魔神達の幻想入り 第23話(編集) |
ジュウゴロウ「・・・親父、手術室に到着した。今から内部を調べる」
サイ「地下倉庫も調べましたけど、何の形跡も見当たりませんでした、どうぞ」
親父「了解」
無線から俺とサイの通信を切る親父は、目の前に立ちふさがる扉の横にカードキーを差し込む。
『確認しました』
扉がゆっくりと開く。するとそこで待っていたのは、赤や青の液体が部屋中に塗られている酷い光景だった。
親父「生態実験室のようだな」
ロウダイ「昔はここで強力なポケモンを作っていたわけですね?」
親父「主にダークポケモン改造実験が多かったな・・・」
映姫「?それはどういう生き物なんですか?」
親父「悪いポケモンと言い換えれば分かりやすいだろう。ここは当時、シャドー団と呼ばれるダークポケモンを操る組織と連合し、私達ロケット団がダークポケモンを量産していたわけだ」
ロウダイ「シャドー団は昔、私が倒したんですけどね。まだ懲りないようですよ」
ジュウゴロウ「親父、手術室からジャミラの日記を見つけたぞ!」
親父が会話中に俺が持ってきた情報を耳にした親父は、すぐに無線で応える。
親父「何か書いてあるか?」
ジュウゴロウ「最後の記録がとんでもないぜ。6月18日、私はパルキアを使って最強を呼び出す。絶対無敵と呼ばれるあのポケモンを呼び出し、ジュウゴロウよりも優れた私が神になる・・・ジャミラは、裏切った俺を倒そうとしてやがるんだ」
親父「絶対のポケモン・・・もしかしたらデオキシスでは・・・!?」
ジュウゴロウ「言えてるぜそれは」
小町「ちょ、ちょっと待ってください!一体なんですか、その・・・」
ロウダイ「宇宙から来た最強のポケモンさ・・・私も聞いたことありますよ」
親父「あいつは私達の研究に相応しいポケモンと言われていたが、自力で振り払われて逃走してしまったのが結果だった・・・」
ジュウゴロウ「奴は気持ち悪いくらい強いぜ。閻魔であるお前やレミリアや紫が組んでも絶対倒せないな」
映姫「なっ!なんでですか!」
ジュウゴロウ「デオキシスは敵に応じて『フォルムチェンジ』をしてくる。通常形態であるノーマル、耐熱板70枚も破壊するアタック、トラック10台分を受けても傷つかないディフェンス、マッハ5の速さを持つスピードの4形態がデオキシスの特徴だ」
親父「だがそれだけではない。奴は分身体、ディバイトを100体生み出すと結果が出ている」
小町「ちょ、多い・・・」
ロウダイ「さらにオーロラで敵を惑わしちゃったり、彼だけの必殺技の『サイコブースト』があるんだよねこれが!食らうと一撃だよ」
映姫「嘘だ!私がそんな化け物に負けるわけが・・・」
ジュウゴロウ「それはお前らが奴を知ってはいないからだ。俺は一旦切って、親父たちと合流する」
通信を切断した俺は日記を手に手術室から立ち去る。
その頃の幻想卿、永遠亭にて・・・
「あーもうなによ!!ぜんぜん眠れないじゃないの!!」
永琳「いいじゃないですか。最近よく昼寝されている輝夜様が珍しくも眠れなくなんて・・・」
輝夜「だーかーらー!寝ちゃうと変な夢見ちゃうのよ!何か分からないけど、ウネウネした怪物が私の前に現れるんだけど私が倒して・・・」
鈴仙「逆にハッピーエンドじゃないですか」
慧音「けど変だな。怪物と言ったら、サイの持つ妖獣を思い出してしまうのだが・・・気のせいか?」
永琳「ジュウゴロウ君達のことかしら?あの子もまた会えたら実験してみようかと思っているけどねぇ・・・フフッ」
鈴仙(師匠、それだとファンの皆さんが・・・)
永琳「(ダ マ レ)・・・それより、てゐはどうしたの?」
鈴仙「え・・・あ、それがどこかへ行っちゃって・・・」
永琳「じゃあ捕まえてきなさい。あとで試作品の実験台になってもらうわ・・・」
これが月の創設者の腹黒さであった。
幻想卿の空の上には有頂天という天の世界がある。そこに住むのは天人、比那名居 天子。嘗て博麗神社に地震を起こし、大騒動を巻き起こしたものでもあるのだ。
そんな彼女は岩の上で昼寝をしている・・・ように見えるが、
天子「ん〜、よく寝れないわね。でも何なの?男が血だらけでこっちに近づいて来て、「早く逃げろ!」って言って・・・」
夢の内容は誰かと戦闘していた男らしい。だがそれが後で大変なことに繋がるのはこのあとすぐだった。
突然天子の背中に寒気が走る。
天子「何・・・?」
後ろに振り向くが誰もいない。すると今度は前から寒気が走ったのだが、コレを素早く振り向いた彼女の前には、オレンジ色の不思議な生き物が立っているではないか。
天子「誰なの!?」
「・・・・・・」
ソレは無言のまま霧が立ち込める谷へ降下していった。
天子「・・・地上に行くつもりかしら?」
何者かも知らない天子は追いかけに、地上へ降り立とうとする。
てゐ「おっかしいな〜、ここへ逃げたのは確かなんだけど・・・」
博麗神社へ来ていたてゐは首を傾げながら鳥居をくぐる。ちょうど目の前に霊夢が掃除している様子があったので、てゐに突然と本能が走る。すなわち・・・
悪戯の血が騒いでいるのだ。
ということでてゐは全く音が聞こえない程の忍び足で霊夢の背後に近づく。
てゐ(一・・・二の、三・・・!)
