★45  黄昏と動揺
説明
「彼女のおかげで家は助かってます
家の親父は今そこの病院で入院してるんですが
懸命に看てくれています」

これで少しは、場も和むかな
しかし

瞳「なに?美沙があんたの家に馴染んでいるってこと?」
百瀬「…」
「俺はそう思ってます」
瞳「あーっはっはっは」
そういった途端、叔母さんは笑い出した

瞳「この娘、貴方の家に溶け込んでるって?
どこ見て言ってるの それだけは絶対にないわ」
「ど、どうしてそんなことを」
瞳「簡単じゃない 今の今まで、貴方たちに
笑顔見せたことある?微笑んだことすらないはずだわ
この娘は本来表情の豊かな娘なのよ」
その言葉に、俺は反論できなかった

瞳「せいぜい用心しなさい
悠長なことしてたら背中刺されるかもよ
ははははは」
百瀬「やめて」
瞳「どうしてよ、いい機会じゃ」
言いながら 時計を見て渋い顔をする

瞳「あ〜ぁ 仕事の時間だわ もうちょっと話したかったのに
新しい仕事でここまで偶然足を運んだけど
まさか会えるなんて思わなかったわ
じゃ、美沙、また会いましょう」
言うなり足早に去っていった

俺たちは、しばらくそこに立ち止まっていたが

百瀬「忘れて」
「え?」
百瀬「今のこと。忘れて」
「あ、ああ」
百瀬「それと、ごめんなさい」
「何で謝る必要があるんだよ」

百瀬「さぁ、帰りましょう おはぎちゃんが待ってる」

いつものように平静を装う彼女
でも、どこか違っていた

必死に鉄仮面を装おうとするような 無理しているのがわかった
だから、俺は百瀬に合わせることにした

お見舞いの際はなるべく付いていた方がいい
具体的ではないけれど何か嫌な予感が、俺の頭をよぎっていた
(続く)

+++
すでに嫌われまくりのおばさん!
接戦の末1が多数でしたね
そしてコメントお寄せ下さる方に潰瘍経験者の方が
思いのほか多くてびっくりしました


コメント、タグ付け、いいね感謝です!
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コメント
>ふかやんさま 主人公君がその言葉を実際はっせていたら、きっと彼女もここでボロボロ泣いたでしょう 貴方にはきっと特別な感情があるはずですから(みらくる☆)
あんな人の言う事なんて気にしないで。俺も彼女の言う事なんて気にしないから。(ふかやん)
>mokiti1976-2010さま それでも実は主人公君の前では結構笑顔以外の顔は見せているんですよね きっとその原因がわかるとき、貴方がどう接してくれるか不安でもありますね(みらくる☆)
百瀬さんの表情が乏しいのに何かしら原因があるのは、主人公君にとって既に想定の範囲内でしょう。刺されたのが本当だとしても、このおばさんかその関係者がそういう風に追い込んだだけにしか見えませんが。(mokiti1976-2010)
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