英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
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〜ガルガンチェア1号機・中枢〜

 

ガルガンチェア内を探索していたロイド達が中枢に到着するとそこにはイリーナ会長とシュミット博士がいた。

「どうやらここが終点のようですが……―――――!」

「あっ!あの二人は……!」

「ラインフォルトグループ会長――――――イリーナ・ラインフォルト会長と”三高弟”の一人、シュミット博士ですね。――――――初めまして。俺の名はロイド・バニングス。クロスベル警察”特務支援課”の者です。」

中枢に到着して周囲を見回して二人の姿を目にしたエリナは目を見開き、ユウナは声を上げ、ロイドは一歩前に出て二人に自己紹介をした。

「”特務支援課”……そう……貴方達が例の。………ここに来るとしたら、アリサ達Z組と思っていたけど、まさかクロスベルの……それも僅かとはいえ”あの人”とも縁がある貴方達がここに来るとはね。」

「”あの人”……?」

「……多分だけど、”黒のアルベリヒ”の事を指しているのだと思うよ。」

「そういえば、”黒のアルベリヒ”は”教団”の幹部の一人だったという情報もありましたね……」

ロイドの名乗りを聞いてロイド達の正体を知って静かな表情で呟いたイリーナ会長の話を聞いてある疑問を抱いたノエルの疑問にワジが推測を答え、ティオは複雑そうな表情で呟いた。

「フン……それでエレボニアと戦争中の国の警察が儂達に何の用じゃ。現在この戦艦がクロスベル帝国軍によって侵略されている状況を考えると、大方戦後クロスベルにとって邪魔になる儂達を戦場となったこの戦艦に起こっている混乱に生じて”暗殺”しに来たのか?」

「あ、”暗殺”って……それはリーシャさんの特権で、あたし達はむしろアリサさん達の代わりに二人が戦場に巻き込まれないようにここに来たんだよ〜!?」

「あの、シャマーラさん……別に”暗殺”は私の”特権”じゃありませんし、そもそも暗殺業――――――銀(イン)としての活動は”碧の大樹”の消滅を機に引退した事を知っていて言っているんですか……?」

シュミット博士の指摘に対して反論したシャマーラの話に冷や汗をかいたリーシャは疲れた表情でシャマーラに指摘した。

 

「……どうやら、ご自身の状況は正確に把握しているようですね。」

「……この戦争でエレボニアに協力すれば、戦後クロスベルもそうですがメンフィルからもエレボニアに協力したその責任を問われると理解していながら、お二人ともそこまでしてまで”黒のアルベリヒ”の件が重要なのですか?」

一方セティは真剣な表情で呟き、エリィは複雑そうな表情を浮かべて二人に問いかけた。

「フン、エレボニアに与した覚えなどない。儂は”一番弟子”と”三番弟子”の仕上がりを見る為にここにいるだけだ。」

「”仕上がり”……?」

「”一番弟子”は”黒のアルベリヒ”ですが、”三番弟子”とは一体……」

シュミット博士の話を聞いてある疑問を抱いたエリナは眉を顰め、ティオは考え込んでいた。

「そんで?ラインフォルトの会長さんの方はどういうつもりなんッスかね?ラインフォルトグループなんていう大企業の会長がわざわざ現場――――――それも”戦場”に出て来てまでエレボニアに協力しているなんて、正気の沙汰じゃないッスよ。」

「―――――発注された試作器の運用効果を見届けるのも”契約”の内とだけ言っておくわ。それ以上は赤の他人の貴方達に話すつもりはないわ。」

真剣な表情を浮かべたランディの問いかけに対してイリーナ会長は静かな表情で答えた。

 

「……確かに貴女の言う通り、”それ以上の事情”について知るべきはアリサさん達Z組でしょう。――――――ですが、自ら”容疑”を認めた以上、貴方達が役目を果たそうとしているように、俺達も”特務支援課としての役目”を果たさせてもらいます。」

「……”容疑”ですって?」

静かな表情で答えたロイドの話を聞いたイリーナ会長が眉を顰めたその時

「――――――ラインフォルトグループ会長、イリーナ・ラインフォルト並びにルーレ大学客員教授、ゲルハルト・シュミット。クロスベル帝国法に基づき、”クロスベル帝国民でありながら、クロスベルと戦争状態に陥っている敵国家であるエレボニア帝国に協力した事によるクロスベル帝国への反逆”の容疑で逮捕する……!」

