも事実です。それ以上に神、いわゆる真実なる者なのです。)」
「ちょっとやめて!(私は落ち着いていますが、憑かれているもう一人の私は混乱しています。)」
「随分、早口ね。」
ちょっと、割愛。
「で、神様が何の用?」
「(実は彼女と話し合って来たのですが。)やめて!やめて!やめて!(どうも私は存外、暴力的な様なのです。)」
「(もうちょっと話していたいのですが、彼女が帰る。と言って聞きません。これにて、失礼。)」
「何か妙(みょう)に冷静な奴だったわね。」
ブツブツ呟く霊夢。
こうして、日は暮れ、また、上るのだった。天壌無窮。
これにて、裏話は終了。
説明 | ||
自称神と病魔による会話。 | ||
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タグ | ||
ファンタジー 幻想 病魔 博麗霊夢 | ||
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