?41 届かぬ思い |
説明 | ||
-スタッフルーム- 簡易ベッドに父親を寝かせると 夫人がバッグから薬を取り出す 夫人「水がないわ」 慌てて室外に飛び出す 自販機に買いに行くのだろう 「待って、水ならここの冷蔵庫にあります」 その言葉は、慌てる彼女には届かなかった この場を離れるわけにもいかない、大人しく椅子に座って帰りを待とう 父親「ん…」 「大丈夫ですか?」 気が付いたのかと思ったら、どうやらうなされているようだ 父親「すまない…」 (夢で誰かに向かって謝っている?) 「約束。は…」 そこまで言うと、無言になってまた深い眠りに落ちていったようだ 汗も引き、表情も心なしか落ち着いたように見える 深雪「お父様!」 そのタイミングで、彼女が入ってきた 「ちょっとうなされてたけど、今は静かに休んでいるよ 夫人が水を買いに出ていったけど、もうすぐ戻ると思う」 深雪「ごめんなさい…お父様…」 「気に病むことはないよ。俺が悪いんだ」 深雪「私ね、お父様が、私の芸能に反対してたの、知ってたんだ でも、周りが評価してくれたら見直してくれるって そう信じて 一生懸命頑張ってきたの でも、やっぱり反対の意志は固かったみたい」 そうなのだ、自分の娘がこうして評価され それを目の当たりにすれば、大抵の親は喜ぶのではないだろうか 犯罪行為ならともかく、れっきとした才能の評価 気を失って、薬を必要とするまで嫌悪するのもおかしな話じゃないか 深雪「私、もうやめるわ 大事なお父様に、これ以上重荷はかけられない もっと大変なことになったら…一番見てほしかった人に 万一があったら大変だもの」 そう言うと涙をぽろぽろと流し始めた 初めて見た彼女の弱気 それは見ていて痛々しいものだった 感情表現の豊かな娘が、ただただすすり泣いているのだから 俺は何と声をかけるべきか 1. 自分の意志を貫くんだ 2. お父さんの意思を尊重しよう +++ 写真も電話も一度も使ったことないのにスマホが壊れて修理に出すことに… 作品において 商用目的での転載、加工 AI学習などへのすべての電子処理を禁止します Reproducing all or any part of the contents is prohibited. |
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コメント | ||
>mokiti1976-2010さま よっぽどの理由なんでしょうね 自分が親だったら応援しかないんですが。子供はおろか嫁さんすらいませんw(みらくる☆) >ふかやんさま そのお言葉、彼女は嬉しくてたまらないまず、大好きな人のお言葉なら、支える力も大きいですから(みらくる☆) 1…でしょうね。但し、ちゃんと話し合いをする事が条件にはなるでしょうが。(mokiti1976-2010) けれど…君が舞台で歌っていた姿は、とても綺麗だったんだ。お父さんの事を大切にしたい君の想いはわかる。けれど、辛抱強く説得すれば…きっと尊重してくれるはずだよ。だから、君も諦めないで。(ふかやん) |
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