「クロスベル双皇帝の一人、ヴァイスハイト・ツェリンダー皇帝陛下からも直々に捜査令状、および逮捕状も既に出ているわ!」

「お二人の逮捕はアリサさんとシャロンさん達Z組だけでなく、アルノール皇家からも頼まれています。お二人にも深い事情がある事は理解していますが、大人しくお縄について諦めてもらいます。」

ロイドが警察手帳を出して逮捕宣言をし、ロイドに続くようにエリィとティオもそれぞれ宣言した。

「フン、そちらが占領した領土の国民扱いした挙句反逆罪扱いするとは、呆れるにも程がある”冤罪”だな。」

「……アリサ達が貴方達――――――いえ、”クロスベル帝国の思惑による冤罪”を受け入れてまで私達をここから連れ出そうとする”なりふり構わないやり方”を取った事は正直驚いたけど……だからと言って、私達がそれを大人しく受け入れるとでも?」

「それぞれの意志を貫く為にもあくまで抵抗するつもりですか……」

「おいおい、戦闘能力も皆無の上この戦艦内にいるエレボニア帝国軍の連中の援軍も期待できない状況なのに、どうやって俺達に抵抗するつもりだ?」

「もしかしたら黒の工房の本拠地の時のように、ステルス機能で隠れている人形兵器が護衛についているかもしれませんね。」

ロイド達の宣言に対してシュミット博士は鼻を鳴らして不愉快そうな表情を浮かべ、厳しい表情を浮かべたイリーナ会長の言葉にノエルは複雑そうな表情で呟き、呆れた表情で呟いたランディの疑問にエリナは周囲を警戒しながら自身の推測を口にした。

「フン……”卒業作品”を見せてもらうぞ、”一番弟子。”」

「しまった……!」

「気を付けて下さい!この場所の広さも考えると恐らく大型の人形兵器――――――機甲兵クラスの規模の人形兵器が来ると思われます……!」

そしてシュミット博士が懐から取り出した装置を操作し、それを見たロイドは声を上げ、セティがロイド達に警告をすると突如天井が開き

「な、何が来るの〜!?」

「―――――来ます!」

それを見たシャマーラは不安そうな表情で、リーシャが真剣な表情で声を上げると”ゴライアス”クラスの超大型の機甲兵らしき人形が落下してロイド達と対峙した!

 

「結社の”神機”――――――いや……!?」

「なるほど……これが第五で建造していた……」

「これが”卒業作品”――――――”最終魔煌機兵リヴァイアサン”とやらか。機甲兵から続くシリーズの総決算という訳だな……―――――面白い。」

超大型の人形――――――”最終魔煌機兵リヴァイアサン”を目にしたワジは真剣な表情で分析し、イリーナ会長とシュミット博士は興味ありげな表情でリヴァイアサンを見つめた。

「くっ……こんな機体を隠し持っていたなんて……!――――――だったら、こっちも総力を尽くして破壊するだけだ!ユウナ、ノエル、セティ、シャマーラの4人はそれぞれ機甲兵に乗り込んで対抗してくれ!」

「「はいっ!」」

「イエス・サー!」

「は〜いっ!」

唇を噛みしめたロイドはすぐに気を取り直して指示を出し、ロイドの指示にそれぞれ答えたユウナ達は端末を操作して機甲兵達をその場に呼び寄せてユウナは”ドラッケンU”、ノエルは”シュピーゲルS”、シャマーラは”ヘクトル弐型”、セティは”ケストレルβ”に乗り込んだ。

「頼む――――――ルファ姉、ギレゼル!!」

「お願い――――――メヒーシャ!!」

「お願いします――――――ラグタス、ラテンニール!!」

「出番だぜ――――――エルンスト!!」

ロイド、エリィ、ティオ、ランディはそれぞれ契約している異種族であるルファディエル達をその場に召喚し

「エイドロンギア、召喚!リンク完了………これよりユウナさん達の援護を開始します!」

「私もティオさんと共に空から援護します!」

更にティオは異空間からエプスタイン財団が開発した”オーバルギア”の新型兵器――――”エイドロンギア”を召喚して乗り込んでエイドロンギアを空中へと滞空させ、エリナは背中の翼を羽ばたかせて飛び上がってティオの横に並んで滞空した。

「やれやれ……非戦闘員相手に聖痕(スティグマ)を使う事はないと思っていたけど、こんなのが相手だとさすがに出し惜しみはできないみたいだね……!」

「私達の”準起動者”としての援護も含めたユウナさん達機甲兵組との連携で速やかに調伏しましょう……!」

ワジは溜息を吐いた後背中に聖痕(スティグマ)を顕現させ、リーシャは真剣な表情で声を上げ

「ああっ!――――――行くぞ、みんなっ!!」

「おおっ!!」

リーシャの言葉に力強く答えたロイドは号令をかけ、ロイドの号令に力強く答えた仲間達は戦闘を開始した!

