真・恋姫無双 外伝 戦極の姫と邂逅す
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 ・・・・・ようやく陽も昇ろうかという時刻なのに部屋の外が騒々しい。

 廊下を何人もの人が走り回っているようで、慌てふためいている。

 とはいえ先ほどまで俺は寝る間も惜しみ、先の戦いの事後処理や、治水や楽座等の案をまとめていた。

 そしてやっと床に就いてから、およそ2時間も経っていないわけで・・・。

 大方彼の第六天魔王殿がまた何かやらかしたのだろう。

 そうひとりごち再び惰眠を貪ろうかと布団を被り直すと同時に勢い良く障子が開き、

 「兄上!何時まで寝ているつもりですか!?今すぐ起きてください!!」

 と、まだ年端もいかない少女の声が聞こえたかと思うと布団を引っぺがされた。

 まだ春先とはいえ明け方なのだ、非常に寒い。

 身を掻き抱きつつ部屋に押し入ってきた少女を見る。

 少女は綺麗な紫の瞳をこれでもかというほど釣り上げ、こちらを睨み仁王立ちしている。

 「あのさ幸村、俺さ寝てからまだ一刻も経ってないんだけど。つか寒いから布団を・・・」

 「それぐらい眠れば十分です!それより大変なんです、御館さまも他の方たちもすでに集まって居られますので早く着替えてください!!」

 そう口早に言い、その瞳より幾分か薄い色の髪を靡かせ、忙しなく部屋を出て行ったのは『真田幸村』。

 本来ならば、彼の武将も男。しかし何故かこの世界では女、それも彼女に限らず他の有名な武将たちも性別が変わっている。

 所謂、性転換や女体化というやつだろうか。

 先ほど『この世界』と述べたが、俺は謂わば異世界人というやつだ。

 まあそれは後ほど説明するとして、先ほどの幸村の切羽詰まった表情からして彼女の言うとおり、事態は大変のようなので(別に彼女の言うことを信用していないわけではないが)手早く着替えを済ませ、部屋を出て恐らく既に皆が集まっているであろう広間に足を向けた。

 

 

 

 

 

 俺が広間につくと予想通り既に皆は集まっていた。

 「あー、その、なんだ。遅れてすまない。」

 襖を開けその場にいる全員からの視線を受けたために、とりあえず謝ったもののごく一部からの視線がまだ痛い。

 それに俺が居心地を悪そうにしていると、一番近くに座っていた眼鏡を掛けた物静かな少女が話しかけてきた。

 「遅かったね、ソウちゃん。また明方近くまで内政のことしてたんでしょ。良かったら隣座りなよ。」

 そういったのは『毛利元就』。

 とりあえず、まあそんなところだと曖昧に返事をしつつお言葉に甘え隣に座る。

 因みに何故先ほどの呼び方なのかと前に尋ねたのだが、うまく誤魔化され押し切られてこの呼び方が定着した。他にもこの呼び方をするのはいるが割愛させてもらう。

 というのも元就の発言で、皆の視線が元就に向いたからで。

 その元就も身を縮こまらせて助けを求めるようにこちらを見てくる。若干涙眼なのは仕方ないだろう。

 折角矛先が変わったんだけどなあと思いながら溜息をつき、皆の注意(主に嫉妬からの視線を向けている奴ら)を此方に向けるため本題を切り出す。

 「遅れた俺が悪いとはいえ、集めた要件を聞いてもいいか?」

 そう尋ねると、元就を睨んでいた者たちも渋々といった体で上座のすぐ横に控えていた少女、『明智光秀』を見る。

 彼女も元就を見ていたのだろう、少し頬を膨らませているように見えたが、俺と目が合うと気恥ずかしそうにしつつ、一つ咳ばらいをし説明を始めた。

「先ほどもお伝えしましたが、まだこの場に居られなかった方も多々いらっしゃるようなので説明させていただきます。つい半刻ほど前に、この安土城から一里半程北東に突如正体不明の軍勢が現れたと物見から伝令が来ました。数は正確ではありませんがおよそ三十五万程だそうです。」

