真・恋姫†無双〜物語は俺が書く〜 第14幕 |
真・恋姫†無双〜物語は俺が書く〜
第14幕「俺の職業は何?」
――― 同刻・街の西門[風の型・龍砲の使用後] ―――
あの竜巻 ―― 風の型・龍砲 ―― が治まった街では、今現在で行動可能の兵士たちが負傷(チビにやられた)した兵の救助を行っていた。因みに一刀の『龍砲』での被害を受けた者は“奇跡的”にいなかった。
「おい、大丈夫か?」
「いててっ。えぇ、大丈夫です…が、今のは一体何なのでしょうか?竜巻にしては空から“降ってきた”ような…?」
新入りの兵なのか敬語を使い先輩に謝礼しつつ、先ほどの竜巻について疑問を口にする。
「あぁ、そりゃきっと北郷“軍師”だろうな…」
「軍師?北郷様は“将軍”では無いのですか?」
助けた兵…仮に“壱”と呼び、助けられた兵を“弐”、話しかけてきた兵を“参”としよう。
疑問に答えた参は一人納得したように頷くが、弐はさらなる疑問を口にする。それに応えるのは壱であった。
「お前、新米か。なら、しょうがないな。北郷さまは確かにお強いが、実際には“軍師”として曹操さまの御傍に従える者だ。しかし、今は荀ケ軍師に親衛隊の許緒将軍が近くに居られる為、滅多な事がない限りは将軍として活躍なさっておられるのだ」
「なるほど…。あれ程、お強い方が軍師とは…。しかし、あの竜巻と北郷軍師にどのような繋がりが?」
弐の最初の疑問には参が、まるで自分ごとの様に嬉々として興奮しながら答えた。
「そりゃな!北郷軍師と言えば、あの曹操さまや夏候惇将軍に夏候淵将軍にタメ口!何をやらしても破天荒なのに全てが解決だぜ!終いには、あの戦いぶりだ…!型破りで常識知らずの戦いに黄巾党は為す術も無く、逃げ惑うって話しだ!!!」
実際、一刀の猛攻に逃げ惑っていた黄巾党がチラホラ。
「今、思えばよくも曹操さまは、あのお方を御仲間に引き入れる事が出来たな…?」
曹操さまですから。
「一体どうやって………」
居・食・住と引き換えにです。
「おいっ。いい加減にしておかないと北郷軍師が現れるぜ?」
壱、弐、参(+作者)が談笑紛いな事をしていると、茶化すかのように苦笑しながら兵…肆[四]が近づいてきた。
同時に今の言葉の意味を尋ねる。
「知らないのかい?『北郷軍師の話をすると、北郷軍師の影があり』って。今じゃ何処の詰処もこの話で持ちきりだよ?」
その話に、皆そう言えばと次々に自分の知っている噂を口にした。
壱が曰く、『侍女が北郷軍師の話をした際、いきなり背後から声を掛けられた』っと。
弐が曰く、『夜な夜な兵士が場内を警邏していると、今さっき通った道…背後から物音が聞こえて振り向くと、北郷軍師が兵士と反対の方に歩いていた。………“すれ違ったはずも無い”のに』っと。
参が曰く、『北郷将軍は空を飛べる』と。
「怖えぇ〜。北郷軍師って一体、何者?」
「何者って、そりゃ………天の御遣い…だろ?」
「寧ろ、同じ人類か?」
「いや、言い過ぎだろ…多分」
今まで話していた兵以外も加わり、話がかなり大きくなって終止符が付かなくなってくていた。
寧ろ、防衛線は良いのかという話だが街の外もかなり静まりかえっており、先ほども言った通り味方兵士“は”無事である。つまりは味方“以外”は死屍累々である。
そんな中で、一人…“伍”がこのような事を発言した。
「しかし、“空が飛べる”って幾ら型破りの北郷将軍でも…」
―――『………ぅぉ…ぉ…』―――
その発言と共に小さな声が聞こえた。
「なんだ?」
近くにいた何人かの兵も聞こえたらしく、声の正体を探した。
―――『…ぅぉぉぉ!……』―――
音源は時間が経つ毎に、大きくなっていく。
―――『うぉぉおぉぉ!!!』―――
すでに確りっと聴き取れる声と成り、皆が警戒しながら辺りを見渡すが人らしき影が見当たらない。
ふと、伍が不審な“影”を見つけた。
