真恋姫無双〜大佐がたに感謝をこめて送ります〜2 |
またまたどうもkarasuです
まさか拠点だけで二作品に別けさせられるとわ……
ということで拠点の続きです、よろしければどうぞ
思春拠点
蓮華「最近一刀とまともに話せてないと……」
思春「はい……」
この日、思春と蓮華は蓮華の部屋で話し合っていた
蓮華「そうは言っても、一刀はもう一国の王なのだから話す時間が無いのは仕方のないことではないの?」
思春「それも理解はしているのですが……」
蓮華「そうねぇ……」
蓮華は必死に妙案を探すが……
蓮華「う〜ん……」
なかなか思い浮かばなかった。そんな時に
『コンコン』
一刀「蓮華〜。入っても良いか〜?」
思春「……!!!」
蓮華「ええ。大丈夫よ」
思春は一刀の声が聞こえた瞬間に椅子から立ち上がり自分の身だしなみを整える
一刀「なぁ蓮華、思春見なかったか?」
そう言いながら入ってくる一刀に
思春「私を探していたのか?」
思春が輝いた目で訊く
一刀「おお! ここに居たんだ思春。いや、最近思春と話できてなかったからさ」
蓮華「よかったわね思春」
そういいながら蓮華は思春にウィンクをする
思春「それで、ここで話すのか?」
一刀「せっかくだから街に行こうよ。蓮華はどうする?」
蓮華「私は遠慮しとくわ」
一刀「そうか。じゃあ行こうか思春」
思春「ああ」
そういうと一刀と思春は部屋から出て行く
蓮華「はぁ……一刀と街か…羨ましいわね」
そう言いながら蓮華は窓を開け
蓮華「寒い!」
冬の風を全身に浴びた
思春「はやくしろ一刀! 置いていくぞ!」
一刀「思春。もうちょっとゆっくり歩こうよ」
思春は久しぶりに一刀と話すどころか街を二人っきりで歩くなどというサプライズがあったためかかなりテンションが上がっていた
そんな思春を見ながら一刀は
一刀(今日は思春の機嫌がいいな〜)
そんな事を考えていた
その後、一刀と思春は一通り街を廻ると飾り物屋に来ていた
一刀「ん?」
そこで一刀の目にふと一つの指輪が目に入った
一刀「思春」
思春「どうしたのだ一刀?」
一刀に呼ばれた思春は一刀に近づく
一刀「これちょっとはめてみて」
一刀はそう言いながら思春に指輪を一つ渡す。その指輪には絵が描かれていた
思春「これは……虎か?」
思春は指輪をはめながら言う
一刀「そうみたいだね。大きさも思春にぴったりみたいだし。すみません!」
店員「はいはい」
一刀「これとこれください」
店員「かしこまりました」
思春「いいのか一刀?」
そう言いながら思春は値札をヒラヒラ一刀の前に垂らす
一刀「いいんだよ。どうせこういうこと以外に殆どお金使わないからさ」
そういいながら一刀も指輪をはめる
思春「あ////」
思春は一刀のはめた指輪と自分のはめている指輪がおそろいであることに気がつく
一刀「おそろいだな」
そう言う一刀も恥ずかしさから少し頬を赤く染めていた
思春「〜〜〜♪」
そんな一刀に思春は抱きつき
思春「お礼だ」
そう言いながら他人の目も気にせずに一刀にキスをした
白蓮拠点
この日、白蓮は一刀と街に出てきていた
一刀「さっきの店の炒飯はおいしかったね」
白蓮「ああ。さすが鈴々お勧めなだけはあるな」
二人はさきほどよった鈴々お勧めの飯屋についての感想を言い合っていた
しかし、白蓮の心中は
白蓮(ああもう! どんな時に一刀に渡せばいいんだよ!)
そう思いながらポケットにいれたままの箱に入った首飾りを触る
本当は今まで何度もチャンスはあったのだが、その度に愛紗が通りかかったり、麗羽がいたり、桃香がいたり、星がいたりと全て潰れていっていた
白蓮(こんなんじゃダメだ! よし渡すぞ!)