 

「いきますよ――――――ファイア―――――――ッ!!」

「逃がさないわよ……!ハアアァァァァ……ッ!!」

戦闘が始まるとシュピーゲルとドラッケンはそれぞれ掃射技――――――アサルトラッシュ、ジェミニブラストで先制攻撃を敵に叩き込んでダメージヲ与え

「炎よ――――――爆ぜよっ!!」

二体の攻撃が終わるとケストレルが追撃に一点に命中した部分に炎の爆発を起こすクラフト―――――爆炎一点撃ちを敵に叩き込んで更なるダメージを与え

「いっくよー!せーのっ!!」

三体の攻撃が終わるとヘクトルが跳躍して敵に攻撃を叩き込むクラフト―――――ジャンピングスマッシュで攻撃した。

「―――――」

「わあっ!?」

しかし敵は空から襲い掛かってきたヘクトルを両腕で切り裂くように振るってヘクトルにダメージを与えると共に地面に叩き落した。

「ハァァァァァァ…………ッ!そこだっ!」

「集え、聖なる霊力よ……撃ち抜け、デイヴァイン――――――バスター――――――ッ!!」

「轟雷弾、発射します――――――トールサンダー!!」

「光よ、貫け――――――天流槍!!」

「……………………」

ロイドは武器をトンファーから双聖銃に持ち替えてエネルギーを集束して解き放つクラフト―――――チャージショット、エリィは銃に光の霊力を集束して解き放つクラフト―――――ディヴァインバスター、ティオはエイドロンギアのカノン砲から雷の魔法弾を発射し、エリナは光の渦を放つクラフト―――――天流槍で攻撃したが敵は両腕でガードした。

「ハッ、足元がお留守だぜ!そこだっ!」

敵がガードしている隙に普段の得物であるスタンハルバードではなく、ブレードライフルに変えていたランディは突進技――――――ブラッディストームで敵の両足に攻撃を叩き込んだ後すぐに敵から離れ

「爆雷符!!」

「フッ、これはどうだい!?」

更にロイド達が攻撃している間にそれぞれ敵の側面に回ったリーシャが炸裂する符を、ワジは霊力を纏ったカードを敵の関節部分目掛けて放って攻撃を叩き込んでダメージを与えた。

「ハッ!後ろもがら空きだよ!!――――――レイ=ルーン!!」

「オオオオォォォ……爆裂拳!!」

「見切れるか!?ハァァァァァァ…………!流星の光槍!!」

「ヒャッハー!乗ってきたぜぇっ!!」

「!?」

二人の攻撃が終わると転位で敵の背後に現れたエルンストが片手から収束した魔力レーザーを放ち、エルンストに続くようにそれぞれ飛行で敵の背後に回ったラグタスは拳で、メヒーシャとギレゼルは槍でそれぞれ怒涛の攻撃を叩き込んでダメージを与え

「純粋なる輝きよ、今こそ愚か者達に滅びの鐘を鳴らせ!――――ルン=アウエラ!!」

「古ノ雷ヨ、蹂躙せヨ!リーフ=ファセト!!」

「!!??」

仲間達が攻撃している間にそれぞれ長い詠唱を終わらせたルファディエルとラテンニールがそれぞれ最高位の魔術を敵に叩き込んでダメージを与えて怯ませた。

 

「ハァァァァァァ…………ッ!セェェェェイッ!!」

「いっくよー!スマ――――――ッシュ!!」

敵が怯むとドラッケンは得物であるガンブレイカーに電撃を纏わせ、前方に解き放つクラフト―――――クロスブレイク、ヘクトルは暗黒の魔力を纏わせた得物を敵に叩きつけるクラフト―――――暗黒スマッシュを敵に叩き込み

「ミサイル発射!!」

「雷よ――――――貫け!!」

シュピーゲルは機甲兵用のミサイルポッドからミサイルを発射して敵を攻撃するクラフト―――――スマートミサイル、ケストレルは雷の魔法弾で敵を貫くクラフト―――――電撃貫通撃ちで追撃した。