それはとても小さかったが、すごい速さで此方に向かっていた。しかし、近くづいては来るが肝心な影の主が目に見えない。
更にその影は此方に向かって来るに連れ、その影を大きくしていく。まるで狐にでも抓まれた様に錯覚して、鳥の影ではないかと思って上を向いた。
「………うそだろ?」
そして、その正体に気づいた。
今の発言に釣られて、何人か者も上を見てこう叫んだ。
「…なんだ、ありゃ!?」
視線の先に有るは飛来物。何かがこちらに向かい飛んできている。
「鳥か!?」
「あんな、バカでけぇ鳥がいてたまるか!?」
その飛来物が、近づくに連れて唯の飛来物で無い事が判る。
「…おい、なんか蒼白く光って無いか?」
「こんな、真昼間に彗星か?」
「寧ろ、叫び声が聞こえんか?」
その飛来物は光っていた。青よりも澄んだ色の蒼。それが白く光、兵士に向かい飛んでくる。
そして、目視で判断できる距離に入り、弐が驚いた声で皆に言う。
「…ち、違うっ!あれは蒼き彗星でも飛来物でも、増してや“空飛ぶ種馬”でもないっ!!あれは………っ!?」
「うおぉぉぉおぉっ!!!俺の着陸路線に入んなっ!轢いちまうぞっ!!?」
皆がその眼で…その耳で…気配で…自分たちが信じた軍師である事を確認した。
『北郷軍師ッッ!!!』
「だから、邪魔じゃぁぁぁ!!!?」
――― side out ―――
皆が一刀の帰還…と言うよりも、参上に歓喜するが一刀はそれどころでは無い。
今の現状…。
一刀 ―――『稲妻の氣――ライトニング・オーラ』で身体強化。
装備 ―――『朔夜〔直刀[鍔無し]〕』&『望月〔鞘〕』・『亜門〔亜空間[ショルダーバッグ]〕』・追加『チビ〔人間[黄巾党]〕』
移動 ―――『サーフボード〔板[その辺の食卓]〕
状況 ―――着陸態勢。しかし、路線に障害物あり。仲間である為に破壊不可…。
「退けってっ!本気と書いてマジ邪魔だからっ!?この速さ、轢き殺せるぞっ!?」
一刀が苦虫を噛んだような顔をし、必死に下の兵に退くように指示する。
素で今の一刀にとって、下にいる兵たちは邪魔者以外の何でもないが…だからと言ってそれを蔑ろにするほどの人手無しでは無い。
寧ろ、こういうときの保険の為に“これ”を捕まえてきたのだから。
一刀は左手に持っていた“それ”――チビを軽く引く。
「つー訳で、おめーの出番って訳だっ!」
「何が出番だっ!?とっととはな…うぉお!??人の話は最後まで聞きやがれ!!!」
一刀は相も変わらず、チビの話を聞かずにチビを思い切り手前に引いた。その一刀は口元をニヒルに釣りあげる。
「人手無しの話を聞く権利も…貴様の人権も…ある訳…無いだろうがっ!!!」
――― チビを暴投球並の速さで投げ“捨てた”。
今の一刀は少なく見積もっても、スポーツカー並の速度である。
つまり、その速度を上回り前方に投げられたチビはそれより速い…要は一刀の腕力は、もう異常を超えている。
下にいる兵たちは一端、一刀が投げたチビに目をやるが―――。
『…んだよ。黄巾党か…』
ですぐにスルーして、もう一度一刀を見る。すると、我らが“戦う軍師”は今まで乗ってきたサーフボード代わりの板〔食卓〕を踏みたいにして。
『飛んだぁッ!!!??』
空高く宙へと舞い上がった。
「こうなった以上は、逝くっきゃない。朔ッ!」
〈はい、はい。ここまで来たら最後までお付き合い致しましょう!〉
一刀は何か楽しいのか、強気な笑みを浮かべて朔の名を呼ぶ。
その掛け声にやる気の無そうな声の割りに、朔は乗り気の気配を漂わせていた。
そして、空中で逆さになると共に一刀は眼を見開き、二人一緒に叫んだ。
「Wake up[ウェイク アップ]!」
〈カ○ナ解放ッ!…じゃない。“焔の氣〔フレイム オーラ〕”発動!及び足場を形成し、固定!!〉
一刀の右脚のカテ○の封印の鎖が飛び散り、ヘルズ○ートが解放!!!