そう思い、白蓮は心の中で気合を入れると
白蓮「なぁ一刀……」
一刀に首飾りを渡そうとするが
一刀「ん? 白蓮どうかs――」
斗詩「一刀さん!」
猪々子「おっ! アニキじゃん。こんなとこで何してんだ?」
またもや邪魔が入る
白蓮(うぅ……いいんだ……私はこういう奴なんだ…)
そんな事を考えている白蓮をよそに
斗詩「おでかけですか?」
一刀「そうだよ。二人もかい?」
猪々子「へへ〜。斗詩と二人っきりなんだ♪ いいだろ」
三人はなんとも仲良さげに話していた
そして適当な所で一刀が話を終わらせて白蓮のほうを向くと
白蓮「一刀……ちょっと来てくれ」
そう言って白蓮に腕をつかまれる
一刀は何も白蓮の迫力に何も言えず、ただついていくしかなかった
そして、日も落ちて辺りが暗くなった頃、ようやく白蓮は立ち止まった
そこは城の近くの森の中の少し開けた場所
そこで白蓮は大きく息を吸い込むと
白蓮「私は……私は一刀のことが好きだ!!」
そう叫んだ
白蓮「一刀と出合って、話したりしているうちに好きになってくのがわかった。一刀が桃香たちと一緒に出て行ったしまった時には国を捨てでもついて行きたいと思った」
白蓮は涙を流しながら言葉を繋げる
白蓮「だから、麗羽に自分の勢力を滅ぼされてこっちに来て一刀に会えた時、本当は滅んでよかったと少し思ってしまった……。……それぐらいお前が好きなんだよ!!」
そう叫ぶと白蓮は首飾りを取り出して一刀に近づき、一刀の首につける
白蓮「もう……我慢できない……一刀、お前をこの世の誰よりも愛してるぞ……」
そう言いながら白蓮は一刀に抱きつく
一刀「……ありがとう白蓮。でも俺は白蓮一人だけの気持ちに答える事は出来ないかもしれないよ?」
そんな一刀の問いに白蓮は首をふり
白蓮「それでもかまわない……ただ」
一刀「ただ?」
白蓮「ほんのたまにでいいから……私だけを見る日がほしい」
そう言いながら白蓮は一刀を上目遣いで見つめる
一刀「わかった……」
そう言うと一刀は白蓮を強く抱きしめる
白蓮「それと……今日はもう離さないからな」
一刀「俺だって離す気はないぞ」
それから、二人は少しの間抱き合った後、城に戻った
その日は白蓮は自分の部屋に戻る事は無く、一刀の部屋へと入っていった
次の日から、一刀の首には常に銀色の羽の形をした首飾りがぶら下がっていた
刹那拠点
この日、私は夢を見ていた
「一刀!」
それは一刀が私に背を向けてどこかへ行ってしまう夢
私がどんなに走っても決して捕まえられなくて
「どこにいくんだ一刀!」
どんなに声を掛けてもふりかえってはくれずに
「一刀ーーー!」
光の中へと消えていった
「一刀!!」
そう叫び、私は布団を跳ね除けながら起き上がる
「………夢…か」
そう呟きながらこめかみを押さえる
なんて嫌な夢なのだろう。一刀が私の側から消えてしまう夢なんて
「そんなことあるはずが無い」
私はそう自分に言い聞かせるように呟く
しかし、心のどこかでは考えていた
――いつか一刀は消えてしまうのではないかと
一刀は天の国から来た。ならばいつか天の国に帰ってもおかしくはない
さらに一刀はこの世界に望んで来たのでないのなら天の国とやらにいつ帰らされるかもわからないということではないのだろうか?