「――――――!!」

するとその時敵は咆哮を上げ

「―――――!」

「キャアッ!?」

「わあっ!?」

その場で回転して尻尾の部分を叩きつけるクラフト―――――サーペントテイルをドラッケンとヘクトルに叩き込んでダメージを与え

「―――――!」

「あう……っ!?」

「キャ……ッ!?」

続けて跳躍して敵にその巨体を叩き込むクラフト―――――イビルスタンプで後方で攻撃していたシュピーゲルとケストレルにダメージを与え

「―――――!!」

更にロイド達目掛けて背中に配備しているエネルギー砲を拡散させて攻撃するクラフト―――――メルヴィルレイを放った。

「させないわ!」

一方敵の行動を見たルファディエルはロイド達の前に降り立って結界をドーム型に展開して襲い掛かるエネルギーを防ぎ

「バリアで防ぎますのでエリナさんは私の後ろに回って下さい!」

「わかりました、お願いします!」

ティオはエイドロンギアに搭載されているバリア機能を使ってバリアを展開して自分と自分の背後へと回ったエリナを守り、他の飛行している者達はそれぞれ転移や飛行で回避に専念した。

 

「木偶如キガ調子ニ乗ルナッ!デヤ――――――ッ!!」

ロイド達がそれぞれ防御や回避に専念している中、結界を展開しているロイド達の元に戻ったリーシャ達と違い、一人地上で回避していたラテンニールは武器に凄まじい闘気を宿らせた後斬撃波として放った。するとラテンニールに襲い掛かったレーザーはラテンニールが放った斬撃波に呑み込まれると同時に斬撃波は敵のヘッドの部分に命中した!

「!?」

ラテンニールが放ったクラフト―――――ジエヌの串刺しによる強烈な一撃をヘッド部分に受けた敵は怯むと同時に攻撃を中断してしまった。

「ヒャッハー!反撃の時間だぜぇっ!我輩の本気、受け止めなぁっ!――――――彗星の闇剣!!」

「我が全身全霊を込めた一撃……その身に刻めっ!――――――彗星の光剣!!」

「!!??」

「みんな、頑張って!!」

ラテンニールの反撃によって敵が怯むとギレゼルとメヒーシャはそれぞれSクラフトを発動した。ギレゼルが放った膨大な闇の魔力でできた魔剣とメヒーシャが放った膨大な光の魔力でできた聖剣はそれぞれ敵の瞳の部分に突き刺さった後爆発を起こして敵のセンサーを機能不全にすると共に怯ませ、敵が怯み始めるとエリィはドラッケンとリンクを組んで味方機体全てに回復魔法をかけるEXアーツを発動して味方の機甲兵達のダメージを回復した。

「合わせて下さい、エリナさん!」

「了解しました、ティオさん!」

「とっとと、終わらせるよ、ラグタス!!」

「いいだろう、エルンスト!!」

「ワジ!一気にいくぞ!」

「やれやれ、面倒だな。」

敵が怯むと空中ではティオとエリナ、ラグタスとエルンスト、地上ではランディとワジがそれぞれ視線を交わしてコンビクラフトを発動し始めた。

「あっははははっ!雑魚は邪魔だ!とっとと消えな―――――――――ッ!!」

「オォォォォ―――――――――ッ!!」

「「アルテマ――――――レイジ!!」」

「―――――!!??」

空中で敵を挟み撃ちにしたエルンストは魔力を纏わせた両手をそれぞれ順番に突き出して爆発を起こす動作を何度も繰り返し、ラグタスは闘気を纏わせた拳を怒涛に振るって衝撃波を放ち、怒涛の連続攻撃を終えた2人はそれぞれの片手に膨大な魔力や闘気を溜めこんだ後、すれ違うと共に解放して闘気と魔力による無属性の超越した大爆発が起こし、エルンストとラグタスのコンビクラフトを受けた事で発生した凄まじい爆発と衝撃によって敵の片腕は胴体から外れて使い物にならなくなった。