…など、と言う事は無いが代わりに右足が深紅の炎が燃え上がる。
その炎を一瞬、悪乗り…基、一刀に乗せられた朔が訂正しながら炎〔氣〕を制御する。
制御した炎は一刀の脚から離れ、代わりに足元に集って丸い球体となる。
――― 奴が言っていた。『焔ハ稲妻ト違イ、一部分ヤ物ニ宿ス事デ、ソノ物ノ熱量・質量ヲ上ゲル。勿論、炎トシテモ使用可能ダ。言ウナレバ… ―――
「稲妻は、身体的能力の向上。焔は、一部の熱量・質量の上昇。攻撃で言えば、高速で打ち出す“電磁砲〔レールガン〕”と攻撃範囲を広げた“爆撃弾〔ミサイル〕”と言ったところか?」
速さと“貫通”を兼ね備えた――― 稲妻。
周りへの被害を“拡大”させる――― 焔。
今回は、その『ミサイル』を圧縮する。あとは、
〈マイスター、御覚悟は?〉
「何時でも、良いぞ」
―――爆発させるのみ。
〈了解。火憐弾〔かれんだん〕、爆〔は〕ぜよ…〉
朔が蚊の鳴く声で呟き、炎の球体…『火憐弾』を爆発させた。
瞬間、一刀が更に加速してチビに向かっていく。
そのチビが一刀の奇行に気づいて、慌てて如何にか回避しようと身体を捻るがまるで意味など無い。
一刀はもう一度、『焔』を右脚に纏う。そして、チビとぶつかる少し前で身体を反転させて右脚を突き出す。
そう。正にそれは平成9代目ライダー、若しくは能力で言えば、平成初代のライダーであるがここは敢えて9代目の必殺技のテーマソングを流しながら叫びたい。(平成初代は両足で蹴っているが。アメイジングマ○ティファーム参照『クライマッ○スヒーロズ』より)
「―――ダーク○ス・ムー○ブレイクッ!!!」
「ぐ、ぎゃぁあぁぁぁ!!!」
っと。因みに近くにいた兵達は、一瞬ではあったが昼間がいきなり夜になったっと、口を合わせて言った。
『焔』を纏った右脚がチビの腹部を捕らえたまま、地上へと滑空する。
『焔』を纏っている為に今の一刀の右脚はダイヤモンドより硬く、かなりの熱を有している為にチビが痛みと余りの熱さに泣き叫ぶが…これは第二の地獄の序章でしかない。何せ、今は滑空しながら蹴られているのだ。つまり、後は地上に落ちる…ダー○ネス・○ーンブレイクを受けた状態で。
―――ヒュゥウゥゥ、ドスンッ!!!
―――ミシッ。ボキ、バキッ、バキットキバット、ボキャ!
「…っ…っ!!!??」
声にならない悲鳴が上がる。チビを中心に直径3m弱、深さが地上より20cmほどのクレータができ、その大きさからどれほどの破壊力かが窺える。
チビは奇跡的に生きてはいるが、正に虫の息である。
一刀はと言うと、『稲妻の氣』を消しながらも勝ち誇った笑みを浮かべて未だに、『焔』を纏わした状態で右脚をチビの腹部に乗せて立っていた。
しかし、何時まで経っても脚を退ける気配がない。それもそのはずだ。まだ、締めが終わって無い。
一刀は勝ち誇った笑みを、更に口端を吊りあげる。それに何か感じたのか、チビが疲れ切った腕を上げて一刀の脚を掴むが、実に弱弱しく何の意味もなさない。
一刀が『朔夜』を持たない左腕をあげて、指を鳴らした。すると、『焔』が一端、消えた。
―――そして、
「―――刻みつけろ」
―――右脚に力を入れた。
―――ドスンッ!!!