そんな考えが頭をよぎる
「馬鹿らしい……」
私はそう呟くと寝台から出ようとする
「……ずいぶんうなされてたようだな」
寝台に手をつくと、汗でぐっしょりと湿っているのがわかる。身体もそうだ
「湯を浴びよう、朝議までも時間が無いし急がなくてはな」
私は少し急ぎ気味に朝の支度を整えた
私が玉座に入るとすでに朝議は始まっていた
私は中に入りながら一刀の姿を探すがどこにも見当たらなかった
「今日は一刀はいないのか?」
そう蒼琳に問いかけると
「ん? 華雄か。一刀ならまだ寝てるんじゃないのか?」
蒼琳がそう言ってきたので私は朝議が終わったら一刀の部屋を訊ねてみようと思った
そんなことを考えていると詠が
「ちょっと! 遅れてきて話すとはどういうことよ華雄!」
と怒鳴ってきたので私は素直に謝った
「一刀。入るぞ」
私は一刀の部屋の扉を叩きながら中で寝ているであろう一刀に声を掛ける
「………………」
やはり寝ているのだろうか? ならばそろそろ起こさなくてはな
そう思いつつ私は一刀の部屋に入る
「……?? 居ないな……」
しかし、一刀の姿は部屋の何処にも無く。寝台も綺麗に整えられていた
何処に居るのだろう……
そう考えながら私は一刀の部屋を出る
それから私は一刀を探して、食堂、鍛錬場、軍議室、中庭、休憩所と城内をくまなく探したが一刀は見つからなかった
「すまんが一刀を見なかったか?」
私は側を通りかかった侍女に尋ねてみるが
「北郷様ですか? そういえば今日はお見かけしていませんね」
侍女はそう答えた
私はその侍女に感謝の言葉を言うと街へと向かった、その足取りは自然と急ぎ足になっていた
街にでた私は色々な所を廻った
途中、様々な民に一刀を見なかったか訊いてみたが誰しもが口をそろえて今日は見ていないと言った
(まさか一刀……本当に消えて――)
一瞬、私の頭に莫迦な考えがよぎる
その考えを私は頭を振って否定してまた一刀の捜索に戻る
ついには私は走り出してしまっていた
既に夕暮れ時となり、さすがに私も疲れてきた
しかし、心は時が経つにつれて落ち着きを失っていく
―― 一刀が居ない ――
それだけでここまで動揺してしまう私が居た
一刀に出会うまではこんな気持ちになった事は無かった。いや、出会ってからも一度も無かった
……きっと夢のせいなのだろうな
そう考えながら私はふと最近出来たこの街の象徴とも言える大きな時計台が目に入った
「試しに行ってみるか……」
そう呟きながら私は時計台を目指した
「よっと」
その時計台は中に階段が作られており、途中までは昇れるようになっている、そして一番最後まで昇るとそこには窓があり外の景色が見られるようになっていた
私はそこから身体を出して、上にある出っ張りにつかまると懸垂の要領で自分の身体を引き上げる
そして時計台の頂に上ると一際強い風が吹く
私はその風を心地よく感じながら周りを見渡すと
「刹那じゃないか。こんな所に何しに来たんだ?」
今日一日捜し求めていた人物がそこにはいた
「何しに来たんだではない。この馬鹿者が……」
その姿を見た瞬間に涙が溢れてくる
必死に堪えようと思ったがダメだった
「……ひっく……ぐず……」
「えっ!? ど、どうしたんだよ刹那!?」
一刀は慌てた様子で私に駆け寄ってきた。そんな一刀を私は黙って抱き寄せる
一刀の鼓動が聞こえる……一刀はちゃんとここに居る……そう考えるとさらに涙が溢れてくる
「お前がどこに行ってしまうとしても……私は必ずついていくからな……」
そう言いながら私は一刀を見上げながら笑顔を作る、ちゃんと笑顔になっていたかどうかはわからないが……
私がそういうと一刀は一瞬驚いたような顔をしたがすぐに笑顔になり
「刹那がいるならどこに居ても幸せだろうな」
と照れ隠しに頬をかきながら言ってくれた
「何故だ?」
私は一刀の困った顔が好きだ。だから少し意地悪な質問をする
「それは……」
一刀は少し困ったような顔をした後
「刹那の事を愛してるからかな」
と言ってくれた
嬉しかった。そう思うと同時に私の身体は一刀を求めていて
「ならどんぐらい愛しているのか身体で表現してみてくれ」
私がそう言うと一刀は微笑みながら
「愛してるよ刹那」
そう言って私に口付けをしてくれた
夢は所詮、夢でしかない
それを信じるも信じないも人の勝手だが
私はいい夢ならば信じるし、悪い夢ならば信じようとは思わない
でも、もしその悪い夢が現実のものになったとして
もし大切な者を奪い取られるというのなら
私はたとえ神が相手でも抗ってみせよう
何故なら、こんなにも月夜の温もりが愛おしいのだから
こんなにも愛した者の側にいたいと思う私が居るのだから
「私も愛しているぞ……一刀」
改めましてどうもkarasuです
いかがだったでしょうか?