「切リ刻マれルがイイ!イディオの斬魔剣!!」

「―――――!!??」

更にそこにラテンニールが莫大な闘気を溜め込んで解き放った奥義による斬撃波が敵の残っていた腕を切り落とした。

「オーバルドライブ……―――――リミットブレイク!」

「浄化の煌槍が汝を貫く!」

一方ティオは更に空高く飛び上がって敵の頭上へと移動したエリナの得物に凄まじい導力を送り込み、エリナは敵の周囲に魔術による神聖属性の槍を三本顕現させ、顕現した神聖属性の槍は一斉に敵に襲い掛かって突き刺さった後エリナの槍は槍と剣が合体した特殊な武装――――――槍剣(ランスソード)へと変形し

「「これが私達のニーベルン・ヴァレスティ!!」」

変形した槍剣から無数の導力レーザーが解き放たれ、敵に襲い掛かり、レーザーが命中した瞬間敵に突き刺さっていた神聖属性の槍は大爆発を起こして敵にダメージを与えた。

「「ラスト――――――リベリオン!!」」

「―――――!!??」

地上ではランディとワジがそれぞれ闘気状の強烈な殺気を身にまとって突撃して敵の両足部分を蹂躙して更なるダメージを与え、両足に強烈なダメージと衝撃を与えられた敵は再び怯んだ。

 

「今が好機です!行きましょう、皆さん!」

「「はいっ!」」

「は〜い!」

それぞれの攻撃が終わるとシュピーゲルの操縦者であるノエルはそれぞれの機甲兵を操縦しているユウナ達に号令をかけて連携攻撃を開始した。

「行きますよ―――――ファイア―!!」

シュピーゲルは怒涛の銃撃を敵に叩き込み

「逃がさないわよ!ハァァァァァァ…………ッ!」

シュピーゲルの攻撃が終わるとドラッケンによる掃射攻撃が叩き込まれ

「雷の魔力よ――――――貫け!!」

ドラッケンの攻撃が終わるとケストレルによる電撃が宿った魔法弾による貫通技が叩き込まれ

「いっくよー!それっ!!」

ケストレルの攻撃が終わるとヘクトルが大剣で跳躍からの叩き込みが敵に命中した。

「これで止めです!エネルギー充電完了!!」

ヘクトルの攻撃が終わるとシュピーゲルは両腕に構えた大型の銃にエネルギーを溜め込み

「ファイア―――――――ッ!!」

溜め込んだエネルギーを敵目掛けて解き放った!シュピーゲルが放った切り札――――――ハイメガキャノンによる収束した極太のエネルギーは敵を呑み込んで連鎖する爆発を起こした!

「――――――!!??」

極太のエネルギーをまともに受けてしまった敵は攻撃が終わると機体の全身に小規模の爆発や電撃が流れており、いつ壊れてもおかしくない状況へと陥った。

 

「これで決める!力を貸してくれ、エリィ、ルファ姉、リーシャ!!」

「「ええっ!」」

「お任せを!」

敵の状態を見たロイドは止めを刺す為にエリィ達に呼びかけ、呼びかけられたエリィ達はそれぞれ力強く答えてロイドと共に行動を開始した。

「うおおおおおおおおおおおおお…………………全力全開ッ!!」

「はあああああああああああああ…………………錬気解放ッ!!」

ロイドとリーシャはそれぞれ全身に力を溜め込んだ後それぞれ膨大な闘気と魔力を同時に解放し

「今こそ集え!全てを撃ち抜く星の光よっ!!」

「邪を滅ぼす聖なる光よ、今こそここに集えっ!!」

エリィとルファディエルはそれぞれの得物である銃と聖杖に膨大なエネルギーを溜め込み

「「これが……俺達(私達)の絆だ(です)っ!!」」

ロイドとリーシャは手を繋いで同時に空高くへと跳躍して闘気と魔力によって巨大な双竜の頭の姿をした塊と化し

「「全てを貫くっ!!」」

エリィは銃から膨大な魔力、導力、魔導の力が込められた極太のエネルギーを、ルファディエルは聖杖から膨大な魔力を解き放ち、巨大な双竜の頭の姿をした塊と化したロイドとリーシャはエリィとルファディエルが放ったエネルギーを纏って敵に向かって突撃した。

「「「「ツインコスモライト――――――ブレイカー――――――ッ!!」」」」

「――――――!!??」

究極協力技(アルティメットコンビクラフト)であるコスモライトブレイカーに前衛と後衛、それぞれ一人ずつ加える事で更なる威力を得る事になる超究極協力技(エクシードアルティメットチームクラフト)――――――ツインコスモライトブレイカーが敵に命中すると敵を中心とした場所に二重の巨大なドーム型の光の大爆発が起きると共に空をも貫くほどの二本の光の柱が昇って行き、戦場全体に大地震が起こった!そしてロイド達の攻撃が終わると敵の機体に巨大な風穴が空いた後敵は断末魔を上げながら全身の到る所から次々と小規模の爆発を起こし、最後は機体が真っ二つになってそれぞれ地面に倒れて完全に沈黙した!