新たな衝撃がチビの身体を襲い、更に地面に叩きつけられる。クレータは新たな衝撃により新しいクレータが出来たが、そのクレータは円では無く、蝙蝠の形をしていた…。
〈―――マイスター?『やり過ぎ』という、言葉は貴方の辞書にありますか?〉
「………『やり過ぎ』はないが、『死なない程度』や『半殺し』・『四分の三殺し』という言葉が、『やり過ぎ』と同じ意味を…」
〈持つ訳無いでしょう!!!〉
一刀は『焔』を脚に凝縮して、相手に一気に叩きつけた。
その衝撃は一刀が想像していたモノより遥かに超え、流石の天衣無縫(四文字熟語的意味)である一刀も気まずそうな顔をしている。不幸中の幸いか、チビは痙攣しつつも息はあった。
しかし、一刀も朔もチビの事などどうでも良かった。ならば、なぜ朔が起こっているか?それは…。
〈全く!私の補助なく、氣を行使などしてッ!見なさい、周りが壊滅してますよ!?〉
「………仰るとおりです。はい」
今の攻撃で出来た被害は、何もクレータだけでは無かった。
今の攻撃を仮に『圧壊』と名付けよう。その『圧壊』は確かにチビに更なる被害を与えた。しかし、強い攻撃には余波が付くもの。今の攻撃による余波で、周りの建屋が幾つかが“倒壊”した。
だが、これは何も『圧壊』だけのせいではない。
最初は黄巾党が柱を傷つけ、次に一刀の『龍砲』、そして『圧壊』が偶然にも止めになってしまっただけの事。
取り敢えず、一刀は朔の説教を受けながら他に被害が無いか確認して兵たちが茫然と此方を見ている事に気づく。
「………やっぱ、引いてるよな?」
〈あんな事しておいて、いまさら何を仰られるのですか?〉
「ですよね〜………はぁ」
別に他人にどう見られたとて、気にする一刀では無いが場の空気が重くなるのは正直な話、苦である。
が、何時までもこうしている訳にはいかない。気難しそうな顔をしながら、兵たちに近づいて『よっ』と手を挙げて挨拶する。
そして、兵たちの第一声は、
『北郷軍師…』
であった。その声色には何も感じる事が出来ない。しかし、微かながら肩を震わせている。
それもそうだ。目の前であそこまで残酷な事をしたのだから、その矛先が自分に向いているかもしれないと考えれば、誰だって…。
そして、第二声はと言うと予想外な答えであった。
『北郷軍師………マジパねっす!!!』
―――スゴッ。
「口揃えて名にゆうてんねん」
あまりの予想外なその答えに、ズッコケながらも関西弁で突っ込む。
だが、そんな事関係ないように本人が目の前にいるにも関わらず、好き放題に発言する。
「まさか、本当に空を飛ぶなんて!!!」
「あの訳の判らない蹴り…こう、何が何だかわからんが心の奥から何かが沸き起こってくる!?」
「敵への容赦ない追撃…マジパねぇw」
一刀はこの予想外な反応に頭を抱えつつ、兵たちの人数…そして、秋蘭と季衣が居ないに気づく。
「おい、季衣―――許緒はどうした?」
「許緒将軍ですか?将軍なら……」
「と…とっくに死んでる…か、もな。グフッ!」
一刀の質問に答えたのは兵では無く、先ほどまで一刀に一方的な暴力を受けて尚、意識を保っていたチビであった。
その返答に機嫌を悪くしたのか、一刀は半眼になりチビを睨みつける。
「どういう意味だ?」
「ふ、ふん。答えてやる義理は無いね」
先ほどの腹癒せか、答えを侍らせて意地の悪そうな笑みを作る。が、その顔はすぐに歪む事となる。何故なら、一刀がその笑みより邪悪な笑みを浮かべて一端、策を地面に差してから近づき…。
――― ガスン!