拠点ごとに一刀くんの性格や時間軸が違ったりしていて読みにくいと思いますがご了承下さい
本当は真恋姫無双登場キャラと私の作品で出てくるオリキャラすべての拠点を書きたかったのですが無理でした。スミマセン
しかし、もし大佐がたから、このキャラの拠点が見たいだとか、このキャラの拠点は独立させてくれというご要望がありましたら遠慮なく言って下さい。その場合は新たに拠点を書かせていただきたいと思います
さて、五十作品目ということですが、最初に作品を投稿したのが八月の十二ですから約四ヶ月経ちました。長いようで短かった気がします
駄文だとは思いますがこれからも大佐がたに楽しんでいただけるような作品を投稿していきたいと思っていますので宜しくお願いいたします
ここまで読んでくださりまことにありがとうございます。これからもほそぼそと続けさせていただきたいと思います。
よろしければこれからも読み続けて、できれば応援していただけたなら幸いです
説明 | ||
残りの拠点です よろしければどうぞ |
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コメント | ||
白蓮好きな人の支援がすさまじいな?!(りばーす) うーーん、思春のデレ・・・これはいいものだ!!!(零壱式軽対選手誘導弾) 白蓮大好きな俺には・・・作者ありがとおおおおおお(picchi) 白蓮の幸せな拠点が見れて私も幸せな気持ちになりました。(ブックマン) 白蓮よかったなw 華雄の拠点もとてもよかったです!! できれば昴の独立拠点がみたいです(キラ・リョウ) karasu将軍!白蓮・刹那の素晴らしい拠点√ご馳走様でしたw蜀√も引き続き応援していく所存であります!(村主7) なかなかおもしろかった(美道) スターダスト大佐;いえ、蜀√では出てきてませんが、書けるなら書いたほうが良いかなと思いまして書きました(karasu) 白蓮首飾り渡せてよかったね本当に そういえば紫苑や桔梗が出てきたけどそこまで行ってたっけ?(スターダスト) 白蓮やっと報われましたね!これからも応援しています♪(Nyao) 白蓮&刹那の話が濃かったですね^^感動しました!これからも応援させてもらいます!(森番長) 見ていて心癒されますねぇ。これからも無理せずがんばって欲しいです。(護衛) 白蓮と思春のがええ・・・・マジでええ・・・・おっといかん、久々にリアルでNOSE BLOODがwwwwティッシュどこだっけ・・・・?(峠崎丈二) ハm……もとい白蓮が報われてよかったとwただ他の外史(物語)で扱いは如何になるか楽しみですよ、フフ。(ツンネコ様@TINAMI) 白蓮の想いが報われたのには感動しました!華雄の話もGJです!!(乾坤一擲) 白蓮・・・報われてよかったね(pandora) 白蓮&華雄が良い感じですねぇ。ぜひとも幸せになって欲しいものです(闇羽) 白蓮が報われて本当によかったです(たっちゃん) |
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