 

「敵機体の沈黙を確認……!」

「フウ、何とかなりましたね……」

敵の沈黙を確認したティオは明るい表情で報告し、エリナは安堵の溜息を吐き

「ハッ、確かに”神機”と比べたら厄介な相手だったが”碧のデミウルゴス”や”鋼の聖女”と比べたら大した事なかったぜ。」

「アハハ……比較対象が色々な意味で間違っているような気もしますが……」

不敵な笑みを浮かべて答えたランディの答えを聞いたシュピーゲルの操縦席にいるノエルは苦笑していた。

「………まさか”兵器”同士の戦いに生身の者達が介入――――――いえ、機甲兵達と連携してリヴァイアサンを撃破するとはね。メンフィルのように”クロスベルの英雄達”までこんな”規格外”とは、あの人――――――いえ、”黒のアルベリヒ”にとっても完全に想定外(イレギュラー)でしょうね。」

「―――――くだらん。幾ら相手が既存のものを改良した機甲兵達に加えて”英雄”クラスの使い手や異種族がいたとはいえ、”兵器が生身の者達に破壊される等兵器として論外だ。”これなら”フランツ”が残した機甲兵の構想メモの方がまだ出来がいいだろう、――――――どこの誰かは知らぬが奴の作品の評点は”論外”だな。」

一方イリーナ会長は僅かに驚きの表情でロイド達を見つめた後溜息を吐き、シュミット博士は不満げな表情で呟いた。

「”かの者”が”フランツ・ラインフォルトではなく黒のアルベリヒ”だと理解したのでしたら、”全て”が終わるまで大人しくしていてください。」

「……っ!?非戦闘員である……私達相手に……こんな……強硬手段まで取るなんて……クロスベルは本当に……”色々な意味で変わった”……わね……」

「ぐ……っ!?何も知らない……愚か者共……が……儂は……師として……一番と……三番を……見届ける……義務……が……」

するとその時突如イリーナ会長とシュミット博士の背後に現れたリーシャが二人の首筋を軽く叩くと二人はそれぞれ気絶して地面に倒れた。

 

「――――――すまない、リーシャ。本来なら俺達が二人を無力化すべきだったのに……」

「いえ、二人の様子からして二人ともあの機体を撃破しても諦めない可能性が高かったですから、”奇襲”が専門分野の私が無力化した方が早かったですから。――――――それよりロイドさん、二人が気を失っている今の内に……」

リーシャが二人を無力化するとロイドがリーシャに近づいて謝罪し、謝罪されたリーシャは謙遜した様子で答えてロイドを促し

「ああ………気絶した状態での逮捕は正直気が進まないが…………――――――イリーナ・ラインフォルト並びにゲルハルト・シュミット。クロスベル帝国法に基づき、”緊急逮捕”する。」

促されたロイドは疲れた表情で溜息を吐いた後すぐに気を取り直してその場で宣言してイリーナ会長とシュミット博士にそれぞれ手錠をかけて二人の両手を拘束した。

 

こうして………イリーナ会長とシュミット博士はロイド達”特務支援課”によって逮捕され、二人を逮捕したロイド達はルファディエルとエルンストの転位魔術によって甲板に待機している”メルカバ”へと帰還した――――――

 

 

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去年末から始まって長く続いたハーケン会戦篇も恐らく後2〜5話くらいで終了する予定です。ちなみにハーケン会戦篇が終わると終章に突入し、終章でラスボス戦が終わると後日談に突入します。なお、後日談は以前に少しだけ話に出した”リィン達が犠牲になった世界での創篇”のラストチャプターの決戦時にこの物語のリィン達が介入する話になる予定です。なお、終章でのラストダンジョンでリィン達側に新たな仲間がパーティーインする予定で、その仲間とはリアンヌ、ロゼ、オーレリア、クロガネは確定で、ひょっとしたらリウイやリフィア達原作幻燐陣営もパーティーインするかもしれません(リィン達ばかり超強化に対して、Z組は……(笑))

説明
ハーケン会戦?大戦の”裏”の戦い・後篇?
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