「ギャフッ!」
その、いけすかない顔を宙へと蹴る飛ばし、浮いたところを服の襟を掴む。そして、気を失っていない事を確認すると無機質な声でチビに再度尋ねた。
「おい、寝惚けんなよ?俺は意味を尋ねた。それ以外の答えは聞いて無い」
「くそっ!殴りたきゃ殴れよッ!?こっちは―――」
「そうか?じゃ、遠慮なく。…セイっ!」
「―――そんな事慣れてッバットッ!??」
もう自棄〔やけ〕になったのか、開き直るチビの頬に一刀の容赦ない…ように見える拳が襲う。因み一刀もチビを殺さな…基、気絶しないように手加減をして殴っていたがチビも相当の傷を負っている為、手加減した拳でもかなり痛い。
それてもチビは白状しない。それどころか一刀を挑発するような事を言う。
「しらねぇな。ヒヒ…」
「そうか〜」
―――ガスッ。
殴った拳を反対側に振り上げて、裏拳を叩きこむ。
「ギッ!…答えてやるもんかっ!黄巾党にだって意地くらい…!」
「そんなこと言わずに―――」
一刀は未だに白状しないチビに向かい、笑顔で振り上げた拳をまた振り下げる。
―――ゴシャ。
「あるっぎっぷっりゃ!!」
「 お 」
殴った拳を振り上げて、裏拳を再び叩きつける。
―――グシュ。
「ギャッ!!!?」
「 し 」
振り下げる。
―――ガッシュ!!!
「ベルッ!!?」
「 え 」
振り…。
―――ガシャン!!!
「…気持ち良くなってきた」
「 ろ…?………」
〈(気のせいですか?メリメンナックルを装備しているように見えます)〉
チビの血によって赤く染まった手には、気のせいか銀色に光る鉄の塊が見える朔であった。
それはさておき、余りに殴り過ぎて変な性癖に目覚めたと思われたチビ。しかし、実際のところは演技。これは『気がおかしくなって、情報を引き出す事が出来ないから諦める』という事を再現しようとしたチビの演技で在った。
そして、一刀が取った行動は――。
「…わかった」
「(ふぅ。これで解放…)」
「そんな下手な演技ができないほど、殴り続けてやる…」
「…はい?」
―――拷問続行であった。一刀も人を欺く事が得意分野な為、チビの演技などお見通しであった。チビが呆けているが、そんな事お構い無く今度は右手に『焔』を纏わせる。先ほどの恐怖が甦ってきたのか、泣きながら謝るが。
「俺は止めない!貴様が泣いて謝っても許さないっ!!土下座したって殴り続ける!!!何故なら………貴様が俺を怒らせたからだ〜〜!!!!!」」
「いやぁあぁぁぁ!???」
―――――― 暫く、お待ちください ――――――
アイキャッチ〈前半〉
真・恋姫†無双〜物語は俺が書く〜〔アフレコ:北郷 一刀[声 保志総○郎→近○隆]&朔[声 水樹○々(甘えっ子声で)]〕
御題:カッコイイと思える一言
一刀「俺だけは何があっても、お前の味方だ…」
朔 「Cyclone Joker [サイクロン ジョーカー ]♪」
一刀「あ、それいい!じゃあ、『KAMEN ri…』」
一言だ。強制終了!!!!!
アイキャッチ〈後半〉
真・恋姫†無双〜物語は俺が書く〜〔アフレコ:曹操孟徳〔華琳〕[声 乃嶋架菜]&荀ケ文若〔桂花〕[声 みる]〕
御題:他のキャラ真似
華琳「うるさい、うるさい!うるさ〜い!!!」(恥ずかしくて、ヤケクソ気味)
桂花「ナルト君、これ…」
朔「そのキャラは私の声優の!?」
一刀といい朔まで…始終揃って自重しろ!!!
