東京の青山霊園に応募が殺到している。都心の一等地だから青山墓地に墓参りに行くだけで人生の勝者になった気がするのかも知れない。そこで墓について勉強してみた。 キリスト教徒は土葬を好むようだ。イスラム教徒は火葬が禁止されているので 土葬だ。だから土葬した彼らの墓地は臭いらしい。仏教徒はブッダが火葬されたので それに倣って火葬が多いそうだ。日本人は火葬にするから清潔だ。そして他国の仏教徒達は 墓を作らず散骨する人々が多いようだ。ヒンドゥー教徒は火葬の後ガンジス川に遺骨を流すらしい。 どうやら日本の死後感を作ったのは坊主と柳田國男らしい。江戸時代から 坊主が檀家を作り 安定した収入源にするようになった。そして庶民も自分の寺に墓を作るようになったらしいのだ。インチキ坊主がもっともらしく死後の霊の世界を説いて、後に柳田國男が霊魂などというものを世間に流布したのだ。 世界の国々には墓を必要としない人種も多いし、墓の種類も多種多彩だ。元々 多くの日本人は墓が無かったようだ。でも墓が無いから不幸になったという話は聞いたことが無い。つまり 墓は作らなくても良いのだ。墓が無いから呪われたり、墓をないがしろにして不幸になったりしたのは 作り話だ。バチなんかは当たらない。だが 無駄に散財して墓を作るのは個人の自由だ。結婚するときは墓に対する考え方も夫婦で同じ方が良いと思う。老人になってから墓に入るかどうかで争いたくない。たかが墓のことで死期が近ずいてから離婚したくない。あなたの希望通りにするよと優しく言って安心させておきながら、残された者が法に従って自由に処置すれば良いのだ。死人に口無しなのだ。因みに 一番安く手間のかからない共同墓地で永代供養にした場合の費用は、川崎市の場合は霊園使用料7万円で永年管理料3万円だ。 10万円払えば胸を張って私は霊園にお墓があると言える訳だが、契約せずに霊園でお参りしたり お花見して騒いだとしても、他人にはそこにその人の墓が有るかどうかはわからない。 結局、お墓は気分の問題でしかないのだろう。 |