?40 晴天の霹靂 |
説明 | ||
(彼女に知らせないと) 急いで舞台に駆け寄る 緞帳はまだ開いてない 「ちょっと君、壇上に上がらないで!」 係員が止める 関係者であることをアピールしようと スタッフ証を掲げるのだが、その間に幕は開き 彼女は俺にも気づかずマイクを手にして まっすぐ前を見ていた 美しい声だった 談笑している人、食事や酒を嗜む人 みんなが黙った 最高の演奏が手伝って、最高の歌声がさらに魅力を増す 場は鎮まり 彼女だけがその場の声を独占した 花による蝶のように自然と皆がステージに歩み寄る 俺は彼女と反対方向に目をやる 人の流れに逆らうように 二人だけ、その場で立ち尽くしている影-彼女の両親だった 母親はそのまま立ち尽くしているだけだったが 父親はふらついていて 前後不覚に落ちいっている (危ない) 慌てて切り返して、後ろに倒れこむ彼を支えた 支えるのがやっとのほどの、重い感触が伝わってくる 「あなた!」 か細い声で母親が言った 「どこか寝かせらるところに運びましょう」 確かスタッフルームに仮眠室があったはずだ 彼女にも、周囲のみんなも、ステージに集まっていて 異変に気付いているのは俺たち以外はいないようだ セレモニーには何も影響はない といっても、このステージが終われば気づく人も出てくるだろう 邪魔しないように廊下に続く扉を開いて外に出る 仮眠室の場所を伝えると 彼女が今度は先導する 夫人「主人は、大柄だけど、生まれつき体が丈夫じゃないの」 いつか見たあの時とは違って、夫人はとっても弱々しく見えた 「薬などあれば、ご用意したほうがいいと思います」 夫人はうなずく 「すみません、全部僕の責任です」 彼女は何も言わず、仮眠室の扉を開けた (続く) +++ ワクチン打ったんですが通常のペースで作業できてる! と思ったら時間はかかってますね 作品において 商用目的での転載、加工 AI学習などへのすべての電子処理を禁止します Reproducing all or any part of the contents is prohibited. |
||
総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
351 | 342 | 6 |
コメント | ||
>ふかやんさま おそらく彼女も聞きつけてすぐ駆けつけてくるはず ここでどうなるか…ですね(みらくる☆) まさかこんな事態になるなんて…彼女が知ったらどうなってしまうんだろう。俺は心配になった…。(ふかやん) >mokiti1976-2010さま てっきり応援してくれる…そんなコメントも目立ちました 何かありそうな感じですかね(みらくる☆) まあ、当然の事ながら御父上にはショックな出来事となってしまいましたね。今からでも遅くないから深雪さんの口からちゃんとご両親に話すべきかと。(mokiti1976-2010) |
||
タグ | ||
一次創作 ロスト・シンデレラ オリジナル イラスト イベント | ||
みらくる☆さんの作品一覧 |
MY メニュー |
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。 |
(c)2018 - tinamini.com |