 それを聞き、ごく一部、主に今川氏や徳川氏などの辺りからざわめきが上がる。

 それを端に見つつ、光秀は説明を続ける。

 「今は、虎綱殿が率いる武田騎馬隊と、片倉殿の部隊が斥候として向ってもらっていますが、おそらく戻ってくるのは半刻ほど掛かると思われます。」

 そこまで言ったところで、俺が入ってきたときからずっと目を閉じていた謙信が口を開く。

 「・・・・・問題なのはそのような大勢の部隊がどうやって現れたかではないのか?」

 それを聞き丁度対面に座していた信玄もまた口を開く。

 「伝令によれば突如として現れたということですが、用兵の腕は中々のものですね。」

 そう言い、軍配で口元を隠しつつクツクツと喉を鳴らすのを見て、この人の性情を思い出した。

 普段から冷静沈着で掴み所の無い様に見えるが、その実かなりの戦好きなのである。

 そのためか、此度の敵襲とまではいかないものの、まだ見ぬ相手に心を躍らせているのだろう。

 そこまで考えが至ったところで襖が開き伝令が入ってくる。

 「軍議中申し訳ございません!つい先ほど斥候として出た虎綱殿と片倉殿が戻られました!」

 すると今まで沈黙を保ち上座に座っていた、赤髪の少女、信長が口を開いた。

 「ようやくか。よし、直ちにここに通せ!」

 それを聞き、伝令は一礼し部屋を後にした。

 「さて、どうなるやら。」

 そうひとりごちた俺の言葉は誰にも聞かれることはなかった。

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 お久しぶりです。そうでない方ははじめまして、慧斗です。

 えー、久々の更新ということなんですが、覚えている方はいらっしゃるかもしれませんが、前に一度投稿した作品、「夢現」は削除しましたのであしからず。

 そしてまた懲りもせず、こんな無謀な連載を始めましたが、頑張って続けたいと思いますので、至らない点がありましたらご指摘いただくとありがたいです。

 

 本作ですが、今回はキャラが出てきませんでしたが真・恋姫無双と戦極姫のクロスオーバーものです。

 しかし、戦極姫の世界観は作者の考えにより電撃大王にも連載されている「戦国乙女」の世界観で進めようと思っています。

 時系列としては大半の大名による連合軍を作りオウガイを討った後となります。

 ですのでその点はご理解いただけますようお願いします。

 また作者は、PC版の戦極姫しかプレイしておりませんが、キャラの一部はPS2・P版のキャラも出したいと思っていますし(例としては伊達政宗など)、全体を通してのキャラの性格を把握しきれてはいませんので、アドバイスしていただけるとありがたいです。

 (作中では触れませんでしたが、今川氏は戦国乙女より、今川義元を本編キャラとして出すつもりです)

 ちなみに本作の主人公は天城颯馬ですが、現代(恋姫で言う正史)の人間で謂わば異世界トリップという形にしました。しかし、立ち位置は変えず軍師ということにします。

 続けていく自信はあまりありませんが、できるところまで頑張りたいと思います。

説明
駄文ですが読んでいただければ光栄です。
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コメント
義元は乙女verですか、そうなると成人でない内に氏直を産んだ事になりますね。しかし義元がそうだという事は…原作じゃ完璧にエテ公になってる藤吉郎もあのロリっ子ヒデヨシに?この2作品が合わさったという事は…これはギャルゲ版OROCHI(嬉)!?(frauhill0314)
久秀の活躍期待してます(水没王子)
次作期待しています!(マスター)
まさかの中華の戦国時代と日本(日ノ本)の戦国時代でクロスオーヴァー素晴らしい!両方お気に入り(特に戦国姫はお気に入りなのに酷評されているので)凄く嬉しいです出来れば種馬とかは無しの戦記系で・・・ 次作期待(クォーツ)
恋姫と戦極姫のSSなんて嬉しすぎです。誰が絡んでくるのか今から楽しみで仕方ありません(トーヤ)
おねぇちゃんの活躍期待してますw(devel)
戦国の種馬と三国の種馬の邂逅に期待!(セイン)
コンシューマ戦極姫のパワーバランスの崩壊っぷりに泣きました。でもベースは好きなので、戦極姫の創作は楽しみです。(鳴海 匡)
信玄タン(;´Д`)ハァハァ(K2)
おw地雷ゲーとのクロスですかww 戦極姫買いましたが来年発売の戦極姫2も買おうと思ってるんでこの作品期待しますよww(狐狗狸)
地雷と名高い戦極姫ですかw 崩壊作画のPC版を改善したPS2、PSP版を出し(しかもそれぞれに固有ルート追加)そして両方を合わせた戦極姫2(PC版)が来年発売w 悪ど過ぎるww(ジョン五郎)
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真・恋姫無双 真恋姫無双 戦極姫 クロスオーバー 

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