真・恋姫†無双 時空を超えた刺客 破滅の未来と絡繰人間 |
たった1人で立ち向かった未来の真桜
ボロボロになりながらも、龍天の秘密である『二厘衝壁』の停止を完了させた
そして、戦場に
再び一刀が舞い戻る!!!
七節 〜密かに響くは『最凶』の笑み〜
龍天「くっ………北郷一刀………!!!」
怯んだ龍天は一刀を睨み付ける
一刀「ありがとう、真桜
お前のお陰で、一筋の希望の光が甦った」
未来の真桜へ向かって微笑みかける一刀
一刀「真桜は、死なせはしない」
そして、龍天の方へ振り返り、構えを解かぬまま、未来の真桜の盾となる
凪(未来)「真桜っ!!!」
そこへ、未来の凪が駆け寄る
真桜(未来)「凪………?えらい、久しぶりやなぁ…………」
未来の真桜は未来の凪の顔を見て、微笑をする
凪(未来)「そんな事、どうでもいい
立っていられるのもやっとじゃないか」
意識が朦朧とする未来の真桜を抱き抱え、陣地へ戻る
一刀「華佗、真桜を頼む」
一刀は振り返らず、華佗へ回復の命令を下す
華佗「あぁ、任せろっ!!!」
華佗は直ぐ様、未来の真桜の回復を行う
華佗「………よくこんな状態で……
何処もかしこもボロボロじゃないか」
華琳(未来)「真桜……ゆっくり休みなさい」
未来の真桜はゆっくり、眼を閉じた
一刀「後は、任せろ」
一刀は振り向かず、龍天を見据える
龍天「愚かな……その状態で私に勝てると思っているのか?」
龍天の言う通り、一刀も全回復した訳ではない
良くて8割、悪くて6割程しか回復していない
龍天「例え、そこのガラクタが『二厘衝壁』を解除したところで、私の戦闘能力値に影響は及ぼさん」
一刀「……………」
龍天「勝算があるとは、思えんな
大方、貴様も『限界突破』とやらができるのであろう?
ならば、戦闘能力値の上昇も予想がつく」
龍天に『限界突破』を見抜かれた左慈達は渋い顔になる
左慈「確かに、戦況は芳しくない
アイツには『限界突破』が残されてるが、龍天の奴にも流石にバレてやがる」
貂蝉「けどぉ、希望はあるんじゃなぁい?」
左慈「いや、手の内が知られちまっているんだ
ひっくり返させられる程じゃねぇ
北郷、どうするつもりだ……?」
左慈は不安気に一刀を見る
一刀「……………」
龍天「さて、聞こうか
貴様は一体、どうやって私に勝つつもりだ?」
龍天は自信満々に一刀に聞く
一刀「………なぁ、龍天」
一刀は頭を掻きながら龍天に返答する
龍天「なんだ?今更、降参か?」
一刀「んなわけ、ないだろ
『とっておき』って奴は最後まで隠し通すもんだぜ?」
龍天「なに?」
一刀「誰にも見せてない、俺の『とっておき』を見せてやるよ……」
一刀は龍天を見据えた状態で、自らの身体に力を込める
一刀「いくぞ……………ふぅっ!!!」
一際、大きく息を吸うと
ギュオォォォォッ!!!
気を大きく溜め出した
ところが、ただ気を溜めている訳ではなさそうだ
愛紗「む?何だ?ご主人様の気に違和感が………」
蓮華「何か………淀んでいるような……」
全員が首を傾げる
その違和感にいち早くストップをかけたのは管理者達
左慈「っ!!?おい、北郷っ!!!
何してんだっ!!!これ以上、気を穢すなっ!!!」
于吉「北郷さん、貴方の身体に流れるのは純粋な『聖光気』ですっ!!!