「―――と、言う事でさぁ。はい」
〈(黄巾党の誇りも、暴力の前では無力に等しき…ですね)〉
「マジで容赦ねぇ…」
「あぁ、絶対逆らってはいけないな」
兵たちは自分が、今のチビのようにならないように一刀に忠誠を誓う。
そのチビはと言うと、既に顔は原形を残しておらず顔は赤かったり、青く腫れ上がっていたりする。
そして、その元強の一刀はと言うと肩を震わしながらチビの言葉を脳内で復唱していた。
『実は俺、この西門の兵を始末して外の黄巾党を入れる役割で…。それにはまず、将軍たちが邪魔なんで反対の東で俺と同じ張宝様の妖術で、異端の力を手に入れた―――デクっていうのが暴れて将軍たちを集めるっていう作戦なんですが。あいつ、頭が悪い割に力が強すぎるから今頃は………』
「秋蘭達が負ける?信じられん…が異端か」
一刀は眼を瞑り、これからの作戦を考える為に思考を展開した。
――― 現状況。
――― 街の外は司馬懿が指揮を執り、現在黄巾党は壊滅しつつある。よって、増援は必要なし。
――― 西門。現状は死者が多数。怪我人が58の内30人が行動可能。
――― 東門。夏候淵将軍と許緒将軍の他に知らない“氣”が5つ。その内の3つには悪意は感じられない。去れどその氣以外は徐々に弱くなっている。加勢に行くべきだな。
――― 情報として、その氣は『デク』と言う人物。こいつがチビの言う“異端”と言う者であるなら、兵を連れて言っても無駄死にである。
――― そして、残りの氣は誰だ?“どこかで感じた事のある氣”だが…左慈?否、奴はもっと荒々しかった。于吉と言う者?否、吾奴は悪意では無くこう、『禍々しい』しい。旺我〔華陀〕・夜葉〔野上良〕?あり得ん。先ほど別れたばかりだぞ?
――― 可能性としては、違う異端。若しくは張宝というものか?
――― 以上の現状及び、情報をもとにして編み出させる策は…。
一刀は静かに兵たちに指令を出す。
「今現在、動ける者は怪我の治療と炊き出しの準備をしろ」
「ま、待って下さい!?まず、優先すべきは東門への加勢では!?」
一刀の命令に勇敢な者が反論した。先ほどの惨劇をみてから発言しているのだから、それは勇敢なのかそれとも無謀なのかは考えものである。
しかし、一刀は別に起こる訳でもなく確りと相手の眼を見据えながら言った。
「あぁ、助けに行くさ。俺がな」
この発言に皆が驚く。先ほど外で戦い、一刀の身体を見る限り、チビとも戦ったと思われる身体で未だに戦地へ赴こうとしていた。
その姿に感銘を受けたのか、次々と『共に行きます』と挙手する者がいたが。
「要らん。足手纏いだ」
と、一刀両断した。
しかし、何も一刀は何もするなと言っている訳では無かった。次にこんな事を問うた。
「お前たちは何の為に戦う?」
「それは…」
「戦う理由なんて、人其々だろう。しかし、今護るべきモノはなんだ?人や物?それもある。しかし、それよりもまず“心を護る”べきじゃないのか?」
兵たちが静かに“心”と呟いた。その一刀は兵たちから眼を離さずに見つけて続ける。
「今、ここの住人達は黄巾党と言うのに怯えている。だから、それを安心させる為にも吹き出しをしてくれ。これはとても重要で今、“お前たちにしかできない”事だ。頼む」
確かに一刀の言う事は一理ある。だから、納得はいかない物の渋々頷く兵に一刀は約束した。
「お前達がこの場所を…暖かくなった帰る場所を作ってくれるなら必ず………他の将軍たちを連れて帰るから、頼むぜ?」
「はい、隊長!」
この勇敢な兵はどうやら、一刀が結成した部隊。『赤鬼部隊』の新人のようだ。だからこそ一刀は言わねばならない。
その兵の肩を掴み、顔を近づけた。