萃香「霊夢〜遊びに来てやったよ〜」
霊夢「はぁ〜、あんたも相変わらずね。こんな暇な日に酒飲みに来るなんて・・・あら?」
ふと気づくと(やけくそで)匍匐全身で逃げようとしているてゐの姿が見えていた。
霊夢「・・・今夜は兎鍋かしらね」
てゐ「待て待て待てぇぇ〜〜〜っ!!私はまだ何もしてないのよ!?ってか、話を最後まで聞いてよ!!」
霊夢「嘘ばっかり」
てゐ「嘘じゃなーい!!」
少女説明中・・・
霊夢「オレンジ色の化け物?」
てゐ「そう!これが速すぎて肉眼で捉えるのはほんの一瞬だけど、その化け物の心当たりがあるとしてここへ来てみたわけ!」
萃香(どう捉えたのか気になる・・・)
霊夢「よく分からないけど、簡単に言えばその化け物を追いかけているわけね。1人で頑張りなさいよ」
てゐ「ちょ、あんたは妖怪退治の専門でしょ!?それくらい維持を持って・・・」
霊夢の手には光弾がてゐへ向けられていた。
てゐ「そ、そうだ!お賽銭!仕事が終わったらお賽銭をどっさり入れるから何とかして!」
霊夢「じゃあ依頼を受けるから、まずは手分けして探しましょ」
全開まで流していた霊夢の殺気は消え、張り切りながら空へ飛び立つ。てゐ曰く、「あとで葉っぱをたくさん詰めよう・・・」
「・・・・・・」
そんな彼女達を見つめるオレンジ色の化け物。胸には紫の水晶体。
コレが、宇宙から来た最強のポケモン。DNAポケモン、デオキシスであるのだ。
天子「こっちかな?いや、こっちかも・・・」
有頂天の真下は妖怪の山に続いている。まずは降りて辺りを探すのだが、すぐに見つかるようなものではないために見当が無かった。かといって飛んでも木が邪魔で見えるわけが無いと思っていると。
パン!!パン!!パン!!パン!!パン!!
近くで何かの破裂する音が聞こえた。よく見ると神社の辺りで煙が上がっているではないか。
火事なのかと天子すぐに煙のある守矢神社へ直行する。のだが、突然神社から何かが空へ打ち上げられる。狙いは・・・天子だ。
ヒュルルルルル・・・!
天子「ちょっ・・・!?」
諏訪子「すごーい!バルトのいる世界にこんな遊びあるんだ!」
バルト「花火っていうんだよ。夜にやるともっと綺麗で楽しいんだ!」
パァンッ!
「ひゃああああっ!?」
諏訪子・バルト「!?」
何かの悲鳴が空から聞こえたと思いきや、突然天子が軽く焦げた状態で地面に落ちた。
バルト「え!?もしかして僕、悪いことしちゃった!?」
諏訪子「わ、私早苗を呼んでくる!」
去っていく諏訪子を前に、バルトは天子を揺すって起こそうとする。
エビス「どないしたんや?」
早苗「ひゃっ!人が・・・」
呼ばれて駆けつけてきたエビスと早苗は驚き、すぐに神社へ運んでいく。
・・・・・・
バルト「ごめんなさいっ!!ロケット花火で遊んでいたら天子さんに当たって・・・」
天子「いえ、私の不注意です。幸い怪我は無いのでもう大丈夫ですよ」
エビス「しかし妙やなぁ。オレンジ色の化け物って、ワテには見覚えありまへんよ?」
天子「胸に水晶もあるんですけど・・・」
早苗「私達もぜんぜん見覚えがありませんねぇ・・・他の人なら何か知っているんじゃないんでしょうか?」
エビス「会長はんなら一発やな。ほな電話で・・・」
と、ポケギアを開いて通話を行うが、電波が届きませんとのエラーが発生する。当然俺達は外の世界にいるため、幻想卿からでは通信不可能のようである。
エビス「おかしいなぁ。このポケギアは最新式やから、この辺りからでも通話できるはずなんやけど・・・」
と思っていると着信音が鳴る。ベンケイから電話のようだ。
エビス「ベンケイはん、ワテです」
ベンケイ「おお、エビス殿!今我輩は人里におられるのだが、突然ポケモンが奇襲を仕掛けてきておるのだ!」
天子「・・・!」
その時、天子に電流走る。
第23話でした。
デオキシス幻想入りです。今史上最大の弾幕勝負が人里で起きようとする中、ジュウゴロウ達もジャミラの元へ急ぐ!
なおロケット団だけでなく、シャドー団も出す予定とされていますので、どうぞお楽しみにしてください!
追伸:天子口調があまりにも男過ぎた(っていうか、間違えていた)ので変更しました。
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ポケットモンスターの世界に住むトレーナー達が幻想郷へやってくる不思議な物語。 | ||
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