純度を下げてしまったら、『邪闇気』になってしまいますよっ!!!」
貂蝉「ご主人様の身体には『邪闇気』は耐えられないわんっ!!!」
制止を無視して、構わず一刀は気の純度を下げていく
龍天「何をしたいか、理解し難いな………」
龍天は右手に『竜の宝玉』を作り出す
龍天「私はそこまで気は長くないのでな」
龍天は『竜の宝玉』を一刀へ投げつけた
雪蓮「させないわよっ!!!」
雪蓮はいち早く駆け出し、『南海覇王』を振りかざし、『竜の宝玉』が弾ける前に巧みに弾いた
龍天「おのれ………」
雪蓮「一刀の邪魔はさせないわ」
雪蓮の隣に華琳も『絶』を片手に立ち憚る
華琳「黙って見ていなさい、龍天」
龍天「貴様等……揃いも揃って………」
一刀「(……ありがとう、二人共)」
一刀は集中して気の純度の低下を更に加速させる
左慈「っ!!!馬鹿野郎がっ!!!もう保たねーぞっ!!!」
左慈をそう叫ぶと
一刀「ぐっ!!!うぅっ!!!」
一刀の口元や鼻、目から流血が始まった
左慈「言わんこっちゃねぇっ!!!今すぐ止めろっ!!!」
その時、一刀の脳内には『ある言葉』が流れた
??『まだだ…………もう少し………』
一刀「ぐうぅぅぅっ!!!」
一刀は力を振り絞り、更に純度を下げる
左慈「北郷っ!!!それ以上は…………っ!!!」
左慈がそう言いかけたその時
カアァァァァァッ!!!
一刀の白い『聖光気』は、黒く禍禍しい『邪闇気』へ変貌を遂げた
寒気がするほどの暗闇の『邪闇気』は一刀を覆う
左慈「何してやがんだっ!!!」
左慈は激昂する
一刀「ぐうぅぅぅあぁぁっ!!!」
一刀は『邪闇気』の淀みに苦しむ
そして、再び脳内に響く声
??『よし………覚悟はできたか?』
その言葉と共に、一刀は天を仰ぐ
一刀「…………来いっ!!!」
その叫びより
??『はっはっはぁっ!!!久しぶりだぜぇっ!!!』
狂喜の声が反響し
ドオォォォォンッ!!!
一刀を中心に爆風が巻き起こった
雪蓮「っ!!?」
愛紗「な、なんだっ!!?」
龍天「……………」
砂煙により、辺りが視界不良となる
一刀の姿が認知できたのは数十秒後のことだった
……………
………………………
………………………………………
蓮華「な、何が起きた?」
思春「……分かりません、突然爆風が……」
華琳「一刀?一刀は?」
全員が一刀の方へ振り向く
一刀は眼を閉じ、下を向いた状態で立ち尽くしていた
そして、ゆっくりと眼を開ける
一刀「…………………」
一刀は無言で自分の両手を見る
雪蓮「一刀?何をしているの?」
桃香「??」
美羽「??主様の瞳は、あのような色じゃったかの?」
美羽は首を傾げて指を指す
冥琳「っ!!?いや、違う……一刀の眼はあのような紫のような色ではない………」
すると
一刀?「はっはっはぁっ!!!成功だっ!!!」
一刀は一刀らしからぬ口調で狂喜する
一刀?「久しぶりだぜぇ、この感覚っ!!!」
愛紗「ご、ご主人様?いや、ご主人様ではない?」
愛紗の震える声に一刀らしき人物は反応する
一刀?「あぁ?何だよ、関羽………つれねぇなぁ」
歪んだ笑みを浮かべ、愛紗の方へ振り返る
愛紗「っ!!!確信したぞ、貴様はご主人様ではないなっ!!?」
翠「てか、何だよこの禍禍しい感じ………鳥肌が」
全員が戦闘態勢となり、緊張が走る
愛紗「しかし………この感じ………身に覚えが……」
一刀?「本当に忘れちまったのかぁ?随分悲しいじゃねぇかよ」
そして、核心的発言により、その場は凍りついた
一刀?「お前等とやり合った仲じゃねぇか、管理者」
雪蓮「っ!!?」
華琳「まさか………!!?」
明命「嘘……ですよね……?」
春蘭「貴様は、まさか…………」
左慈「…………………響窃(きょせつ)…か……?」
……終……
説明 | ||
龍天へのダメージは『二厘衝壁』により軽減されていた 未来の真桜の目的は装置を停止させることだった 龍天の弱体化に成功した大陸の面々に希望が舞い戻る |
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