「辰」という字は、二枚貝が殻から足を出している様子だそうだ。辰を組み合わせた漢字(シン)は 振 震 唇 賑 娠 蜃 … どれも ゆらゆらとふるえる様子を表しているようだ。腰ををふらふらと振る、地面がゆらゆらすると地震、金管楽器は唇をぶるぶるする、お金をもってあちこちぶらぶらして賑わう、女性のお腹の中で子供の足がゆらゆらしているのを表した娠、大気が水蒸気でゆらゆらすると蜃気楼、などがあるようだ。この蜃気楼をつくりだす蜃という幻獣が 後の辰に変化したと云われている。蜃気楼を生み出すとはスゴい能力ではないか。蜃は二通りの意味があり「おおはまぐり(大蛤)」と「みずち(蛟)」だそうだ。大蛤はそのままなのだが蛟というのは、架空の足がある水棲大蛇だそうだ。(トカゲではない)そのうち蛟の人気が大蛤に勝り 龍に進化していったらしい。大蛤の辰年より龍の辰年のほうが 格好いい。十二支のレースはきっと蛤がビリだったことだろう。そうすると子丑寅卯巳午羊申酉戌亥そして辰の順番になっていたかも知れない。他にも申が猿の理由も分からないから調べると 申は雷の原字だそうで、適当に猿を当てはめただけだから 申と猿はまったく関係無いそうだった。こういう皆が知っている当たり前の常識の中に 隠されたいい加減な事実を見つけると嬉しくなる。 実は十二支は古代中国で使われていた12進法を識字率の低い農民達に広めるために 身近な動物を使って分かりやすくしただけのようだ。だから 元々動物に深い意味は無く 身近な動物を用いて 順番を覚えやすくするために 神が競走させた物語を後付けしたようなのだ。だから辰年は蛤年になって最後になることはあり得ないのだった。しかし 検索すると もっともらしい説明文が多くて うっかり訳知り顔で他人に話してしまうところだったぜぃ。 |