「おれは、軍師。…又はチーフだ!」
さっきの込めた声に新人はビビり、詰処の先輩方が言っていた名を思い出して敬礼しながらこう言った。
「す、済みませんでした、血畏怖〔チーフ〕っ!!!」
「うむ、発音が気になるが以後、気をつけろ」
と、良い笑顔をしながら横をすり抜けて、『朔夜』を引き抜き『望月』に納める。
そして、元の位置に戻りチビの襟首を再び掴む。
「さ〜て、いちをついて来て貰うぜ?」
と、言うが返答が返ってこない処を見ると気絶しているのだろう。
「まぁ、気にする事はない。では、いくぜ!」
一刀は気にすることなくチビを引きずりながら走り始めた。
〈(マイスター、お加減は宜しいのですか?)〉
走っている途中で、鞘に収まっている為に念話を用いて朔が身体の様子を訊いてきた。
それに対して一刀は『ふぅ』と溜息をついて。
「身体は問題ない、が疲労が激しい…かな。今日は黄巾党の隊を2回潰して、『稲妻の氣』・水の型の蓮華流〔レンゲル〕・榎裏珠〔カリス〕・騎呀憐〔ギャレン〕・撫黎弩〔ブレイド〕に風の型の空我〔クウガ〕×2に龍砲。火の型の烈火爆走―――突に縮地。付け加えて『焔』を2回にダークネスムーン○レイクもどきもいれるとかなり氣を使ってんな。主人公補正もそろそろ限界あるぜ、作者さんよ?」
〈(頭もまずそうですね…?………貴方が仲間を大事にしている事は重々承知ですが時には身体を大事にしてください)〉
因みに“誰か”が使用した懺炎牙は一刀の記憶に無い為にカウントされていない。
朔は心配そうな声で一刀を制止しようとするが、一刀は止まらずそのまま走る。
朔も何を言っても無駄そうなので、それ以上を言う事は無かった。
「―――大丈夫だよ」
〈(何です?)〉
突然、一刀が朔に向かい言う。何の事かわからずに朔が一刀に尋ねると、歌うように答えた。
「――― 君のとなり 戦うたび 生まれ変わる ―――」
〈(………どういう意味でしょうか?)〉
「お前が居るなら…共に戦ってくれるなら、俺は幾らでも強く…何度でも戦える。だから、大丈夫だ」
『朔夜』がカタカタと震える。一刀は哂っている者だと思っているが、実際には歯が浮くようなセリフに恥ずかしがっていた。
〈(そ、そうですね。私が居れば、激弱マイスターも一騎当千ですよね。OK。力を貸してあげましょう。し、しし、死なれても小十郎に合わす顔がありませんしね!?)〉
「そこまでいうかっ!?全く…お願いするよ、相棒?」
朔のツンデレ風な物言いに、呆れながらもその顔はとてもにこやかだった。
〈(マイスター、もう一度、あの科白お願いします)〉
「厭だよ。はずい」
〈(…#。『――― 君のとなり 戦うたび 生まれ変わる〜〜 ―――』)〉
「ちょ、お前が歌うな#」
「…独り言が多くて気持ち悪いな」
一刀達のお馴染みのコントに、いつの間にか目覚めたチビが苛立たしく突っ込む。
確かに朔は念話で話しているが、一刀は口で言っている為、傍から見れば独り言を言っている危ない人にしか見えなかった。
しかし、今の間で突っ込むのは間が本当に悪かった。
〈(マイスター、少し急ぎましょうか?『稲妻の氣』を発動します)〉
「あぁ、そうだな」
チビの発言に嬉々とした声色で答える二人。しかし、その二人からはどす黒いオーラが出ていた。
〈(『稲妻の氣』を発動)〉
一刀の身体が青白く輝ぎ、その余波で周りの家具などが吹き飛ぶ。近くにいたチビも引き飛びそうになるが、襟首を確りと握られているので余波が直撃する。
しかし、それだけでは終わらなかった。一刀が思いっきり踏みこみ、走る速度を上げる。そのG〔重力〕が思いっきり身体にかかり、意識が飛んだ。
