アスピディスケの記憶
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「船の竜骨を指して『行動力』の意味をつけるとは、あの星を見つけた者は良い解釈をしたものだな」

そう言われて窓を見ると、窓枠が切り抜いた夜空の中で星が瞬いていた。曇りのない星の海、その中で瞬きを繋ぐと船が走っている。

そういえばあの星にはそんな言葉が添えられていたらしい、と考えを巡らせていると「ロゼルタ」と名前を呼ばれ、問いかけられた。

 

「キミにとっての『竜骨』とはなんだ?」

 

─広がる夜空を見上げながら、ふとそんなことを思い出していた。

正直なところ、ロゼルタはその後なんと答えたかを覚えていない。差し障りのないことを答えただけだからだ。竜骨と言えば船体の中心となる部分、あの問いは「己の基盤とは何なのか」ということなのだろうとロゼルタは解釈した。だからこそありのままを答えるわけにはいかなかった。自分にとっての『竜骨』と、彼にとってのそれはおそらく相容れないものだろうから。

 

星空の中、記憶を頼りに探してみると、今夜もまた進み続ける船の姿が見えた。

説明
部長の誕生日の星言葉とか星座(竜骨座)でインスピレーション湧いたので。
※宮殿説得後推奨
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