焔木家のお犬様 再興伝3 |
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1922年初秋。科野一帯は豪雪地帯でもあり冬が厳しい。 毎年冬を死ぬような思いでしぶとく生き抜いてきたが、今年は大丈夫そうだ。 ハチが稼ぎ、家事や折衝も全てこなしてくれ、 銭も食料もどんどん貯まっていく状況であり、俺は修行兼狩りに専念するだけでいい。 妖怪でなければ、明日にでも妻に迎え入れたいぐらい出来た女だと思う。 冬を越したらダイダラボウに再戦を挑むつもりだが、 まずは厳冬をしのぎ切らねば、その土俵に立つ事も叶わないだろう。 ハチは東北出身。ここでも大雪が降る事を知り、楽しみにしているようだった。 |
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