マッチボックス 1/
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説明
2021年1月完成

昔モデグラ誌にエアフィックスがベッカムのプラモデルを発売したときの記事において同社のインタビューとして「昔の男の子のヒーローは戦闘機パイロットだったが、現在はサッカー選手だ。だからベッカムをプラモデル化した」との文がありました
サッカー選手はともかく戦闘機パイロットが大体の男の子の夢であることに異論がある人はいないと思いますが、なるにも過酷でなってからも果てしなく過酷な職業であることから大体の男の子は夢見るだけで成人して戦闘機パイロットになりたい人生だったと思いながら死を迎えます
しかし世の中には良くしたもので、お金を払えば健康診断と体力テストだけで一般人が戦闘機に乗ってフライトするツアーも存在します
例えばロシアはジュコーフスキー飛行場でMiG-29・Su-27・Su-30(以前はMiG-25もやってたはず。なお現在同ツアーは当然ながら募集停止中)、そして今回紹介する南アフリカのサンダーシティーがこれにあたります

南アフリカはケープタウン国際空港を拠点とする同社はE.E.ライトニング 3機、ブラックバーン バッカニア 3機、ホーカー ハンター7機といった南アフリカ空軍の退役機などを擁し、西側諸国の民間企業としては最多のフライアブルな軍用機を所有している企業でした
今回製作したバッカニアS.2B(XW986/ZU-NIP号)もその中の一機で、イギリスのロイヤル・エアクラフト・エスタブリッシュメント (イギリスの王立航空研究所。現在は国防科学技術研究所に改組)の退役機で再整備されて2002年からサ社にて観光客を乗せてフライトしながら過ごしていました
その後サ社は2009年にライトニングの墜落事故を起こしこの調査中に発覚した整備不良の問題から全機飛行停止をくらい同社は営業停止、保有する航空機を2011年からオークションにかけますが買い手がつかなかったものの2021年に南アフリカの航空会社Hangar 51社に他の機体とともに引き取られ現在は再度の進空を待っているところです
飛行機に運命という物があれば、例えば映画「フューリー」に出演したティーガー戦車F01号車並みに波乱万丈の人生を過ごしている同機はもちろんマッチボックス製です

さてマッチボックスは知っていますね?
知らない人は二つ前のホークT.1の記事を読んで下さい(ダイマ)
TINAMIには紹介していませんが私はイギリス海軍航空隊の機体が好きで、例えばシーフューリーとか5機作ってるくらいには好きで1/72でバッカニアも揃えたいとずーっと思っていました
しかし数年前にエアフィックスが素晴らしい新キットを発売するまでは長く日本で入手できる1/72バッカニアは凸モールドのエアフィックスか凹モールドのマッチボックスしかなく、後で調べてみるとエアフィックスのほうが出来がいいそうで、今だったら凸モールドは削り落とすかそのまま作るか彫り直すかするのでなんとでもなるのですが、当時は凹モールド派だったのでマッチボックス版を買いました
例によってキットは実機とは無関係な三色の成型色やぶっとくて疎らな凹モールドはいいとしても、結構大きな飛行機(F-15と同程度)なのに小さな箱に納めるために胴体が左右分割+エンジン部が上下分割され、更に外翼が実機の折りたたみラインで切断されていたので接着が大変でした
最終的に強度を鑑み左右それぞれの主翼中に2mmの真鍮線を通し強度を確保して事なきを得ました
ディテールアップはコクピット内を適当にプラ板で作りレジン製の射出座席を入れ、また外翼にボーテックスジェネレーターを細切れのプラ板で再現、ほか背中や尾翼のアンテナ類をプラ板や真鍮線を組み合わせ
燃料タンクはCMRの余り物から

最大の難関はデカール作成、というか貼り付けで背中の赤いラインを左右対称かつ湾曲する機体のラインに合わせて貼っていくのが大変でした
でもシェルマークを付ければサンダーシティー所属機のできがりです
普段のマーキングとは一味違う民間所属の軍用機、いかがだったでしょうか
貯金していつか乗りに行きたいと思いますが、流石に私がお金貯めるよりもバッカニアの退役のほうが早いでしょう…
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1/72 スケールモデル 飛行機 戦闘機 イギリス マッチボックス 

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