狂気館の住人 |
「えぇいっ!!憂鬱の極みだわ!!
テクマールの大たわけめっ!!」
「全くだ! 期待はずれにもほどがあるっ!!
フレイドワンの感染を食い止められんばかりか、
肉体転移の手段も 今だ見つからんではないか!」
「それにティラニッドですよ。
昆虫どもの動きが活発になってきておりまする。
その上
忌々しい緑の筋肉キノコの群れまでもが
我らが星系内部を食い荒らしておるわ!!」
「確かに。
ティラニッドの最近の動きを見るに
もはや上層連中の浮ついたやり方は改めねばなりますまい。
特に例の{はみ出し者}とか呼ばれ始めた怪しげな新種。」
「地球星人の一団が
一個体の それもゴーント種に壊滅されたとかいう世迷言か。」
「もはや{世迷}ではないかもしれぬ。
害獣種族といえ 我ら 古き者 アエルダリに次いで
この銀河の覇権に君臨した一族の戦団。
それをやすやすと・・・。」
「はぁ・・・そもそもなにが悲劇かといえば
よりにもよって
デストロイヤーなどに指揮権が移るという屈辱だ。
・・・沈黙の王の 我らに対する評価が
より一層 地に落ちただろうことはコレで明白。」
ズズ ォンン・・・
「いやいや そうでもないとも諸君。
指揮を担うのはこの我様なのだから。」ズルゥ・・・
「!?」
「神聖なる会議に乱入するとは無礼な!! 貴様何者か!!
え!!?
あ 貴方は・・!!」
「確実に事を収めよ
との スザーレク殿の御意思なのだ。
ごきげんうるわしゅうホワイトウォッシュ諸君。」
「!!?」
「我様が名はガタノソテク。
ロード・ガタノソテクである。
この度
諸君らの頭を悩ませる害獣畜生下衆下劣を駆逐せんとはせ参じた。」
「っ! これはこれは我が君。
いや お恥ずかしい
下賤な異端者ごときにまごついておるばかりか
シャトーにまでお手を煩わせることになろうとは。」
「ァハッハハ!!
シャトーにお手を?
今更へりくだる必要などあるまいて
所詮 我様はデストロイヤーに堕ちた身だ。」
「いっいえいえ 決してそのような・・・。」
「だが 我がウデは確かであるぞ。
この仰々しい身なりに偽りはない
そちらの面は期待してくれ。
で?
我が麗しの幼馴染はいずこかね?
確か{半分}にされて復元も間に合っておらんとか。」
「?あの変人 っぃいっいや テクマール殿とお知り合いでしたか?」
「あぁそうとも お知り合いもオシリ愛だとも
我ら一時は愛を語らい合った仲だ。」
「え?」
「ん?」
「え? ぁ っああ、ああ そ そういう
そぅうでしたか。
すみません何分アブノーマルな趣向に疎いものでして その・・・。」
「?
ああそうか あ奴め
幾千年もの年月を経たというに
まだ男子として振舞っておるのか。」
{アブノーマルな趣向に理解がない・・・どの口で。}
「男子として?
あの テクマール殿はナーセル家の御長男では?」
「いぃや。
ネクロンティール時代 マンドールナーセルの末族に男児は生まれておらぬ。
それゆえだ。」
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