?44 黒と白の訪問者
説明
彼女の舞台は引き続きファンタジーの世界
今回は魔導士役だそうで、端役ながら存在感を評価されているよう
俺も何度か見ているうちに、すっかり
舞台の持つ魅力に惹かれていた

凛花「深雪ちゃん、貴方が来るとわかるそうです」
「そうなの?」
凛花「演技しながら探しているそうですよ ふふふ」

そして舞台も終わり、舞台袖まで歩いて向かう
深雪「ありがとう来てくれて」
(バッチリ、いい印象を与えたみたいだぞ)

その時、奥から拍手しながら近づいてくる影
男「いやぁ〜綺麗だったよぉ 深雪さん」
深雪「隆二郎…叔父様」
その男はにこやかに彼女に笑顔を向けると
笑顔のまま俺に向き直った
男「君が恋人さんだね〜 若くて死んだうちの兄貴にそっくり
そうそう、こないだはうちのバカ息子がとんだご迷惑をかけちゃって
ごめんねぇ」
「貴方は…」
男「御堂隆二郎っていうの 僕。この度は弟と姪がお世話になってしまって」

凛花「お嬢様、メイク落として、着替えませんと」
深雪「う、うん」
凛花さんが、無理やり距離を置くように彼女に促す
彼女が奥に引っ込んでも、男は俺に話しかける
男「うちの親父がね、後継者は僕じゃダメっていうの もちろん弟もだけどね
でも彼女とうちのバカ息子を結婚させるなら
二人に経営権譲るって承諾したわけ
僕はそんなの興味ないけどさ やっぱ子供となるとね
輝三郎…うちの弟ね、あの髭の。あいつだって娘の経済的な安定は望むわけでしょう
まぁ、親なんてみんなそんなもんだけど」

「でも、彼女にはやりたいことがありますから
それに今時分 まだ結婚は早いでしょう」
男「僕もそう思うんだけどさ、何分うちの親父も先が長くないから
安心させてあげたいのよ
それにしても綺麗な姿だね〜こんな綺麗なのになんであいつは反対するんだろう
ここは僕が一肌脱いでやろうって、そう思って今日は来たのよ
親子の仲修復にさ これからどう?あいつも体持ち直したようだし」

見た目の割に、やけに軽い男だな…
男「仲直りの作戦を立てたくてさ
これからみんなで食事でもどうかい?」
その言葉を聞いたとたん、凛花さんが俺の服の背中を引っ張った

深雪ちゃんの叔父の誘い…それは家族関係の修復だという
ここは

1. 介入して、仲直りに一役買ってもらおう
2. 怪しいからここはやんわりと断る
3. 高級レストランなら俺一人で付き合うぜ

+++
結構前に潰れた近所のラーメン屋さんがいまだにGoogleマップのメニューにあるんですが
きっと魂だけは残り続けているんですよ うん


作品において
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コメント
>ふかやんさま なかなかの鋭さ!自分の兄なのに、何でお父様はこんな男の息子と娘を…(みらくる☆)
…彼はこう言ってるみたいだけど、どうにも信用が置けないように見える。そこで俺はその仲直りの場に同行させてくれるのならと条件を付けることにした。(ふかやん)
>mokiti1976-2010さま それが正解だと思います!どうやらその感じでお話進みそうな感じです でもこの後もでてきそうな…(みらくる☆)
まあ、2…でしょうね。仮に見た目と内面が違う人だとしてもいきなり一緒に食事とかはまだ早いと思う。とりあえずは様子見でしょう。(mokiti1976-2010)
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