帰還せしネクロンティール
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支配下のフレイドワンは 今や数百万体。

その上 8体ものシャードを取り込んだルルの力と呪いの影響は 

当初 望郷者達が予見したソレとは比較にならないものとなった。

 

そんな中 

主人と共に日々狂乱に明け暮れるフレイドワン達の中から 

完全な自我と記憶を取り戻すネクロン達が現れ始める。

 

崩壊の時代と呪われた体に 突如放り出された かつてのネクロンティール国民。

 

しかし 彼らの反応は至って穏やかなものだった。

 

家族 友人との離別を嘆くでも 変わり果てた己の体を拒絶するでもなく また、

ルルに反逆心を抱くわけでもない。

彼らはそれまで通り 仲間と共に獲物の皮をはぎ取り 血を浴び 肉を食み 

快楽に正直であり続けた。

 

それもそのはず 

皮を剥ぐ者となり果てたネクロンのほとんどはウォリアー 

つまり

下級臣民達だ。

 

臣民などという呼称であるが ていの良い奴隷である。

 

ク・タンとの邂逅前後は 破滅が約束されし時代

古き者たちの力は強大にして強力無比

位の低いネクロンティールは

生まれた瞬間から戦士 もとい捨て駒として生きることを余儀なくされる。

 

ネクロンティールであった頃から 彼らの人生は過酷そのもの。

 

種族元来の虚弱な体に加え 自分よりも上位の貴族王族に

戦争の駒として使われ 死んでゆくだけの日々。

戦闘に直接参加しない者であっても、

過労や無理な業務による理不尽な死など日常茶飯事。

 

幼い間に家族とは引き離され 

窮屈極まりない共同寮に詰め込まれる。

およそ団らんや青春などとは無縁の人生。    

 

彼らの望みは 実にささやかだ。

その日の最後に空腹ではなく、

苦痛や不快感なく 朝日を迎える。

 

意識を取り戻した彼らが 最初にその全身におぼえたのは歓喜 そして自身への

あるいは自身の人生への感嘆の情である。

 

決して得られぬと決め込んでいたモノ全てが 一度に その身に贈られていたのだ。

 

病気も放射線も恐れることはない、

痛みも痒みも感じない、

寿命という名の 時の呪い ソレすらからも解放されし鋼鉄の体。

 

毎日欠かさずありつける(自分たちにとっての)ご馳走、

奴隷時代には 狂信による禁欲に加え 

あまりに遠すぎて 手を伸ばす気にすらならなかった酒池肉林の快楽、

オマケは ルルの呪いによって強力なバフが掛かった自己修復能力。

 

彼らの体 その有様はまるで ナーグル神に忠誠を誓うデスガードのようだ。

一見今にも崩れ落ちそうなズタボロの機械体は その見た目に反比例するかのように頑強で

ルルの庇護下にあるうちは、

風になびくだけで剥がれ飛びそうな塗装ハゲ一枚、

並大抵の打撃では彼らの体から剥がし取ることが出来ない。

 

彼らは口を揃える 

一体 誰が反逆などしようものか?

もはや今日では 権力者たちが己の全てを投げうっても得られぬ自由が

今まさに 己らの手の内にあるというのに。

説明
注意:

ネクロンティールの平民たちが 

普段どのような生活を送っていたのか資料が見つからなかったため

私の妄想による記述です。
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ウォーハンマー ネクロン 

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