「いくぜっ!その2。強風暴風台風突風旋風烈風疾風怒濤、風を捕らえられるモノなどこの世に有りはしない!!!」
ものすごい、速さで走った甲斐も有り、すぐに秋蘭達が見つかったが見るかぎり、危険そうなのに変わりは無かった。
それをすぐに判断した一刀の行動は速かった。
―――デカ物…デクが戦斧を後ろへ振るう。
右手に『焔』を凝縮し、その手を『亜門』へと入れて何かの柄を掴み、引き抜く。
引き向いたのは狼の形が掘られた長い真鍮の棍に、鎌を連想させるような幅が大きくかなり厚みのある赤みがかった曲刀…『狼襲』であった。
その『狼襲』を地面に叩きつけ、引きずりながらも前進する。
―――デクが前足に重心移動する。
『焔』を右腕から『狼襲』に移動し、熱量と質量は上げて重量と硬度を上げる。すると、刀身が紅く燃え上がり火の粉が舞い散る。
そして、一刀は前へと跳躍して上半身を捻り『狼襲』を持つ腕を首に巻く。
「デク、殺しなさい!『天風地振』ッ!!」
「火之型―― 火翔淡〔ヒショウタン〕」
――― 一刀が身体を捻り、『狼襲』を投擲する。
――― デクが戦斧を振るう。
デクの戦斧と『狼襲』がぶつかり合う。その影響で暴風が吹き荒れ、デクがバランスを崩して倒れかけるが何とか持ちこたえる。
故に、二つ目を投擲する事にする。そう、チビを…。
チビを引き、
「よく良く踏み止まったな、雑種!ほれ、褒美だ。拒否不可の強制報酬ッ!」
思い切り、投げた。
「そら、受け取れッ!人手裏剣!!因みに貴方のお友達?だと思う」
そのチビが縦に回転しながら、デクの顔に命中した。それによりデクが倒れる共に、宙から『狼襲』が降って来て地面に強く突き刺さる。
「(ちょうど良い。あそこに着地しよう…というか、この飛距離ではあそこしかないよな…)」
一刀もかなり無計画である。しかし、それを補う器用さがあり、確りと『狼襲』の上に着地する。
―――さぁ、俺の物語を始めよう〔書こう〕。
後書きと言う懺悔。
かなり、更新が遅れてしまいました。
済みません。戦国姫がかなり手こずってしまい、更に文がかなり長文になってしまいました。
次回よりは少しずつ投稿していきたいと思います。
あぁ、因みにアイキャッチのお題・提案も受け付けております。
是が非でもあの子にこんな事を言ってほしい、あの子に…と言うもモノでも受け付けております。
あと、コメント〈感想〉や誤字脱字の指摘、こうすれば、もっと言い分になるなどの意見を頂ければ幸いです。
さて、次回の『モノオレ(真・恋姫†無双〜物語は俺が書く〜)』は!!!
「やっと出てきたわね!北郷―――」
「前世より愛しておりました!」
「兄ちゃん、ふざけんのも場所を選んだほうが…」
「どうして、他人の為にッ!?」
「他人を護るのに理由は要るだろう。…だが、仲間を護りたいと思うのに理由は要らない!!!」
〈それには同意です。さぁ、マイスター。始めましょう。私たちの戦いを!!〉
「あぁ!」
「〈さぁ、貴様の罪を数え〔なさい〕ろ〉」
〜〜まいどお馴染み期待しないでください〜〜
この次回予告は出たらめです。
説明 | ||
うっし。後篇の再開。 面白くなかったらごめんなさい。 |
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コメント | ||
いろいろとありえない(VVV計画の被験者) 素晴らしいッス!!もう面白すぎです!!(韻) 待ってましたうp主w次回も期待して待っていますw(サイト) |
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